有価証券報告書-第183期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「グループ企業理念」のもと、洋紙、白板紙、特殊紙、パッケージング・紙加工及び事業投資を核として、魅力ある商品とサービスを広く社会に提供し、顧客、株主、取引先、地域社会をはじめとする総てのステークホルダーの支持と信頼に基づいた企業グループの安定的かつ持続的な成長と企業価値の向上を図ることを経営の基本方針としております。
特に環境については、「グループ環境目標2030」を制定し、当社グループが環境問題の最重要課題と捉える地球温暖化対策を始め、さまざまな面から環境重視経営を強化するための2030年度を目標とした具体的な行動計画を定めております。
更には2050年までにCO2排出実質ゼロに挑戦する「北越グループ ゼロCO2 2050」を新たに策定し、人と自然が共生する社会の実現を目指してまいります。
② 目標とする経営指標
当社グループでは、事業活動の成果を示す売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益を重要な経営指標と位置付け、この向上を通じて、企業価値の拡大を図ってまいります。
③ 中長期的な会社の経営戦略
新型コロナウイルス感染症の影響は、国内外の紙・パルプ需要減退及び需要構造転換のスピードを加速させており、かかる外部環境認識の下、当社グループは更なるグローバル企業としての持続的な成長を目指すための長期経営ビジョン「Vision 2030」を策定しております。その「Vision 2030」における企業グループイメージは、環境経営を基軸として、持続可能な社会の発展に貢献する企業グループ、多様な労働力と最新技術を活用し、時代に適応した新たな事業領域に挑戦する企業グループ、夢・希望・誇りが持てる働きがいのある企業グループであります。
また、長期経営ビジョン「Vision 2030」の企業グループイメージ実現に向けた第1ステップとして2020年4月より「中期経営計画 2023」をスタートさせました。「中期経営計画 2023」では、事業ポートフォリオシフト、海外事業拡充、国内事業強化、ガバナンス経営強化及びSDGs活動推進の5つの基本方針を柱とする経営施策を迅速かつ強力に推進することにより、更なる企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
① 経営環境認識
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響等による世界的な経済活動の停滞により、今後の見通しが非常に難しくなっております。国内紙パルプ産業については、これらの世界的な経済の停滞に加え、情報メディアの電子化等による印刷・情報用紙の需要減少により、厳しい事業環境が継続しております。
② 対処すべき課題
イ 環境競争力強化
当社グループは、長期経営ビジョン「Vision 2030」及び「中期経営計画 2023」とともにCSR活動をグループ経営の両輪と位置づけ、その中でも「環境競争力強化」を最重点経営課題に掲げ事業活動を推進してまいりました。
当社グループは、原材料の調達から紙製品の生産、使用・廃棄に至るまでライフサイクル全体でのCO2排出量の削減に取り組んでおり、当社が生産・販売する紙製品は、70%のCO2ゼロ・エネルギーによって生産されており、当社グループの競争力の源泉となっております。2020年11月には、当社グループが将来目指すべき環境ビジョンをより明確化するため、2050年までに、CO2排出実質ゼロに挑戦する「北越グループ ゼロCO2 2050」を策定しました。当社グループは、「環境競争力強化」の経営施策を更に推進することにより、社会のカーボンニュートラルの実現と、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みに貢献してまいります。
ロ 事業ポートフォリオシフト
当社グループは、洋紙・板紙・特殊紙を生産・販売するとともに、パッケージング事業やパルプ事業を有する総合製紙メーカーとして、事業活動を展開しております。「中期経営計画 2023」の目標達成に向け、2020年10月に設置した事業投資本部において新規事業等の検討を行い、国内において家庭紙事業への新規参入、海外においては、タイに設立する子会社を通じて逆浸透膜(RO膜)支持体を生産・販売する工場を建設することを決定いたしました。
家庭紙事業につきましては、大量消費地である関東圏に近い新潟工場において2023年12月に家庭紙製品の生産・販売を開始する予定です。当社が長年培ってきた高品質・低コスト・高効率操業の知見と技術を活かすとともに、70%のCO2ゼロ・エネルギーによって生産された家庭紙製品の供給を通じて、カーボンニュートラルの実現にも貢献してまいります。
次に、逆浸透膜(RO膜)支持体事業の拡大につきましては、長年生産を行っている長岡工場で培った技術を活かし、東南アジアにおいて著しい経済成長を続けるタイにおいてグリーンフィールドから逆浸透膜(RO膜)支持体を生産・販売する工場を建設し、長岡工場とタイ工場で拡大する世界需要に応えるグローバルな供給体制を確立いたします。
当社グループは上記新規事業のほか、昨年4月より新規に段ボール原紙事業を開始しており、事業ポートフォリオの転換と拡大を同時に実現することで、持続的成長を目指してまいります。
ハ 海外事業拡充
当社グループは、グローバルな経済環境の中で、積極的に海外事業を推進し、カナダのパルプ事業、中国の白板紙事業並びに中国とフランスで機能材事業を軌道に乗せることにより、海外事業は当社グループの業績拡大の推進役を担ってまいりました。
カナダのAlberta-Pacific Forest Industries Inc.におけるパルプ事業は、パルプ価格の下落により収益が低下しましたが、回収ボイラー熱回収設備導入工事等による売電事業や物流体制の強化を実施し、パルプ市況の変動の影響に耐え得る長期安定的な収益を確保するための各種施策を進めてまいります。
中国の江門星輝造紙有限公司における白板紙事業は、中国国内による環境規制の強化に伴う浙江省の小規模コート白ボールメーカーの閉鎖などを背景とした製品価格の上昇や、昨年よりコート白ボールの生産に加え、段ボール原紙の開発及び販売を開始したことなどにより、過去最高益を更新しております。引き続き、古紙をはじめとした原材料の安定的な確保による製品ポートフォリオの拡充を進めてまいります。
あわせて、中国の東拓(上海)電材有限公司におけるチップキャリアテープ、フランスのBernard Dumas S.A.S.におけるバッテリーセパレータ等の機能材事業は、社会全般の急速な電子化等により「中期経営計画 2023」を上回るペースでの販売が続いております。当社グループは、海外で展開する新規事業も加え、海外事業を成長戦略の要と位置づけ積極的に推進してまいります。
ニ 国内事業強化
電子出版の普及など急激に変わる社会の変化の影響を受け、印刷・情報用紙の需要減少をはじめとした国内事業の再構築は、当社グループの喫緊の課題であります。
当社は新潟工場や紀州工場をはじめとした既存事業の再構築を推進するとともに、お客様に対するサービスの向上と既存事業の効率化、収益の安定化を目指し、本年4月より生産・販売体制の改編を実施し、従来の4事業本部体制から「洋紙・白板紙事業本部」と「機能材事業本部」の2事業本部体制へ変更いたしました。今後、洋紙・白板紙事業本部は既存事業の最大効率化と収益安定化を目指し、機能材事業本部は、新たなマテリアルとして機能紙の事業領域の拡大と収益獲得を目指すことにより、新組織体制におけるシナジー効果を最大限追求してまいります。
なお、昨年4月から営業生産を開始した段ボール原紙につきましては、新潟県に加え、関東や中部地区のお客様からもご採用をいただき、販売数量を伸ばしております。当社の段ボール原紙事業は、お客様への直接販売が全体の約7割となっており、今後もお客様の声に耳を傾け、付加価値の高い段ボール原紙の生産・販売に尽力してまいります。
ホ ガバナンス経営強化
当社グループは「グループ企業理念」及び「グループ行動規範」を実現することにより、全てのステークホルダーの皆様に信頼される企業グループとなることを目指し、コーポレートガバナンス強化のための諸施策を継続して進めてまいりました。
2020年4月より連結経営内部統制会議を再構築するとともに、改編された安全環境品質本部がグループ統制管理室と連携して内部監査を実施するなど、当社グループにおけるガバナンスの強化へ向けた体制を整備しました。
さらに、当社グループの経営リスクを回避若しくは最小化することを目的として、グループリスクマネジメント基本規程を新設し、平時における経営リスクの洗い出しと取り組み事項の明確化を図りました。本年4月からはチーフ・コンプライアンス・オフィサーをチーフ・リスクマネジメント・オフィサーに統合し、あらゆる経営リスクに経営が一体となって取り組むことができるよう、組織体制の整備をおこなうとともに、グループ会社においても各社の潜在するリスクを正確に把握し、リスクを限りなく極小化する取り組みを推進しております。
(1) 経営方針
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「グループ企業理念」のもと、洋紙、白板紙、特殊紙、パッケージング・紙加工及び事業投資を核として、魅力ある商品とサービスを広く社会に提供し、顧客、株主、取引先、地域社会をはじめとする総てのステークホルダーの支持と信頼に基づいた企業グループの安定的かつ持続的な成長と企業価値の向上を図ることを経営の基本方針としております。
特に環境については、「グループ環境目標2030」を制定し、当社グループが環境問題の最重要課題と捉える地球温暖化対策を始め、さまざまな面から環境重視経営を強化するための2030年度を目標とした具体的な行動計画を定めております。
更には2050年までにCO2排出実質ゼロに挑戦する「北越グループ ゼロCO2 2050」を新たに策定し、人と自然が共生する社会の実現を目指してまいります。
② 目標とする経営指標
当社グループでは、事業活動の成果を示す売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益を重要な経営指標と位置付け、この向上を通じて、企業価値の拡大を図ってまいります。
③ 中長期的な会社の経営戦略
新型コロナウイルス感染症の影響は、国内外の紙・パルプ需要減退及び需要構造転換のスピードを加速させており、かかる外部環境認識の下、当社グループは更なるグローバル企業としての持続的な成長を目指すための長期経営ビジョン「Vision 2030」を策定しております。その「Vision 2030」における企業グループイメージは、環境経営を基軸として、持続可能な社会の発展に貢献する企業グループ、多様な労働力と最新技術を活用し、時代に適応した新たな事業領域に挑戦する企業グループ、夢・希望・誇りが持てる働きがいのある企業グループであります。
また、長期経営ビジョン「Vision 2030」の企業グループイメージ実現に向けた第1ステップとして2020年4月より「中期経営計画 2023」をスタートさせました。「中期経営計画 2023」では、事業ポートフォリオシフト、海外事業拡充、国内事業強化、ガバナンス経営強化及びSDGs活動推進の5つの基本方針を柱とする経営施策を迅速かつ強力に推進することにより、更なる企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
① 経営環境認識
世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響等による世界的な経済活動の停滞により、今後の見通しが非常に難しくなっております。国内紙パルプ産業については、これらの世界的な経済の停滞に加え、情報メディアの電子化等による印刷・情報用紙の需要減少により、厳しい事業環境が継続しております。
② 対処すべき課題
イ 環境競争力強化
当社グループは、長期経営ビジョン「Vision 2030」及び「中期経営計画 2023」とともにCSR活動をグループ経営の両輪と位置づけ、その中でも「環境競争力強化」を最重点経営課題に掲げ事業活動を推進してまいりました。
当社グループは、原材料の調達から紙製品の生産、使用・廃棄に至るまでライフサイクル全体でのCO2排出量の削減に取り組んでおり、当社が生産・販売する紙製品は、70%のCO2ゼロ・エネルギーによって生産されており、当社グループの競争力の源泉となっております。2020年11月には、当社グループが将来目指すべき環境ビジョンをより明確化するため、2050年までに、CO2排出実質ゼロに挑戦する「北越グループ ゼロCO2 2050」を策定しました。当社グループは、「環境競争力強化」の経営施策を更に推進することにより、社会のカーボンニュートラルの実現と、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みに貢献してまいります。
ロ 事業ポートフォリオシフト
当社グループは、洋紙・板紙・特殊紙を生産・販売するとともに、パッケージング事業やパルプ事業を有する総合製紙メーカーとして、事業活動を展開しております。「中期経営計画 2023」の目標達成に向け、2020年10月に設置した事業投資本部において新規事業等の検討を行い、国内において家庭紙事業への新規参入、海外においては、タイに設立する子会社を通じて逆浸透膜(RO膜)支持体を生産・販売する工場を建設することを決定いたしました。
家庭紙事業につきましては、大量消費地である関東圏に近い新潟工場において2023年12月に家庭紙製品の生産・販売を開始する予定です。当社が長年培ってきた高品質・低コスト・高効率操業の知見と技術を活かすとともに、70%のCO2ゼロ・エネルギーによって生産された家庭紙製品の供給を通じて、カーボンニュートラルの実現にも貢献してまいります。
次に、逆浸透膜(RO膜)支持体事業の拡大につきましては、長年生産を行っている長岡工場で培った技術を活かし、東南アジアにおいて著しい経済成長を続けるタイにおいてグリーンフィールドから逆浸透膜(RO膜)支持体を生産・販売する工場を建設し、長岡工場とタイ工場で拡大する世界需要に応えるグローバルな供給体制を確立いたします。
当社グループは上記新規事業のほか、昨年4月より新規に段ボール原紙事業を開始しており、事業ポートフォリオの転換と拡大を同時に実現することで、持続的成長を目指してまいります。
ハ 海外事業拡充
当社グループは、グローバルな経済環境の中で、積極的に海外事業を推進し、カナダのパルプ事業、中国の白板紙事業並びに中国とフランスで機能材事業を軌道に乗せることにより、海外事業は当社グループの業績拡大の推進役を担ってまいりました。
カナダのAlberta-Pacific Forest Industries Inc.におけるパルプ事業は、パルプ価格の下落により収益が低下しましたが、回収ボイラー熱回収設備導入工事等による売電事業や物流体制の強化を実施し、パルプ市況の変動の影響に耐え得る長期安定的な収益を確保するための各種施策を進めてまいります。
中国の江門星輝造紙有限公司における白板紙事業は、中国国内による環境規制の強化に伴う浙江省の小規模コート白ボールメーカーの閉鎖などを背景とした製品価格の上昇や、昨年よりコート白ボールの生産に加え、段ボール原紙の開発及び販売を開始したことなどにより、過去最高益を更新しております。引き続き、古紙をはじめとした原材料の安定的な確保による製品ポートフォリオの拡充を進めてまいります。
あわせて、中国の東拓(上海)電材有限公司におけるチップキャリアテープ、フランスのBernard Dumas S.A.S.におけるバッテリーセパレータ等の機能材事業は、社会全般の急速な電子化等により「中期経営計画 2023」を上回るペースでの販売が続いております。当社グループは、海外で展開する新規事業も加え、海外事業を成長戦略の要と位置づけ積極的に推進してまいります。
ニ 国内事業強化
電子出版の普及など急激に変わる社会の変化の影響を受け、印刷・情報用紙の需要減少をはじめとした国内事業の再構築は、当社グループの喫緊の課題であります。
当社は新潟工場や紀州工場をはじめとした既存事業の再構築を推進するとともに、お客様に対するサービスの向上と既存事業の効率化、収益の安定化を目指し、本年4月より生産・販売体制の改編を実施し、従来の4事業本部体制から「洋紙・白板紙事業本部」と「機能材事業本部」の2事業本部体制へ変更いたしました。今後、洋紙・白板紙事業本部は既存事業の最大効率化と収益安定化を目指し、機能材事業本部は、新たなマテリアルとして機能紙の事業領域の拡大と収益獲得を目指すことにより、新組織体制におけるシナジー効果を最大限追求してまいります。
なお、昨年4月から営業生産を開始した段ボール原紙につきましては、新潟県に加え、関東や中部地区のお客様からもご採用をいただき、販売数量を伸ばしております。当社の段ボール原紙事業は、お客様への直接販売が全体の約7割となっており、今後もお客様の声に耳を傾け、付加価値の高い段ボール原紙の生産・販売に尽力してまいります。
ホ ガバナンス経営強化
当社グループは「グループ企業理念」及び「グループ行動規範」を実現することにより、全てのステークホルダーの皆様に信頼される企業グループとなることを目指し、コーポレートガバナンス強化のための諸施策を継続して進めてまいりました。
2020年4月より連結経営内部統制会議を再構築するとともに、改編された安全環境品質本部がグループ統制管理室と連携して内部監査を実施するなど、当社グループにおけるガバナンスの強化へ向けた体制を整備しました。
さらに、当社グループの経営リスクを回避若しくは最小化することを目的として、グループリスクマネジメント基本規程を新設し、平時における経営リスクの洗い出しと取り組み事項の明確化を図りました。本年4月からはチーフ・コンプライアンス・オフィサーをチーフ・リスクマネジメント・オフィサーに統合し、あらゆる経営リスクに経営が一体となって取り組むことができるよう、組織体制の整備をおこなうとともに、グループ会社においても各社の潜在するリスクを正確に把握し、リスクを限りなく極小化する取り組みを推進しております。