有価証券報告書-第139期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
業績等の概要
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境が改善する中で個人消費も持ち直しの動きをみせるなど、緩やかな回復傾向が続きました。印刷業界におきましては、電子書籍市場やインターネット広告市場が拡大する一方で紙媒体の需要減少が一層進み受注価格が下落するなど、厳しい経営環境が続きました。
このような状況の中、共同印刷グループは2018年度を初年度とする3カ年の中期経営方針「強みの育成・拡大と、事業基盤の改革に挑戦し、成長を続ける。」に基づいた取り組みを進めました。
情報系事業では、お客さまの課題解決に向けた販促支援サービスや業務支援サービスの提案を推進しました。情報コミュニケーション部門では、デジタル領域を中心としたプロモーション分野での受注拡大に取り組むとともに、紙媒体の受注量確保による生産設備の安定稼働をめざし、共同日本写真印刷株式会社の子会社化を行いました。情報セキュリティ部門では、官公庁・金融機関をはじめとする既存得意先の深耕を図るとともに、ヘルスケア分野など新規市場の開拓に努めました。
生活・産業資材系事業では、2018年4月に竣工した守谷工場の軟包装専用棟の立ち上げに注力し、安定稼働に向け人員確保と人材育成に取り組みました。チューブ事業では、国内外における化粧品向けチューブの受注拡大をめざし、国内及び東南アジアの生産拠点の強化を図りました。
その結果、当連結会計年度における売上高は、977億8千2百万円(前期比2.8%増)となり、営業利益は10億2千7百万円(前期比40.5%減)、経常利益は17億4千8百万円(前期比33.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は11億5百万円(前期比45.7%減)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
情報コミュニケーション部門
出版印刷では、電子コミックの画質を向上させる「eComicScreen+」の提案など、マンガを中心としたコンテンツをデジタル展開するデジタルソリューションを推進するとともに、デジタル印刷機を活用した小ロット印刷の提案により教育分野等での受注拡大に取り組みました。コミックの電子配信は増加しましたが、出版市場の縮小の影響により定期刊行物と書籍がともに減少したため、売上高は前期を下回りました。
一般商業印刷では、プロモーション分野での受注拡大に注力しました。デジタルサイネージや、企業と会員をつなぐパーソナルマーケティングツール「CRooM+」などのスマートフォン用アプリを組み合わせ、顧客と店舗・Webをつないで新しい売り場や売り方を提供する販促ソリューションの提案を推進するとともに、店頭での購買促進に効果的なPOPの提案に取り組みました。その結果、カタログや情報誌の減少はありましたが、POPなど店頭プロモーション関連の受注が拡大し、キャンペーン等の受注によりノベルティも増加しました。また共同日本写真印刷株式会社の子会社化によりパンフレット等が増加したため、売上高は前期を上回りました。
以上の結果、部門全体の売上高は391億6千8百万円(前期比1.1%減)となり、固定費削減施策の進捗の遅れなどから営業損失も拡大し8億2千8百万円(前期は営業損失1億9千9百万円)となりました。
情報セキュリティ部門
情報セキュリティ部門では、データプリント及びBPOの受注拡大をめざし、金融機関や官公庁・自治体、教育機関等への提案活動を推進するとともに、医療やヘルスケアといった新たな市場の開拓に努めました。抽選券・乗車券などの証券類では、安定した受注量確保に努めるとともに、品質向上や生産効率向上への取り組みを進めました。ICカードでは、金融関連での受注拡大を図るとともに、強みを持つ交通系ICカードを中心に発行業務の受託拡大に注力しました。
金融機関及び官公庁・自治体、教育機関などからBPOの受注が増加したためビジネスフォームが増加し、抽選券の受注増により証券類も増加しました。ICカードは、交通系カードに加え金融関連カードの受注が増加したことから前期を上回りました。
以上の結果、部門全体での売上高は311億6千5百万円(前期比3.6%増)、営業利益は14億1千2百万円(前期比126.3%増)となりました。
生活・産業資材部門
生活・産業資材部門では、食品分野を中心に機能性の高い軟包装材を提供するため、守谷工場に軟包装専用棟を建設しその立ち上げに注力するとともに、「パーシャルオープン」をはじめとするフタ材の拡販と、液体向け包材「Tパウチ」やフィルム製コンテナー「ハンディキューブ」の提案を進めました。チューブでは、安定供給に向け生産体制の強化を図るとともに、化粧品向けチューブの受注拡大をめざし、フレキソ印刷やフルプリント仕様による美麗性の高い製品や店頭での訴求力が高いオーバル型チューブの提案を進めました。また東南アジア市場での事業拡大をめざし、ベトナム及びインドネシアの拠点強化に向けた取り組みを進めました。「モイストキャッチ」をはじめとする高機能製品については、新規得意先の開拓や中国市場をはじめとする海外市場への拡販に取り組みました。紙器については、既存製品を中心に安定した収益確保をめざしました。
建材製品は減少しましたが、歯磨き向けや化粧品向けを中心にチューブが増加し、軟包装も増加となりました。紙器では、ラップカートンは減少しましたがティシューカートンが増加しました。産業資材では医薬品向け包材が増加しました。
以上の結果、部門全体での売上高は252億7千万円(前期比8.4%増)となりましたが、人員不足などに起因する守谷工場の軟包装専用棟の生産体制構築の遅れにより、営業利益は2億8百万円(前期比73.9%減)となりました。
その他
売上高は、物流業務等は減少したものの偽造防止関連製品の受注により21億7千8百万円(前期比4.5%増)となりましたが、営業利益は3億6千9百万円(前期比23.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ41億7千4百万円減少し104億3千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、24億7千6百万円(前期比15億6千3百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益17億2千5百万円及び減価償却費50億2千8百万円の計上があった一方、売上債権の増加11億3百万円、投資有価証券売却益10億2千2百万円及び法人税等の支払22億9千7百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、100億2千3百万円(前期比41億8千8百万円増)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出105億2千4百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6億9千8百万円があった一方、投資有価証券の売却による収入13億7千6百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、34億1千1百万円(前期は10億7千6百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入50億円があった一方、配当金の支払8億8千1百万円があったことによるものです。
生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.相手先別販売実績は、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先はないため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態の分析
総資産は1,253億9千万円となり、前期比で48億4千6百万円増加しました。これは主に、守谷第一工場の軟包装専用棟の取得や印刷・物流機能を併せ持つ越谷工場の新棟の取得等により固定資産の建物及び構築物が64億6千8百万円増加し、また、生活・産業資材部門の生産設備増設等により機械装置及び運搬具が28億2千2百万円増加した一方で、流動資産の現金及び預金が41億7千8百万円減少したことによるものです。負債は、620億5百万円となり、前期比で56億7千8百万円増加しました。これは主に、大型の設備投資による資金需要への対応として銀行借り入れを実施したことにより長期借入金が50億円増加したことや、設備関係未払金及び設備関係支払手形が21億6千6百万円増加した一方、未払法人税等が13億4千5百万円減少したことによるものです。純資産は、633億8千4百万円となり、前期比で8億3千2百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益11億5百万円があった一方、配当金の支払8億8千1百万円に加え、その他有価証券評価差額金の減少3億1千3百万円、退職給付に係る調整累計額3億5百万円がそれぞれ減少したことによるものです。
②経営成績の分析
当グループは、情報コミュニケーション部門における出版印刷と商業印刷、情報セキュリティ部門におけるデータプリントやBPO受託、証券類やICカード製造、生活・産業資材部門におけるチューブ・軟包装・紙器等のパッケージ類と、産業資材等の製造を主な事業としています。
デジタル技術の発達と活用の広がりにより人と人、人と物との関係性が急激に変化する中で、出版印刷や商業印刷を中心に紙媒体需要が減少し、当グループの経営にとって大きな課題となっております。一方、中食市場の広がりや個食化の進行により軟包装を中心に包材の需要拡大がみられるとともに、ラミネートチューブは、歯磨きやスキンケア、ヘアケアなどの日用品用途においてバリア性や美麗性への関心が高まると同時に食品用途でのチューブの伸長と相まって、当社にとって受注拡大の機会が広がっています。
このような中、当グループは当連結会計年度の計画を、売上高1,000億円、営業利益26億円、経常利益34億円、当期純利益19億円といたしました。計画達成をめざし、情報コミュニケーション部門においては出版印刷分野におけるデジタルコンテンツの受注拡大と電子書籍事業の拡大を図るとともに、プロモーション分野におけるソリューション提案を推進に取り組みました。情報セキュリティ部門では、豊富なノウハウ及び高いセキュリティ環境を武器に金融機関や官公庁・自治体等を中心にBPOの受注拡大に取り組みました。ICカードでは、IC乗車券の受注量確保とともにクレジット機能等を搭載した多機能カードの受注拡大を図りました。生活・産業資材部門においては、軟包装の受注拡大と紙器の収益力向上に向けて守谷工場の再編を進めるとともに、チューブの受注拡大をめざして国内外の生産体制強化に取り組みました。
以上の結果、売上高については共同日本写真印刷の子会社化による一般商印の増加、BPOやICカードの受注増、化粧品向けを中心とするチューブの受注拡大があったものの、出版商印分野において紙媒体需要が大幅に減少したことや、プロモーション分野での受注拡大が想定通りに進まなかったことから計画を下回り977億8千2百万円となりました。利益につきましては、情報コミュニケーション部門における固定費削減施策の進捗の遅れや、守谷工場に新設した軟包装専用棟の立ち上げの遅れ及び紙器事業の生産体制再構築に取り組む過程で生産効率が低下し外注加工費が増加したことなどから、営業利益は10億2千7百万円、経常利益は17億4千8百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億5百万円と、いずれも計画を下回る結果となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当グループの運転資金のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当グループは、運転資金及び設備資金については、安定的な資金調達、調達コスト抑制及び調達方法の分散・多様化を基本方針としております。
当連結会計年度は設備投資において、パッケージ事業再編拡大(守谷工場新棟等)に伴い、総額120億円のシンジケートローンのうち50億円の借入を実行しております。
今後の主な資金需要としては、和歌山工場新棟建設等を進めており、資金調達方法としてシンジケートローンのうち30億円の借入実行を予定しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は219億6百万円、現金及び現金同等物の残高は107億6千2百万円となっております。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境が改善する中で個人消費も持ち直しの動きをみせるなど、緩やかな回復傾向が続きました。印刷業界におきましては、電子書籍市場やインターネット広告市場が拡大する一方で紙媒体の需要減少が一層進み受注価格が下落するなど、厳しい経営環境が続きました。
このような状況の中、共同印刷グループは2018年度を初年度とする3カ年の中期経営方針「強みの育成・拡大と、事業基盤の改革に挑戦し、成長を続ける。」に基づいた取り組みを進めました。
情報系事業では、お客さまの課題解決に向けた販促支援サービスや業務支援サービスの提案を推進しました。情報コミュニケーション部門では、デジタル領域を中心としたプロモーション分野での受注拡大に取り組むとともに、紙媒体の受注量確保による生産設備の安定稼働をめざし、共同日本写真印刷株式会社の子会社化を行いました。情報セキュリティ部門では、官公庁・金融機関をはじめとする既存得意先の深耕を図るとともに、ヘルスケア分野など新規市場の開拓に努めました。
生活・産業資材系事業では、2018年4月に竣工した守谷工場の軟包装専用棟の立ち上げに注力し、安定稼働に向け人員確保と人材育成に取り組みました。チューブ事業では、国内外における化粧品向けチューブの受注拡大をめざし、国内及び東南アジアの生産拠点の強化を図りました。
その結果、当連結会計年度における売上高は、977億8千2百万円(前期比2.8%増)となり、営業利益は10億2千7百万円(前期比40.5%減)、経常利益は17億4千8百万円(前期比33.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は11億5百万円(前期比45.7%減)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
情報コミュニケーション部門
出版印刷では、電子コミックの画質を向上させる「eComicScreen+」の提案など、マンガを中心としたコンテンツをデジタル展開するデジタルソリューションを推進するとともに、デジタル印刷機を活用した小ロット印刷の提案により教育分野等での受注拡大に取り組みました。コミックの電子配信は増加しましたが、出版市場の縮小の影響により定期刊行物と書籍がともに減少したため、売上高は前期を下回りました。
一般商業印刷では、プロモーション分野での受注拡大に注力しました。デジタルサイネージや、企業と会員をつなぐパーソナルマーケティングツール「CRooM+」などのスマートフォン用アプリを組み合わせ、顧客と店舗・Webをつないで新しい売り場や売り方を提供する販促ソリューションの提案を推進するとともに、店頭での購買促進に効果的なPOPの提案に取り組みました。その結果、カタログや情報誌の減少はありましたが、POPなど店頭プロモーション関連の受注が拡大し、キャンペーン等の受注によりノベルティも増加しました。また共同日本写真印刷株式会社の子会社化によりパンフレット等が増加したため、売上高は前期を上回りました。
以上の結果、部門全体の売上高は391億6千8百万円(前期比1.1%減)となり、固定費削減施策の進捗の遅れなどから営業損失も拡大し8億2千8百万円(前期は営業損失1億9千9百万円)となりました。
情報セキュリティ部門
情報セキュリティ部門では、データプリント及びBPOの受注拡大をめざし、金融機関や官公庁・自治体、教育機関等への提案活動を推進するとともに、医療やヘルスケアといった新たな市場の開拓に努めました。抽選券・乗車券などの証券類では、安定した受注量確保に努めるとともに、品質向上や生産効率向上への取り組みを進めました。ICカードでは、金融関連での受注拡大を図るとともに、強みを持つ交通系ICカードを中心に発行業務の受託拡大に注力しました。
金融機関及び官公庁・自治体、教育機関などからBPOの受注が増加したためビジネスフォームが増加し、抽選券の受注増により証券類も増加しました。ICカードは、交通系カードに加え金融関連カードの受注が増加したことから前期を上回りました。
以上の結果、部門全体での売上高は311億6千5百万円(前期比3.6%増)、営業利益は14億1千2百万円(前期比126.3%増)となりました。
生活・産業資材部門
生活・産業資材部門では、食品分野を中心に機能性の高い軟包装材を提供するため、守谷工場に軟包装専用棟を建設しその立ち上げに注力するとともに、「パーシャルオープン」をはじめとするフタ材の拡販と、液体向け包材「Tパウチ」やフィルム製コンテナー「ハンディキューブ」の提案を進めました。チューブでは、安定供給に向け生産体制の強化を図るとともに、化粧品向けチューブの受注拡大をめざし、フレキソ印刷やフルプリント仕様による美麗性の高い製品や店頭での訴求力が高いオーバル型チューブの提案を進めました。また東南アジア市場での事業拡大をめざし、ベトナム及びインドネシアの拠点強化に向けた取り組みを進めました。「モイストキャッチ」をはじめとする高機能製品については、新規得意先の開拓や中国市場をはじめとする海外市場への拡販に取り組みました。紙器については、既存製品を中心に安定した収益確保をめざしました。
建材製品は減少しましたが、歯磨き向けや化粧品向けを中心にチューブが増加し、軟包装も増加となりました。紙器では、ラップカートンは減少しましたがティシューカートンが増加しました。産業資材では医薬品向け包材が増加しました。
以上の結果、部門全体での売上高は252億7千万円(前期比8.4%増)となりましたが、人員不足などに起因する守谷工場の軟包装専用棟の生産体制構築の遅れにより、営業利益は2億8百万円(前期比73.9%減)となりました。
その他
売上高は、物流業務等は減少したものの偽造防止関連製品の受注により21億7千8百万円(前期比4.5%増)となりましたが、営業利益は3億6千9百万円(前期比23.9%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ41億7千4百万円減少し104億3千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、24億7千6百万円(前期比15億6千3百万円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益17億2千5百万円及び減価償却費50億2千8百万円の計上があった一方、売上債権の増加11億3百万円、投資有価証券売却益10億2千2百万円及び法人税等の支払22億9千7百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、100億2千3百万円(前期比41億8千8百万円増)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出105億2千4百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6億9千8百万円があった一方、投資有価証券の売却による収入13億7千6百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、34億1千1百万円(前期は10億7千6百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入50億円があった一方、配当金の支払8億8千1百万円があったことによるものです。
生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 情報コミュニケーション部門 | 39,055 | 98.7 |
| 情報セキュリティ部門 | 31,341 | 103.8 |
| 生活・産業資材部門 | 25,568 | 107.0 |
| その他 | 2,178 | 105.2 |
| 合計 | 98,144 | 102.5 |
(注)金額は販売価額によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 情報コミュニケーション部門 | 39,323 | 100.0 | 4,783 | 103.4 |
| 情報セキュリティ部門 | 30,841 | 98.3 | 8,146 | 96.2 |
| 生活・産業資材部門 | 25,705 | 106.6 | 7,192 | 106.4 |
| その他 | 2,331 | 111.8 | 152 | - |
| 合計 | 98,202 | 101.4 | 20,274 | 102.1 |
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 情報コミュニケーション部門 | 39,168 | 98.9 |
| 情報セキュリティ部門 | 31,165 | 103.6 |
| 生活・産業資材部門 | 25,270 | 108.4 |
| その他 | 2,178 | 104.5 |
| 合計 | 97,782 | 102.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.相手先別販売実績は、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先はないため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態の分析
総資産は1,253億9千万円となり、前期比で48億4千6百万円増加しました。これは主に、守谷第一工場の軟包装専用棟の取得や印刷・物流機能を併せ持つ越谷工場の新棟の取得等により固定資産の建物及び構築物が64億6千8百万円増加し、また、生活・産業資材部門の生産設備増設等により機械装置及び運搬具が28億2千2百万円増加した一方で、流動資産の現金及び預金が41億7千8百万円減少したことによるものです。負債は、620億5百万円となり、前期比で56億7千8百万円増加しました。これは主に、大型の設備投資による資金需要への対応として銀行借り入れを実施したことにより長期借入金が50億円増加したことや、設備関係未払金及び設備関係支払手形が21億6千6百万円増加した一方、未払法人税等が13億4千5百万円減少したことによるものです。純資産は、633億8千4百万円となり、前期比で8億3千2百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益11億5百万円があった一方、配当金の支払8億8千1百万円に加え、その他有価証券評価差額金の減少3億1千3百万円、退職給付に係る調整累計額3億5百万円がそれぞれ減少したことによるものです。
②経営成績の分析
当グループは、情報コミュニケーション部門における出版印刷と商業印刷、情報セキュリティ部門におけるデータプリントやBPO受託、証券類やICカード製造、生活・産業資材部門におけるチューブ・軟包装・紙器等のパッケージ類と、産業資材等の製造を主な事業としています。
デジタル技術の発達と活用の広がりにより人と人、人と物との関係性が急激に変化する中で、出版印刷や商業印刷を中心に紙媒体需要が減少し、当グループの経営にとって大きな課題となっております。一方、中食市場の広がりや個食化の進行により軟包装を中心に包材の需要拡大がみられるとともに、ラミネートチューブは、歯磨きやスキンケア、ヘアケアなどの日用品用途においてバリア性や美麗性への関心が高まると同時に食品用途でのチューブの伸長と相まって、当社にとって受注拡大の機会が広がっています。
このような中、当グループは当連結会計年度の計画を、売上高1,000億円、営業利益26億円、経常利益34億円、当期純利益19億円といたしました。計画達成をめざし、情報コミュニケーション部門においては出版印刷分野におけるデジタルコンテンツの受注拡大と電子書籍事業の拡大を図るとともに、プロモーション分野におけるソリューション提案を推進に取り組みました。情報セキュリティ部門では、豊富なノウハウ及び高いセキュリティ環境を武器に金融機関や官公庁・自治体等を中心にBPOの受注拡大に取り組みました。ICカードでは、IC乗車券の受注量確保とともにクレジット機能等を搭載した多機能カードの受注拡大を図りました。生活・産業資材部門においては、軟包装の受注拡大と紙器の収益力向上に向けて守谷工場の再編を進めるとともに、チューブの受注拡大をめざして国内外の生産体制強化に取り組みました。
以上の結果、売上高については共同日本写真印刷の子会社化による一般商印の増加、BPOやICカードの受注増、化粧品向けを中心とするチューブの受注拡大があったものの、出版商印分野において紙媒体需要が大幅に減少したことや、プロモーション分野での受注拡大が想定通りに進まなかったことから計画を下回り977億8千2百万円となりました。利益につきましては、情報コミュニケーション部門における固定費削減施策の進捗の遅れや、守谷工場に新設した軟包装専用棟の立ち上げの遅れ及び紙器事業の生産体制再構築に取り組む過程で生産効率が低下し外注加工費が増加したことなどから、営業利益は10億2千7百万円、経常利益は17億4千8百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億5百万円と、いずれも計画を下回る結果となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当グループの運転資金のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当グループは、運転資金及び設備資金については、安定的な資金調達、調達コスト抑制及び調達方法の分散・多様化を基本方針としております。
当連結会計年度は設備投資において、パッケージ事業再編拡大(守谷工場新棟等)に伴い、総額120億円のシンジケートローンのうち50億円の借入を実行しております。
今後の主な資金需要としては、和歌山工場新棟建設等を進めており、資金調達方法としてシンジケートローンのうち30億円の借入実行を予定しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は219億6百万円、現金及び現金同等物の残高は107億6千2百万円となっております。