有価証券報告書-第115期(2023/01/01-2023/12/31)
② 気候変動に関する戦略
(短期・中期・長期の気候関連リスク・機会および対応)
当社は、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、気候変動を「事業機会」と「リスク」の両面で捉え、企業としての社会的責任の実践とさらなる競争優位性の構築を図り、「脱炭素に向けた製品・サービスの提供」「パートナーとの共創」「エネルギー効率の改善」「再生可能エネルギーの使用拡大」などによりバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量削減に取り組んでいきます。そのような中で、気候変動が当社の事業に及ぼす影響(事業機会・リスク)について、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)などが発表する「世界の平均気温が4℃以上上昇する」「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満の上昇に抑えられる(一部1.5℃以内)」の二つのシナリオでリスクと機会を分析し、当社の対応の必要性を改めて確認しています。
(気候関連のリスク・機会と主な対応)
・想定期間:2030年度まで
・採用シナリオ:・4℃シナリオ:IPCC/RCP8.5, IEA/STEPS
・1.5/2℃シナリオ:IPCC/RCP2.6, IEA/SDS(一部IEA/NZE)
・時間軸の定義:短期:3年未満、中期:3年~10年未満、長期:10年~30年
・シナリオ分析対象:既存事業
*1:気候変動に関する機会とリスクの財務的影響については算定を順次進めているため、段階的に開示していきます。影響度は特定した気候変動の機会・リスクへ対応した場合を記載しています。
大:気候変動に対する規制・政策等により今後も当社への影響が見込まれ、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が100億円以上と試算される。
中:気候変動に対する動きが既にあり、今後も当社への影響が見込まれ、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が30億円以上100億円未満と試算される。
小:気候変動に対する動きがあり、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が30億円未満と試算される。
*2:物理リスクについては、日本の主要36拠点を対象として、ハザードマップ、AQUEDUCTを活用した分析を実施しました。100年に一度の災害が発生した際には、13拠点がリスクに晒されることが明らかになりましたが、再現期間を加味した年間影響額は1.5/2℃・4℃どちらのシナリオでも小さいことから影響度は「小」としています。今後、海外拠点及びサプライチェーンについての分析を順次進めていきます。
(短期・中期・長期の気候関連リスク・機会および対応)
当社は、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、気候変動を「事業機会」と「リスク」の両面で捉え、企業としての社会的責任の実践とさらなる競争優位性の構築を図り、「脱炭素に向けた製品・サービスの提供」「パートナーとの共創」「エネルギー効率の改善」「再生可能エネルギーの使用拡大」などによりバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量削減に取り組んでいきます。そのような中で、気候変動が当社の事業に及ぼす影響(事業機会・リスク)について、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)などが発表する「世界の平均気温が4℃以上上昇する」「世界の平均気温がパリ協定で合意した2℃未満の上昇に抑えられる(一部1.5℃以内)」の二つのシナリオでリスクと機会を分析し、当社の対応の必要性を改めて確認しています。
(気候関連のリスク・機会と主な対応)
・想定期間:2030年度まで
・採用シナリオ:・4℃シナリオ:IPCC/RCP8.5, IEA/STEPS
・1.5/2℃シナリオ:IPCC/RCP2.6, IEA/SDS(一部IEA/NZE)
・時間軸の定義:短期:3年未満、中期:3年~10年未満、長期:10年~30年
・シナリオ分析対象:既存事業
| 機会・リスクの種類 | 領域 | 顕在時期 | 当社への影響 | 対応策 | 影響度*1 | ||
| 1.5/2℃ | 4℃ | ||||||
| 移行機会・リスク | リスク | 全ての事業 | 中期 | カーボンプライシング(ICP)導入による、税負担(コスト)の増加 | ・2030年GHG排出量削減目標の見直しとロードマップ策定 ・事業ごとの目標設定/削減取り組みの実施 ・再生可能エネルギーの導入拡大 ・原燃料転換 ・GXリーグへの参画 | 大 | 大 |
| リスク | 短期~中期 | GHG排出規制強化による再生可能エネルギーへの切替・調達コスト増加 | ・太陽光発電の導入や水力発電設備等の活用 | 小 | 無し | ||
| 機会・リスク | 短期~中期 | 政府による企業の脱炭素取り組みに対する政策上の支援 | ・次世代グリーンパワー半導体用8インチSiCウェハー開発計画(NEDOグリーンイノベーション基金事業採択) ・革新的分離剤による低濃度CO2分離システムの開発計画(NEDOグリーンイノベーション基金事業採択) ・半導体材料グローバルサプライチェーンを強化(経済産業省 海外市場調査等事業費補助金(インド太平洋地域サプライチェーン強靱化事業)採択) | ― | ― | ||
| 機会・リスク | 短期~中期 | 消費者の行動・意識変化に伴う、売上の増加・減少 | ・低炭素社会のニーズに対する製品拡販、新製品開発、競争力強化 ・共創の舞台(新研究所)での長期研究開発促進 | ― | ― | ||
| リスク | 短期 | お客さまからの低炭素化に対する取り組みと開示要求の増加 | ・LCA(CFP)算定体制を整備し、炭素排出量の見える化、削減計画策定 | ― | ― | ||
| 機会・リスク | 短期~中期 | 社会や顧客からの環境課題解決ニーズの獲得状況に伴う投資家からの評価の変化 | ・社会や顧客の課題解決に貢献するための自社製品/サービス(Resonac Pride製品/サービス)の付加価値向上 ・積極的な気候変動/循環型社会に向けた対応を進めることによる投資の呼び込みなど | ― | ― | ||
| リスク | 半導体・電子材料 | 短期~中期 | 原材料の高騰化・素材の切り替えによる調達コスト増加 | ・原材料の調達先・リソースの多様化 ・リサイクル原料の活用検討 ・供給不安原料の内製化・地産地消型生産シフト ・上流サプライチェーンとのGHG 削減に向けた協働 ・新規原材料採用時のBCP 対策基準設定 ・主要原材料の価格変動に対するフォーミュラ制(原料価格変動分を製品価格に自動反映)の適用 | 小 | 小 | |
| 機会・リスクの種類 | 領域 | 顕在時期 | 当社への影響 | 対応策 | 影響度*1 | ||
| 1.5/2℃ | 4℃ | ||||||
| 移行機会・リスク | リスク | 半導体・電子材料 | 短期~中期 | 顧客の行動・意識変化に伴う、売り上げ減少 | ・製造工程におけるGHG 排出量削減および顧客への情報開示 ・製品・技術の活用を通じて、社会でどの程度の量のGHG が削減されたかを定量的かつ科学的に算定(GHG 削減貢献量・CFP算定) ・半導体気候コンソーシアム(SCC) 各ワーキンググループへの参加 ・環境配慮型製造工程の検討 ・顧客満足度調査の実施 ・顧客の環境関連ニーズ把握のため、営業との連携強化 ・対象市場における需要の変化を見据えた、販売マーケティング体制 · 新製品開発体制の強化 ・顧客要請を製品・サービスに即座に反映させるための、顧客対応マネジメントの強化 | 中~大 | 無し |
| 機会 | 短期~中期 | EV/自動運転の需要増に伴う売上増加 | ・SiCパワー半導体需要増大への対応 ・部品の小型化、軽量化に貢献する材料開発 | 大 | 中 | ||
| 機会 | 短期~中期 | 低消費電力半導体・環境配慮型製品の需要増による売上増加 | ・環境適合製品設計アセスメント ・低GWP値の半導体用エッチングガス開発 ・GHG削減プロセスに貢献できる封止材の開発 ・メモリ用途接着フィルムの薄膜化への対応 ・半導体気候コンソーシアム(SCC) 各ワーキンググループへの参加 ・米国シリコンバレーにパッケージングソリューションセンター設置(予定) ・先端半導体コンソーシアム「TIE(Texas Institute for Electronics)」参画 | 大 | 無し | ||
| 機会 | 短期~中期 | テレワーク化・自動化・データ化普及による、サーバ関連設備・データセンターの脱炭素化に伴う売上増加 | 大 | 無し | |||
| 物理リスク | リスク | 全ての事業領域 | 短期 | 気候変動起因の自然災害による製造拠点の操業停止、設備の修復費用の増加による収益減少 | ・各拠点の洪水リスク分析の実施 ・定期的なリスクの抽出/低減活動、BCP(事業継続計画)の強化 | 小*2 | 小*2 |
*1:気候変動に関する機会とリスクの財務的影響については算定を順次進めているため、段階的に開示していきます。影響度は特定した気候変動の機会・リスクへ対応した場合を記載しています。
大:気候変動に対する規制・政策等により今後も当社への影響が見込まれ、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が100億円以上と試算される。
中:気候変動に対する動きが既にあり、今後も当社への影響が見込まれ、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が30億円以上100億円未満と試算される。
小:気候変動に対する動きがあり、その結果、当社の営業利益(単年度)への影響が30億円未満と試算される。
*2:物理リスクについては、日本の主要36拠点を対象として、ハザードマップ、AQUEDUCTを活用した分析を実施しました。100年に一度の災害が発生した際には、13拠点がリスクに晒されることが明らかになりましたが、再現期間を加味した年間影響額は1.5/2℃・4℃どちらのシナリオでも小さいことから影響度は「小」としています。今後、海外拠点及びサプライチェーンについての分析を順次進めていきます。