有価証券報告書-第142期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:10
【資料】
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【項目】
112項目

対処すべき課題

次期以降に次のような課題に対処していくべきと考えております。
(1) 当社グループの現状の認識について
当社グループは、当連結会計年度の経営成績を対前年度比で大きく改善させ、大幅な増収・増益となり、管理コストの削減や負債の大幅な圧縮など、当面の最重要課題である安定収入を基礎とした堅実な利益体質の獲得に向けた施策が着実に進展しているものと認識しております。また、金融機関の借入環境は好転しており、営業面及び財務面の改善余地を残している状況にあると認識しております。
ホテル事業につきましては、都市型ビジネスホテル事業が訪日外国人旅行客の中間層への裾野の拡大やオリンピックに向けての国策に連動して、引き続き好調な営業環境を維持できるものと認識しております。震災復興事業者向け中長期滞在型宿泊事業は、1泊2食付きのメリットを活かした顧客層の拡大により稼働率が向上してきておりますが、建築資材や人件費の高騰による入札不調を原因とした復興事業全体の遅れにより、企画当初の計画通りには進捗しにくい環境にあると認識しております。都市型及び中長期滞在型に共通する課題として、パートアルバイト人件費、水道光熱費、リネンサプライ費等の経費の上昇が予想されると認識しております。
不動産事業につきましては、賃料水準が高位安定する一方で、売買の取引価格はいささか過熱気味な水準に至っており、仲介などの売上機会は減少するものと認識しております。
(2) 当面の対処すべき課題の内容
ホテル事業につきましては、質の高いサービスの提供に努めることにより、それにふさわしい販売価格の設定による収益性の向上を図ることが当面の課題であります。同時に、知名度とブランド好感度の向上に努めることにより、『ベストウェスタンホテル』のリゾート事業やフランチャイズ事業の可能性を広げることと、『バリュー・ザ・ホテル』の震災復興事業者以外の需要の拡大を図ることが当面の課題であります。
不動産事業につきましては、賃貸事業の専業化を進め、現在の良好な金融環境を前提に、再投資による資産価値の維持向上や資産の入換えを図ることにより収益性を高め、引き続き借入条件の改善を図ることが当面の課題であります。
これらの課題に対処することにより、ホテルマネジメントを柱とする安定収入を基礎とした堅実な利益体質を獲得し、公開企業の公共性を自覚した社会貢献に尽くせる企業へと飛躍していくことが、当社グループの当面の最重要課題であります。
(3) 対処方針
ホテル事業につきましては、顧客満足度と収益性の向上を図りつつ、話題性の高いイベントの企画や参加を積極的に進めながら、受託軒数の増加を実現してまいります。
不動産事業につきましては、保有不動産の管理及び維持コストの圧縮と資産の入換えを進めてまいります。