有価証券報告書-第112期(2023/12/01-2024/11/30)
(3) 人的資本
①人材育成方針
当社グループは、国内・海外において幅広い領域に事業を展開しており、これからの市場環境の変化や成長領域の拡大に向けて、より一層、様々なスキルや経験を持った多様な人材の活躍が必要になります。持続的成長を実現する人材を育成していくために、中期経営計画のテーマの一つとして、「多様な人材が活躍できる仕組みづくり」を掲げています。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの理解につながる機会づくり、多様な従業員の活躍につながる場づくり、成長を実感できるキャリアや学びへの仕組みづくりなどを通して、世界で働く従業員一人ひとりの個性や成長する意欲、個々の能力を最大限に発揮できる企業文化づくりに取り組んでいます。
これまで大切に育んできた理念に共感した一人ひとりの従業員と創意工夫の企業文化は、グループの持続的成長を支える強みとなっています。2025年度より始まる次期中期経営計画からは、人的資本のさらなる価値拡大に向けて、積極的に人的資本投資を進めます。

新しい活躍の機会創出、多様な個の力の強化、人事制度の拡充、の3つの視点で人的資本の強化を行い、従業員エンゲージメント向上と最高のパフォーマンス発揮をめざします。従業員の働きがいと仕事を通じた自己実現への挑戦を持続的成長の原動力として、生産性向上と新たな価値創出を進めます。
② 環境整備・取り組み
◇ダイバーシティ&インクルージョンへの理解につながる機会づくり
・活発な「対話」と「機会の提供」
経営会議など、重要会議の参加者の20%を多様な人材(年代・性別・スキル・キャリア)から構成する「KEEP20」の取組みをグループ内で展開しています。異なる視点から意見を引き出しあうことで、議論の活性化と新たなイノベーションを生み出すことを狙いとしており、従来の参加メンバーと新たな参加メンバーの相互において、気付きや学びが得られる機会となっています。
・ダイバーシティとエンゲージメントの実感調査
2017年より、グループ社員を対象として「ダイバーシティアンケート」を実施し、「多様性」、「公正性」、「受容」の各項目に対する、社員の実感を調査しています。数値は着実に向上しており、2024年度においては95%以上が「ダイバーシティ推進に共感している」という結果が得られました。また、エンゲージメントサーベイを2025年度からの中期経営計画における人的資本への投資効果を測る指標と位置づけ、スコアの向上をめざします。調査結果は、「仕事をする上での環境」、「仕事における貢献感・受容感」、「職場で働く意義、モチベ―ション」、「職場における成長実感」の4つの領域に分類して分析を行います。分析結果は上記ダイバーシティアンケートの結果と併せて、グループ内でオープンに共有し、グループの多様な人材が活躍できる環境づくりへの活用を進めます。
エンゲージメントスコアの目標および実績数値※1
※1 エンゲージメントスコアは、仕事環境・貢献感・働く意義・成長実感の観点で従業員アンケート
を実施し、第三者機関による分析から、100点満点で点数化しています。
※2 次期中期経営計画より、海外を含むグループ全体に対象を拡大して実施していきます。
◇多様な従業員の活躍につながる場づくり
・挑戦の機会の提供
海外やDXなど、グループとして優先的に進めるべき戦略と位置付けた領域への人材配置にあたり、グループ全社員に対する公募を実施し、高い意欲や、キャリア実現への強い想いを持った従業員を抜擢する取り組みを進めています。2024年は、海外事業への挑戦を希望する人材を対象に、選抜型の海外人材育成プログラムを実施しました。海外駐在に向けた研修や学びを得られる機会づくりを進めています。
また、2012年より実施している、新規事業プラン社内公募「Kewpie Startup Program」も継続して進めており、2024年度は、社外から講師を招き、アイデア発想や、事業創出マインド醸成のワークショップを開催しました。2025年度からは、これから当社グループが更に力を入れて取り組む「サラダ」「ウェルネス」「サステナビリティ」の3つのドメインを踏まえながら、社会価値と経済価値を生み出すビジネスアイデアを募集し、従業員一人ひとりのアイデアの実現と新たな事業の創出につなげます。
・女性従業員の活躍支援
グループの約半数を占める女性従業員が十分に活躍できるよう、女性総合職の育成や、転居を伴う異動のない総合職制度の導入、地域職から総合職への転換、女性管理職勉強会で新任管理職の育成支援などを進めています。人事制度や労務制度に加えて、マネジメントや風土もあわせて変えていくことで、意欲ある女性や共働きの従業員が安心して働き続けられる会社をめざしています。
女性管理職比率 目標および実績数値
※次期中期経営計画より、海外を含むグループ全体に対象を拡大して女性管理職比率の目標値を定めます。
◇成長を実感できるキャリアや学びへの仕組みづくり
・従業員の自己実現の支援
当社では、従業員のキャリア自律を支援する仕組みとして、キャリア自己申告制度を導入しています。グループの事業領域の広さを活かして、従業員が仕事を通じて自己実現できる環境づくりを進めています。具体的には、各部署の役割や仕事を知る機会の創出、希望の職場への異動実現支援などにより、定量的にキャリア自己申告の実現率の向上を推進しています。
次期中期経営計画では、多様な人材がよりパフォーマンスを発揮できる新人事制度の導入と、専門性を強化する人材育成体系の整備を予定しております。異動による成長だけではなく、一人ひとりが自ら高めたい専門性を描き、その実現を後押しする取り組みを進めます。
キャリア自己申告実現率※1 目標および実績数値
※1 職務の変更希望を申告した従業員のうち、希望の職務に従事できている比率です。
※2 次期中期経営計画より、キャリア自己申告制度の導入をグループ会社にも段階的に拡大し、取り組みを進めます。
・キャリア支援の拡充(セルフ・キャリアドック)
2024年度より、「セルフ・キャリアドック」を開始しました。「キャリア研修」で自分のキャリアの棚卸をした上で、社外専門家との1対1の「キャリアコンサルティング面談」でアドバイスを受け、自ら主体的にキャリアプランを考えることをねらいにしています。当期は約500名の面談を実施しました。今後、段階的に対象を拡大し、グループ全体での継続的な取り組みにしていきます。
①人材育成方針
当社グループは、国内・海外において幅広い領域に事業を展開しており、これからの市場環境の変化や成長領域の拡大に向けて、より一層、様々なスキルや経験を持った多様な人材の活躍が必要になります。持続的成長を実現する人材を育成していくために、中期経営計画のテーマの一つとして、「多様な人材が活躍できる仕組みづくり」を掲げています。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの理解につながる機会づくり、多様な従業員の活躍につながる場づくり、成長を実感できるキャリアや学びへの仕組みづくりなどを通して、世界で働く従業員一人ひとりの個性や成長する意欲、個々の能力を最大限に発揮できる企業文化づくりに取り組んでいます。
これまで大切に育んできた理念に共感した一人ひとりの従業員と創意工夫の企業文化は、グループの持続的成長を支える強みとなっています。2025年度より始まる次期中期経営計画からは、人的資本のさらなる価値拡大に向けて、積極的に人的資本投資を進めます。

新しい活躍の機会創出、多様な個の力の強化、人事制度の拡充、の3つの視点で人的資本の強化を行い、従業員エンゲージメント向上と最高のパフォーマンス発揮をめざします。従業員の働きがいと仕事を通じた自己実現への挑戦を持続的成長の原動力として、生産性向上と新たな価値創出を進めます。
② 環境整備・取り組み
◇ダイバーシティ&インクルージョンへの理解につながる機会づくり
・活発な「対話」と「機会の提供」
経営会議など、重要会議の参加者の20%を多様な人材(年代・性別・スキル・キャリア)から構成する「KEEP20」の取組みをグループ内で展開しています。異なる視点から意見を引き出しあうことで、議論の活性化と新たなイノベーションを生み出すことを狙いとしており、従来の参加メンバーと新たな参加メンバーの相互において、気付きや学びが得られる機会となっています。
・ダイバーシティとエンゲージメントの実感調査
2017年より、グループ社員を対象として「ダイバーシティアンケート」を実施し、「多様性」、「公正性」、「受容」の各項目に対する、社員の実感を調査しています。数値は着実に向上しており、2024年度においては95%以上が「ダイバーシティ推進に共感している」という結果が得られました。また、エンゲージメントサーベイを2025年度からの中期経営計画における人的資本への投資効果を測る指標と位置づけ、スコアの向上をめざします。調査結果は、「仕事をする上での環境」、「仕事における貢献感・受容感」、「職場で働く意義、モチベ―ション」、「職場における成長実感」の4つの領域に分類して分析を行います。分析結果は上記ダイバーシティアンケートの結果と併せて、グループ内でオープンに共有し、グループの多様な人材が活躍できる環境づくりへの活用を進めます。
エンゲージメントスコアの目標および実績数値※1
2024年度実績 | 2028年度目標 | |
エンゲージメントスコア (グループ国内※2) | 69点 | 75点 |
※1 エンゲージメントスコアは、仕事環境・貢献感・働く意義・成長実感の観点で従業員アンケート
を実施し、第三者機関による分析から、100点満点で点数化しています。
※2 次期中期経営計画より、海外を含むグループ全体に対象を拡大して実施していきます。
◇多様な従業員の活躍につながる場づくり
・挑戦の機会の提供
海外やDXなど、グループとして優先的に進めるべき戦略と位置付けた領域への人材配置にあたり、グループ全社員に対する公募を実施し、高い意欲や、キャリア実現への強い想いを持った従業員を抜擢する取り組みを進めています。2024年は、海外事業への挑戦を希望する人材を対象に、選抜型の海外人材育成プログラムを実施しました。海外駐在に向けた研修や学びを得られる機会づくりを進めています。
また、2012年より実施している、新規事業プラン社内公募「Kewpie Startup Program」も継続して進めており、2024年度は、社外から講師を招き、アイデア発想や、事業創出マインド醸成のワークショップを開催しました。2025年度からは、これから当社グループが更に力を入れて取り組む「サラダ」「ウェルネス」「サステナビリティ」の3つのドメインを踏まえながら、社会価値と経済価値を生み出すビジネスアイデアを募集し、従業員一人ひとりのアイデアの実現と新たな事業の創出につなげます。
・女性従業員の活躍支援
グループの約半数を占める女性従業員が十分に活躍できるよう、女性総合職の育成や、転居を伴う異動のない総合職制度の導入、地域職から総合職への転換、女性管理職勉強会で新任管理職の育成支援などを進めています。人事制度や労務制度に加えて、マネジメントや風土もあわせて変えていくことで、意欲ある女性や共働きの従業員が安心して働き続けられる会社をめざしています。
女性管理職比率 目標および実績数値
2022年度 実績 | 2023年度 実績 | 2024年度 実績 | 2025年度 目標 | 2030年度 目標 | |
女性管理職比率 (キユーピー単体※) | 12.5% | 14.5% | 15.9% | 18% | 30% |
(参考:グループ海外含む) | 17.5% | 19.5% | 20.3% | 23% | 30% |
※次期中期経営計画より、海外を含むグループ全体に対象を拡大して女性管理職比率の目標値を定めます。
◇成長を実感できるキャリアや学びへの仕組みづくり
・従業員の自己実現の支援
当社では、従業員のキャリア自律を支援する仕組みとして、キャリア自己申告制度を導入しています。グループの事業領域の広さを活かして、従業員が仕事を通じて自己実現できる環境づくりを進めています。具体的には、各部署の役割や仕事を知る機会の創出、希望の職場への異動実現支援などにより、定量的にキャリア自己申告の実現率の向上を推進しています。
次期中期経営計画では、多様な人材がよりパフォーマンスを発揮できる新人事制度の導入と、専門性を強化する人材育成体系の整備を予定しております。異動による成長だけではなく、一人ひとりが自ら高めたい専門性を描き、その実現を後押しする取り組みを進めます。
キャリア自己申告実現率※1 目標および実績数値
2021年度 実績 | 2022年度 実績 | 2023年度 実績 | 2024年度 実績 | 2025年度 目標 | 2030年度 目標 | |
自己申告実現率 (キユーピー単体※2) | 8% | 10% | 14% | 18% | 22% | 30% |
※1 職務の変更希望を申告した従業員のうち、希望の職務に従事できている比率です。
※2 次期中期経営計画より、キャリア自己申告制度の導入をグループ会社にも段階的に拡大し、取り組みを進めます。
・キャリア支援の拡充(セルフ・キャリアドック)
2024年度より、「セルフ・キャリアドック」を開始しました。「キャリア研修」で自分のキャリアの棚卸をした上で、社外専門家との1対1の「キャリアコンサルティング面談」でアドバイスを受け、自ら主体的にキャリアプランを考えることをねらいにしています。当期は約500名の面談を実施しました。今後、段階的に対象を拡大し、グループ全体での継続的な取り組みにしていきます。