有価証券報告書-第123期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 11:49
【資料】
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう」の社是のもと、北海道寒地農業の振興と国内甘味資源自給率確保の社会的使命を企業理念として掲げ、安全で高品質の砂糖の安定的供給を主たる目標に事業を遂行しております。
当社グループを取り巻く環境は、農業従事者の高齢化や後継者不足による離農等を受けたてん菜耕作面積の減少、消費者の低甘味嗜好や砂糖に代わる安価な甘味料の増加等の影響により、これまでも減少傾向にあった砂糖消費量が新型コロナウイルス感染症の影響によりさらに著しく落ち込み、労働力不足やライフスタイルの変化等を受け、大変厳しい状況となっております。
今後につきましては、主力製品の砂糖の消費が減少傾向にあり、引き続き厳しい状況が続くものと予想されます。なお、長期に亘る新型コロナウイルス感染症の影響の下、経済活動の抑制が続き、一部持ち直しが見られるものの、依然として先行き不透明な部分がありますが、以下の経営環境の変化が考えられ、その影響が懸念されます。
・砂糖事業において加速的な感染拡大により業務用需要が落ち込み、砂糖消費量の一層の引き下げ要因となる
このような状況のもと、当社は2019年に創立100周年を迎え、さらなる100年に向けて歩み始めたところであり、2020年度から3年間の「第1次日甜グループ中期経営計画」を策定いたしました。子会社も含めた当社グループ全体で社是のもと、てん菜・てん菜糖事業の継続、さらに各事業を成長させ、砂糖事業・不動産事業に続く第2の柱を構築し、社会的責務を果たしてまいります。
中期経営計画で定める経営方針を、以下のとおりとしております。
・「新しい価値の創造」と「チャレンジ」で課題に取り組む
・SDGsを踏まえ、持続可能な社会の実現を目指す
・持続的なてん菜・てん菜糖事業を構築する
・当社独自技術を生かし、事業を成長させ、第2の柱を構築する
セグメントごとの施策・注力事項は以下のとおりであります。なお、砂糖事業・不動産事業を基盤事業、食品事業・飼料事業・農業資材事業を成長事業(第2の柱)と位置づけております。
<砂糖事業>・てん菜耕作省力化への取り組み ・てん菜の工場受入れ設備の大型化による効率化
・省力化・省エネによるコスト削減 ・環境対策・品質向上対策への取り組み
・包装形態を多様化しユーザーによるハンドリングを向上
<食品事業>・国内唯一のメーカーである優位性を活かした国産ドライイーストの展開
・てん菜糖蜜を活用した「フラクトオリゴ糖」の販売
<飼料事業>・DFAⅢ(*)を使用した当社独自の機能性飼料の販売拡大と海外市場への模索
・牛用サプリメントのネット販売 (*ミネラル吸収促進効果のあるオリゴ糖)
<農業資材事業>・海外販売の拡大 ・「省力化」を切り口とした農機具の開発
・中国企業への移植技術指導を実施
<不動産事業>・各テナントとの友好的な関係を重視しながら、安定収益源として事業継続
(2) 目標とする経営指標
当社の主業である砂糖事業の収益は、原料であるてん菜の収量・糖分・品質、及び国内糖価の指標である砂糖の国際価格の変動などの様々な要因から年度により大きく変動するため、一層のコストダウンの推進を図り、外的変動要因を受けにくい経営基盤を目指します。また、より付加価値の高い事業への多角化等により収益の向上を図ります。
当社グループは、安定的な配当の継続および企業体質の強化・充実を図るため経常利益の確保を目指しており、売上高経常利益率を経営指標として設定し、売上高経常利益率4.0%を目標としております。
(3) 対処すべき課題及び中長期的な経営戦略
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な加糖調製品・異性化糖・高甘味度人工甘味料の増加に加え、新型コロナウイルス感染症による消費の落ち込みなどから、国内の砂糖消費量は大きく減少しております。2021年3月に農林水産省が公表した「砂糖及び異性化糖の需給見通し」では、2020年10月から2021年9月までの1年間の分蜜糖消費量を174万トンと見込み、前年同時期の消費見込から10万トン減少しております。
このように、当社グループの経営環境は砂糖消費の低迷に伴う販売の伸び悩みなど、極めて不透明でありますが、引き続きコスト削減及び適正価格での販売に努め、収益力の確保に取り組むとともに、国内砂糖の消費拡大活動についても取り組んでまいります。
2020年産の原料てん菜による製糖作業は、10月上旬より開始いたしました。昨年の原料てん菜は、生育期間を通じて、概ねてん菜の生育に適した天候で推移したことから、高品質原料を確保することができました。
また、製糖資材使用の抑制を進めるなど高効率な製糖作業に努め、製造コスト削減を図りました。
砂糖業界を取り巻く国際情勢に関しましては、TPP11が2018年12月30日に、日EU・EPAが2019年2月1日に、また、日米貿易協定が2020年1月1日に発効となりました。当社は協定発効による影響を今後も注視してまいります。
当社グループは2020年度より3年間の「第1次日甜グループ中期経営計画」を策定いたしました。当社グループは社是である「開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう」のもと、てん菜・てん菜糖事業の継続、さらに各事業を成長させ第2の柱を構築し社会的責務を果たすことを経営理念とし、着実に成長してまいります。
当社グループといたしましては、厳しい企業環境に対処するため、競争力の強化を中長期的な重点課題として取り組んでおります。
[品質競争力の強化]
品質管理の徹底を図り、安全で高品質の製品を生産し、品質面での優位性を確保します。
[コスト競争力の強化]
原材料・需要品調達段階でのコスト削減、製造工程でのコスト削減、効率的投資による省エネ・合理化、流通体制の効率化等により、コスト削減を推し進めます。
[営業競争力の強化]
各営業所を通じたユーザーサポートを一層きめ細やかに展開し、競争力アップを図ります。また、ユーザーニーズの多様化、流通形態の変化などに対応できる態勢作りを進めます。
[企業競争力の強化]
長年の研究により培われたバイオ技術を具体化し、新規事業の開発と既存事業の裾野拡大を図ってまいります。
なお、本年1月15日開催の取締役会の決議により、三井製糖㈱および大日本明治製糖㈱と資本業務提携契約を締結いたしました。当社は本資本業務提携を通じて、生産原料資源の確保、わが国砂糖産業全体の安定的運営への貢献を図り、三井製糖㈱と大日本明治製糖㈱の持株会社であるDM三井製糖ホールディングス㈱と共に、技術者の交流による生産技術の伝承や向上を果たし、引き続き地域経済に貢献し、わが国砂糖産業の健全な発展に貢献してまいります。
さらに、当社、三井製糖㈱および大日本明治製糖㈱は、各社の持つ得意領域を融合して、国内砂糖事業および研究開発業務を通じた各種付加価値製品群の戦略強化を図り、各社が所有するノウハウや技術力の海外展開によるグローバル化を推進することで、将来のわが国の砂糖産業と各々の企業価値の発展向上を目指します。

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