有価証券報告書-第24期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
① 主原料・為替相場の動向
主原料である大豆相場は、南米の豊作期待や米中通商摩擦の激化を背景に4月には1ブッシェル当たり9米ドル台まで下落いたしました。その後、米国における再生可能燃料の混合義務量引き上げや、米中関税協議の進展期待などを受けて上昇に転じ、米国産地での天候懸念も材料に9米ドル台後半から10米ドル台後半で推移いたしました。10月以降は、米中協議の進展を受けて中国による米国産大豆の輸入再開が確認されたことから上昇ペースを早め、一時11米ドル台後半まで上昇したものの、年末にかけては、南米産地での豊作期待が高まる中、10米ドル台中盤から11米ドル台で推移いたしました。2月以降は中東情勢の悪化などを背景に急上昇し、3月には12米ドル台まで上昇いたしました。
菜種相場は、米国における再生可能燃料の混合義務量引き上げや、カナダ産地の天候懸念などを背景に、7月には1トン当たり700加ドル台中盤まで上昇いたしました。その後、カナダ産地の天候回復や中国によるカナダ産菜種へのアンチダンピング課税導入などから軟調に推移し、600加ドル付近まで下落いたしました。10月以降は、大豆相場の上昇に連れ高となる局面もありましたが、カナダ産菜種の豊作観測などを背景に再び下落傾向となり、500加ドル台まで下落いたしました。1月以降は、中加通商交渉の進展を受けて中国によるカナダ産菜種の買い付けが再開されたことから上昇傾向に転じ、中東情勢の悪化も加わり3月には700加ドル台まで急上昇いたしました。
為替相場は、米国の関税政策に伴う世界経済減速懸念から、4月には一時1米ドル140円を超える円高ドル安が進行いたしました。その後、米国の経済指標や日米関税交渉の動向、日銀の利上げ先送り観測などを背景に円安ドル高傾向が続きました。10月以降は日本の積極財政への懸念から円売りが加速し、年始には1米ドル160円目前まで円安ドル高が進行いたしました。1月には日米協調によるレートチェックを受けて一時的に円高ドル安となる局面も見られましたが、その後も円安ドル高基調は継続し、中東情勢の悪化を受けて3月には1米ドル160円台に達しました。
② 経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度は、業務用油脂の販売は堅調に推移した一方、ミールについては相場の下落の影響を受け販売価格が下落したことから、売上高は2,265億74百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、為替相場の円安進行に加え、ミールバリューの歴史的低水準およびカナダ産菜種の油分低下などにより油脂コストは大幅に上昇しましたが、製造費用のコストダウン等により、売上原価は1,924億92百万円(前年同期比0.1%減)となりました。販売費及び一般管理費は、各種経費の抑制に取り組んだものの、物流費の上昇等の影響により、296億77百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
(営業利益)
価格改定の浸透や高付加価値品の拡販を推進したものの、コスト上昇の影響を吸収できず、営業利益は44億4百万円(前年同期比48.6%減)となりました。
(経常利益)
受取配当金や持分法による投資利益の計上により、経常利益は57億81百万円(前年同期比42.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
投資有価証券売却益等を特別利益として計上し、特別損失では固定資産除却損や災害損失を計上しました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は47億53百万円(前年同期比32.1%減)となりました。
③ セグメントの概況
(油脂事業)
油脂事業は、インバウンド需要の拡大や外食市場の回復を背景に、業務用油脂の販売が堅調に推移した一方、家庭用油脂は、物価上昇による節約志向の高まりにより需要が減少いたしました。収益面では、円安の進行や物流費・エネルギー価格の高止まりに加え、ミールバリューの歴史的低水準やカナダ産菜種の油分低下などにより油脂コストが大きく上昇いたしました。このような環境下において、価格改定の浸透や「SUSTEC®(サステック)」シリーズおよび「スマートグリーンパック®」などの高付加価値品の拡販を推進したものの、コスト上昇の影響が大きく、油脂事業全体では前年同期比で減収減益となりました。
<油脂部門>家庭用油脂は、販売数量は前年同期をやや上回ったものの、原料コストの軟化に伴うオリーブオイルの販売価格下落が影響し、売上高は前年同期をやや下回りました。環境負荷の低減やお客様の使いやすさが特長である「スマートグリーンパック®」においては、ラインアップの拡充やTVCMと連動した各種キャンペーンの展開などを通じ、引き続き拡販に努めました。
業務用油脂は、インバウンド需要の拡大や国内の人流活性化による外食市場の回復、内食から中食へのシフトなどを背景に、販売数量、売上高ともに堅調に推移いたしました。食材コストの上昇や深刻化する人手不足などの顧客課題に対し、品質の劣化を抑えて長く使用できる「SUSTEC®(サステック)」シリーズや、調理にかかる時間や負荷を軽減する「調味油」「調理油」など、機能性を強化した高付加価値品の拡販に努めました。
<油糧部門>大豆ミールは、搾油量の増加により販売数量は順調に推移いたしましたが、シカゴ大豆ミール相場が下落したことから、販売価格は前年同期を下回りました。
菜種ミールは、搾油量は前年同期と同程度だったものの、ミール歩留りの良化により、販売数量は前年同期をわずかに上回りました。一方、販売価格は大豆ミール相場に連動して下落し、前年同期を大きく下回りました。
(スペシャリティフード事業)
スペシャリティフード事業は、不採算事業からの撤退や構造改革の推進により売上高は前年同期比で減収となりましたが、粉末油脂の価格改定効果や機能性スターチに特化した食品素材の販売強化により、前年同期比で増益となりました。
<乳系PBF部門>業務用油脂加工品は、コンビニやスーパー向けの菓子需要の堅調さに加え、大手製パン向けの販売が好調に推移いたしました。一方で、原材料価格の高騰を背景とした価格改定に注力したことにより、販売数量は低調に推移し、売上高は前年同期をわずかに下回りました。
粉末油脂事業は、受注量の変動により販売数量は前年同期を下回りましたが、原料・為替相場の変動を販売価格に適切に反映した結果、売上高は前年同期を上回りました。
<食品素材部門>テクスチャーデザイン事業は、食品用澱粉において油脂事業との協働による「おいしさデザイン®」のソリューション提案を推進し、顧客価値の向上とともに拡販に努めました。一方、段ボール用途などの汎用スターチ終売の影響により、全体の販売数量および売上高は前年同期を大きく下回りました。
ファインは、ビタミンK2の販売数量が前年同期を下回ったものの、全体の販売数量は順調に推移し、売上高は前年同期をわずかに上回りました。
大豆たん白をベースとした大豆シート食品「まめのりさん®」は、主要販売先である北米向け出荷の伸長に加え、欧州や中東への取組みを強化した結果、販売数量、売上高ともに前年同期を大きく上回りました。
(その他)
その他の事業につきましては、売上高7億33百万円(前年同期比25.5%減)、セグメント利益2億円(前年同期比4.0%増)、セグメント資産6億90百万円(前期末比7百万円減)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2026年度を最終年度とする第六期中期経営計画「Transforming for Growth」を推進しており、その達成・進捗状況は以下のとおりであります。2026年度は、基礎収益力の一層の向上および次期中期経営計画に向けた重点施策の検討・準備を進め、持続的成長に向けた強化を図ってまいります。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は956億86百万円で、前連結会計年度末に比べ57億28百万円減少しました。主な増加は、棚卸資産が11億9百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が14億36百万円であります。主な減少は、有価証券が87億円、電子記録債権が5億93百万円であります。
固定資産は706億21百万円で、前連結会計年度末に比べ18億87百万円増加しました。主な増加は、退職給付に係る資産が16億13百万円、有形固定資産が6億77百万円であります。主な減少は、無形固定資産が4億84百万円であります。
これにより、総資産は1,663億16百万円(前期末比38億48百万円減)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は287億67百万円で、前連結会計年度末に比べ87億73百万円減少しました。主な増加は、短期借入金が8億50百万円であります。主な減少は、1年内返済予定の長期借入金が61億90百万円、流動負債その他が19億36百万円、未払法人税等が6億60百万円、支払手形及び買掛金が3億92百万円であります。
固定負債は264億47百万円で、前連結会計年度末に比べ1億11百万円増加しました。主な増加は、繰延税金負債が10億12百万円であります。主な減少は、退職給付に係る負債が7億20百万円、長期借入金が2億円であります。
これにより、負債は552億14百万円(前期末比86億61百万円減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,111億2百万円で、前連結会計年度末に比べ48億13百万円増加しております。主な増加は、利益剰余金が22億53百万円、退職給付に係る調整累計額が14億79百万円、その他有価証券評価差額金が4億30百万円、為替換算調整勘定が3億59百万円であります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前年同期と比べ86億49百万円減少し、33億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、29億98百万円(前連結会計年度は182億94百万円)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権および棚卸資産が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△35億23百万円(前連結会計年度は△37億76百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出を計上したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△82億8百万円(前連結会計年度は△68億55百万円)となりました。この主な要因は、長期借入金を返済したことによります。
② キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2021、2022年度のキャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③ 資本の財源
主要な資金需要は、製造および販売活動に必要な運転資金、有利子負債の返済、配当金の支払い、法人税等の支払い、事業基盤整備のための設備投資、新規事業への投資であり、これらの資金需要に対しましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび内部留保資金、社債発行、金融機関からの借入により資金調達しております。
④ 資金の流動性
当社グループは、現金及び現金同等物において、グループ各社の余剰資金を一元管理することによって資金の効率化と金融費用の極小化を図っております。また、当座貸越契約、コミットメントライン契約、売掛債権の流動化による機動的な資金調達手段を備えており、十分な資金の流動性を確保しております。
⑤ 財務政策
当社グループは、資本効率性と格付を考慮した財務健全性の最適バランスを取りながら、営業活動によるキャッシュ・フロー創出力を強化し、持続的な企業価値の向上を追求していく方針であります。これにより、事業活動の維持に必要な手許資金の水準を確保するとともに、安定した株主還元と、企業体質の強化や積極的な事業展開のための成長投資など、長期的視野に立った安定的かつ適正な利益配分を行うこととしております。加重平均資本コスト(WACC)等を用いて資産効率向上を進めてROA等の改善を図ることとし、原料相場や為替相場の変動等による経営環境の変化を踏まえ、財務政策における目標値を見直すこととしております。
なお、キャッシュ・フローの推移実績は以下のとおりであります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
※借入金残高は、社債を含みます。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを用いることが必要となりますが、これらの見積りについては過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しております。しかしながら実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
退職給付債務の算定
当社グループは確定給付制度を採用しております。退職給付債務および勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、期待運用収益率等の様々な計算基礎があり、当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、棚卸資産(原材料)の評価および固定資産の減損については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
① 主原料・為替相場の動向
主原料である大豆相場は、南米の豊作期待や米中通商摩擦の激化を背景に4月には1ブッシェル当たり9米ドル台まで下落いたしました。その後、米国における再生可能燃料の混合義務量引き上げや、米中関税協議の進展期待などを受けて上昇に転じ、米国産地での天候懸念も材料に9米ドル台後半から10米ドル台後半で推移いたしました。10月以降は、米中協議の進展を受けて中国による米国産大豆の輸入再開が確認されたことから上昇ペースを早め、一時11米ドル台後半まで上昇したものの、年末にかけては、南米産地での豊作期待が高まる中、10米ドル台中盤から11米ドル台で推移いたしました。2月以降は中東情勢の悪化などを背景に急上昇し、3月には12米ドル台まで上昇いたしました。
菜種相場は、米国における再生可能燃料の混合義務量引き上げや、カナダ産地の天候懸念などを背景に、7月には1トン当たり700加ドル台中盤まで上昇いたしました。その後、カナダ産地の天候回復や中国によるカナダ産菜種へのアンチダンピング課税導入などから軟調に推移し、600加ドル付近まで下落いたしました。10月以降は、大豆相場の上昇に連れ高となる局面もありましたが、カナダ産菜種の豊作観測などを背景に再び下落傾向となり、500加ドル台まで下落いたしました。1月以降は、中加通商交渉の進展を受けて中国によるカナダ産菜種の買い付けが再開されたことから上昇傾向に転じ、中東情勢の悪化も加わり3月には700加ドル台まで急上昇いたしました。
為替相場は、米国の関税政策に伴う世界経済減速懸念から、4月には一時1米ドル140円を超える円高ドル安が進行いたしました。その後、米国の経済指標や日米関税交渉の動向、日銀の利上げ先送り観測などを背景に円安ドル高傾向が続きました。10月以降は日本の積極財政への懸念から円売りが加速し、年始には1米ドル160円目前まで円安ドル高が進行いたしました。1月には日米協調によるレートチェックを受けて一時的に円高ドル安となる局面も見られましたが、その後も円安ドル高基調は継続し、中東情勢の悪化を受けて3月には1米ドル160円台に達しました。
② 経営成績の状況
| 連結損益計算書 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 売上高 | 230,783 | 226,574 |
| 売上原価 | 192,748 | 192,492 |
| 販売費及び一般管理費 | 29,462 | 29,677 |
| 営業利益 | 8,572 | 4,404 |
| 経常利益 | 10,031 | 5,781 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6,996 | 4,753 |
(売上高)
当連結会計年度は、業務用油脂の販売は堅調に推移した一方、ミールについては相場の下落の影響を受け販売価格が下落したことから、売上高は2,265億74百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、為替相場の円安進行に加え、ミールバリューの歴史的低水準およびカナダ産菜種の油分低下などにより油脂コストは大幅に上昇しましたが、製造費用のコストダウン等により、売上原価は1,924億92百万円(前年同期比0.1%減)となりました。販売費及び一般管理費は、各種経費の抑制に取り組んだものの、物流費の上昇等の影響により、296億77百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
(営業利益)
価格改定の浸透や高付加価値品の拡販を推進したものの、コスト上昇の影響を吸収できず、営業利益は44億4百万円(前年同期比48.6%減)となりました。
(経常利益)
受取配当金や持分法による投資利益の計上により、経常利益は57億81百万円(前年同期比42.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
投資有価証券売却益等を特別利益として計上し、特別損失では固定資産除却損や災害損失を計上しました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は47億53百万円(前年同期比32.1%減)となりました。
③ セグメントの概況
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | セグメント利益(百万円) | セグメント資産(百万円) | |||
| 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前期末比(百万円) | ||||
| 油脂事業 | 206,849 | △1.1 | 3,375 | △59.1 | 134,521 | 3,964 |
| スペシャリティフード事業 | 18,991 | △7.7 | 828 | 513.1 | 16,003 | △1,528 |
| その他 | 733 | △25.5 | 200 | 4.0 | 690 | △7 |
| 全社 | - | - | - | - | 15,101 | △6,275 |
| 合計 | 226,574 | △1.8 | 4,404 | △48.6 | 166,316 | △3,848 |
(油脂事業)
油脂事業は、インバウンド需要の拡大や外食市場の回復を背景に、業務用油脂の販売が堅調に推移した一方、家庭用油脂は、物価上昇による節約志向の高まりにより需要が減少いたしました。収益面では、円安の進行や物流費・エネルギー価格の高止まりに加え、ミールバリューの歴史的低水準やカナダ産菜種の油分低下などにより油脂コストが大きく上昇いたしました。このような環境下において、価格改定の浸透や「SUSTEC®(サステック)」シリーズおよび「スマートグリーンパック®」などの高付加価値品の拡販を推進したものの、コスト上昇の影響が大きく、油脂事業全体では前年同期比で減収減益となりました。
<油脂部門>家庭用油脂は、販売数量は前年同期をやや上回ったものの、原料コストの軟化に伴うオリーブオイルの販売価格下落が影響し、売上高は前年同期をやや下回りました。環境負荷の低減やお客様の使いやすさが特長である「スマートグリーンパック®」においては、ラインアップの拡充やTVCMと連動した各種キャンペーンの展開などを通じ、引き続き拡販に努めました。
業務用油脂は、インバウンド需要の拡大や国内の人流活性化による外食市場の回復、内食から中食へのシフトなどを背景に、販売数量、売上高ともに堅調に推移いたしました。食材コストの上昇や深刻化する人手不足などの顧客課題に対し、品質の劣化を抑えて長く使用できる「SUSTEC®(サステック)」シリーズや、調理にかかる時間や負荷を軽減する「調味油」「調理油」など、機能性を強化した高付加価値品の拡販に努めました。
<油糧部門>大豆ミールは、搾油量の増加により販売数量は順調に推移いたしましたが、シカゴ大豆ミール相場が下落したことから、販売価格は前年同期を下回りました。
菜種ミールは、搾油量は前年同期と同程度だったものの、ミール歩留りの良化により、販売数量は前年同期をわずかに上回りました。一方、販売価格は大豆ミール相場に連動して下落し、前年同期を大きく下回りました。
| 以上の結果、当事業は、売上高2,068億49百万円(前年同期比1.1%減)、セグメント利益33億75百万円(前年同期比59.1%減)、セグメント資産1,345億21百万円(前期末比39億64百万円増)となりました。 | ![]() |
(スペシャリティフード事業)
スペシャリティフード事業は、不採算事業からの撤退や構造改革の推進により売上高は前年同期比で減収となりましたが、粉末油脂の価格改定効果や機能性スターチに特化した食品素材の販売強化により、前年同期比で増益となりました。
<乳系PBF部門>業務用油脂加工品は、コンビニやスーパー向けの菓子需要の堅調さに加え、大手製パン向けの販売が好調に推移いたしました。一方で、原材料価格の高騰を背景とした価格改定に注力したことにより、販売数量は低調に推移し、売上高は前年同期をわずかに下回りました。
粉末油脂事業は、受注量の変動により販売数量は前年同期を下回りましたが、原料・為替相場の変動を販売価格に適切に反映した結果、売上高は前年同期を上回りました。
<食品素材部門>テクスチャーデザイン事業は、食品用澱粉において油脂事業との協働による「おいしさデザイン®」のソリューション提案を推進し、顧客価値の向上とともに拡販に努めました。一方、段ボール用途などの汎用スターチ終売の影響により、全体の販売数量および売上高は前年同期を大きく下回りました。
ファインは、ビタミンK2の販売数量が前年同期を下回ったものの、全体の販売数量は順調に推移し、売上高は前年同期をわずかに上回りました。
大豆たん白をベースとした大豆シート食品「まめのりさん®」は、主要販売先である北米向け出荷の伸長に加え、欧州や中東への取組みを強化した結果、販売数量、売上高ともに前年同期を大きく上回りました。
| 以上の結果、当事業は売上高189億91百万円(前年同期比7.7%減)、セグメント利益8億28百万円(前年同期比513.1%増)、セグメント資産160億3百万円(前期末比15億28百万円減)となりました。 | ![]() |
(その他)
その他の事業につきましては、売上高7億33百万円(前年同期比25.5%減)、セグメント利益2億円(前年同期比4.0%増)、セグメント資産6億90百万円(前期末比7百万円減)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 油脂事業 | 174,400 | △0.3 |
| スペシャリティフード事業 | 11,405 | △15.4 |
| 合計 | 185,806 | △1.4 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は製造原価によっております。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 油脂事業 | 206,849 | △1.1 |
| スペシャリティフード事業 | 18,991 | △7.7 |
| その他 | 733 | △25.5 |
| 合計 | 226,574 | △1.8 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 味の素株式会社 | 48,778 | 21.1 | 46,736 | 20.6 |
| 全国農業協同組合連合会 | 23,013 | 10.0 | 20,255 | 8.9 |
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2026年度を最終年度とする第六期中期経営計画「Transforming for Growth」を推進しており、その達成・進捗状況は以下のとおりであります。2026年度は、基礎収益力の一層の向上および次期中期経営計画に向けた重点施策の検討・準備を進め、持続的成長に向けた強化を図ってまいります。
| 2021年度実績 | 2022年度実績 | 2023年度実績 | 2024年度実績 | 2025年度実績 | 2026年度目標 | |
| 売上高 | 201,551百万円 | 260,410百万円 | 244,319百万円 | 230,783百万円 | 226,574百万円 | - |
| 営業利益 | △21百万円 | 734百万円 | 7,243百万円 | 8,572百万円 | 4,404百万円 | 110億円 |
| 営業利益率 | △0.0% | 0.3% | 3.0% | 3.7% | 1.9% | - |
| ROE | 2.1% | 1.0% | 7.0% | 6.7% | 4.4% | 8.0% |
| ROIC | △0.0% | 0.4% | 3.7% | 4.6% | 2.4% | 5.0% |
| EPS | 59.24円 | 29.82円 | 205.36円 | 211.52円 | 143.59円 | 260円 |
(2) 財政状態
| 連結貸借対照表 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 流動資産 | 101,415 | 95,686 |
| 固定資産 | 68,733 | 70,621 |
| 繰延資産 | 15 | 8 |
| 資産合計 | 170,164 | 166,316 |
| 流動負債 | 37,540 | 28,767 |
| 固定負債 | 26,335 | 26,447 |
| 負債合計 | 63,876 | 55,214 |
| 純資産 | 106,288 | 111,102 |
| 負債純資産合計 | 170,164 | 166,316 |
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は956億86百万円で、前連結会計年度末に比べ57億28百万円減少しました。主な増加は、棚卸資産が11億9百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が14億36百万円であります。主な減少は、有価証券が87億円、電子記録債権が5億93百万円であります。
固定資産は706億21百万円で、前連結会計年度末に比べ18億87百万円増加しました。主な増加は、退職給付に係る資産が16億13百万円、有形固定資産が6億77百万円であります。主な減少は、無形固定資産が4億84百万円であります。
これにより、総資産は1,663億16百万円(前期末比38億48百万円減)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は287億67百万円で、前連結会計年度末に比べ87億73百万円減少しました。主な増加は、短期借入金が8億50百万円であります。主な減少は、1年内返済予定の長期借入金が61億90百万円、流動負債その他が19億36百万円、未払法人税等が6億60百万円、支払手形及び買掛金が3億92百万円であります。
固定負債は264億47百万円で、前連結会計年度末に比べ1億11百万円増加しました。主な増加は、繰延税金負債が10億12百万円であります。主な減少は、退職給付に係る負債が7億20百万円、長期借入金が2億円であります。
これにより、負債は552億14百万円(前期末比86億61百万円減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,111億2百万円で、前連結会計年度末に比べ48億13百万円増加しております。主な増加は、利益剰余金が22億53百万円、退職給付に係る調整累計額が14億79百万円、その他有価証券評価差額金が4億30百万円、為替換算調整勘定が3億59百万円であります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
| 連結キャッシュ・フロー計算書 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 18,294 | 2,998 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △3,776 | △3,523 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △6,855 | △8,208 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 7,703 | △8,649 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 11,950 | 3,300 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前年同期と比べ86億49百万円減少し、33億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、29億98百万円(前連結会計年度は182億94百万円)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権および棚卸資産が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△35億23百万円(前連結会計年度は△37億76百万円)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出を計上したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△82億8百万円(前連結会計年度は△68億55百万円)となりました。この主な要因は、長期借入金を返済したことによります。
② キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
| 自己資本比率(%) | 58.2 | 52.5 | 57.1 | 62.2 | 66.5 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 32.9 | 28.2 | 36.0 | 39.4 | 40.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | ― | ― | 1.4 | 1.5 | 7.4 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | ― | ― | 174.9 | 161.5 | 26.9 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2021、2022年度のキャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③ 資本の財源
主要な資金需要は、製造および販売活動に必要な運転資金、有利子負債の返済、配当金の支払い、法人税等の支払い、事業基盤整備のための設備投資、新規事業への投資であり、これらの資金需要に対しましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび内部留保資金、社債発行、金融機関からの借入により資金調達しております。
④ 資金の流動性
当社グループは、現金及び現金同等物において、グループ各社の余剰資金を一元管理することによって資金の効率化と金融費用の極小化を図っております。また、当座貸越契約、コミットメントライン契約、売掛債権の流動化による機動的な資金調達手段を備えており、十分な資金の流動性を確保しております。
⑤ 財務政策
当社グループは、資本効率性と格付を考慮した財務健全性の最適バランスを取りながら、営業活動によるキャッシュ・フロー創出力を強化し、持続的な企業価値の向上を追求していく方針であります。これにより、事業活動の維持に必要な手許資金の水準を確保するとともに、安定した株主還元と、企業体質の強化や積極的な事業展開のための成長投資など、長期的視野に立った安定的かつ適正な利益配分を行うこととしております。加重平均資本コスト(WACC)等を用いて資産効率向上を進めてROA等の改善を図ることとし、原料相場や為替相場の変動等による経営環境の変化を踏まえ、財務政策における目標値を見直すこととしております。
なお、キャッシュ・フローの推移実績は以下のとおりであります。
| 項目(億円) | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
| キャッシュ・イン | ||||||
| 営業活動キャッシュ・フロー | △168 | △100 | 224 | 182 | 29 | |
| 資産売却 | 74 | 12 | 11 | 12 | 19 | |
| 借入金残高 | 306 | 446 | 288 | 242 | 187 | |
| キャッシュ・アウト | ||||||
| 成長投資等 | 55 | 50 | 44 | 50 | 62 | |
| 株主還元 | 16 | 11 | 13 | 19 | 24 | |
| 有利子負債返済または調達 (△は調達) | △120 | △139 | 159 | 46 | 55 | |
| フリー・キャッシュ・フロー | △148 | △137 | 191 | 145 | △5 | |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
※借入金残高は、社債を含みます。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを用いることが必要となりますが、これらの見積りについては過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しております。しかしながら実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
退職給付債務の算定
当社グループは確定給付制度を採用しております。退職給付債務および勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、期待運用収益率等の様々な計算基礎があり、当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債および退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、棚卸資産(原材料)の評価および固定資産の減損については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

