有価証券報告書-第81期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの経営成績について、当連結会計年度の業績は、売上高15,756百万円(前年比5.3%増)、営業利益1,467百万円(前年比26.4%増)、経常利益1,561百万円(前年比28.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前年比26.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<金属表面処理剤及び機器等>当セグメントの売上高は、7,819百万円(前年比2.9%増)、営業利益は、1,189百万円(前年比11.7%増)となりました。
<電 子 材 料>当セグメントの売上高は、532百万円(前年比4.8%減)、営業損失は、251百万円(前年同期は309百万円の営業損失)となりました。
<自動車用化学製品等>当セグメントの売上高は、2,572百万円(前年比4.6%増)、営業利益は、618百万円(前年比8.1%増)となりました。
<工 業 薬 品>当セグメントの売上高は、4,831百万円(前年比11.1%増)、営業利益は、191百万円(前年比23.7%増)となりました。
当連結会計年度末における流動資産残高は、前連結会計年度末に比べ1,201百万円増加し9,855百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の増加361百万円、たな卸資産の増加269百万円及び有価証券の増加511百万円等であります。固定資産残高は、前連結会計年度末に比べ351百万円増加し12,887百万円となりました。主な増減は、有形固定資産の増加835百万円、無形固定資産の減少11百万円、投資有価証券の減少304百万円等によるものであります。負債合計は、前連結会計年度末に比べ850百万円増加し4,261百万円、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ702百万円増加し18,481百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より739百万円増加し、3,440百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益が前年同期に比べ366百万円増加し1,569百万円となり、減価償却費337百万円、たな卸資産の増加271百万円及び法人税等の支払342百万円等により、営業活動によるキャッシュ・フローは1,300百万円(前年同期1,177百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有価証券の取得による支出700百万円、有価証券の売却及び償還による収入445百万円及び有形固定資産の取得による支出626百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは△272百万円(前年同期△2,232百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払358百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは△282百万円(前年同期943百万円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 金属表面処理剤及び機器等 | 5,119,664 | 115.8 |
| 電子材料 | 489,001 | 85.8 |
| 自動車用化学製品等 | 2,149,408 | 108.0 |
| 工業薬品 | 248,472 | 104.9 |
| 合計 | 8,006,547 | 110.9 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
| セグメントの名称 | 商品仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| 金属表面処理剤及び機器等 | 2,427,633 | 93.8 |
| 電子材料 | 17,661 | 123.0 |
| 自動車用化学製品等 | 329,254 | 100.6 |
| 工業薬品 | 4,303,965 | 111.9 |
| 合計 | 7,078,515 | 104.5 |
(注) 1 金額は実際仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当社グループは主として見込生産によっておりますので、受注実績について特に記載する事項はありません。
d. 販売実績
| セグメントの名称 | 販売高 | 前年同期比(%) | |
| 金額(千円) | 構成比(%) | ||
| 金属表面処理剤及び機器等 | |||
| 製品 | 4,729,140 | 30.0 | 108.6 |
| 商品 | 3,090,701 | 19.6 | 95.3 |
| 計 | 7,819,842 | 49.6 | 102.9 |
| 電子材料 | |||
| 製品 | 514,532 | 3.3 | 95.0 |
| 商品 | 17,964 | 0.1 | 102.9 |
| 計 | 532,496 | 3.4 | 95.2 |
| 自動車用化学製品等 | |||
| 製品 | 2,111,563 | 13.4 | 106.7 |
| 商品 | 461,082 | 2.9 | 96.3 |
| 計 | 2,572,646 | 16.3 | 104.6 |
| 工業薬品 | |||
| 製品 | 241,255 | 1.5 | 99.7 |
| 商品 | 4,590,458 | 29.2 | 111.8 |
| 計 | 4,831,714 | 30.7 | 111.1 |
| 総計 | 15,756,700 | 100.0 | 105.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 輸出販売高及び輸出割合は、次のとおりであります。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 輸出販売高(千円) | 輸出割合(%) | 輸出販売高(千円) | 輸出割合(%) |
| 6,087,434 | 40.7 | 6,193,430 | 39.3 |
3 主な輸出先及び輸出販売高に対する割合は、次のとおりであります。
| 輸出先 | 前連結会計年度(%) | 当連結会計年度(%) |
| 台湾 | 42.5 | 44.7 |
| 韓国 | 21.8 | 22.6 |
| 中国 | 16.6 | 15.5 |
| アセアン | 16.1 | 13.8 |
| その他 | 3.0 | 3.4 |
| 計 | 100.0 | 100.0 |
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| AMPOC Far-East Co., Ltd. | 2,433,371 | 16.2 | 2,555,527 | 16.2 |
| JFEスチール株式会社 | 1,622,678 | 10.8 | 1,536,226 | 9.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態は、親会社株主に帰属する当期純利益1,135百万円並びに剰余金の配当358百万円等により当連結会計年度期首の純資産残高より702百万円増加し、当連結会計年度末の純資産残高は18,481百万円となりました。これらの結果、自己資本比率は81.3%となり健全な経営基盤を維持するため内部留保の充実をはかっております。
当社グループの経営成績について、当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善などを背景に緩やかな回復傾向が続いておりますが、米国の通商政策に伴う貿易摩擦の影響などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループといたしましては、研究開発をさらに進めるとともに海外市場の開拓に積極的に取り組み、高付加価値製品の市場展開に努め、これらの結果、増収増益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、短期的には付加価値の高い製品を市場投入し市場を拡大していくことであり、長期的には研究開発を促進し事業化を加速していくことであります。新規高付加価値製品の市場展開に積極的に取り組むとともに研究開発をさらに進めております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資産構成に合わせた最適な資金調達を行うことを基本方針としております。
運転資金のうち主なものは、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、これらの資金需要に対しては自己資金により対応しております。
投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであり、これらの資金需要に対しては自己資金及び金融機関からの借入により対応しております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループは、①売上総利益率35%以上、②経常利益率10%以上、③ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たり当期純利益)の向上を目標としております。
当連結会計年度におきましては、ROE・EPSは前期と比較して増加致しました。
全ての指標について目標を達成するため、さらなる企業価値向上に努めてまいります。
(参考)売上総利益率、経常利益率、ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たり当期純利益)の状況
| (連結) | 売上総利益率 | 経常利益率 | ROE (自己資本利益率) | EPS (1株当たり当期純利益) |
| 2018年3月期 | 31.7% | 8.1% | 5.3% | 114.82円 |
| 2019年3月期 | 32.1% | 9.9% | 6.3% | 139.26円 |
③ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
<金属表面処理剤及び機器等>当セグメントが対応する電子部品業界は、期前半は、車載、スマートフォン関連及び移動通信システムに関わる電子部品メーカーの生産動向が堅調に推移いたしましたが、期後半以降は、スマートフォン関連市場におけるハイエンドスマートフォンの低迷、半導体メモリー関連の減産の影響を受け、急速な減産、在庫調整の状況にあります。
無電解錫めっき液は、4K、有機ELの大型テレビ向け需要が堅調であったことに加え、スマートフォンの狭小ベゼル化によるCOF採用も寄与いたしました。また、ファンアウト技術や銅ピラー化に対応したウエハー用銅めっき液は、台湾での量産及び韓国での増産により堅調に推移いたしました。一方、ウエハーバンプめっき液は、海外主要ユーザーの減産、価格協力などにより前期を下回る結果となりました。
また、機器等の管理装置は、プリント基板、タッチパネル向け及び海外市場において大口需要があり、期前半を中心に好調に推移いたしました。
<電 子 材 料>機能材料加工品は、ハイエンドスマートフォンの販売不振の影響等により、半導体や有機EL製造装置関連の設備投資が停滞し、エンプラ製品の販売が不振となりました。
<自動車用化学製品等>昨年度より引き続き、自動車用エアコンフィルターの定期交換作業に合わせてエアコン洗浄を同時に施工するビジネスを提案し、取り組む新規カーディーラーが増加したことにより、エアコン洗浄剤は好調に推移いたしました。
<工 業 薬 品>当セグメントが対応する鉄鋼業界は、建築、自動車関連の鉄鋼需要が底堅く推移いたしました。
このような状況のもと、鉄鋼市場向け基礎薬剤である苛性ソーダは、納入数量の増加や販売単価アップがあり、好調に推移いたしました。また、アルミインゴットもロシアからの輸入制限の影響により当社の納入数量が増加いたしました。