有価証券報告書-第106期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載しております。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 経営成績」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や所得の改善が続いておりましたが、第4四半期に入り、新型コロナウイルス感染症の影響により、景気は急速に悪化しており、厳しい状況となっております。
世界経済は、米中貿易摩擦の長期化による貿易取引の停滞、さらには新型コロナウイルス感染症による影響が日に日に拡大を見せており、先行きは非常に不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしましたが、当期の売上高は222,469百万円と前期比3.2%の減少となりました。
損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりましたが、経常利益は前期比2,604百万円減少の8,565百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,159百万円減少の6,418百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更したため、遡及適用後の数値で前期比較を行っております。(会計方針変更の詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。)
また、当連結会計年度より、当社グループの管理上の区分変更に伴い、従前「化成品事業」に含めておりましたガラス繊維を「ガラス事業」に変更したため、遡及適用後の数値で前期比較を行っております。(セグメント区分変更の詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご覧ください。)
(ガラス事業)
建築用ガラスにつきましては、首都圏を中心とした物件については依然として堅調でしたが、その他の地域では低調に推移したため、売上高は前期並となりました。
自動車用ガラスにつきましては、国内は新車販売の鈍化の影響を受けたものの、一部製品の売上を建築用ガラスから自動車用ガラスに区分変更した影響により前期を上回りましたが、海外が欧州、米国の自動車販売台数減少の影響を受けたため、売上高は前期を下回りました。
ガラス繊維につきましては、電材、住宅設備分野を中心に出荷が堅調に推移し、売上高は前期を上回りました。
以上、ガラス事業の売上高は144,236百万円(前期比4.3%減)となり、損益につきましては24百万円の営業利益(前期比462百万円の減少)となりました。
(化成品事業)
化学品につきましては、ハイドロフルオロオレフィン製品の出荷量が伸びたことから、売上高は前期を上回りました。
ファインケミカルにつきましては、半導体用途の特殊ガス関連製品は三フッ化窒素事業の撤退により出荷が減少し、また医薬品関連製品の販売が低調に推移したため、売上高は前期を下回りました。
肥料につきましては、省力肥料の出荷が堅調に推移しましたが、一部製品の需要が減少したことにより、売上高は前期を下回りました。
以上、化成品事業の売上高は78,232百万円(前期比1.2%減)となり、損益につきましては7,951百万円の営業利益(前期比1,696百万円の減少)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が4,523百万円増加する一方、投資有価証券の売却代金の回収などによりその他流動資産が5,468百万円、上場株式の売却や株価の下落などにより投資有価証券が8,318百万円減少したことなどにより、10,676百万円減少し296,427百万円となりました。
負債はコマーシャル・ペーパーの発行などによりその他流動負債が10,765百万円増加する一方、税金の支払等により未払法人税等が3,068百万円、借入金が12,241百万円減少したことなどにより、6,083百万円減少し132,088百万円となりました。
純資産は親会社株主に帰属する当期純利益などにより利益剰余金が2,944百万円増加する一方、上場株式の売却や株価の下落などにより有価証券評価差額金が5,710百万円減少したことなどにより、4,592百万円減少し164,339百万円となりました。また、自己資本比率は0.5ポイント増加し54.3%となりました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ、3,985百万円増加し、25,008百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純利益8,976百万円、減価償却費12,930百万円などにより、17,226百万円の収入(前期は12,650百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、電解液製造設備の新設等に伴う有形固定資産の取得による支出13,354百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入6,343百万円などにより、7,856百万円の支出(前期は14,336百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、配当の支払による支出3,541百万円、借入金等の返済による支出1,033百万円などにより、5,295百万円の支出(前期は291百万円の収入)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)資本政策の基本的な方針について
当社は、中長期的な企業価値の向上を目指し、着実な構造改革により継続的な利益成長と株主還元を実現していくために中期計画(2018 ~ 2020年)を策定しておりますが、その基盤にあります利益の配分及び資本効率等を総合的に勘案した資本政策の基本的な方針は以下のとおりとなります。
(a)資本政策
企業価値の最大化を目的として、投資と資金調達の最適化を重視した資本構成を目標とする。
<基本方針>・調達 資金コストと継続性(リスク)のバランスを考慮し、適切な方法を組み合わせて、計画的に安定した調達を行う。
・運用(投資) 調達資金コストを上回る利益、投下資本以上のキャッシュ・フローを産みだす源泉に選別して資本を投入する。
・分配 産み出したキャッシュは、株主還元、投資、財務規律のバランスを考えた配分を基本にして適切な利益分配を行う。
(b)資本政策に関連する方針
(ⅰ)収益性・効率性について
資本効率性を意識し、資本コストを上回る収益性を達成すべくROE(自己資本利益率)を経営指標とし、その目標を8%以上といたします。
中期計画(2018 ~ 2020年)においては最終年度の目標利益から6%としておりますが、8%以上を達成するための通過点であり、利益の増大と資産圧縮による効率化により、継続して改善を進めて参ります。
<中期計画(2018 ~ 2020年)における最終年度目標>・ROE(自己資本利益率) 6%
・ROS(売上高(営業)利益率) 7%以上
(ⅱ)財務の健全性について
資金調達は、資本・負債コストを考え、現状の金融環境(低金利)を活用して計画的に実施し、有利子負債による調達については、借入や社債発行による複数の選択肢をバランスよく組み合わせて実施して参ります。
そのためには、中長期的に事業や金融環境の変動などのリスクに耐えうる健全な財務規律により信用力を確保し、格付けを維持していくことが必要と考え、上記目標としております。
(ⅲ)利益還元の充実について
利益配分にあたりましては、企業体質の強化をはかるため、研究開発や設備投資など将来の事業展開のための内部留保の充実を考慮しつつ、長期的視点に立って業績に見合った安定的な配当を行うことを基本方針としております。
株主への利益還元については、中期計画(2018 ~ 2020年)の期間中においては、最終年度の経営目標でありますROE 6%をベースにDOEの目標を1.8%とし、株主総還元性向 30%以上の目標と併せて利益の還元に努めて参ります。
なお、上記利益還元の目標指標は、中期計画策定毎にROEなどの指標設定と併せて見直すことといたします。
また、自己株式の取得は資本政策の方針に基づき判断し、市場環境を踏まえ上記利益還元を補完すべく機動的に実施して参ります。
(ロ)資金調達
当社グループの資金調達は、(イ)(b)(ⅱ)の方針に基づき、自己資金のほか、金融機関からの借入等による間接調達、資本市場からの直接調達により行っております。
間接調達については、金融機関からの借入について相対での借入枠を十分確保しており、かつ10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定し、長期・短期のバランスを考慮して安定的に調達しております。また、直接調達については、社債の発行等により調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は73,037百万円、現金及び現金同等物の残高は25,008百万円、よってネット有利子負債は48,028百万円となりました。
<新型コロナウイルス感染症拡大による資金繰りへの影響>2020年3月までに現金及び預金を積み増しており、4月に入って金融機関から15,000百万円の借入実行、他に従来から10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定しており、売却可能な有価証券も保有していることから、当面、グループの資金繰りには問題ないと考えております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」等に記載しておりますが、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては収束の時期が不透明であるものの、連結決算日以降連結財務諸表作成時までに入手可能であった4月以降の経営成績等も考慮した上で、当連結会計年度の見積りに与える影響は限定的と判断しております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに基づき算出しているため、その前提条件に変更が生じた場合には、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産の減損処理にあたり、事業用資産については事業部門を基礎とした事業の関連性により、また遊休資産等については個別物件単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、事業計画や市場環境の変化等によりその前提条件に変更が生じた場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に含めて記載しております。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 経営成績」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境や所得の改善が続いておりましたが、第4四半期に入り、新型コロナウイルス感染症の影響により、景気は急速に悪化しており、厳しい状況となっております。
世界経済は、米中貿易摩擦の長期化による貿易取引の停滞、さらには新型コロナウイルス感染症による影響が日に日に拡大を見せており、先行きは非常に不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしましたが、当期の売上高は222,469百万円と前期比3.2%の減少となりました。
損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進してまいりましたが、経常利益は前期比2,604百万円減少の8,565百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,159百万円減少の6,418百万円となりました。
なお、当連結会計年度より、在外子会社等の収益及び費用は、決算日の直物為替相場により円貨に換算する方法から、期中平均為替相場により円貨に換算する方法に変更したため、遡及適用後の数値で前期比較を行っております。(会計方針変更の詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。)
また、当連結会計年度より、当社グループの管理上の区分変更に伴い、従前「化成品事業」に含めておりましたガラス繊維を「ガラス事業」に変更したため、遡及適用後の数値で前期比較を行っております。(セグメント区分変更の詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」をご覧ください。)
(ガラス事業)
| 百万円 | 売上高 | 営業利益 |
| 当 期 | 144,236 | 24 |
| 前 期 | 150,737 | 487 |
| 増減率 | △4.3% | △95.0% |
建築用ガラスにつきましては、首都圏を中心とした物件については依然として堅調でしたが、その他の地域では低調に推移したため、売上高は前期並となりました。
自動車用ガラスにつきましては、国内は新車販売の鈍化の影響を受けたものの、一部製品の売上を建築用ガラスから自動車用ガラスに区分変更した影響により前期を上回りましたが、海外が欧州、米国の自動車販売台数減少の影響を受けたため、売上高は前期を下回りました。
ガラス繊維につきましては、電材、住宅設備分野を中心に出荷が堅調に推移し、売上高は前期を上回りました。
以上、ガラス事業の売上高は144,236百万円(前期比4.3%減)となり、損益につきましては24百万円の営業利益(前期比462百万円の減少)となりました。
(化成品事業)
| 百万円 | 売上高 | 営業利益 |
| 当 期 | 78,232 | 7,951 |
| 前 期 | 79,163 | 9,648 |
| 増減率 | △1.2% | △17.6% |
化学品につきましては、ハイドロフルオロオレフィン製品の出荷量が伸びたことから、売上高は前期を上回りました。
ファインケミカルにつきましては、半導体用途の特殊ガス関連製品は三フッ化窒素事業の撤退により出荷が減少し、また医薬品関連製品の販売が低調に推移したため、売上高は前期を下回りました。
肥料につきましては、省力肥料の出荷が堅調に推移しましたが、一部製品の需要が減少したことにより、売上高は前期を下回りました。
以上、化成品事業の売上高は78,232百万円(前期比1.2%減)となり、損益につきましては7,951百万円の営業利益(前期比1,696百万円の減少)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が4,523百万円増加する一方、投資有価証券の売却代金の回収などによりその他流動資産が5,468百万円、上場株式の売却や株価の下落などにより投資有価証券が8,318百万円減少したことなどにより、10,676百万円減少し296,427百万円となりました。
負債はコマーシャル・ペーパーの発行などによりその他流動負債が10,765百万円増加する一方、税金の支払等により未払法人税等が3,068百万円、借入金が12,241百万円減少したことなどにより、6,083百万円減少し132,088百万円となりました。
純資産は親会社株主に帰属する当期純利益などにより利益剰余金が2,944百万円増加する一方、上場株式の売却や株価の下落などにより有価証券評価差額金が5,710百万円減少したことなどにより、4,592百万円減少し164,339百万円となりました。また、自己資本比率は0.5ポイント増加し54.3%となりました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ、3,985百万円増加し、25,008百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純利益8,976百万円、減価償却費12,930百万円などにより、17,226百万円の収入(前期は12,650百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、電解液製造設備の新設等に伴う有形固定資産の取得による支出13,354百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入6,343百万円などにより、7,856百万円の支出(前期は14,336百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、配当の支払による支出3,541百万円、借入金等の返済による支出1,033百万円などにより、5,295百万円の支出(前期は291百万円の収入)となりました。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)資本政策の基本的な方針について
当社は、中長期的な企業価値の向上を目指し、着実な構造改革により継続的な利益成長と株主還元を実現していくために中期計画(2018 ~ 2020年)を策定しておりますが、その基盤にあります利益の配分及び資本効率等を総合的に勘案した資本政策の基本的な方針は以下のとおりとなります。
(a)資本政策
企業価値の最大化を目的として、投資と資金調達の最適化を重視した資本構成を目標とする。
<基本方針>・調達 資金コストと継続性(リスク)のバランスを考慮し、適切な方法を組み合わせて、計画的に安定した調達を行う。
・運用(投資) 調達資金コストを上回る利益、投下資本以上のキャッシュ・フローを産みだす源泉に選別して資本を投入する。
・分配 産み出したキャッシュは、株主還元、投資、財務規律のバランスを考えた配分を基本にして適切な利益分配を行う。
(b)資本政策に関連する方針
(ⅰ)収益性・効率性について
| 指 標 | 目 標 |
| ROE(自己資本利益率) | 8%以上 |
資本効率性を意識し、資本コストを上回る収益性を達成すべくROE(自己資本利益率)を経営指標とし、その目標を8%以上といたします。
中期計画(2018 ~ 2020年)においては最終年度の目標利益から6%としておりますが、8%以上を達成するための通過点であり、利益の増大と資産圧縮による効率化により、継続して改善を進めて参ります。
<中期計画(2018 ~ 2020年)における最終年度目標>・ROE(自己資本利益率) 6%
・ROS(売上高(営業)利益率) 7%以上
(ⅱ)財務の健全性について
| 指 標 | 目 標 |
| 自己資本比率 | 現状維持 |
資金調達は、資本・負債コストを考え、現状の金融環境(低金利)を活用して計画的に実施し、有利子負債による調達については、借入や社債発行による複数の選択肢をバランスよく組み合わせて実施して参ります。
そのためには、中長期的に事業や金融環境の変動などのリスクに耐えうる健全な財務規律により信用力を確保し、格付けを維持していくことが必要と考え、上記目標としております。
(ⅲ)利益還元の充実について
| 指 標 | 目 標 |
| 株主総還元性向 | 30%以上 |
| DOE(自己資本配当率) | 1.8% |
利益配分にあたりましては、企業体質の強化をはかるため、研究開発や設備投資など将来の事業展開のための内部留保の充実を考慮しつつ、長期的視点に立って業績に見合った安定的な配当を行うことを基本方針としております。
株主への利益還元については、中期計画(2018 ~ 2020年)の期間中においては、最終年度の経営目標でありますROE 6%をベースにDOEの目標を1.8%とし、株主総還元性向 30%以上の目標と併せて利益の還元に努めて参ります。
なお、上記利益還元の目標指標は、中期計画策定毎にROEなどの指標設定と併せて見直すことといたします。
また、自己株式の取得は資本政策の方針に基づき判断し、市場環境を踏まえ上記利益還元を補完すべく機動的に実施して参ります。
(ロ)資金調達
当社グループの資金調達は、(イ)(b)(ⅱ)の方針に基づき、自己資金のほか、金融機関からの借入等による間接調達、資本市場からの直接調達により行っております。
間接調達については、金融機関からの借入について相対での借入枠を十分確保しており、かつ10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定し、長期・短期のバランスを考慮して安定的に調達しております。また、直接調達については、社債の発行等により調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は73,037百万円、現金及び現金同等物の残高は25,008百万円、よってネット有利子負債は48,028百万円となりました。
<新型コロナウイルス感染症拡大による資金繰りへの影響>2020年3月までに現金及び預金を積み増しており、4月に入って金融機関から15,000百万円の借入実行、他に従来から10,000百万円を借入限度額とするコミットメントラインを設定しており、売却可能な有価証券も保有していることから、当面、グループの資金繰りには問題ないと考えております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」等に記載しておりますが、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては収束の時期が不透明であるものの、連結決算日以降連結財務諸表作成時までに入手可能であった4月以降の経営成績等も考慮した上で、当連結会計年度の見積りに与える影響は限定的と判断しております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに基づき算出しているため、その前提条件に変更が生じた場合には、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産の減損処理にあたり、事業用資産については事業部門を基礎とした事業の関連性により、また遊休資産等については個別物件単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、事業計画や市場環境の変化等によりその前提条件に変更が生じた場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。