四半期報告書-第92期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/05 14:43
【資料】
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【項目】
24項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、一部企業における収益・雇用環境が改善するなど、緩やかな回復基調が見られました。その一方で、米国および中国の経済・金融政策の動向や、東アジア地域における地政学リスクの高まりなどにより世界経済の不確実性が高まるなど、引き続き先行き不透明な状況で推移しました。
繊維業界においては、節約志向・生活防衛意識の高まりにより個人消費に大幅な改善は見られず、企業間競争が一段と激化するなど、厳しい環境にあります。
このような状況において当社グループは、2015年度から2017年度までの3年間を実行期間とする中期経営計画『ATSUGI VISION 2017』で掲げた「製造原価の低減」、「強いアツギブランドの構築」、「営業戦略の強化」、「海外販売の拡大」、「人事戦略の強化」の5つの課題への取り組みを更に推し進め、原料加工から最終製品までを一貫生産し販売する専業メーカーとしての特性を活かし、価格を上回る価値ある商品の企画開発と、グループ全社を挙げて効率性アップに取り組み、収益改善に努めております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は18,424百万円(前年同四半期比2.9%増)、営業利益は686百万円(前年同四半期比39.5%減)、経常利益は896百万円(前年同四半期比28.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は658百万円(前年同四半期比19.3%減)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次の通りであります。
[繊維事業]
レッグウエア分野は厚手を中心としたプレーンタイツやリブソックスなどが好調に推移し、ファッション商品の伸び悩みをカバーし、同分野の売上高は15,247百万円(前年同四半期比2.7%増)となりました。
インナーウエア分野はスポーツインナー関連が順調に推移したほか、主力のブラジャーおよびショーツも好調に推移し、同分野の売上高は2,262百万円(前年同四半期比6.0%増)となりました。
これらの結果、繊維事業の売上高は17,509百万円(前年同四半期比3.1%増)、営業利益は316百万円(前年同四半期比57.6%減)となりました。
[不動産事業]
不動産事業は保有資産の有効活用などにより、当事業の売上高は479百万円(前年同四半期比3.2%減)、営業利益は338百万円(前年同四半期比6.4%減)となりました。
[その他]
その他の事業につきましては、介護用品の市場環境の変化などにより、厳しい状況が続いております。一方で、太陽光発電による売電は順調に推移しました。これらの結果、当事業の売上高は434百万円(前年同四半期比0.4%増)、営業利益は30百万円(前年同四半期比30.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は58,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,498百万円増加いたしました。これは主に、投資有価証券の増加1,468百万円等によるものであります。
負債の部は8,898百万円となり、前連結会計年度末に比べ73百万円減少いたしました。これは主に、繰延税金負債の増加428百万円、未払法人税等の減少389百万円および通貨オプションの減少194百万円等によるものであります。
純資産の部は49,764百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,571百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を658百万円計上しましたが、前期決算に係る配当金487百万円による減少や、自己株式の取得187百万円による減少およびその他の包括利益累計額の増加1,574百万円等によるものであります。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は84.6%(前連結会計年度末は84.1%)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた問題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は325百万円であります。