有価証券報告書-第76期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 14:19
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて経済・社会活動が制限されたことで、景気は急速に後退しました。段階的な経済活動の再開や、各種政策の効果等により、景気は持ち直しの動きも見られましたが、より感染力の強い変異株の影響もあり、感染者数が再び増加するなど、収束時期が見通せない不安定な状況が続いております。
印刷業界におきましては、情報媒体のデジタルシフトによるペーパーメディアの需要減少、競争の激化、価格の低迷という構図が長期に継続していることに加え、新型コロナウイルス感染拡大による個人消費や企業活動の停滞などの影響は大きく、厳しい経営環境が続きました。
このような環境下にあって当社グループは、2019年度からInnovation for 100th anniversaryサンメッセ新・中長期経営のアクションプランを達成すべく、2035年の100周年を迎えることを意識した“当社のありたい姿”を追求し、その中期的位置づけである2025年に向けた90周年スローガン「Challenge for Change 2025 ~変革への挑戦~」により、ペーパーレス化などの台頭をはじめとした外部環境の急激な変化に積極的な変革への対策を推進しております。当社の強みである「社内一貫生産による一社責任体制」を最大限活かし、コア事業である商業印刷における価値の基盤を堅持・伸長していくとともに、従来までの印刷に偏らぬ付加価値の高い提案や新しいビジネスの創造や展開、成長事業への戦略的重点投資を行い、更なる事業成長と企業価値向上を実現できるよう努めてまいりました。
なお、当社グループはこれまでに、取引先や従業員等の安全を第一に、新型コロナウイルス感染防止を最優先に取組み、事業への影響を最小限に抑えるべく必要な対応を行ってまいりました。主に営業部門の従業員を対象として時差出勤や在宅勤務を導入するなどの対策も進め、加えて、感染症の拡大による受注減少等に伴う業務量の減少やこれを機とした業務内容の見直しを進めることにより、従業員の計画的な休業等も取り入れるとともに、営業戦略の見直しやコスト削減など、損失を最小限に抑制するべく取り組んでまいりました。
また、休業期間中の給与を休業手当として全額支給し雇用調整助成金を受給しております。なお、当該休業手当等の人件費を特別損失に「新型コロナウイルス感染症による損失」の科目にて計上し、雇用調整助成金については特別利益に「助成金収入」の科目にて計上しております。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は149億28百万円(前年同期比7.8%減)、営業利益は2億20百万円(前年同期比29.3%増)、経常利益は3億86百万円(前年同期比30.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億4百万円(前年同期比66.5%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次の通りであります。
(印刷事業)
一般商業印刷物の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大による個人消費や企業活動の停滞の影響等を受け、比較的影響の少ない個人情報を扱うダイレクトメールなどは増加しましたが、主力製品であるカタログや折込チラシなどの減少により102億94百万円(前年同期比10.1%減)となりました。また、包装印刷物の売上高はパッケージなどの増加により28億20百万円(前年同期比5.1%増)、出版印刷物の売上高は14億36百万円(前年同期比6.0%減)、合計売上高は145億51百万円(前年同期比7.1%減)となりました。なお、営業利益はコスト低減及び経費抑制に取り組んだ影響により1億79百万円(前年同期比39.9%増)となりました。
(イベント事業)
新型コロナウイルス感染症の再拡大が強まる中、繁忙期となる年度末実施予定の事業も中止・延期になるなど最後まで厳しい受注状況が続き、売上高は3億88百万円(前年同期比30.0%減)と大きく減少しました。また、営業利益は徹底したコストの見直し等に努めた結果、37百万円(前年同期比3.4%減)となりました。
財政状態につきましては次の通りであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べて40百万円減少し、74億64百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が3億39百万円増加しましたが、現金及び預金が3億61百万円減少したこと等が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比べて3億60百万円増加し、116億42百万円となりました。これは、建物及び構築物が1億3百万円、繰延税金資産が2億56百万円それぞれ減少しましたが、投資有価証券が8億4百万円増加したこと等が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比べて2億70百万円減少し、51億30百万円となりました。これは、未払法人税等が1億24百万円減少したこと等が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比べて1億98百万円減少し、33億68百万円となりました。これは、役員退職慰労引当金が1億20百万円減少したこと等が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べて7億89百万円増加し、106億8百万円となりました。これは、利益剰余金が2億11百万円、その他有価証券評価差額金が5億56百万円それぞれ増加したこと等が主な要因であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、21億52百万円となり、前連結会計年度末より3億58百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億85百万円(前年同期は9億74百万円)となりました。収入の主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益4億26百万円、減価償却費7億2百万円等であり、支出の主な要因といたしましては、売上債権の増加額2億79百万円、役員退職慰労引当金の減少額1億20百万円、法人税等の支払額2億26百万円等によるものであります。
前連結会計年度と比べ4億89百万円収入が減少した主な要因は、税金等調整前当期純利益が1億29百万円増加しましたが、賞与引当金が1億14百万円、役員退職慰労引当金が1億29百万円、退職給付に係る負債が1億91百万円、未払消費税等が1億33百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、7億49百万円(前年同期は7億21百万円)となりました。収入の主な要因といたしましては、投資有価証券の売却及び償還による収入1億56百万円等であり、支出の主な要因といたしましては、有形固定資産の取得による支出7億75百万円、投資有価証券の取得による支出1億30百万円等によるものであります。
前連結会計年度と比べ28百万円支出が増加しましたが、特に大きな増減要因はありませんでした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、92百万円(前年同期は1億33百万円)となりました。収入の主な要因といたしましては、短期借入れによる収入2億80百万円、長期借入れによる収入90百万円等であり、支出の主な要因といたしましては、短期借入金の返済による支出3億30百万円、配当金の支払額93百万円等によるものであります。
前連結会計年度と比べ41百万円支出が減少した主な要因は、短期借入れによる収入が7億円減少しましたが、短期借入金の返済による支出も7億50百万円減少したこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
以下の各項目の記載金額には消費税等は含まれておりません。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
印刷事業14,183,94292.4
イベント事業
14,183,94292.4

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格で表示しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
印刷事業14,671,98493.32,052,575106.8
イベント事業178,47031.8
14,850,45591.22,052,57596.3

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格で表示しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
印刷事業14,540,08393.0
イベント事業388,48469.9
14,928,56792.2

(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産・負債の報告数値、連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。また、新型コロナウィルス感染症の影響など不確実性が大きく将来の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。なお、特に下記の見積りが連結財務諸表作成において重要な影響を及ぼすと考えております。
a. 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得は過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込に基づいて見積っているため、税制改正や経営環境の変化及び新型コロナウイルス感染症の影響等により課税所得の見積りが大きく変動した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
b. 固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化及び新型コロナウイルス感染症の影響等により前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
c. 退職給付に係る負債
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率など多くの見積りが含まれており、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、認識される費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績につきましては、次の通りであります。
印刷事業の売上高につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による個人消費や企業活動の停滞の影響等もあり、比較的影響の少ない一般商業印刷物の個人情報を扱うダイレクトメールや包装印刷物のパッケージなどは増加しましたが、主力製品である一般商業印刷物のカタログや折込チラシなど、そして出版印刷物が減少しました。また、イベント事業の売上高につきましても、新型コロナウイルス感染症の再拡大が強まる中、繁忙期となる年度末実施予定の事業も中止・延期になるなど最後まで厳しい受注状況が続きました。以上により、前連結会計年度に比べ12億65百万円減収の149億28百万円(前年同期比7.8%減)となりました。
売上総利益につきましては、売上高が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ3億20百万円減益の31億7百万円(前年同期比9.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、売上高の減少に加え、経費抑制の影響により人件費等が減少し、前連結会計年度に比べ3億70百万円減少の28億87百万円(前年同期比11.4%減)となりました。
その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ49百万円増益の2億20百万円(前年同期比29.3%増)となりました。
営業外損益につきましては、保険解約返戻金の計上等により、前連結会計年度に比べ39百万円増益の1億66百万円(前年同期比31.0%増)となりました。
その結果、経常利益は前連結会計年度に比べ89百万円増益の3億86百万円(前年同期比30.0%増)となりました。
特別損益につきましては、固定資産売却損の減少等により、前連結会計年度に比べ39百万円増益の39百万円(前年同期は0百万円の損失)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、連結会計年度に比べ1億21百万円増益の3億4百万円(前年同期比66.5%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
「第2 事業の状況」の「2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 資金需要
設備投資、運転資金及び配当金の支払いに資金を充当しております。
b. 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要とする資金を調達しております。
c. キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
なお、キャッシュ・フロー指標は、以下の通りであります。
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
2021年
3月期
自己資本比率(%)54.555.652.551.955.1
時価ベースの自己資本比率(%)40.941.133.929.431.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.02.22.01.93.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)81.984.295.194.449.5

(注) 自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの株主資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
2020年10月29日に公表しました、「2021年3月期の連結業績予想」にかかる当連結会計年度の達成状況は以下の通りです。
売上高は計画比4億67百万円増(3.2%増)となりました。この主な要因といたしましては、印刷事業において一般商業印刷物の個人情報を扱うダイレクトメールや包装印刷物のパッケージが増加したことなどによるものであります。営業利益は計画比1億91百万円増(666.3%増)となり、営業利益率は計画の0.2%を上回り1.5%となりました。この主な要因といたしましては、売上高が増加したことと、コスト低減や経費抑制に取り組んだ影響によるものであります。
ROEは計画比1.8ポイント増の3.0%となりました。この主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益が計画比で増加したことによるものであります。
指標2021年3月期
(計画)
2021年3月期
(実績)
2021年3月期
(計画比)
2022年3月期
(計画)
売上高14,460百万円14,928百万円467百万円増
(3.2%増)
15,719百万円
営業利益率0.2%1.5%1.3ポイント増1.6%
ROE(自己資本当期純利益率)1.2%3.0%1.8ポイント増2.1%

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