四半期報告書-第141期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/13 10:07
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【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、緩やかな回復基調となりました。米国では景気の着実な回復が続き、日本や欧州、新興国地域でも緩やかに回復しました。中国では各種政策効果により、景気の持ち直しの動きが続きました。
このような状況のもと、当社グループは、継続的な業績の伸長を達成すべく、
(ⅰ)顧客との関係を深耕し、かつ顧客層を世界でさらに拡張し、
(ⅱ)顧客に密着した製品開発、品質の向上と技術における差別化を絶えず遂行し、
(ⅲ)厳格なコスト管理を継続してまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は、前年同期に比べ15.1%(1,388億7千2百万円)増加し、1兆611億円となりました。営業利益は、前年同期に比べ34.4%(622億2千9百万円)増加し、2,433億3千万円となり、経常利益は、前年同期に比べ35.2%(652億2百万円)増加し、2,502億3千8百万円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に比べ28.2%(381億円)増加し、1,733億3千2百万円となりました。
セグメントごとの状況は以下のとおりです。
[塩ビ・化成品事業]
塩化ビニルは、米国のシンテック社が増強した生産能力を活かし北米内外へ積極的な販売に努めたことで、高水準の出荷を継続し、業績を大きく伸長させました。また、国内・欧州拠点ともに堅調に推移し、収益に寄与しました。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ18.4%(568億3千4百万円)増加し、3,650億1百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ47.1%(208億8千4百万円)増加し、651億8千9百万円となりました。
[シリコーン事業]
シリコーンは、国内では、化粧品向けや車載向け、電子機器向けの出荷が堅調に推移しました。海外でも、欧米やアジア向けをはじめとする汎用品、機能製品がともに好調でした。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ14.7%(195億7千5百万円)増加し、1,530億2千6百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ21.7%(68億4千9百万円)増加し、384億5千2百万円となりました。
[機能性化学品事業]
セルロース誘導体は、建材用製品、医薬用製品及び塗料用製品が底堅く推移しました。ポバール製品も総じて堅調な出荷を継続しました。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ7.6%(62億5千7百万円)増加し、882億2千4百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ14.4%(24億4千万円)増加し、194億6百万円となりました。
[半導体シリコン事業]
半導体シリコンは、旺盛な半導体デバイス需要にけん引され、300mmをはじめとする全ての口径で高水準な出荷が継続しました。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ21.2%(393億9千6百万円)増加し、2,255億1千2百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ67.6%(267億2千9百万円)増加し、662億4千4百万円となりました。
[電子・機能材料事業]
希土類磁石は、ハイブリッド車をはじめとする自動車向けや産業機器向けが好調な出荷を継続しました。フォトレジスト製品はKrFレジスト、ArFレジスト、多層レジスト材料のいずれも伸長し、また、マスクブランクスも堅調に推移しました。光ファイバー用プリフォームは、中国での新しい合弁会社の生産も寄与し販売を伸ばしました。LED用パッケージ材料も堅調な出荷となりました。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ11.0%(153億3千万円)増加し、1,541億9千3百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ10.6%(44億3百万円)増加し、458億2百万円となりました。
[加工・商事・技術サービス事業]
信越ポリマー社の自動車用入力デバイスや半導体ウエハー関連容器が、好調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は、前年同期に比べ2.0%(14億8千万円)増加し、751億4千1百万円となり、営業利益は、前年同期に比べ13.5%(9億9千万円)増加し、83億4千6百万円となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は38,143百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。