半期報告書-第92期(平成27年11月1日-平成28年10月31日)

【提出】
2016/07/22 9:47
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86項目

業績等の概要

(1)業績
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、内閣府の発表による国内総生産(GDP)によれば、平成27年10月~12月期においては、暖冬による冬物衣料や灯油の購買低下と家電製品などの購入不振が加わり、個人消費の大きな落ちこみによりマイナス成長となりました。一方で平成28年1月~3月期はうるう年効果によるサービス分野の消費の押上げにより若干プラス成長に転じました。この間の景況感は、実質賃金の伸び悩みから個人消費や住宅投資などの内需は低調に推移し、企業動向においても中国や新興国経済の減速と金融市場の混乱により、設備投資や生産活動についてより慎重な対応が顕著となりました。
繊維業界におきましても、家計の節約志向の強まりと暖冬による影響で重衣料を中心とした冬物衣料の販売不振からアパレル製品の主力販売先である百貨店の一部店舗閉鎖に加え、大手アパレル各社においてもブランドの廃止などのリストラに着手するといった厳しい経営環境が続きました。
このような経営環境のなか、当社グループは経営基盤の強化・経営資源の有効活用を推し進めるとともに、事業収益・財務体質の改善に取り組み、変化の厳しい経営環境のなかでも即応できる柔軟かつ強固な事業体制作りに邁進してまいりました。その結果、売上高387,511千円(前年同期比0.1%減)と減収となりましたが、収益面では営業利益12,170千円(前中間連結会計期間12,987千円営業損失)、経常利益6,704千円(前中間連結会計期間24,942千円経常損失)を計上することができました。なお、平成28年3月1日付「連結子会社における特別損失の計上に関するお知らせ」にて開示しております連結子会社の特別退職金947千円を計上しました結果、親会社株主に帰属する中間純利益は5,429千円(前中間連結会計期間38,127千円親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 繊維事業
当社グループの売上高の70%以上を占める主力事業であります。
当中間連結会計期間の事業環境は、羊毛やカシミヤなどの原料価格は高値を維持する一方で、昨シーズン好調であったコートなどの重衣料製品の販売は年明けのセールでも回復をみることなく低調に推移しました。このような環境のなか当事業部門は、既存顧客との取組の強化・新規取引先の拡充・素材の集約さらには原価低減に積極的に注力をしてまいりました。 その結果は、受注高329,913千円(前年同期比2.8%減)、売上高270,513千円(前年同期比4.5%減)となりました。
② 賃貸事業
当中間連結会計期間の賃貸事業部門は、平成27年8月より新築賃貸店舗の賃料が前年同期の売上に加わりました。その結果、売上高99,574千円(前年同期比17.7%増)となりました。
③ 物流事業
当中間連結会計期間の事業環境は、百貨店販売実績の前年割れが継続しているなか当事業に関係が深いセレクト系ショップにも販売不調が出ております。このような事業環境のなか、衣料品のみならず雑貨・身の回り品・靴などの検品作業を拡充するとともに、前年度に実施した一部物流事業縮小に対応した業務体制の再構築をおこないました。その結果、売上高17,422千円(前年同期比14.3%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動により得られた資金の一部を営業活動および投資活動で使用した結果125,472千円増加し191,282千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は4千円(前中間連結会計期間16,185千円の収入)となりました。
これは主に売上債権の減少、たな卸資産の増加などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4,739千円(前中間連結会計期間93,946千円の支出)となりました。
これは主に有形固定資産の取得および保険積立金の積立によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は130,229千円(前中間連結会計期間116,933千円の収入)となりました。
これは主に長期借入金の借入によるものであります。