有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 15:34
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善、個人消費の持ち直し等により、緩やかな回復傾向が見られていたものの、米中貿易摩擦の長期化による世界経済への影響に加え、2020年2月末にかけて発生いたしました、新型コロナウイルス感染症拡大からの経済活動の減速による景気の悪化が懸念され、先行きが見通せない状況となっております。
当社グループの主要な事業領域についてみると、国内外の金融・不動産市場におきましては、低水準の空室率を背景に賃料の緩やかな上昇による収益率の向上が続いております。また、売買についても、金融緩和政策による低金利により相対的に安定した利回りを得られる不動産投資へのニーズは高く、引き続き投資需要は底堅い状況が続いておりますが、一方で、国内のホテル・レジャー市場は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い一部営業を休業する等、先行き不透明な状況となっております。
このような経済状況のもと、当期の当社グループは、新規賃貸用不動産の取得、オペレーション事業の各拠点における収益向上のためのコスト削減、コストアップ抑制等を積極的に進め、更なる収益力の向上と安定化をはかってまいりました。
以上の結果、当期の当社グループの業績は、収益用不動産の増加、国内事業に対する投資回収の収益により、売上高は前年同期に対して26.5%増加し、2,448百万円となりました。各段階利益は、営業利益215百万円(前年同期比107.9%増)、経常利益108百万円(前年同期は経常損失4百万円)となりました。特に、前期に計上しました特別利益(投資有価証券売却益315百万円)が当期にはなかったものの、国内及び海外事業に対する投資収益351百万円、不動産投資収入342百万円が大きく貢献し、親会社株主に帰属する当期純利益83百万円(前年同期比70.4%減)となり、黒字を確保いたしました。
また、当社は、当期に株式を取得し関係会社とした株式会社アビスジャパン(東京都豊島区)について、2020年1月31日付で同社の第三者割当増資を引受けたことにより、当期末現在の当社の持株比率が16.7%となり、同社を新たに持分法適用の範囲に含めることといたしました。当期においては、持分法による投資利益6百万円が発生しております。
報告セグメントごとの業績は、次の通りであります。
(マーチャント・バンキング事業)
当社グループは、当事業部門におきまして、大都市圏のマンションを中心とした賃貸用不動産から得られる安定
的収益を基盤に、国内外の将来性のある企業や事業、特に、ブロックチェーンや医療・介護、AIといった、これ
からの社会の変革(パラダイムシフト)の原動力となりうる分野への投資事業を積極的に営んでおります。
当期は、収益用不動産を新たに1物件357百万円を取得した一方で、不動産投資収入342百万円、国内及び海外企
業投資収入収益351百万円の貢献などから、前年同期に対し、売上高1,370百万円(前年同期比74.5%増)、セグメン
ト利益390百万円(前年同期比64.8%増)となりました。
(オペレーション事業)
当社グループは、当社、株式会社ホテルシステム二十一(連結子会社)及び株式会社ケンテン(連結子会社)に
おいて、宿泊施設、ボウリング場、インターネットカフェ店舗及び服飾雑貨店の運営、並びに給食業務の受託など
の多様な運営をすることでより専門性を蓄積する安定的な収益が確保できる事業を行っております。
当期は、株式会社ケンテンで運営する服飾雑貨店、愛媛大学医学部付属病院での給食事業で堅調な運営を推移す
ることができましたが、主力事業となる「加古川プラザホテル」に関しては、2020年2月迄は安定的な収益力があ
りましたが、それ以降は、新型コロナウイルス感染症拡大防止による外出自粛等の影響により、急速に経営状態が
厳しくなった結果、前年同期に対し、売上高は1,077百万円(前年同期比6.3%減)、セグメント損失は6百万円
(前年同期はセグメント利益24百万円)の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて293百万円減少し、当連結会計年度末には270百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは461百万円の収入(前年同期比60.9%増)となりました。
収支の主な内訳は、たな卸資産の減少291百万円、減価償却費197百万円、利息の支払額111百万円の計上などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュフローは464百万円の支出(前年同期比57.8減)となりました。
収支の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出366百万円、敷金及び保証金の回収による収入48百万円の計上などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュフローは291百万円の支出(前連結会計年度は884百万円の収入)となりました。
収支の主な内訳は、長期借入金の返済による支出534百万円、長期借入れによる収入310百万円の計上などであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
特記事項はありません。
(b) 受注実績
特記事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
マーチャント・バンキング事業(千円)1,370,865174.5
オペレーション事業(千円)1,077,82793.7
合計2,448,693126.5

(注) 1 セグメント間の取引はありません。
2 事業区分の方法等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
国立大学法人愛媛大学
医学部
298,56115.42301,65612.32

4 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
総資産は10,858百万円となり、前連結会計年度末に比べ256百万円減少いたしました。これは主に未収入金の増加102百万円、現金及び預金の減少289百万円によるものであります。
(負債の部)
流動負債は536百万円となり、前連結会計年度末に比べ3百万円減少いたしました。これは主に未払費用の減少35百万円、その他流動負債の増加39百万円によるものであります。
固定負債は6,792百万円となり、前連結会計年度末に比べ274百万円減少いたしました。これは主に長期借入金の減少217百万円によるものであります。
(純資産の部)
純資産は3,529百万円となり、前連結会計年度末に比べ21百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益及び配当の支払いによる繰越利益剰余金の増加27百万円によるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
2020年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。 (単位:百万円)
指標2020年3月期
(計画)
2020年3月期
(実績)
増減額(B-A)増減率
売上高2,4002,448482.0%
営業利益280215△64△23.0%
経常利益160108△51△32.4%
親会社株主に帰属する当期純利益10083△16△16.5%

売上高については、48百万円増(2.0%増)となりました。これは主に、国内及び海外事業に対する投資収益351百万円、不動産投資収入342百万円を計上したことにより、予想値を上回って着地いたしましたが、2020年2月頃からの新型コロナウイルス感染症拡大防止による外出自粛等の外的要因を受けたことにより、主力となる「加古川プラザホテル」の宿泊・宴会需要が大幅に低下するとともに、「土岐グランドボウル」、「インターネットカフェ(2店舗)」等を中心に、それぞれ利用客の減少が影響し、各段階利益については、営業利益64百万円減(23.0%減)、営業利益51百万円減(32.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16百万円減(16.5%減)と、それぞれが計画から下方に変動いたしました。
(b) 経営成績の分析
当社グループは、積極的な賃貸用不動産の取得及び将来性の高い企業分野への投資を中心とした施策を行うことにより、安定的な収益基盤の構築に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、賃貸用不動産357百万円を取得する一方で、当社が保有していた賃貸用不動産を売却したことにより賃貸不動産等の残高は、9,476百万円と、前連結会計年度末に対し、微減いたしました。
しかしながら、当連結会計年度におきましては、賃貸用不動産のもたらす安定的な賃料収入の他にも、国内及び海外企業への事業に対する投資収入収益351百万円の貢献により、営業利益215百万円を構築することができました。
357百万円の賃貸用不動産の取得につきましては、長期借入310百万円を充当するとともに、残額は、2015年10月付の新株発行等、株式の発行により調達した資金を充当したものであります。
当社グループは、さらに賃貸用不動産取得を中心に、積極的に事業拡大に取り組んでまいります。事業拡大にあたり、当社グループは、投資会社でありますので、エクイティあるいはデッドによる資金調達が前提となります。
当連結会計年度におきましては、長期借入金が大幅に減少した結果、自己資本比率32.4%と、前連結会計年度の31.4%に対し、順調に増加しました。一方、当連結会計年度におけるROEは2.4%と、前連結会計年度の8.4%に対し減少しました。
なお、セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります
(b) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、賃貸用不動産の取得資金等であります。それらの財源については、主に金融機関からの借入金となっております。運転資金については、原則、自己資金を充当するほか、第三者割当による株式発行等による調達もしております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は、7,025百万円、現金及び現金同等物の残高は270百万円となっております。
今後も更なる成長資金を調達し、財務の健全性を維持するため、新株予約権行使又は新株発行等、エクイティによる資金調達が肝要と認識しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末現在で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(投資有価証券の評価)
当社グループは、資本業務提携により保有する時価のない投資有価証券については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して、1株当たり純資産額が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討しております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大が会計上の見積りに与える影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、見積りの結果に影響し、翌期以降の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

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