有価証券報告書-第145期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、主なステークホルダーである顧客、株主、従業員、社会・環境にとって存在価値のある企業グループとして、人々の幸せを実現するとともに、社会・経済の発展に貢献し続けていくことを指名と考えております。そのために永年培ってきた植物油脂をはじめとする食に関わる技術をベースに、「おいしさ・健康・美」の追及をコアコンセプトとし、新たな価値の創造と社会への提供を通じて、絶えず発展・進化していく企業グループでありたいと考えております。
また、地球環境問題への主体的な取組み、CSR(企業の社会的責任)の推進、関係法令の遵守等を通じて、現代社会の一員である企業としての責任を全うしたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2017年度から2020年度までの中期経営計画「OilliO Value Up 2020」を策定し、企業収益拡大に向けた中長期の戦略、施策を実行してまいります。
「OilliO Value Up 2020」において、当社グループは、110年にわたって培ってきた卓越した油脂に関する技術をもって、お客様のニーズや課題を解決することで新たな価値を生み出し、市場を創造してまいります。さらに、豊かな食卓の提案、人々の健康への貢献を通じて、企業価値の最大化を目指し、2020年度に営業利益130億円以上、 ROE7%以上、EPS8%(年平均成長率)、および営業キャッシュフローの4年間累計額500億円の実現を目標として取り組んでまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループの2017年度から2020年度までの中期経営計画「OilliO Value Up 2020」では、「事業構造改革を継承しつつ、より成長路線に軸足を移す」ことを基本方針としており、具体的には次の5つの成長戦略と2つの基盤強化策を進めてまいります。
(成長戦略)
○「健康とエネルギーを生むチカラ」で社会に貢献するヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大します。
○グローバル化の加速に向けて、投資を拡大するとともに、点から面への展開に向けて、拠点間の連携を強化します。
○業務用、加工用領域において、グループの総力を結集した戦略を展開します。
○ホームユース領域において、ブランド力を一層強化するとともに、新たな市場の創造に向けて取り組みます。
○マーケティングを強化し、新たな付加価値を追求します。
(基盤強化策)
○徹底したコストダウンや生産体制の再構築等により生産基盤を強化するとともに、製油競争力の確保や油脂販売基盤の強化に向けて製油構造改革を進めます。
○ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営を実践します。
(財務戦略)
○ROEを重視した資本効率性と格付け向上を考慮した財務健全性の最適バランスを勘案した企業価値向上を追求します。
○利益成長の成果を株主に適切に還元するための配当性向目標(30%程度)の設定、また、総還元性向と資本効率性向上を意識し、必要に応じた機動的な自社株取得を実施します。
(4) 会社の対処すべき課題
平成26年度から平成28年度までの3年間の前中期経営計画においては、基幹事業である油脂事業の収益改善を中心とする将来のゆるぎない収益基盤の構築を基本方針とし、 構造改革を進めるとともにグローバルな戦略を展開し、平成25年度から4期連続で増益を達成するなど一定の成果を上げることができました。
ただ、一方で、当社グループを取り巻く環境については、世界の旺盛な食糧需要による穀物相場の高止まり、日本国内の少子高齢化の進展、デフレの長期化等、依然として厳しい状況にあるといえます。
こうした環境下で、当社グループにおいては、「成長市場に向けた積極的な事業展開」、「これまでに構築したグローバルな基盤と当社独自の技術力を活用した海外事業の更なる拡大」、「少子高齢化の進行等により市場が変化する国内油脂事業での事業構造改革」、「効率化の追求による製油競争力の維持、確保」といった課題があります。
これらの課題を踏まえ、当社グループでは、平成29年度から平成32年度までの4年間における新たな中期経営計画「OilliO Value Up 2020」を策定いたしました。「OilliO Value Up 2020」においては、これまでの事業構造改革を継承しつつ、今後は、より成長路線へ軸足を移すことを基本方針とし、平成32年度に営業利益130億円以上、ROE7%以上、EPS8%(年平均成長率)および営業キャッシュフローの4年間累計額500億円の実現を目指します。
「OilliO Value Up 2020」における成長戦略として、第一に「健康とエネルギーを生むチカラ」で社会に貢献するヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大してまいります。ヘルスサイエンス事業とは、当社がこれまでに培ってきた中鎖脂肪酸を基軸とする独自の油脂技術と油脂をおいしく食べやすく加工する技術に立脚した、あらゆる事業部門が新たな価値を生み出す、当社グループの事業シナジーの核となる事業として「OilliO Value Up 2020」で定義しております。
次に、M&Aやアライアンスなど外部リソースの活用を積極的に検討し、加工油脂事業においては、東南アジア展開を中心とした海外プラットフォームの拡大と拠点間連携の深化、ファインケミカル事業においては、東アジアにおける事業の深耕と欧州・米州における新市場開拓等、グローバル化の加速に向けた投資拡大と拠点間の連携を強化してまいります。
また、油脂・油糧および加工食品事業においても、業務用、加工用領域では、グループの総力を結集し、ニーズ協働発掘型の営業を推進し、提案力向上による新規顧客獲得等、販売の深耕および拡大をしてまいります。ホームユース領域では、トップポジションを更に追求し、ブランド力を一層強化してまいります。販売においては、高収益商品へのシフトを進めるとともに、油脂の新しい使い方や、簡便においしく油脂を摂ることができる加工食品を提案することで、新たな市場の創造を目指します。
さらに、マーケティングの強化と平成28年度に新設した技術開発センターの機能を活かした商品開発によりスピード感のある商品展開および中鎖脂肪酸をキー素材とする高付加価値商品の戦略的ブランディングを進めてまいります。
以上の成長戦略とともに、基盤強化策として、生産基盤の強化および油脂販売基盤の強化を目的とした事業構造改革を継続し、加えて、「環境経営および透明性のある経営の実践」、「健康経営への積極的な取組み」、「働き方改革による生産性の向上」など、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営を進めてまいります。
なお、「OilliO Value Up 2020」の開始に伴い、平成29年度から会計上のセグメントを、従来の「油脂・油糧事業」、「加工油脂事業」、「ファインケミカル事業」、「ヘルシーフーズ事業」の4事業区分から、「油脂・油糧および加工食品事業」、「加工油脂事業」、「ファインケミカル事業」の3事業区分に変更する予定であります。
当社は「法的な責任を果たすこと」はもちろんのこと、安全で安心できる商品やサービスの安定的な提供、環境への取組み、社会貢献、適切な情報開示など、「あらゆるステークホルダーからの期待に応えること」がCSR(企業の社会的責任)であると考えております。CSRに対する主体的な取組みにより、あらゆるステークホルダーからの信頼・共感の維持・向上を図り、企業の持続的発展、企業価値の向上を目指してまいります。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」といいます)ならびに基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます)を平成20年より導入し、継続してまいりましたが、平成29年6月23日開催の第145回定時株主総会(以下「本総会」といいます)終結の時をもって本プランの有効期限を迎えるにあたり、当社は今後の本プランの取扱いについて慎重に検討してまいりました。
平成20年の本プラン導入時以降の当社を取り巻く経営環境の変化や買収防衛策を巡る近時の動向を注視しつつ、本プランが及ぼしうる影響等を慎重に検討した結果、本総会終結の時をもって本プランを継続せず、廃止することといたしました。
なお、当社は、本プラン廃止後も当社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法およびその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じるとともに、引き続き企業価値ならびに株主の皆様共同の利益の確保および向上に努めてまいります。
当社グループは、主なステークホルダーである顧客、株主、従業員、社会・環境にとって存在価値のある企業グループとして、人々の幸せを実現するとともに、社会・経済の発展に貢献し続けていくことを指名と考えております。そのために永年培ってきた植物油脂をはじめとする食に関わる技術をベースに、「おいしさ・健康・美」の追及をコアコンセプトとし、新たな価値の創造と社会への提供を通じて、絶えず発展・進化していく企業グループでありたいと考えております。
また、地球環境問題への主体的な取組み、CSR(企業の社会的責任)の推進、関係法令の遵守等を通じて、現代社会の一員である企業としての責任を全うしたいと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2017年度から2020年度までの中期経営計画「OilliO Value Up 2020」を策定し、企業収益拡大に向けた中長期の戦略、施策を実行してまいります。
「OilliO Value Up 2020」において、当社グループは、110年にわたって培ってきた卓越した油脂に関する技術をもって、お客様のニーズや課題を解決することで新たな価値を生み出し、市場を創造してまいります。さらに、豊かな食卓の提案、人々の健康への貢献を通じて、企業価値の最大化を目指し、2020年度に営業利益130億円以上、 ROE7%以上、EPS8%(年平均成長率)、および営業キャッシュフローの4年間累計額500億円の実現を目標として取り組んでまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループの2017年度から2020年度までの中期経営計画「OilliO Value Up 2020」では、「事業構造改革を継承しつつ、より成長路線に軸足を移す」ことを基本方針としており、具体的には次の5つの成長戦略と2つの基盤強化策を進めてまいります。
(成長戦略)
○「健康とエネルギーを生むチカラ」で社会に貢献するヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大します。
○グローバル化の加速に向けて、投資を拡大するとともに、点から面への展開に向けて、拠点間の連携を強化します。
○業務用、加工用領域において、グループの総力を結集した戦略を展開します。
○ホームユース領域において、ブランド力を一層強化するとともに、新たな市場の創造に向けて取り組みます。
○マーケティングを強化し、新たな付加価値を追求します。
(基盤強化策)
○徹底したコストダウンや生産体制の再構築等により生産基盤を強化するとともに、製油競争力の確保や油脂販売基盤の強化に向けて製油構造改革を進めます。
○ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営を実践します。
(財務戦略)
○ROEを重視した資本効率性と格付け向上を考慮した財務健全性の最適バランスを勘案した企業価値向上を追求します。
○利益成長の成果を株主に適切に還元するための配当性向目標(30%程度)の設定、また、総還元性向と資本効率性向上を意識し、必要に応じた機動的な自社株取得を実施します。
(4) 会社の対処すべき課題
平成26年度から平成28年度までの3年間の前中期経営計画においては、基幹事業である油脂事業の収益改善を中心とする将来のゆるぎない収益基盤の構築を基本方針とし、 構造改革を進めるとともにグローバルな戦略を展開し、平成25年度から4期連続で増益を達成するなど一定の成果を上げることができました。
ただ、一方で、当社グループを取り巻く環境については、世界の旺盛な食糧需要による穀物相場の高止まり、日本国内の少子高齢化の進展、デフレの長期化等、依然として厳しい状況にあるといえます。
こうした環境下で、当社グループにおいては、「成長市場に向けた積極的な事業展開」、「これまでに構築したグローバルな基盤と当社独自の技術力を活用した海外事業の更なる拡大」、「少子高齢化の進行等により市場が変化する国内油脂事業での事業構造改革」、「効率化の追求による製油競争力の維持、確保」といった課題があります。
これらの課題を踏まえ、当社グループでは、平成29年度から平成32年度までの4年間における新たな中期経営計画「OilliO Value Up 2020」を策定いたしました。「OilliO Value Up 2020」においては、これまでの事業構造改革を継承しつつ、今後は、より成長路線へ軸足を移すことを基本方針とし、平成32年度に営業利益130億円以上、ROE7%以上、EPS8%(年平均成長率)および営業キャッシュフローの4年間累計額500億円の実現を目指します。
「OilliO Value Up 2020」における成長戦略として、第一に「健康とエネルギーを生むチカラ」で社会に貢献するヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大してまいります。ヘルスサイエンス事業とは、当社がこれまでに培ってきた中鎖脂肪酸を基軸とする独自の油脂技術と油脂をおいしく食べやすく加工する技術に立脚した、あらゆる事業部門が新たな価値を生み出す、当社グループの事業シナジーの核となる事業として「OilliO Value Up 2020」で定義しております。
次に、M&Aやアライアンスなど外部リソースの活用を積極的に検討し、加工油脂事業においては、東南アジア展開を中心とした海外プラットフォームの拡大と拠点間連携の深化、ファインケミカル事業においては、東アジアにおける事業の深耕と欧州・米州における新市場開拓等、グローバル化の加速に向けた投資拡大と拠点間の連携を強化してまいります。
また、油脂・油糧および加工食品事業においても、業務用、加工用領域では、グループの総力を結集し、ニーズ協働発掘型の営業を推進し、提案力向上による新規顧客獲得等、販売の深耕および拡大をしてまいります。ホームユース領域では、トップポジションを更に追求し、ブランド力を一層強化してまいります。販売においては、高収益商品へのシフトを進めるとともに、油脂の新しい使い方や、簡便においしく油脂を摂ることができる加工食品を提案することで、新たな市場の創造を目指します。
さらに、マーケティングの強化と平成28年度に新設した技術開発センターの機能を活かした商品開発によりスピード感のある商品展開および中鎖脂肪酸をキー素材とする高付加価値商品の戦略的ブランディングを進めてまいります。
以上の成長戦略とともに、基盤強化策として、生産基盤の強化および油脂販売基盤の強化を目的とした事業構造改革を継続し、加えて、「環境経営および透明性のある経営の実践」、「健康経営への積極的な取組み」、「働き方改革による生産性の向上」など、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営を進めてまいります。
なお、「OilliO Value Up 2020」の開始に伴い、平成29年度から会計上のセグメントを、従来の「油脂・油糧事業」、「加工油脂事業」、「ファインケミカル事業」、「ヘルシーフーズ事業」の4事業区分から、「油脂・油糧および加工食品事業」、「加工油脂事業」、「ファインケミカル事業」の3事業区分に変更する予定であります。
当社は「法的な責任を果たすこと」はもちろんのこと、安全で安心できる商品やサービスの安定的な提供、環境への取組み、社会貢献、適切な情報開示など、「あらゆるステークホルダーからの期待に応えること」がCSR(企業の社会的責任)であると考えております。CSRに対する主体的な取組みにより、あらゆるステークホルダーからの信頼・共感の維持・向上を図り、企業の持続的発展、企業価値の向上を目指してまいります。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」といいます)ならびに基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます)を平成20年より導入し、継続してまいりましたが、平成29年6月23日開催の第145回定時株主総会(以下「本総会」といいます)終結の時をもって本プランの有効期限を迎えるにあたり、当社は今後の本プランの取扱いについて慎重に検討してまいりました。
平成20年の本プラン導入時以降の当社を取り巻く経営環境の変化や買収防衛策を巡る近時の動向を注視しつつ、本プランが及ぼしうる影響等を慎重に検討した結果、本総会終結の時をもって本プランを継続せず、廃止することといたしました。
なお、当社は、本プラン廃止後も当社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法およびその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じるとともに、引き続き企業価値ならびに株主の皆様共同の利益の確保および向上に努めてまいります。