有価証券報告書-第105期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 14:03
【資料】
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や高市政権による各種施策等の効果を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、継続する物価高が消費マインドに与える下振れリスクに加え、米国の通商政策に伴う関税措置、中東におけるイランを巡る軍事的緊張の高まりによるエネルギー価格への影響、中国経済の減速等の懸念材料もあり、依然として先行きは極めて不透明な状況となりました。
原料とうもろこしのシカゴ相場は、期初1ブッシェル当たり461セント台で始まりましたが、ブラジル及びアルゼンチンにおける豊作見通しや、8月公表の米国農務省報告で単収や生産高の大幅な上方修正を受け、8月には383セント台迄下落しました。その後、中国による米国産大豆の購入に伴う大豆相場の上昇、米国産とうもろこしの堅調な輸出需要、さらに2月末の米国及びイスラエルによるイランへの攻撃に端を発した原油相場や肥料価格の高騰等を背景に相場は上昇し、期末時点では457セント台、通期平均では431セント台となりました。
WTI原油相場は、期初1バレル当たり71ドル台で始まりましたが、米国による相互関税の引き上げ、米中両国の経済指標悪化による原油需要の減少懸念、OPECプラスによる原油生産量の減産幅縮小やウクライナとロシアの和平交渉進展によるロシア産原油の供給増加観測等を背景に、12月には57ドル台まで下落しました。その後、2月末の米国及びイスラエルによるイランへの攻撃を発端とした中東情勢の悪化や、それに起因したイランによるホルムズ海峡の封鎖に伴う原油供給懸念の高まりから相場が急騰し、期末時点では101ドル台、通期平均では65ドル台となりました。
米国から日本までの穀物海上運賃は、期初1トン当たり44ドル台で始まり、穀物及び石炭輸送の増加、中国国内における石炭の供給不足及び品質問題を背景としたインドネシアからの輸入増加等により、9月中旬には52ドル台まで上昇しました。その後、季節要因により石炭等の貨物需要がピークアウトしたことで44ドル台まで下落したものの、中東情勢の影響による船舶燃料価格の高騰や、南米からの穀物輸出需要が堅調に推移したこと等から再び上昇し、期末時点では57ドル台、通期平均では48ドル台となりました。
為替相場は、期初1ドル当たり149円台で始まりましたが、米国の相互関税の公表を受けた米国景気の悪化懸念等から、4月には一時144円台迄円高が進行しました。その後、12月に米国が利下げを実施したものの、米国政府による対日関税の引き上げ示唆や、日銀金融政策決定会合において政策金利が引き上げられた一方、今後の利上げペースが明示されなかったことで不透明感が強まり、日米の金利差拡大への警戒感が高まりました。さらに3月には中東情勢の緊迫化を背景とした有事のドル買いも加わり、円安が進行し、期末時点では159円台、通期平均では150円台となりました。
販売面では、インバウンド需要の回復等を背景に、外食産業向けを中心とした需要は増加傾向となりました。大型連休期間においても行楽日和が多く、外出機会が増加したことから、飲料向けを中心に上期の販売数量は前年同期比を上回りました。一方、対面販売市場の一部では、夏季の酷暑に伴う最終ユーザーの嗜好変化により、屋外イベントでの消費が減少する場面も見られ、当社製品の販売にも影響が見られました。また、物価上昇を背景とした消費者の節約志向は依然として継続しており、年末にかけて外食産業で客数の増加が見られたものの、糖化品全体の出荷数量は前年同期を下回る結果となりました。ただし、当連結会計年度末において、4月以降の末端商品値上げを見据えた仮需が発生したことで、出荷数量の減少は一部緩和されました。
澱粉製品については、新聞・雑誌のデジタル化進展を背景に、製紙向け需要の減少が継続し、販売数量は前年同期比で減少しました。一方、食品用途向けでは、物価上昇による節約志向の影響を受けながらも、米菓市場向けの販売増加や外食市場における客数の増加を背景に販売は堅調に推移しました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は629億9千万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は12億5千万円(同4.2%増)、経常利益は15億6千万円(同18.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億6千万円(同23.5%減)となりました。
次に、各部門の販売概況は以下のとおりであります。
(澱粉部門)
澱粉部門は、製紙向け澱粉販売数量が前年同期に比べ減少しましたが、節約志向の影響を受けながらも外食産業向け需要回復と米菓市場向け製品の販売増加により、澱粉製品全体の売上高は142億9千万円(同2.0%増)となりました。
(糖化品部門)
糖化品部門は、外食産業向けの業務用販売を中心に需要回復が見られましたが、夏季の酷暑に伴う最終ユーザーの嗜好変化による屋外イベントでの消費伸び悩みや、物価上昇への防衛意識の高まり等が影響し、売上高は396億2千万円(同1.0%減)となりました。
(ファインケミカル部門)
ファインケミカル部門は、国内の一部市場向け製品の販売が減少しましたが、海外市場向け製品の販売が増加傾向にあり、売上高は22億7千万円(同5.6%増)となりました。
(副産物部門)
副産物部門は、前年同期に比べ一部の製品で販売価格が上昇したことにより、売上高は68億円(同4.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下資金という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ9千万円増加し、3億3千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は68億5千万円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益15億6千万円に減価償却費31億円、仕入債務の増加額10億7千万円等を加算した額から退職給付に係る負債の減少額6億5千万円、棚卸資産の増加額3億7千万円、持分法による投資利益3億7千万円等を控除した額によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は30億6千万円となりました。これは主として、当社工場設備への投資などの有形固定資産の取得による支出25億7千万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は37億円となりました。これは主として、短期借入金の減少額(純額)27億3千万円、配当金の支払額6億1千万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)
澱粉部門10,11899.8
糖化品部門38,94999.2
ファインケミカル部門2,287104.2
副産物部門6,845105.6
合計58,200100.2

(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社は受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
澱粉部門14,293102.0
糖化品部門39,62499.0
ファインケミカル部門2,274105.6
副産物部門6,801104.6
合計62,993100.5

(注)1 主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
三菱商事株式会社9,76615.59,82715.6

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度における総資産は506億5千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億3千万円の増加となりました。その主な要因は、機械装置及び運搬具が11億円減少したものの、建設仮勘定が7億7千万円、原材料及び貯蔵品が5億7千万円増加したこと等によるものです。負債合計は204億7千万円となり、前連結会計年度末に比べ12億2千万円減少となりました。その主な要因は、買掛金が10億7千万円、未払法人税等が4億6千万円増加したものの、短期借入金が27億3千万円減少したこと等によるものです。また、純資産合計は301億8千万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.9ポイント増加し、59.6%となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高629億9千万円、営業利益12億5千万円、経常利益15億6千万円、親会社株主に帰属する当期純利益11億6千万円となりました。まず、増収の主な要因は、夏の猛暑の影響による糖化製品の販売数量増加に加え、原料とうもろこし及び原油相場高騰による製造費用上昇を背景とした製品価格の適正化が進捗したことによるものであります。また、減益の主な理由は、穀物相場の下落や輸入品の影響から副産物の販売価格が下落したことや前述の製造費用の上昇等によるものであります。
経営上の目標達成状況を判断する為の客観的な指標について、当社は「中期経営計画2025-27年度(中経2027)」において、連結経常利益ベースで単年度20±3億円を指標として掲げており、次期見通しとしては、売上高655億円、営業利益19億円、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益15億円を見込んでおります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、製造設備の更新及び製品品質向上に係る工事等の支出に対し、その資金の調達財源としては主としてグループファイナンスの活用によっております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は80億円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末現在における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用等に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらの見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じて合理的と思われる方法によって判断をしておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度末現在における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用等に影響を与える見積りは、主に繰延税金資産、退職給付に係る負債、賞与引当金となります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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