有価証券報告書-第135期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/24 11:50
【資料】
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【項目】
147項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社および連結子会社、以下、「当社グループ」という。)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、『真心をこめて、暮らしに欠かせない文化と科学を提案することにより、豊かな社会づくりに貢献できる企業をめざします。』を経営理念として掲げ、微少な流量を制御するコア技術を基盤としたステーショナリー用ペン先、コスメティック用ペン先、医療機器の製造販売を行っているモノづくり企業グループです。
渋沢栄一らが、1892年に創業した当社は、長年の帽子製造で培った加工技術を応用し進化させることによってペン先製造事業に進出し、更にその技術を医療機器製造事業へと拡げてまいりました。
創業以来、130年余の歴史を積み重ねてくることができましたのは、創業者である渋沢栄一をはじめとする先人達の知恵と努力、モノづくりへの情熱の証しであり、これまで培ってきた技術を確実に受け継ぎ、時代の変化に対応した技術へと進化させることによって、国内のみならず海外からのニーズに応え、顧客からの幅広い支持を得てきたことにあると確信しております。常にたゆまぬモノづくりへの情熱を持って、暮らしの未来を創るために進化し続けてまいります。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半は、米中の貿易摩擦の長期化による景気の下振れリスクを抱えつつも、雇用や所得環境の改善により景気は底堅く推移しましたが、年度後半は、10月の消費税率の引き上げや天候不順の影響などにより個人消費の落込みが進行し、さらに1月以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、景気の先行きは一転して予断を許さない状況になりました。
このような事業環境の中、当社グループは、暮らしに欠かせない文化と科学を提案するため、新製品の開発、生産性の向上、積極的な営業の強化に取り組んでまいりました。
また、当社グループは、「“CHANGE”変える 変わる」をスローガンとした第7次中期経営計画(2019年度~2021年度)を策定し取り組んでおります。この中期経営計画の概要は以下の通りであります。
・基本方針 時代の変化に適応し、拡がる未来への「基盤」を築く
・基本戦略
グループ全社基本戦略
① 開発力の強化
② 生産力の強化
③ 営業力の強化
④ 人財育成
テクノセグメント基本戦略メディカルセグメント基本戦略
① 販売強化① VF国内新分野への参入と新製品の開発
② 新商品開発の強化② 生産キャパシティの増大
③ 生産力の強化③ VF海外市場への拡販
④ 新しい加工技術の開発④ 品質管理の厳格化

(注) VFは、ベセルフューザー(薬液注入器)の略称であります。
① 経営戦略の全体像
テクノ製品事業では、ステーショナリー、コスメティック分野での新製品開発を強化するとともに、新分野へのコア技術の展開にアプローチし、メディカル製品事業では、新しい医療分野への製品投入を行い、収益の拡大を図りながら、海外市場への拡販を推進していきます。
グループ全社では創業者である渋沢栄一の精神に基づく経営理念の浸透を図ることで一人一人が自ら考え行動できる自律した人財育成を目指します。2021年度の最終年度定量目標として、売上高6,100百万円、営業利益650百万円(営業利益率10.7%)を目指しております。
当社は、2022年12月に創立130周年を迎えますが、持続的安定成長の実現のため、計画達成に向けてグループ一丸となって取り組んでまいります。
② 経営戦略の骨子
テクノ製品事業
ⅰ 販売の強化
・マーケティングを強化し、コスメティック・周辺分野および異業種市場を開拓する。
・中国および新興国市場の更なる開拓。
ⅱ 新商品開発の強化
・多様化する顧客ニーズの発掘と商品開発。
・当社グループ技術を結集し、独自技術と販売網を活かした商品開発。
ⅲ 生産力の強化
・当社グループ全体としての品質保証体制の強化。
・研磨・出荷まで含めた一貫した生産体制の構築。
・ボトルネックとなっている工程への計画的な設備投資。
ⅳ 人財育成
・技術者の育成。
・技術部門に人材を投入し、営業部門で活用する。
・営業担当者の教育プログラムの策定。
メディカル製品事業
ⅰ 品質の確立
・安全かつ高品質な製品を開発し供給する。
ⅱ べセルフューザー国内新分野への参入と新製品の開発
・産科麻酔領域並びに在宅緩和領域への参入。
ⅲ 生産ラインの増設
・べセルフューザー並びにガイドワイヤーの生産キャパの拡大と製品の安定供給。
ⅳ べセルフューザー海外市場への拡販
・新市場へのマーケティング活動の推進とCEマーク取得。
ⅴ 人財育成
・多様性のあるユーティリティな人材を育成する。
管理部門
ⅰ 管理部門の生産性向上とサービスアップ
・広報活動と知的財産管理の推進、グループ管理部門との連携強化。
ⅱ 働き方改革関連法の遵守
・過重労働防止、有給休暇取得義務化、均等・均衡待遇などへの対応。
ⅲ 人財育成
・経営理念と行動指針の浸透、階層別社員研修の実施、従業員満足度向上への取組。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、景気の下降は世界経済全体に影響が及んでおり、先行きは予断を許さない状況にあります。
海外売上の多いテクノ製品事業においては、アメリカおよびヨーロッパの経済持ち直しによる受注の回復までは、ある程度の長い期間がかかるものと予想されます。その対処としては、受注状況に対応した生産調整と在庫削減を推進すると共に、高付加価値の新製品の開発強化を行うことで収益改善を目指すことが優先課題であると判断しております。また、テクノ製品の低価格傾向への対応としては、製造部門における自動化や省力化を目的とした設備投資を行うことで、コストダウンを推進し利益確保に注力してまいります。
メディカル製品事業では、主力製品であるベセルフューザー(薬液注入器)の堅調な受注と新診療分野への拡販に対応した増産体制を強化することが優先課題であると判断しております。製造社員の確保と設備投資によるキャパシティーアップを推進し、生産性向上による収益の拡大に注力してまいります。
また、今後のモノづくりを取り巻く環境は、少子高齢化による人材不足などによりますます厳しくなると思われます。グループ全体としては、創業者である渋沢栄一の「論語とそろばん」の精神を学び、更に階層別の社員研修の実施や資格取得の奨励などを充実させ、自律精神が高く専門スキルを有する多くの社員を育成することで、経営理念の浸透と経営戦略の実践を推進してまいります。

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