有価証券報告書-第57期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/18 16:04
【資料】
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【項目】
106項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は21,751百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,258百万円の減少となりました。これは主に「商品及び製品」が414百万円増加、「原材料及び貯蔵品」が207百万円増加した一方、「現金及び預金」が1,414百万円減少、「受取手形及び売掛金」が661百万円減少したことによるものであります。固定資産は45,088百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,433百万円の増加となりました。これは主に「建物及び構築物」が1,185百万円増加、「機械装置及び運搬具」が1,507百万円増加、「投資有価証券」が854百万円増加した一方、「繰延税金資産」が590百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、66,839百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,175百万円増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は19,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ998百万円の増加となりました。これは主に「電子記録債務」が2,145百万円増加、「短期借入金」が596百万円増加、「未払法人税等」が214百万円増加した一方、「支払手形及び買掛金」が2,039百万円減少したことによるものであります。固定負債は9,337百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,937百万円の減少となりました。これは主に「退職給付に係る負債」が4,158百万円増加した一方、「長期借入金」が1,489百万円減少、「退職給付引当金」が5,818百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、28,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,939百万円減少となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は38,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,114百万円増加となりました。これは主に当期純利益3,121百万円及び剰余金の配当527百万円などにより「利益剰余金」が2,593百万円増加したこと、「その他有価証券評価差額金」が205百万円増加、「為替換算調整勘定」が1,269百万円増加、「退職給付に係る調整累計額」が221百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は56.6%(前連結会計年度末は51.9%)となりました。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は92,832百万円となり、前連結会計年度比11,509百万円の増加となりました。
菓子の製造販売においては、米菓の主力商品の強化に努めました。特に、「亀田の柿の種」「ハッピーターン」ブランドは、テレビCMや積極的な販売活動に取り組みました。
「亀田の柿の種」ブランドにおいては、レギュラーの味に加え、わさび、梅しそ、季節に対応した期間限定商品が好調に推移し、前年実績を上回りました。また、「ハッピーターン」ブランドについては、口どけの良い食感を求めた新商品や、新しい味の投入などによりラインアップを拡大し、前年実績を上回りました。加えて、「ハッピーターン」のコンセプトショップ「HAPPY Turn's」をエキュート品川や東京ソラマチに期間限定で出店し、増収となりました。さらに、平成24年12月に米国のMary's Gone Crackers, Inc.を、平成25年1月に尾西食品株式会社を連結子会社化により、増収となりました。
売上総利益は39,087百万円となり、前連結会計年度比5,310百万円の増加となりました。原材料や光熱費の価格上昇がコスト増加要因となりましたが、主力商品の販売増加に伴う生産の拡大による効率性の向上、生産性の改善やグループ全体でのコスト削減活動に取り組むことで利益の確保をはかりました。また、連結子会社2社増加に伴い売上総利益が増加しております。
販売費及び一般管理費は35,781百万円となり、前連結会計年度比5,501百万円の増加となりました。新規連結子会社ののれん等償却負担の増加や価格競争が激しい中で主力製品の販売促進を積極的に展開したことにより販売促進費が増加しました。また、連結子会社2社増加に伴い販売費及び一般管理費が増加しております。
これらの結果、営業利益は3,305百万円と前連結会計年度比191百万円の減少となりました。
経常利益は、持分法適用関連会社である米国TH FOODS,INC.の業績が好調に推移したことなどにより4,529百万円と前連結会計年度比235百万円の増加となりました。
当期純利益は、経常利益の増加や投資有価証券売却益などを計上したことにより3,121百万円と前連結会計年度比278百万円の増加となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、1[業績等の概要]に記載しております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、4[事業等のリスク]に記載しております。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当グループは、中期経営計画の実現に向け、その最終年度となる次年度は、引き続き中期的な成長基盤作りを推進してまいります。
経営環境については、平成26年4月からの消費税率引上げにより、消費者の低価格・節約志向による価格競争は継続すると予測されます。また、円安に伴う穀物や包装材などの原材料やエネルギー価格の上昇によるコストアップが懸念されます。
このような環境の中、当グループはさらなる成長を目指し、主力ブランドの販売強化、品質向上と新たな商品開発に取り組んでまいります。
米菓事業においては、主要な販売チャネルであるスーパーマーケットやコンビニエンスストア向け商品の強化に加え、食品売り場が拡大しているドラッグストアの販売を強化し、販売チャネルの拡大を図ります。また、主力ブランドの原価低減を図り、生産体制の最適化などにより収益基盤を再構築してまいります。
新規事業においては、中期的な成長に向け植物性乳酸菌を利用した新商品の発売やコメ由来の機能性素材研究を継続してまいります。
海外事業においては、海外での販売ネットワークの強化や「KAMEDA」ブランド商品の拡大に取り組んでまいります。