有価証券報告書-第98期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 14:09
【資料】
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【項目】
116項目

対処すべき課題

中越パルプ工業グループは、既存事業の発展的深化と進化で独自性を高め、より存在感のある企業を目指して、連結売上高1,100億円、連結経常利益55億円を確保できる企業体質の構築に向け、中長期成長戦略プラン「ネクストステージ50」の達成に一丸となって取り組んでいます。
中国・青島での製袋事業の開業、川内工場の太陽光発電設備、高岡工場の新パルプマシンの稼働など、新たに構築した収益基盤の効果発現に注力するとともに、「ネクストステージ50」の早期達成に向けて、新しい体制のもと、グループの総力を挙げて取り組んでまいります。
(1) 中長期成長戦略プラン「ネクストステージ50」の取り組み
① コスト削減の取り組み
生産体制の見直しを含め年間35億円を目標とするコスト削減対策「コストダウンサードステージ」は、初年度で21億円のコスト削減を達成しました。「ネクストステージ50」の重要な柱として、さらなるコストの圧縮に努めてまいります。
② 製品構造転換の推進
印刷情報用紙など市況製品主体の製品構造からの転換を図るため、当社の戦略製品である高級板紙系の加工原紙や壁紙をはじめとする特殊紙の拡販、新製品開発による新規需要の開拓、また当社独自の環境配慮型製品である「竹紙」の販売戦略の強化に注力し、独自性の向上に努めてまいります。
③ エネルギー事業参入の取り組み
川内工場における木質バイオマス燃料発電設備は、平成27年度の稼働に向けて建設を推進しております。川内工場唐浜メガソーラー発電所の順調な稼働による安定収益の確保に努めるとともに、再生可能エネルギーを活用した事業の強化で、企業価値の向上と収益基盤の確立に努めてまいります。
④ 包装用紙生産と製袋事業の発展強化の取り組み
中国・青島の製袋事業の発展とベトナム新工場の早期稼働など、グループ製袋事業の強化と海外事業拠点の拡張計画推進に注力してまいります。なお、当社子会社によるベトナム新工場は、本年秋の竣工に向けて順調に建設を進めております。
⑤ パルプ高度利用化の取り組み
新素材セルロースナノファイバーの研究開発を推し進めるとともに、生産基盤の確立や顧客の開拓など、当社の新戦力として、早期の事業化に向けた取り組みを進めてまいります。
(2) 品質、環境、安全の取り組み
当社グループは、品質、環境、安全への配慮が事業活動を行う上で、企業に課せられた最大の使命であるという認識のもと、顧客・地域の皆さまに常に安心・満足いただける製品、サービス等の提供に努めております。
品質においては、安全性の確保と違法性の排除を最優先し、より良い製品の提供と「中パらしさ」を全面に出した営業活動とサポートを充実してまいります。
また環境、安全の取り組みでは、グループ全従業員に対し「決めたことは必ず守る」というルールの遵守と、「決めたことが守られない場合、企業として存続できない」という意識の徹底により現場力の強化を図ってまいります。
(3) コンプライアンス(法令遵守)
企業活動を行う上で法令遵守は必要最低の条件であり、これが守られない場合は企業の存続が危ぶまれるという認識を全グループが共有することは勿論のこと、コンプライアンス違反は絶対許さないという断固とした姿勢で厳正に対処してまいります。