有価証券報告書-第42期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 14:31
【資料】
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【項目】
104項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、人々の生活に「うるおいと健康」をもたらす製品作りを通じて、社会に貢献することを使命とし、お客様である飲料メーカーの製品を受託製造する確かな担い手として、お客様ならびに消費者から高い満足、安心と安全、さらに厚い信頼を得ることを目指しております。その実現のために製造設備の充実を図り、製造技術と品質管理能力に磨きをかけ、「飲料ソリューションビジネス」を通じ、お客様の悩みと課題を解決してまいります。
また、当社グループは、お客様のみならず、株主、社員、取引先及び地域社会等当社グループを取りまくすべてのステークホルダーから信頼され、かつ持続して収益をあげることにより、企業価値を増大することを経営の基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、資本効率の観点から自己資本当期純利益率(ROE)を、資産効率の観点から総資産当期純利益率(ROA)を経営における重要な指標と位置づけております。
(目標とする経営指標)
平成31年3月期
連結個別
自己資本当期純利益率(ROE)8.4%以上7.2%以上
総資産当期純利益率(ROA)3.5%以上3.0%以上

(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、平成28年4月、平成28年度から平成30年度までの3カ年の中期経営計画「“JUMP+2018”-躍動-」を策定し、公表いたしました。平成30年度は、その最終年度となります。前中期経営計画「“JUMP2015”-次世代へ-」で掲げた、積極的な設備投資の実行による国内での事業をより強化し盤石なものにしながら同時に海外での事業を着実に推進し、将来の飛躍へと繋げていく方針を堅持しつつ、持続的成長への危機感を有し、「次のステージ」へ歩みを進めます。
(国内飲料受託製造事業)
当社の生業であるコアセグメント(国内清涼飲料受託製造事業)における「次のステージ」とは、質の競争力を高め「日本一のパッカー」を目指すことです。その為に、イノベーションを盛り込んだ果敢な設備投資を推進し、着実にスクラップ&ビルドを実現してまいります。その第1弾として、工場建屋新設をともなう、成型ラインを持つ炭酸充填ラインが、平成29年12月に稼働しました。又、経営課題である「ふ(防ぐ)」「け(削る)」「か(稼ぐ)」を確実に実行してまいります。最優先課題の「防ぐ」とはブランド価値を意識した飽くなき品質向上の追及により完全にマイナス影響を封じ込める事であり、「削る」とは生産効率向上の徹底追求、厳格なコスト管理及び省エネ等による経費削減を実行する事であり、そして「稼ぐ」は新規商材の積極的取り込みにより収益アップを目指すものです。つまり、完璧な品質こそがお客様の満足を勝ち取り、工場を順調に稼働させ、競争力を増大させるという方針を正面に据え、工場経営を行ってまいります。
(海外飲料受託製造事業)
関連会社の一つである合弁事業東洋飲料(常熟)有限公司(中国の清涼飲料受託製造事業)は、操業7年目を迎え、2016年12月期の営業利益の黒字転換、2017年12月期は、経常利益の黒字に続き、2018年12月期も、経常利益の黒字化達成を目指します。
(その他の事業)
水宅配事業及び水宅配フランチャイズ事業が確実に収益をもたらしてくれる段階に入るということです。平成29年度より、販売子会社として分社化いたしました水宅配事業のJFウォーターサービス株式会社では、引き続き迅速な意思決定による経営効率の向上を図り、収益体質の強化を目指します。
又、設立13期目を迎える国内水宅配フランチャイズ事業を行う株式会社ウォーターネットは、黒字化の定着に加え、更なる業容拡大・収益拡大を目指しております。その他、戦略的パートナーとの新しい取り組みも模索してまいります。
社員ひとりひとりが、自ら考え行動する「自立自発」の意識を持ち、生き生きとして勢いのある、「全員躍動」のジャパンフーズグループを目指します。そして、不透明な外部環境をものともせず持続的成長を続ける「100年企業」実現に向け「スピード」&「アクション」をキーワードに「“JUMP+2018”-躍動-」を実行してまいります。
『千葉から日本、そして世界へ!』
(4)会社の対処すべき課題
来期のわが国経済の見通しにつきましては、世界的な政情不安等により景気の先行きは不透明感が増すものと思われ、また、当社グループを取り巻く今後の環境につきましては、為替の変動及びエネルギーコストの高騰ならびに人材採用難が続くものと思われます。
このような状況のなかで、当社グループでは引き続きコアセグメントでグループを牽引するとともに、成長戦略を支える経営基盤を強化するため、次の課題に取り組んでまいります。
① 人材の多様化・育成強化(専門技術向上、多能工化、グローバル人材の育成)
② 守りの徹底(品質向上の追求、リスクマネジメント及び内部統制の更なる強化)
③ 財務基盤の継続的拡充(成長戦略が生み出す旺盛な資金需要に対応するための財務基盤の強化等)
④ 情報システムの刷新(当社のビジネスモデルに応じた業務フローの再構築等)
⑤ グループ会社経営の一層の推進(子会社、関連会社の経営支援、経営管理の強化等)