有価証券報告書-第95期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:04
【資料】
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【項目】
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有報資料

わが国経済の今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが立っておらず、先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。企業活動においては、コロナ禍における巣ごもり需要を捉えて業績が上向く企業がある一方、一部の企業は現在もなお外出自粛や消費低迷の影響を受け苦境が続くなど、企業業績の回復度合いにも二極化の傾向が表れており、この傾向は今後も更に進むことが予想されます。
当社グループを取り巻く小売・アパレル業界においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う商業施設の臨時休業や営業時間の短縮、感染予防対策としての外出自粛要請等により、実店舗における衣料品の販売が苦戦するなど、大変厳しい経営環境が続いております。
このような厳しい経営環境のもと、当社グループは、2020年度が最終年度となる中期経営計画『ATSUGI VISION 2020』の取り組みとこれらを強化するための構造改革を進めてまいりました。2020年度においては、国内生産拠点における人員削減と生産体制の見直し等の更なる合理化の推進やインナーウエアに強みを持つ株式会社レナウンインクスの完全子会社化などの構造改革を推し進め、一定の成果も見られました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による在宅勤務の急拡大や外出自粛などに伴う「新しい生活様式」が、当社の主力商品であるストッキング需要の急速な減少を招き、年間を通じて主力商品であるストッキングやタイツ関係の販売が大幅に落ち込み、これらが収支改善を目指す国内工場の稼働にも甚大な影響を及ぼすこととなり、収益面でも非常に厳しい状況で推移いたしました。この状況を踏まえ、当社における希望退職者募集等の追加の販管費削減施策を実施いたしましたが、中期経営計画の最終年度は3期連続の最終損失という大変不本意な結果に終わりました。
今後、当社グループは、ポストコロナの時代を見据えた中長期の取り組みを進めつつ、足元の業績を回復軌道に乗せる必要があります。このため、「事業構造改革」、「業務構造改革」、「コスト構造改革」の3つの構造改革を引き続き推進していくとともに、足元の業績悪化を食い止めるため、「売上高の回復」、「株式会社レナウンインクスとのシナジー創出」、「国内基幹工場のアツギ東北株式会社の収支改善」の3つの課題にスピード感をもって対処してまいります。
1つ目の課題である売上高の回復については、新たに子会社となった株式会社レナウンインクスを除く連結ベースの売上高をコロナ以前の2020年3月期水準まで引き上げることを当面の目標に据え、増販施策に取り組んでまいります。特に、当社の祖業であり代名詞ともいえるストッキングについては、全社を挙げて市場シェアを拡大し、売上回復に注力してまいります。そのうえで、ソックス、インナーウエアの拡大をはじめ、自社オンラインショップの更なる充実化や越境ECの強化などによるEC販売の拡大、海外販売の拡大などの事業構造改革を着実に進めていくことにより、売上の減少に歯止めをかけ、成長軌道への回復を図ります。
2つ目の課題である株式会社レナウンインクスとのシナジー創出については、両社における取り組みを本格化し、外部仕入品の自社工場による内製化を含む両社工場の共通化、両社が展開するインナーウエア商品の共通化、物流機能や管理部門の統合による合理化等により利益創出に努めてまいります。また、株式会社レナウンインクスの主力商品である紳士肌着を当社が持つ幅広い販売ルートで展開することをはじめ、当社の自社EC・直営店舗で販売することにより両社の売上拡大を図ります。更に、現在、当社が取り組んでいるシューアッパー、スポーツ・健康関連などの新規事業に株式会社レナウンインクスの持つ企画力や商品力を融合し、新たな事業の創出を目指してまいります。
3つ目の課題である国内基幹工場のアツギ東北株式会社の収支改善については、現在進めている事業構造改革に基づき、インナーウエアの製造設備を導入することにより国内で高機能、高付加価値のインナーウエアの生産体制を確立するなど、生産アイテムの構成を抜本的に見直して単価アップを図るとともに、ロスの削減等の効率化に徹底的に取り組むことにより収支改善を図ってまいります。
以上の取り組みを進めることにより、足元の基盤を固め、早期に黒字化への道筋を描けるよう尽力してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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