四半期報告書-第180期第2四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

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2018/08/09 16:21
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(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2018年1月1日~2018年6月30日)における世界経済は、米国に起因する通商問題が発生する等不確実性はあるものの、欧米の安定した経済と新興国の経済成長により、緩やかな回復基調で推移しました。為替については、各国中央銀行の金利政策や米中貿易摩擦の懸念等を背景に、特に新興国の通貨安が進行しました。
日本では、雇用・所得環境は改善傾向にあるものの、原材料価格の高騰や、人手不足に伴う物流費・人件費の上昇、消費者物価の緩やかな上昇が見られ、家庭ではやや節約志向が強まりました。
キリングループ(当社及び当社の関係会社)では、「キリングループ2016年-2018年中期経営計画」(略称:2016年中計)の最終年度である当年度において、“構造改革によるキリングループの再生”を実現するために、2016年中計で定める重点課題の解決に引き続き取り組みました。さらに、長期経営構想「新キリン・グループ・ビジョン2021」(略称:新KV2021)と「グループCSV※1コミットメント」に基づき、酒類、飲料、医薬・バイオケミカルの各事業で、CSV重点課題である“健康”、“地域社会への貢献”、“環境”の解決に向けた取り組みを一段と前進させました。特に“健康”については、キリングループの独自素材であるプラズマ乳酸菌について、グループ横断ブランド「iMUSE(イミューズ)」の展開を進めました。さらに、次期中期経営計画の策定に向けてグループ・マテリアリティ・マトリクスの見直しに着手し、その過程として4月にステークホルダー・ダイアログを開催し、当社のCSV経営についてステークホルダーと意見交換を行いました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間について、キリンビール㈱での販売数量増加が牽引した日本綜合飲料事業での増収と、海外その他綜合飲料事業での大幅な増収により、売上収益は増加しました。一方で、前年同期よりも円高豪ドル安が進行したこと等によるオセアニア綜合飲料事業の減益と、薬価引き下げ等の影響を受けた医薬バイオケミカル事業の減益により、事業利益※2は減少しました。また、キリン・アムジェン社の全株式譲渡に伴う売却益の計上に加え、協和発酵キリン㈱による協和メデックス㈱の一部株式譲渡に伴う売却益の計上により、税引前四半期利益は増加しました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期にブラジルキリン社の全株式譲渡に伴う売却益を計上していた反動により、前年から減少しました。
※1 CSV:Creating Shared Valueの略で、社会課題への取り組みによる“社会的価値の創造”と“経済的価値の創造”の両立により、企業価値向上を実現することです。
※2 事業利益:事業の経常的な業績を測る利益指標で、売上収益から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して計算。
連結売上収益9,182億円(前年同期比4.6%増 )
連結事業利益861億円(前年同期比4.3%減 )
連結税引前四半期利益1,312億円(前年同期比6.6%増 )
親会社の所有者に帰属する四半期利益861億円(前年同期比49.3%減 )
(参考)
平準化EPS ※71円(前年同期比2.7%減 )

※ 平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整
平準化EPS = 平準化四半期利益 / 期中平均株式数
平準化四半期利益 = 親会社の所有者に帰属する四半期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等
なお、株主還元の一層の充実を目指して実行している自己株式の取得については、2018年6月30日時点で、取得株式総数が14,691,700株、取得総額が446億円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
<日本綜合飲料事業>キリンビール㈱では、一貫した戦略としてビールカテゴリーの魅力化に注力すると共に、再成長に向けて、投資するべきブランド・活動を絞り込んだ投資効率の高いマーケティング活動を実行しました。ビールカテゴリーにおいては、缶製品を中心にフラッグシップブランド「キリン一番搾り生ビール」の好調が継続しました。さらに、クラフトビール市場の拡大と活性化を目指した「Tap Marché(タップ・マルシェ)」について全国展開を開始し、新たに2社のクラフトブルワリーと提携して取り扱いブランドを拡充しました。新ジャンルカテゴリーにおいては、6月に全面刷新した主力ブランド「キリン のどごし<生>」の復調や、新商品「本麒麟」、「キリン のどごし STRONG」の販売が大変好調に推移したことで、販売数量が前年から大幅に増加しました。この結果、国内ビール類市場がマイナス成長となる中で、キリンビール㈱のビール類全体の販売数量は前年から増加しました。市場が拡大を続けるRTD※カテゴリーでは、主力ブランド「キリン 氷結」の堅調な販売に加えて、「キリン 本搾りTMチューハイ」や4月発売の新商品「キリン・ザ・ストロング」の好調な販売を背景に、カテゴリー全体の販売数量が前年よりも増加しました。また、洋酒カテゴリーについても、「ホワイトホース」等の輸入ウイスキーを中心に売上が前年よりも増加しました。
メルシャン㈱では、従来の発想に捉われずにワインの価値を提案し、お客様のニーズに迅速に対応すると共に、それぞれのカテゴリーごとに注力ブランドの選択と集中を進めました。輸入ワインでは、ブランド強化を進めるデイリーワインの「フロンテラ」、中価格帯の「カッシェロ・デル・ディアブロ」の販売数量が前年から増加しました。注目が高まる日本ワイン市場では、フラッグシップブランド「シャトー・メルシャン」の販売が引き続き好調に推移しました。一方で、国内製造ワインの販売数量が減少したため、ワイン全体の販売数量は前年を若干下回りました。
キリンビバレッジ㈱では、一層強固なブランド体系の構築と事業基盤の強化に取り組みました。基盤ブランド「キリン 午後の紅茶」は、4月に「午後の紅茶 おいしい無糖」を、6月にストレート・ミルク・レモンの定番アイテムを全面刷新し、販売は堅調に推移しました。「キリン 生茶」については、3月のパッケージ刷新以降の好調な販売が継続しました。さらに、90周年を契機に全面刷新した「キリンレモン」により炭酸飲料カテゴリーの販売が増加したこともあり、清涼飲料全体の販売数量は前年から増加しました。一方で、新たな包装容器の登場で市場環境が変化するコーヒー飲料カテゴリーでは、「キリン ファイア」の販売数量が前年から減少しました。
これらの結果、日本綜合飲料事業では、キリンビール㈱におけるビール類全体の販売好調に加え、RTDの販売数量が増加したことにより、売上収益は前年から増加しました。事業利益は、キリンビール㈱での増益の反面、キリンビバレッジ㈱において主に基盤ブランドである「キリン ファイア」の販売数量が減少したことによる商品・容器構成差異等の悪化や、メルシャン㈱で主力商品のブランド強化を目指した先行投資のための販売費の増加により、前年から若干減少しました。
※ RTD:栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料で、Ready to Drinkの略です。
日本綜合飲料事業連結売上収益4,992億円(前年同期比1.6%増 )
日本綜合飲料事業連結事業利益298億円(前年同期比0.1%減 )


<海外綜合飲料事業>ライオン社酒類事業では、中長期的な利益回復を目指したブランドポートフォリオ戦略に基づき、引き続き成長カテゴリーでのブランド強化を進めました。昨年発売した注力商品「アイアン・ジャック」や全国展開を始めた「ファーフィー」の販売活動に注力した結果、これら注力商品の販売は大変好調に推移しました。一方で、豪州ビール市場の縮小や豪州最大の州で導入された容器保証金制度の影響等により、酒類事業全体での販売数量は減少しました。なお、ニュージーランドにて、キリングループが取り組むCSV重点課題全てに対する貢献をコンセプトの中核に置いたクラフトブルーパブを、6月に新たに開設しました。ライオン社飲料事業では、引き続き注力カテゴリーを中心にブランド強化を進め、乳飲料では主力商品「デア」等の販売数量が市場を上回る水準で増加しましたが、果汁飲料等の販売数量が減少し、飲料全体での販売数量は前年を下回りました。なお、収益性の向上を目指し、乳飲料販売網の再構築等、構造改革を継続しました。
ミャンマー・ブルワリー社では、ミャンマーのビール市場における高い知名度と影響力のもと、効果的なリサーチ活動で市場やお客様の理解をさらに深め、販売活動を展開しました。主力商品「ミャンマービール」の販売が増加すると共に、エコノミーカテゴリー商品への需要の高まりを背景に、「アンダマン ゴールド」の販売数量が大幅に増加しました。さらに、工場設備の増設工事完了により、高まる需要に適切に応えられる生産体制が整いました。
これらの結果、オセアニア綜合飲料事業について、ライオン社酒類事業では注力商品の販売数量増加やサプライチェーンを中心としたコスト削減が収益性の向上に貢献しましたが、ビールの販売数量減少と前年同期比で円高が進行した影響により、減収減益となりました。同社飲料事業では、果汁飲料等の販売数量の減少と円高進行の影響で減収減益となりました。総合して、オセアニア綜合飲料事業全体での売上収益と事業利益は共に減少しました。
海外その他綜合飲料事業では、ミャンマー・ブルワリー社での販売数量の大幅増加や、米国の清涼飲料事業の子会社であるCCNNE社※が昨年9月に事業範囲を拡大したことによる販売数量の大幅増加による影響で、売上収益は大幅に増加しました。事業利益は、CCNNE社において石油価格の高騰に伴い原材料費が増加した影響等により減少しました。
※ CCNNE社:米国北東部で清涼飲料の製造販売事業を展開する完全子会社である、コカ・コーラ ボトリングカンパニー オブ ノーザン ニューイングランド社の略称です。
オセアニア綜合飲料事業連結売上収益1,592億円(前年同期比3.8%減 )
オセアニア綜合飲料事業連結事業利益204億円(前年同期比8.0%減 )
海外その他綜合飲料事業連結売上収益831億円(前年同期比116.5%増 )
海外その他綜合飲料事業連結事業利益74億円(前年同期比5.7%減 )


<医薬・バイオケミカル事業>協和発酵キリン㈱の医薬事業では、「グローバル・スペシャリティファーマ」への飛躍を目指し、グローバル戦略品の価値最大化を目指すと共に、新製品群を中心とした既存製品の市場浸透や、エリア別の顧客関係力強化、新たな開発パイプラインの充実を進めました。国内では、協和メデックス㈱の連結除外の影響に加え、4月に実施された薬価基準引き下げ及び医療費抑制策に伴う後発医薬品の浸透や競合品の影響等により、売上が前年より減少しました。一方で、花粉飛散の影響で抗アレルギー点眼剤「パタノール」の売上は前年を上回り、新製品群では発熱性好中球減少症発症抑制剤「ジーラスタ」等が堅調に推移しました。海外では、中国や韓国を中心に好中球減少症治療剤「グラン」や二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ」等が堅調に推移しました。さらに、4月にドイツ及び米国で発売を開始したX染色体遺伝性低リン血症治療剤「Crysvita」(開発コード名KRN23)が順調に市場に浸透しはじめ、「Crysvita」の承認に関連して米国食品医薬品局から発行された優先審査バウチャーの売却による技術収入の増加もあり、海外の売上は前年から増加しました。研究開発においては、日本で5月にRTA402(一般名バルドキソロンメチル)の糖尿病性腎臓病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を開始しました。
バイオケミカル事業では、前年の植物成長調整剤事業譲渡の影響等により、国内での売上が前年から減少しました。また、欧州とアジアにおける一部製品の競争激化による影響で、海外での売上も減少しました。
これらの結果、医薬・バイオケミカル事業では、技術収入が増加したものの、国内での薬価基準引き下げや長期収載品の売上減少、協和メデックス㈱の連結除外の影響により、売上収益は減少しました。また、研究開発費は減少したものの、グローバル戦略品の海外上市に伴う販売費が増加したため、事業利益も減少しました。
医薬・バイオケミカル事業連結売上収益1,689億円(前年同期比2.9%減 )
医薬・バイオケミカル事業連結事業利益312億円(前年同期比3.9%減 )

(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の資産は、営業債権及びその他の債権、売却目的で保有する非流動資産の減少等により、前年度末に比べ1,442億円減少して2兆2,549億円となりました。
資本は、利益剰余金は増加したものの、自己株式の増加及びその他の資本の構成要素の減少等により、前年度末に比べ95億円減少して1兆2,197億円となりました。
負債は、社債及び借入金、営業債務及びその他の債務の減少等により、前年度末に比べ1,347億円減少して1兆352億円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ96億円減少の1,524億円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は前年同期に比べ236億円減少の731億円となりました。運転資金の流入は379億円減少、法人所得税の支払額は234億円減少しました。運転資金の流入が減少した主な要因は当第2四半期連結累計期間末が金融機関の休日であった影響によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の収入は前年同期に比べ202億円減少の793億円となりました。有形固定資産及び無形資産の取得については、前年同期に比べ18億円減少の403億円を支出しました。一方、持分法で会計処理されている投資の売却により851億円、投資の売却により163億円、有形固定資産及び無形資産の売却により95億円、子会社株式の売却により91億円の収入がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は前年同期に比べ791億円増加の1,556億円となりました。長期借入により110億円の収入がありました。一方、社債の償還により700億円、自己株式の取得により446億円、配当金の支払により303億円、長期借入金の返済により200億円の支出がありました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、270億円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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