有価証券報告書-第137期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 12:53
【資料】
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【項目】
146項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社および連結子会社、以下、「当社グループ」という。)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、『真心をこめて、暮らしに欠かせない文化と科学を提案することにより、豊かな社会づくりに貢献できる企業をめざします。』を経営理念として掲げ、微少な流量を制御するコア技術を基盤とした筆記具用ペン先、コスメチック用ペン先、医療機器の製造販売を行っているモノづくり企業グループです。
渋沢栄一らが、1892年に創業した当社は、長年の帽子製造で培った加工技術を応用し進化させることによってペン先製造事業に進出し、更にその技術を医療機器製造事業へと拡げてまいりました。
創業以来、130年近くの歴史を積み重ねてくることができましたのは、創業者である渋沢栄一をはじめとする先人達の知恵と努力、モノづくりへの情熱の証しであり、これまで培ってきた技術を確実に受け継ぎ、時代の変化に対応した技術へと進化させることによって、国内のみならず海外からのニーズに応え、顧客からの幅広い支持を得てきたことにあると確信しております。常にたゆまぬモノづくりへの情熱を持って、暮らしの未来を創るために進化し続けてまいります。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
第7次中期経営計画の最終年度となる2022 年 3 月期の連結業績は、コロナ禍の影響を受けながらも、売上高 5,486 百万円(前期比 15.5%増)、営業利益 706 百万円(前期比 166.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益 536 百万円(前期比 366.7%増)となりました。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響による受注減少のため、2020 年 8 月に前中期経営計画の定量目標を取り下げましたが、諸施策を確実に実行することで最終年度の定量目標「連結売上高 6,100 百万円、連結営業利益 650 百万円」に対して、営業利益は当初計画を上回ることができました。
事業を取り巻く環境は、ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮問題などの地政学的リスクの高まり、長引くコロナ禍の影響、国内では少子高齢化や SDGs への意識の高まりによる消費行動の変化など、大きく変化しております。このような経営環境に対応するため、2023年3月期を初年度する新3ヶ年中期経営計画(オーベクスビジョン 2024)を策定いたしました。当計画では、「新市場(スタンダード市場)において持続的成長と企業価値向上を具現化する」を基本方針とし、「Change + Update チェンジ プラス アップデート」をスローガンに掲げ、サステナブルな経営基盤の確立と社会に支持されるカンパニーの実現を目指してまいります。
当中期経営計画の内容の概要につきましては、以下の通りであります。
オーベクスビジョン2024
基本方針新市場(スタンダード市場)において
持続的成長と企業価値向上を具現化する
スローガンChange + Update “チェンジ プラス アップデート”

最終年度 定量目標(連結)3ヶ年合計
売上高62億円営業利益8.3億円ROE8%以上設備投資10億円


当中期経営計画では、グループ全社基本戦略として4つを掲げ、各セグメントおいて各重点施策を実行してまいります。
グループ
全社基本戦略
既存事業強化による事業拡大と持続的成長に向けた設備投資
グループ技術を結集した新製品開発および新分野への展開
スタンダード市場の上場維持基準適合への取組み推進
多様で柔軟な働き方と環境負荷低減活動の推進

テクノ製品事業では、「誠実な心で社会と向き合い、環境にやさしい製品をグローバルに展開し、世界に向け新たな価値を創出する」を基本方針として、最終年度(2025年3月期)の定量目標達成に向けて、下記の重点施策を実行してまいります。
3年後(2025年3月期)の定量目標第137期(2022年3月期)比
売上高45億円+4.2億円(+10.5%)
営業利益10億円+1.1億円(+12.8%)

重点施策 ①サステナブルな製品の提案と海外を中心とした新たな市場の創出
重点施策 ②新たな設備投資によるキャパシティーアップと製品ラインナップの拡大
重点施策 ③高機能・高品質・高付加価値製品の開発による差別化と
環境負荷低減型製品の開発推進
重点施策 ④グループコア技術を応用した第3の新事業へのアプローチ

ⅰ 営業関連
・新規顧客及び未開拓地域への営業を推進し、営業ツールを充実させWebなどを利用した新たな
営業体制の構築。
・既存顧客を中心に新規案件を獲得し、サステナブルな製品を提案。
・簡易医療製品を中心に営業を行い、従来と異なる分野への参画、既存技術を生かした関連分野への
営業、製品紹介。
ⅱ 生産関連
・新規製造ラインの増設と生産効率の向上。
・機械化による省力化の推進と新素材を利用したラインアップの拡大及び製造プロセスの
ロスタイム短縮。
ⅲ 開発関連
・競合他社と差別化された高機能・高品質・高付加価値製品の開発。
・環境負荷低減型製品の開発、製品ラインアップの強化。
・グループ技術を結集し、独自技術と販売網を活かした製品開発。
・新市場への参入に向けた外部企業との技術提携及び協力関係の構築。
ⅳ 人財関連
・グローバルに活躍できるユーティリティーの高い人材・次世代リーダーの育成。
・高度な現場オペレーターの育成。
ⅴ 環境関連
・環境負荷低減型製品のラインアップ強化。
・法令遵守と自然環境の維持へ取組強化。
メディカル製品事業では、「製品の価値と質を磨いて新しい時代を切り拓く」を基本方針として、最終年度(2025年3月期)の定量目標達成に向けて、下記の重点施策を実行してまいります。
3年後(2025年3月期)の定量目標第137期(2022年3月期)比
売上高17億円+2.8億円(+20.4%)
営業利益1.8億円+0.3億円(+22.7%)

重点施策 ①国内販売体制の強化とグローバル市場での販売拡大
重点施策 ②先進的な生産技術の開発による効率的な生産体制の確立
重点施策 ③グループ資源の活用による既存および新規分野での
スピーディーな新製品開発
重点施策 ④「出産から終末医療」までQOL向上を目指した製品の提供による社会貢献

ⅰ 営業関連
・末梢神経ブロック用ベセルフューザー(薬液注入器)の自販体制の構築及び強化。
・コンテンツマーケティングの推進。
・ヘルスケアその他新分野市場への参入に向けた、部門間協力体制の強化と情報共有。
ⅱ 生産関連
・製品の安定的な供給。
・機械化の促進などによる製造コストの削減。
・安全かつ高品質な製品の供給。
ⅲ 開発関連
・顧客ニーズに対応した既存製品のモデルチェンジと顧客満足度の向上。
・ベセルフューザーの新製品の開発と新規分野製品の開発。
ⅳ 人財関連
・品質保証部門の強化。
・自己啓発によるスキルアップの推進。
・やりがいを持てる職場を作り、全員に能力開発の機会を提供する。
ⅴ 環境関連
・医療機器プロモーションコードの順守。
・新QMS省令対応の品質マネジメントシステムに則った品質の維持管理。
管理部門
ⅰ 企業価値の向上(新上場基準への適合)
・認知度向上のためのⅠR強化。
・ESG経営の推進による企業価値の向上。
ⅱ 多様な人材が活躍できる環境の整備
・女性活躍推進のための女性管理職候補者の育成。
・シニア活用の推進と定年延長の検討。
ⅲ 健康経営の促進
・健康経営を促進し、従業員の活力向上や生産性の向上、組織の活性化を図る。
ⅳ 柔軟に働ける環境の構築
・IT活用が促進され、どこでも柔軟な働き方ができる環境の構築。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
テクノ製品事業では、グローバル市場における多様化するニーズや製品の低価格傾向に対応するために高付加価値製品の開発に注力し、省力化および合理化のための設備投資を推進し生産性の向上に努めてまいります。
また、環境規制等に対応した製品の開発、新たな技術の開発による新分野への応用展開、サステナブルな生産体制の構築、強化に積極的に取り組んでまいります。
メディカル製品事業では、主力製品であるべセルフュ-ザ-の新診療分野への拡販を強化すると共にグローバル市場への展開を準備してまいります。
また、コア技術の強みを生かした付加価値の高い製品の開発を目指すとともに、今後普及が拡大していく在宅医療分野に向けて、医療政策の動向に即応した市場性の高い適切な製品展開を図ってまいります。これらの取り組みにより、医療分野での事業基盤の強化を目指してまいります。
今後のモノづくりを取り巻く環境は、少子高齢化による人材不足などによりますます厳しくなると思われます。グループ全体としては、創業者である渋沢栄一の「論語とそろばん」の精神を学び、更に階層別の社員研修の実施や資格取得の奨励などを充実させ、自律精神が高く専門スキルを有する多くの社員を育成することで、経営理念の浸透と経営戦略の実践を推進してまいります。

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