四半期報告書-第110期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/10 13:35
【資料】
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【項目】
36項目
(1)経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、原燃材料価格の高止まりや、消費者物価の上昇が続くなど、先行きは不透明な状況ではあるものの、雇用環境の改善、個人消費や設備投資の持ち直しなど、景気は緩やかに回復しました。
世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化の影響、欧米各国の金融引き締めによる景気減速の懸念、中国の不動産市場の低迷などによる景気回復ペースの鈍化など、先行きは非常に不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしました結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は39,010百万円と、前年同期比4.5%の増加となりました。
損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりましたが、経常利益は前年同期比1,830百万円減少の3,837百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期は政策保有株式の売却益を計上していることから、前年同期比3,398百万円減少の2,831百万円となりました。
セグメント別の概況
(ガラス事業)
建築用ガラスにつきましては、建築需要は前年を若干下回る状況で推移しましたが、前年に実施しました製品価格改定の浸透により、売上高は対前年同期を上回りました。
自動車用ガラスにつきましては、前年同期は上海のロックダウンや半導体の不足などによる部品供給の問題で各自動車メーカーの生産調整の影響を受けておりましたが、当期は自動車生産台数の回復、及び原燃材料価格の高騰に対応し、製品価格改定を実施してきましたことから、売上高は前年同期を上回りました。
ガラス繊維につきましては、自動車分野における生産台数の回復により、売上高は前年同期を上回りました。
以上、ガラス事業の売上高は13,905百万円(前年同期比18.2%増)となり、損益につきましては326百万円の営業利益(前年同期比38百万円の減少)となりました。
(化成品事業)
素材化学品につきましては、ハイドロフルオロオレフィン製品が、米国の景気減速から発泡剤原料の販売が落ち込んだことに加え、農薬関連製品が前年度末の前倒し出荷の反動により販売が減少し、売上高は前年同期を大幅に下回りました。
医療化学品につきましては、医薬関連製品の出荷は好調に推移しましたが、在外連結子会社の売上が低調に推移したため、売上高は前年同期を下回りました。
電子材料につきましては、半導体の世界的な需要低迷によるメモリー大手の減産などが影響し、半導体向け特殊ガス製品の販売が減少したことにより、前年同期を下回りました。
エネルギー材料につきましては、リチウムイオン電池用電解液製品の販売が好調に推移し、売上高は前期を上回りました。
肥料につきましては、6月からの製品価格値下げを見込んだ4、5月の買控えのため、売上高は前年同期を下回りました。
以上、化成品事業の売上高は25,104百万円(前年同期比1.8%減)となり、損益につきましては2,518百万円の営業利益(前年同期比751百万円の減少)となりました。
(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ、棚卸資産が2,535百万円、株価の上昇などで投資有価証券が1,157百万円それぞれ増加する一方、受取手形、売掛金及び契約資産が4,297百万円減少したことなどにより、1,291百万円減少し219,799百万円となりました。
負債は仕入債務が2,954百万円減少したことなどにより、3,401百万円減少し109,826百万円となりました。
純資産は為替換算調整勘定が804百万円、その他有価証券評価差額金が520百万円それぞれ増加したことなどにより、2,110百万円増加し109,972百万円となりました。また、自己資本比率は1.2%増加し48.0%になりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,477百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。