有価証券報告書-第148期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 13:31
【資料】
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【項目】
110項目

研究開発活動

当社グループは、既存製品関連の高品質銘柄の開発を行うとともに、付加価値の高いスペシャルティケミカルズの拡大を図っております。
なお、当連結会計年度は研究開発費に9億5千6百万円を投入しました。
当社グループの研究開発活動は次の各セグメントで進めております。
酸化チタン関連事業
顔料酸化チタンの分野では、主に塗料、インキ、プラスチック、製紙などの用途で、顧客の要求性能に応えるべく改良研究を行う一方、この酸化チタンに関する技術をベースに新しい用途への技術展開に関する研究開発を行っています。また、酸化チタンで長年培ってきた形状制御や粒子径制御技術、表面処理技術、分散技術を利用して、光、電子、環境、エネルギーなどの分野へ、機能を有した微粒子粉体、分散体の研究開発を行っています。
紫外線遮蔽機能を有するルチル形微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜鉛は、化粧品分野、各種機能性塗料分野で世界中の顧客で使用されています。また、アナタース形微粒子酸化チタンは防汚、脱臭、排ガスの低減など環境浄化の目的で光触媒や環境保全触媒の市場に浸透しており、活発に市場展開も行っています。更にこれらの微粒子粉体を有機化合物で表面改質を行い、有機-無機複合粉体としての新しい機能を引き出すべく、現行のトナー用外添剤、化粧品、機能性塗料などの用途のほかに、光学機器や電子部品材料に使用される高機能部材などの新規分野で研究開発を行っております。
加えて、環境、省エネルギーの観点から、ヒートアイランド対策や二酸化炭素排出削減に貢献できる赤外線遮蔽用の大粒子酸化チタンも市場に浸透し、様々な用途に展開され始めています。
当連結会計年度における研究開発費の金額は5億4千1百万円であります。
その他事業
界面活性剤の分野では、主に合成洗剤の洗浄基剤及び可溶化剤、シャンプー、工業用乳化剤、酸硬化触媒などを中心に顧客ニーズに応えるべく品質改良や新銘柄開発に取り組んでいます。
導電性高分子分野では、コンデンサの電解質、低発塵性制電ワイピングクロス、各種導電布製品、および帯電防止フィルム、電磁波シールド材、有機ELディスプレー用材料、タッチパネル用材料などのプリンテッド・エレクトロニクス分野関連材料、その他有機反応用固体酸触媒を含む機能性材料の開発に取り組んでおります。
エレクトロ・セラミックスの分野では、ヘルスケアー用を中心に圧電関連の開発を進めております。また、ヘルスケアー用以外でも、これまでに培ったセラミック材料技術や加工技術の水平展開による製品開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は4億1千4百万円であります。
新規開発テーマとしては、環境・エネルギー、電気・電子、医療・ヘルスケアーをキーワードとして、新規分野への参入を図るべく安全性に優れたリチウムイオン二次電池用電極材料の開発などに取り組んでいます。