有価証券報告書-第66期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 9:25
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和等により輸出企業を中心とした企業業績の回復や雇用環境の改善が続く中、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、年度後半に入り、中国経済の減速懸念や米国の利上げの影響等により、先行きは不透明な状況が増しております。
このような状況のもと、当社グループとしましては、如何なる環境変化にも対応して持続的発展を遂げられるよう、全力を使って付加価値を創出する、を基本方針に、品質の向上、原価低減、人材の適正配置を運営方針に掲げ、全社一丸となってその実践にあたってまいりました。新分野の開拓や新製品の開発はもとより生産体制等の整備を図り、独自性のある製品やコスト競争力のある製品を提供してまいりました。なかでも、新製品の遮光マットは、東北の震災のがれき処分場向けに販売が好調でした。また、平成28年3月に、タイにSANWA FELT(THAILAND)CO.,LTD.(非連結子会社)を設立し、海外の事業展開の基盤強化を図ってまいりました。
一方、当社が保有する事業用資産のうち、石岡工場の自動車資材製造ライン等一部の資産グループの有形固定資産に減損の兆候が見られたため、将来キャッシュ・フローを検討した結果、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき帳簿価額を回収可能価額まで減損いたしました。
これらの結果、当連結会計年度における業績につきましては、売上高は97億9百万円(前連結会計年度比103.4%)となりました。
損益面におきましては、たな卸資産の収益性の低下に伴う簿価切り下げの発生やPT.FUJIKO INDONESIAの本格稼働に伴う経費負担等により、営業損失28百万円(前連結会計年度は営業損失1億5百万円)、また、円高の進行により為替差損が発生したこともあり経常損失15百万円(前連結会計年度は経常利益81百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純損失は、投資有価証券売却益の計上があったものの、有形固定資産の減損損失を計上したため、2億19百万円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益12百万円)となりました。
なお、当連結会計年度より重要性が増したことにより三和氈子香港有限公司を連結子会社としております。
セグメントの業績は次のとおりであります。
環境・エネルギー資材
環境資材については、耐熱フィルターを中心に受注が堅調に推移しました。エネルギー資材については、NAS電池電極材が好調に推移しました。しかしながら、環境資材、エネルギー資材ともに原価低減に取り組んだものの利益は低調となりました。その結果、売上高は18億95百万円(前連結会計年度比105.2%)、セグメント利益は36百万円(前連結会計年度比19.0%)となりました。
工業資材
工業資材については、当連結会計年度より販売を開始した遮光マットが好調に推移したほか、OA機器用、各種産業用資材ともに販売、利益ともに堅調に推移しました。その結果、売上高は36億65百万円(前連結会計年度比115.3%)、セグメント利益は5億9百万円(前連結会計年度比102.8%)となりました。
建装・自動車資材
建装資材については、販売は低調な結果となりました。自動車資材についても、販売はやや低調に推移しました。損益につきましても、建装資材、自動車資材ともに原価低減に取り組んだものの低調となりました。その結果、売上高は35億34百万円(前連結会計年度比92.3%)、セグメント利益は2億16百万円(前連結会計年度比50.9%)となりました。
その他
その他事業については、電気資材、衣料資材、帽子帽材等ともに、販売ルートの強化及び新規市場の開拓に積極的に取組みましたが、利益につきましては低調に推移しました。その結果、売上高は6億14百万円(前連結会計年度比105.6%)、セグメント利益は71百万円(前連結会計年度比82.3%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下資金)は15億20百万円と前連結会計年度末に比べて1億97百万円(14.9%)増加しました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、73百万円(前連結会計年度比102.2%増加)となりました。
これは主に、減価償却費3億43百万円、減損損失2億59百万円、仕入債務の減少2億53百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は、4億円(前連結会計年度は3億30百万円減少)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による純収入が5億20百万円、有形固定資産の取得による支出1億38百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は3億14百万円(前連結会計年度は1億7百万円減少)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出1億89百万円、社債償還による支出50百万円、リース債務の返済による支出37百万円、配当金の支払額36百万円等によるものであります。