有価証券報告書-第127期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)財政状態の状況
(単位:億円)
| 科目 | 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減 | ||
| 資産の部 | |||||
| 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 1,415 | 1,796 | 381 | ||
| 売上債権及び契約資産 | 2,959 | 2,906 | △53 | ||
| 棚卸資産 | 2,478 | 2,435 | △44 | ||
| その他流動資産 | 691 | 844 | 153 | ||
| 固定資産 | |||||
| 有形・無形固定資産 | 4,317 | 4,383 | 66 | ||
| 投資有価証券 | 701 | 806 | 104 | ||
| その他投資等 | 711 | 920 | 210 | ||
| 資産合計 | 13,273 | 14,090 | 817 | ||
| 負債の部 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 1,175 | 1,089 | △87 | ||
| 有利子負債 | 1,858 | 2,351 | 493 | ||
| その他負債 | 1,215 | 1,459 | 243 | ||
| 負債合計 | 4,249 | 4,898 | 649 | ||
| 純資産の部 | |||||
| 株主資本 | 7,725 | 7,577 | △148 | ||
| 非支配株主持分 | 753 | 873 | 120 | ||
| その他 | 546 | 741 | 195 | ||
| 純資産合計 | 9,024 | 9,191 | 167 | ||
| 負債純資産合計 | 13,273 | 14,090 | 817 | ||
※有利子負債はリース債務を含んでおります。
総資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ817億円増加し1兆4,090億円となりました。現金及び預金の増加は、銀行からの借入の増加等によるものです。
負債は、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ649億円増加し4,898億円となりました。有利子負債の増加は、運転資金調達のため、銀行から借入を行ったこと等によるものです。
純資産は、配当金の支払い等がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に加え、非支配株主持分、退職給付に係る調整累計額の増加等により、前連結会計年度末に比べ167億円増加し9,191億円となりました。
(2)経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| 売上高 | 10,634 | 10,199 | △435 | |
| 営業利益 | 989 | 955 | △34 | |
| 経常利益 | 1,030 | 1,068 | 37 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 580 | 416 | △164 |
〈参考〉為替、海外製品市況
| 単位 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| 為替レート | 円/$ | 152.6 | 150.7 | △1.9 |
| 円/EUR | 163.9 | 174.6 | 10.8 | |
| 国産ナフサ | 円/KL | 75,650 | 65,225 | △10,425 |
| ベンゼン | $/t | 953 | 737 | △216 |
| PVC | $/t | 745 | 637 | △108 |
| VCM | $/t | 595 | 493 | △102 |
| 液体苛性 | $/t | 479 | 430 | △49 |
| MDI(Monomeric) | $/t | 1,930 | 1,754 | △176 |
| MDI(Polymeric) | $/t | 1,893 | 1,637 | △256 |
当連結会計年度の世界経済は、インフレの沈静化や安定した雇用・所得環境を背景に底堅く推移しましたが、米国の関税政策の影響などにより、先行き不透明な状況が続きました。米国では、AI関連投資や個人消費を中心に内需は堅調でしたが、追加関税によるコスト増や高金利の長期化への懸念が家計と企業マインドの重しとなりました。中国では、政府の景気刺激策が下支えしたものの、米中関係の不透明感や不動産市場の低迷もあり、成長は減速しました。欧州及び日本では、個人消費やサービス需要が堅調な一方、米国の関税政策や中国のデフレ輸出の影響を受け、製造業の業況は下押しされました。さらに足元では、中東情勢の悪化を受けたエネルギー価格の高騰が世界経済に大きな影響を及ぼしております。
このような情勢下、当社グループは、経営課題である「成長」と「脱炭素」の両立の実現に向けて、成長が期待できる製品の生産設備増強とエネルギー転換とCO2回収など、その取り組みを着実に進めております。
石油化学事業では、安定操業・安定供給を最優先課題として取り組み、ポリマー製品の差別化・高付加価値化を追求し、GHG排出量削減の技術開発に取り組みました。オレフィン製品においては、中国での新増設とデフレ輸出による海外市況の悪化を受け、従来よりも稼働率が低下しましたが、中京地区唯一となるナフサクラッカーを将来にわたって勝ち残るための事業基盤強化の取り組みを行っています。ポリマー製品においては、自動車や半導体、メディカル、食品向けなど幅広い需要があります。競争が激化する中、ポリエチレン製品では半導体生産に欠かせない高純度薬液容器向けの安定供給に注力するとともに、モノマテリアル包材、樹脂薄膜包材など環境課題解決に向けた開発に取り組んでいます。機能性ポリマー製品では、中長期的な市場の成長が想定されているクロロプレンゴムの生産能力増強を決定し、2030年春の商業運転開始を予定しております。
クロル・アルカリ事業では、中国の需要低迷がアジア全域に波及し市場が停滞しております。化学品(苛性ソーダや塩素、塩ビ関連等)の製品は、エネルギー多消費型産業であることから、再生可能エネルギーの利用や省エネルギーを進め、CO2排出量削減に取り組んでいます。その一環として南陽事業所においてバイオマス発電所を建設し、2026年5月から稼働を開始しました。ウレタン製品では、東南アジアでの需要が拡大しているジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は、ベトナムにトーソー・ベトナム・ポリウレタン Co.,Ltdを設立し、粗MDIスプリッターの建設を進めております。また、需要の伸長が見込まれているヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)誘導品の生産能力増強投資を進めています。
機能商品事業では、成長分野かつ競争優位にある製品への能力増強投資を行うとともに、新規事業の育成を通じて収益基盤の拡充を図っています。有機化成品分野では、エチレンアミンにおいては、需給がタイトに推移すると見込まれるハイアミン中心の事業展開を進める中、能力増強を検討しています。臭素については、堅調な需要増加が見込まれるため、投資のタイミングを見極めながら、更なる能力増強を検討していきます。バイオサイエンスの分野では、南陽事業所で能力増強工事を進めていた分離精製剤製造設備は2026年5月に商業運転を開始しました。あわせてバイオ医薬品向け需要の拡大に対応するため、四日市事業所での分離精製剤製造設備新設を進めており、2027年春の商業運転開始を見込んでおります。また、連続クロマトグラフィーやプレパックカラムによるバイオ医薬品製造工程の革新的な技術開発にも注力しております。高機能材料分野では、半導体製造装置に使われる石英ガラスや半導体配線用の薄膜材料については、需要増に備え先行して能力増強を実施しており、半導体市場の在庫調整に時間を要したものの、今後の市場回復と需要拡大に合わせて現有能力を最大限活用できるよう新規顧客獲得や生産性の改善に取り組んでいます。
エンジニアリング事業では、電気自動車の需要低迷などにより車載向け半導体は需要の回復が遅れているものの、人工知能関連の最先端半導体は需要が拡大しており、半導体製造工場での水処理装置の需要は堅調に推移しています。エンジニアリング事業の中核であるオルガノ株式会社は、国内外で大型プロジェクトの受注・納入活動を進めるとともに、グローバルでのエンジニアの採用・育成などを通じた生産・納入キャパシティの拡充、デジタルを活用した業務効率化によるエンジニアリング体制の強化、事業戦略と連動した技術開発や知財戦略の推進、顧客接点の強化にむけた国内外拠点・ネットワークの再整備など、各種施策を進めております。
当社グループの連結業績につきましては、売上高は、ナフサ価格や主要製品の海外市況下落に伴い販売価格が下落したことなどから、1兆199億円と前連結会計年度に比べ435億円(4.1%)の減収となりました。営業利益は、エンジニアリング事業の売上拡大や、ナフサ・石炭等の原燃料価格下落の影響が販売価格下落の影響を上回ったことによる交易条件の改善がありましたが、在庫受払差の悪化や固定費の増加により、955億円と前連結会計年度に比べ34億円(3.4%)の減益となりました。為替相場の変動により為替差益を計上したことで営業外損益が改善し、経常利益は1,068億円と前連結会計年度に比べ37億円(3.6%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国でスパッタリングターゲットの製造・販売を行っている連結子会社トーソー・SMD, Inc. の固定資産に係る減損損失を計上したことにより、416億円と前連結会計年度に比べ164億円(28.3%)の減益となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<売上高分析>(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減要因 | ||||
| 数量差 | 価格差 | ||||||
| 石油化学事業 | 2,048 | 1,697 | △350 | △136 | △214 | ||
| クロル・アルカリ事業 | 3,734 | 3,460 | △275 | △15 | △260 | ||
| 機能商品事業 | 2,705 | 2,729 | 24 | 43 | △19 | ||
| エンジニアリング事業 | 1,693 | 1,864 | 171 | 161 | 10 | ||
| その他事業 | 454 | 449 | △5 | △4 | 0 | ||
| 合計 | 10,634 | 10,199 | △435 | 49 | △484 | ||
<営業利益分析>(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減要因 | |||||
| 数量差 | 交易条件 | 固定費差他 | ||||||
| 石油化学事業 | 143 | 97 | △46 | △21 | 0 | △24 | ||
| クロル・アルカリ事業 | 95 | 19 | △76 | △24 | 9 | △60 | ||
| 機能商品事業 | 386 | 399 | 13 | 21 | 29 | △37 | ||
| エンジニアリング事業 | 336 | 404 | 67 | 67 | 0 | 0 | ||
| その他事業 | 29 | 36 | 7 | 7 | 0 | 0 | ||
| 合計 | 989 | 955 | △34 | 49 | 38 | △121 | ||
石 油 化 学 事 業
エチレン及びプロピレンは、コンビナート内の需要減少により出荷が減少し、ナフサ価格の下落により販売価格が下落しました。キュメンは、需要減少により出荷が減少し、海外市況下落の影響を受けて販売価格が下落しました。 ポリエチレン樹脂は、半導体分野向けHDPE樹脂やラミネート用LDPE樹脂の出荷が堅調に推移しましたが、太陽電池封止膜用EVA樹脂の需要減が大きく、全体としては出荷が減少しました。また、ナフサ価格の下落により、ポリエチレン樹脂の販売価格は下落しました。クロロプレンゴムは、需要回復の遅れなどにより出荷が減少しましたが、価格是正により販売価格は上昇しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ350億円(17.1%)減少し1,697億円となり、営業利益は、クロロプレンゴムやキュメン等の出荷の減少、在庫受払差の悪化、固定費の増加により、前連結会計年度に比べ46億円(32.0%)減少し97億円となりました。
ク ロ ル ・ ア ル カ リ 事 業
苛性ソーダは、南陽事業所の定期修繕規模の違いによる生産量の減少に伴い出荷が減少し、海外市況も下落しました。塩化ビニルモノマーは、南陽事業所の定期修繕規模の違いによる生産量の減少に伴い出荷が減少しました。塩化ビニル樹脂は、海外出荷が増加しました。また、海外市況の下落により塩ビ製品の海外向け販売価格は下落しました。 セメントは、需要低調により出荷が減少しましたが、国内販売価格は上昇しました。 MDIは、前連結会計年度並みの出荷となり、海外市況の下落及び為替の影響により販売価格は下落しました。HDI系硬化剤は、市況の低迷に伴い販売価格が下落しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ275億円(7.4%)減少し3,460億円となり、営業利益は、塩化ビニルモノマーや苛性ソーダの出荷の減少、在庫受払差の悪化、固定費の増加により、前連結会計年度に比べ76億円(79.8%)減少し19億円となりました。
機 能 商 品 事 業
エチレンアミンは、前連結会計年度並みの出荷となり、海外市況の下落や為替の影響により販売価格は下落しました。
計測関連商品は、米国で液体クロマトグラフィー用充填剤の出荷が増加しました。診断関連商品は、国内及び中国で体外診断用医薬品の出荷が減少しました。
ハイシリカゼオライトは、北米向け石油化学用途や中国・インド向け自動車用途の出荷が増加しましたが、構成差により販売価格は下落しました。ジルコニアは、装飾用途や東アジア向け歯科用途の出荷が増加しました。石英ガラスは、海外において半導体用途の出荷が減少しましたが、液晶用途の設備事故の影響が解消したため全体としては出荷が増加しました。スパッタリングターゲットは、海外において出荷が増加しましたが、構成差や為替の影響により販売価格は下落しました。電解二酸化マンガンは、欧州地域での出荷が増加しましたが、アジア地域での出荷が減少し、全体としては出荷が減少しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ24億円(0.9%)増加し2,729億円となり、営業利益は、在庫受払差の悪化や固定費の増加があるものの、ハイシリカゼオライトやジルコニアの出荷の増加、臭素市況の上昇や原燃料価格の下落による交易条件の改善により、前連結会計年度に比べ13億円(3.4%)増加し399億円となりました。
エ ン ジ ニ ア リ ン グ 事 業
水処理エンジニアリング事業は、日本や台湾、米国において半導体関連のプラント案件が順調に進捗したことに加えて、設備保有型サービスや各種のメンテナンスなどソリューション案件も好調に推移したことから、売上高が増加しました。
建設子会社の売上高は増加しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ171億円(10.1%)増加し1,864億円となり、営業利益は前連結会計年度に比べ67億円(20.1%)増加し404億円となりました。
そ の 他 事 業
運送・倉庫、検査・分析、情報処理等その他事業会社の売上高は減少しました。
この結果、売上高は前連結会計年度に比べ5億円(1.0%)減少し449億円となりましたが、営業利益は前連結会計年度に比べ7億円(24.1%)増加し36億円となりました。
② 目標とする経営指標の達成状況等
目標とする経営指標の達成状況等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 石油化学事業 | 196,332 | 83.6 |
| クロル・アルカリ事業 | 353,189 | 92.3 |
| 機能商品事業 | 236,274 | 104.4 |
| エンジニアリング事業 | 182,051 | 115.7 |
| その他事業 | - | - |
| 合計 | 967,848 | 96.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 原則として、生産金額は、生産総量から自家使用量を差引いた販売向け生産量に、当連結会計年度中の平均販売単価を乗じて算出しております。
(2) 受注実績
主として見込み生産であります。
(3) 販売実績
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 石油化学事業 | 169,740 | 82.9 |
| クロル・アルカリ事業 | 345,967 | 92.6 |
| 機能商品事業 | 272,858 | 100.9 |
| エンジニアリング事業 | 186,412 | 110.1 |
| その他事業 | 44,938 | 99.0 |
| 合計 | 1,019,917 | 95.9 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
①当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況
(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |||||||
| 営業キャッシュ・フロー | 税引前当期純利益 | 1,014 | 893 | △121 | |||||
| 減価償却費 | 475 | 481 | 6 | ||||||
| 法人税等 | △320 | △221 | 100 | ||||||
| その他 | △107 | △8 | 99 | ||||||
| 計 | 1,062 | 1,146 | 83 | ||||||
| 投資キャッシュ・フロー | △816 | △721 | 94 | ||||||
| フリー・キャッシュ・フロー | 247 | 424 | 178 | ||||||
| 財務キャッシュ・フロー | 借入金 | △25 | 524 | 549 | |||||
| 配当金 | △302 | △317 | △15 | ||||||
| その他 | △53 | △305 | △252 | ||||||
| 計 | △379 | △97 | 282 | ||||||
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 31 | 50 | 19 | ||||||
| 現金及び現金同等物(期首) | 1,490 | 1,388 | △101 | ||||||
| 増減 | △101 | 377 | 478 | ||||||
| 現金及び現金同等物(期末) | 1,388 | 1,766 | 377 | ||||||
現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ377億円増加し、1,766億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,146億円の収入となりました。税金等調整前当期純利益が減少したものの、法人税等の支払額の減少等により、前連結会計年度に比べ83億円収入が増加いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、721億円の支出となりました。設備投資による支出の減少等により、前連結会計年度に比べ94億円支出が減少いたしました。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ、178億円収入が増加し、424億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、97億円の支出となりました。自己株式の取得があったものの、短期借入金、長期借入金の増加により、前連結会計年度に比べ282億円支出が減少いたしました。
なお、当連結会計年度の設備投資の資金調達は主に自己資金及び借入金により賄っております。
②資金の主要な使途を含む資金需要の動向
事業から創出される営業キャッシュ・フローを主な財源とし、設備投資、M&A等の戦略投資、更には株主への還元等に資金を配分してまいります。
2027年度を最終年度とする中期経営計画においては、3ヶ年累計で2,200~2,500 億円の設備投資を計画しており、チェーン事業の収益基盤強化に重点的に配分する予定です。また、株主還元は総還元性向50%を基本とし、追加的株主還元として3ヶ年で500億円の自己株式取得を実施してまいります。
なお、当連結会計年度末現在における今後1年間の資本的支出の予定及びその資金の調達源等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
③フリー・キャッシュ・フロー
当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動に支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しております。当社はこの指標を戦略的投資又は負債返済に充当可能な資金の純額、あるいは、資金調達にあたって外部借入への依存度合を測る目的から、投資家に有用な指標と考えており、次の図のとおりフリー・キャッシュ・フローを算出しております。

④財務の方針及び資金調達の状況
当社は、事業の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金と金融機関からの外部借入を活用しております。今後大型の設備投資やM&Aが発生する場合には、資金調達の多様化や資本効率の向上を踏まえ負債の活用を進めてまいりますが、タイムリーな資金調達が実行できるよう強固な財務基盤の維持に努めてまいります。
また当社は、資金需要に対する機動的な対応と金融情勢変化やチェーン事業における原料や製品の市況変動の影響による財務の悪化に備え、一定程度の現預金の保有は必要と考えております。なお、中東情勢悪化による原料価格の高騰や生産制限など不測の事態に備えるため、銀行借入を実行し十分な手元流動性を確保しております。
2025年度末時点で当社の自己資本比率は59.0%、有利子負債は2,351億円、現金及び預金は1,796億円、ネットDEレシオは0.07、信用格付けは「AA-」となっております。

※有利子負債はリース債務を含んでおります。
⑤株主還元の方針
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。

(参考)
| 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
| 1株当たり 配当額(円) | 48 | 56 | 56 | 56 | 60 | 80 | 80 | 85 | 100 | 100 |
| 配当性向(%) | 20.6% | 20.5% | 23.3% | 32.7% | 30.3% | 23.6% | 50.6% | 47.2% | 54.9% | 75.5% |
(注)1株当たり配当金は、併合後(2→1株)の金額に置換え
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載しております。
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載している在庫評価の影響、固定資産の減損、有価証券の評価、繰延税金資産の取崩し、退職給付関係、工事契約に係る一定期間にわたり収益を認識する取引の収益計上に関して、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。