有価証券報告書-第134期(2024/04/01-2025/03/31)
(3) 【監査の状況】
① 監査役監査の状況
イ 監査役会の組織および人員
監査役会は、常勤監査役2名および非常勤の独立性を有する社外監査役2名で構成されております。監査役会が必要と考える重要な知識・経験・能力等と、その選定理由、本報告書提出日現在の各監査役との関係は次の表のとおりで、財務・会計・法務に関する知識を含む監査役としての職務遂行に必要な経験・能力を有する者からなる現在の多様な構成を今後も維持し、公正不偏な監査活動を実施していく方針です。なお、本表では各監査役の知識・経験・能力等の主なものに●をつけていますが、監査役会が必要と考える知識・経験・能力等のすべてを表すものではありません。
また、監査役の指揮命令下で、内部監査や金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価を担当する監査室との兼務で内部監査等に関する知見を有するスタッフ(監査役付属)1名(2025年4月1日付で2名に増員しました)が監査役会および各監査役の活動を補佐しております。なお、監査役付属の人事異動は事前に監査役会の同意を得た上で行われています。
ロ 監査役会の運営状況
監査役会は、法令、定款および監査役会規程の定めに従い、監査に関する重要事項について決議、協議、報告および検討を行っており、当事業年度における運営状況は次のとおりであります。
(注)当事業年度における就任期間の末日時点の地位を表示しております。
ハ 監査役会の活動状況
監査役会は、健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応えることができる良質な企業統治体制の確立に資するため、環境の変化に柔軟に対応し、公正不偏で透明性のある監査を実施することを基本方針としております。その上で、実効性向上のために毎年度監査活動を振り返り、その実効性の評価について、監査役会の構成、監査役会および監査役の権限や責務、監査役会の開催頻度や議事運営、社長や社外取締役との交流、取締役会との関係、監査法人や内部監査部門との連携などの多様な視点から全監査役で議論しております。前事業年度の評価・検証の結果、特に各事業活動の現場の調査の有用性を確認したことから、当事業年度も前事業年度に続き可能な範囲で実地の往査に注力することにしました。その上で、当社が抱えるリスクを検討して、以下の3点の重点監査項目を含む当事業年度の監査計画を定め、2024年6月25日開催の取締役会にその概要を報告し、取締役の協力を得て監査活動を進めました。
(監査役会の主な決議・協議事項は以下のとおりです。)
・当事業年度の監査計画の策定、重点監査項目および監査活動の業務分担の決定
・補欠監査役選任議案を株主総会に提出することへの同意
・会計監査人の評価およびその再任の決定
・会計監査人の監査報酬案への同意
・会計監査人および同一ネットワークの監査法人等が非保証業務を提供することへの事前了解
・監査役会の監査報告書の作成
・有価証券報告書の記述内容の妥当性の検討
・監査役会の定時株主総会への対応方針の決定
(監査役会では決議・協議事項のほか、以下のような報告・検討を行いました。)
・監査役全員で、必要に応じて取締役会前の決議事項に関する検討や取締役会後に取締役会での議論を受けての意見交換を行いました。
・常勤監査役がその活動状況(出席した重要な会議の状況、当社グループの内部統制システムを支える部署との会合の状況、社長決裁の内容確認、往査の状況、会計監査人往査への立会い、内部監査への立会い等)について報告し、監査役全員で必要な意見交換・検討を行いました。
・監査役全員で、監査役が必要とする知識・経験・能力等とその開示のあり方について検討しました。
(監査役会のその他の主な活動)
(注)6月以外の毎月、取締役会の前に社外取締役、常勤監査役、社外監査役、総務本部・経理企画本部統轄取締役、総務本部担当執行役員、総務本部、経理企画本部といった中核メンバーに、議題に応じて関係する役職員が加わって開催される会合。
(代表取締役社長執行役員との意見交換)
・監査役全員が参加して、代表取締役社長執行役員と四半期ごとに会合を持ち、監査活動実績の報告や会社経営をめぐる諸課題について意見交換を行いました。
(会計監査人との連携とその「監査上の主要な検討事項」に関する検討)
・監査役会は、会計監査人との間で年間を通して会合を持ち、年間監査計画、リスクの評価と監査の重点領域、監査上の主要な論点、監査職務の遂行状況などに関して情報共有や意見交換を行い、期中レビューや会計監査人監査報告書についての報告を受けております。また、これまでにその有用性が確認されたことを踏まえ、引き続き常勤監査役が会計監査人の国内往査の監査講評への立会いや北米およびシンガポール、マレーシアの重要な子会社6社の7拠点に対する往査への同行などを行い、相互連携を深めながら、総合的に会計監査人の監査の相当性を確認しております。
・特に、「監査上の主要な検討事項」については、会計監査人から候補として提示された減損損失のリスクのある北米子会社の固定資産の評価および欧州子会社ののれんの評価などに関連した具体的なテーマ数件について、当事業年度の監査計画、期中レビュー結果報告、期末の監査報告等の各段階で、監査の進捗に合わせて数度にわたり会計監査人と議論したほか、海外往査で会計監査人と関連する海外子会社との議論にも立会うなど、慎重に検討しましたが、意見の相違はありませんでした。
(社外取締役との連携)
・監査役会は、取締役会や監査役監査の実効性をより高めるため、社外取締役との連携も重視しており、社外役員会に全監査役が出席し、M&Aを含む重要な投資案件、重要な事業再編、サステナビリティ活動といった取締役会の議案や報告事項、取締役会の実効性の評価などについての意見の交換や経営に関する様々な情報の共有を行っております。
・監査役会は、多様な視点を確保して監査の実効性を高めるため、国内事業所、子会社への往査を、可能な範囲で希望する社外取締役の視察と合同で行うこととしており、当事業年度も前事業年度に続き1か所実施しました。
ニ 監査役の主な活動
各監査役は、監査役会としての活動に加え、主に次のような監査活動を行い、監査活動を通じて気づいた事項について、取締役や業務執行部門に適宜課題提起や提言を行いました。
(注) 1 全執行役員、主管者、関係会社代表者の半期ごとの会合
2 次年度の予算案を審議する会合
・常勤監査役は、積極的に監査の環境整備および社内の情報収集に努め、常勤者としての業務分担に従って、重要な起案決裁や経営会議の資料の回覧を受けているほか、サステナビリティ推進委員会などの重要会議への参加や、リスクアプローチで選定した事業所および子会社への往査および、会計監査人の会計監査往査や監査室が行う内部監査往査への立会を積極的に行っております。その中で、常勤監査役は、特に重点監査項目に関連するサステナビリティ推進委員会、リスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会では各委員会が管轄する施策の取り組み状況の確認や、施策推進のために必要な提言を積極的に行うとともに、気づき事項があれば監査役会、取締役会に報告しております。
・常勤監査役は、必要に応じて取締役および使用人に対して業務の執行状況に関する聴取を逐次行うほか、当社グループの内部統制システムを支える部署との交流を重視しています。具体的には、総務本部、人事本部、経理企画本部、IT推進本部、経営戦略企画室、監査室を集めての定期交流会を開催し、情報交換だけでなく、それらの部署相互の交流も促進するほか、生産技術本部、研究開発本部、経理企画本部、監査室といった部署と個別の定期交流会も開催し、グループのガバナンスや内部統制システムなどに関連した情報の共有や意見の交換を行っております。
・常勤監査役は、日本監査役協会、日本公認会計士協会など社外の講演会(Web会議形式を含む全72回)を活用して制度の改正など事業を取り巻く環境の変化に係る最新の情報の入手にも努めており、特に当事業年度はサステナビリティをめぐる情勢、四半期報告書の廃止、中国の会社法の改正などに関する情報の把握に注力しました。常勤監査役は、それらの活動で得られた情報や知見を監査役会を通じて社外監査役とも共有し、監査役会での議論を踏まえて、監査活動の実効性のさらなる向上に努めております。
・社外監査役は、監査役会での活動に加え、取締役会以外の、役員連絡会、業務連絡会、予算会議などの重要会議に参加するほか、事業所や2024年4月に買収した国内会社を含む子会社の往査や後述の監査室との交流会に可能な範囲で参加し、その専門的な知見を踏まえた提言を行っております。
(内部監査部門との連携)
常勤監査役は、社長と並行して監査室長から対面で個々の内部監査の結果の報告を受けているほか、監査室が行う内部監査の監査講評や往査への立ち合い、さらには監査室と定期的な交流会を通じて、監査計画、監査アプローチ、結果報告、監査後のフォローの各段階について、その実効性の維持・向上に向けた助言や意見交換を行っています。常勤監査役は、それらの状況を適宜監査役会に報告するほか、年に1度は社外監査役も監査室との定期交流会に参加するなど、監査役会と監査室は緊密な連携を保っています。
② 内部監査の状況
イ 内部監査の組織、人員および手続
当社では、社長に直結する専任組織の監査室(11名在籍)が、当社および海外を含む関係会社を対象として、その業務執行の状況を、実地での往査と被監査部門での自己監査結果の点検による書面監査を適宜組み合わせながら、コンプライアンス、経営効率の向上、会社財産の保全等の観点から検討・評価する内部監査を数年間に一度のローテーションで実施しております。
さらに生産技術本部は、グループのモノづくりのプロセスに関して、安全・環境・品質などの観点で総合的に点検して指摘・改善提案を行う内部監査を実施しております。
ロ 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携ならびに内部統制部門との関係
内部監査と監査役監査の連携については、前述の監査役監査の状況に記載のとおりです。
また、監査室は内部監査のほか、金融商品取引法に基づく当社グループの財務報告に係る内部統制の有効性の評価活動も担当していることから、会計監査を行う有限責任 あずさ監査法人による内部統制監査を受けており、監査法人と定期的な会合を行うなど相互の連携に努めております。
さらに、監査室は総務本部、人事本部、経理企画本部などの内部統制部門に対して内部監査を行うほか、常勤監査役と内部統制部門等の定期的な会合(月次)に参加して、直近の内部監査の状況を報告し、内部統制部門との間で不備の点検や是正の推進に関する意見・情報等の交換を行っております。
ハ 内部監査の実効性を確保するための取組
監査室は、実効性のある監査を目指して、重点監査テーマ、年間監査スケジュールを含む各事業年度の監査計画を策定しております。重点監査テーマについては、前年度指摘事項の傾向、法改正の状況、サステナビリティや安全活動など当社グループ全体での推進活動等を考慮し選定しております。当事業年度も、社長承認された監査計画の下、社内3組織、国内子会社5社12拠点、海外子会社8社8拠点の通常の内部監査のほか、不備が目立った事項について国内子会社2社7拠点のフォローアップ監査を実施しました。
なお、個々の内部監査の結果については社長に報告するとともに、常勤監査役に対しても随時報告を行っております。また、各事業年度の内部監査の実施状況とその結果および翌年度の重点監査テーマや重要な取り組みを含む監査計画を取締役会に直接報告しております。監査室は、取締役会や監査役との交流会での取締役や監査役との議論を踏まえて内部監査の実効性の向上に努めているほか、限られた要員を最大限有効活用できるよう各メンバーが内部監査と財務報告に係る内部統制の有効性の評価活動の双方に必要なスキルを身につけるマルチスキル化にも取り組み、当社グループのガバナンス強化に資する内部監査を目指しています。
さらに、内部監査で発見された不備については、当該監査の対象部門に対して書面による是正報告を求めるほか、定期的に社長をはじめとする執行役員、常勤監査役に対してグループ全体の不備是正の進捗状況を四半期ごとに報告し、是正の促進を働きかけております。
③ 会計監査の状況
イ 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
ロ 継続監査期間
1975年以降
上記以前の調査は著しく困難であり、記載年より前から継続している可能性があります。
ハ 業務を執行した公認会計士の氏名および補助者の構成
・業務を執行した会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 山本健太郎
指定有限責任社員 業務執行社員 渡辺直人
・監査業務に係る補助者の構成
監査業務に係る補助者は、監査法人の選定基準に基づき決定されており、具体的には、公認会計士および公認会計士試験合格者等を主たる構成員とし、システム専門家等その他の補助者も加えて構成されております。
ニ 監査法人の選定方針、理由および評価
監査役会は、会計監査人の再任の適否を判断する場合に、社内関係部署および監査法人から必要な資料を入手しかつ報告を受けて、監査役会で定めた評価基準に基づき評価を行い、監査法人の品質管理、監査体制、職務遂行状況、独立性、専門性、海外ネットワークなどが適切であるか確認しております。その結果、総合的に勘案して有限責任 あずさ監査法人は必要な独立性と専門性を有しており、会計監査人として適任であると認められたため、再任を決定いたしました。
ホ 会計監査人の再任または不再任の決定の方針
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事項のいずれかに該当し、改善の見込みがないと判断した場合、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任することを決定するほか、会計監査人の独立性およびその職務の遂行状況等に鑑み、その職務を適切に遂行することが困難と認められる場合には、会社法第344条に基づき会計監査人の解任または不再任を株主総会の目的とすることを決定する方針であります。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬
当社および連結子会社における非監査業務の内容は、税務コンサルティング等であります。
c. その他の重要な報酬の内容
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等に対する報酬額の決定方針について、当社では特段の定めはありませんが、監査時間等を勘案したうえで決定しております。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、社内関係部署および会計監査人から必要な資料を入手しかつ報告を受けて、会計監査人の監査計画の内容、従前の連結会計年度を含む会計監査の職務遂行状況や報酬見積りの算出根拠などを検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき適切であると判断し、会社法第399条第1項の同意を行っております。
① 監査役監査の状況
イ 監査役会の組織および人員
監査役会は、常勤監査役2名および非常勤の独立性を有する社外監査役2名で構成されております。監査役会が必要と考える重要な知識・経験・能力等と、その選定理由、本報告書提出日現在の各監査役との関係は次の表のとおりで、財務・会計・法務に関する知識を含む監査役としての職務遂行に必要な経験・能力を有する者からなる現在の多様な構成を今後も維持し、公正不偏な監査活動を実施していく方針です。なお、本表では各監査役の知識・経験・能力等の主なものに●をつけていますが、監査役会が必要と考える知識・経験・能力等のすべてを表すものではありません。
| 氏名および会社における地位 | 知識・経験・能力等 | ||||
| 企業経営・ 組織運営 | 財務・会計 | 法務・コンプライアンス | 内部統制・リスク管理 | グローバル | |
| 竹崎 義一常勤監査役2023年6月22日就任 | ● | ● | ● | ||
| 海外も含めた長年の勤務を通じて当社の事業、組織、風土に精通しているほか、当社で人事、総務、法務などの部門の責任者として経営に従事した経験を有し、上記の項目に関する相当程度の知見を有しています。 | |||||
| 青木 勝重常勤監査役2023年6月22日再任 | ● | ● | ● | ||
| 他の上場化学会社で海外を含む財務・会計、内部統制・内部監査、グループガバナンスに係る業務に従事したほか、その上場子会社の社外監査役を8年間務め、上記の項目に関する相当程度の知見を有しています。 | |||||
| 山岸 和彦社外監査役2023年6月22日再任 | ● | ● | ● | ||
| 海外勤務経験を持つ弁護士として、上記の項目に関する相当程度の知見を有しています。また、他社で社外役員を経験しています。 | |||||
| 川手 典子社外監査役2023年6月22日再任 | ● | ● | ● | ||
| 公認会計士、税理士、米国公認会計士として、上記の項目に関する相当程度の知見を有しています。また、他社で社外役員を経験しています。 | |||||
| 知識・経験・能力等 | 選定理由 |
| 企業経営・組織運営 | 当社の持続的な企業価値の向上を目指す事業活動とそれを監督する取締役、取締役会の監査を効果的に行うためには、企業経営や組織運営、あるいはそれらを支える業務に関する知見や経験が非常に有用と考えます。 |
| 財務・会計 | 企業価値向上には健全な財務基盤と効率的な事業運営、適切な情報の開示は不可欠であり、それらの取り組みや監査法人の監査活動の相当性を監査するためには、財務・会計に関する高度な知見や経験が非常に有用と考えます。 |
| 法務・コンプライアンス | 当社はグローバルに多様な事業活動を展開していることから、コンプライアンスのリスクも多種多様であり、そのマネジメントを効果的に監査する上では、法務・コンプライアンスに関する知見や経験が非常に有用と考えます。 |
| 内部統制・リスク管理 | 持続的な企業価値の向上には子会社を含めた適切なガバナンス体制と内部統制システム、リスク管理は不可欠であり、それらに対する効果的な監査活動には、内部統制やリスク管理に関する知見や経験が非常に有用と考えます。 |
| グローバル | 当社は多種多様な地域でグローバルに事業活動を展開していることから、その監査活動にあたっては、海外勤務などで培った文化や環境の多様性を理解したグローバルな視点と経験が非常に有用と考えます。 |
また、監査役の指揮命令下で、内部監査や金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価を担当する監査室との兼務で内部監査等に関する知見を有するスタッフ(監査役付属)1名(2025年4月1日付で2名に増員しました)が監査役会および各監査役の活動を補佐しております。なお、監査役付属の人事異動は事前に監査役会の同意を得た上で行われています。
ロ 監査役会の運営状況
監査役会は、法令、定款および監査役会規程の定めに従い、監査に関する重要事項について決議、協議、報告および検討を行っており、当事業年度における運営状況は次のとおりであります。
| 開催頻度 | 取締役会に先立ち月次で開催するほか、必要があれば臨時に開催しています。 | |||
| 開催回数 | 当事業年度は19回開催し、開催時間は平均1時間19分でした。 | |||
| 各監査役の出席状況 | 氏名 | 会社における 地位(注) | 出席回数/開催回数 | 備考 |
| 竹崎 義一 | 常勤監査役 | 19回/19回(100%) | ||
| 青木 勝重 | 常勤監査役 | 19回/19回(100%) | ||
| 山岸 和彦 | 社外監査役 | 19回/19回(100%) | ||
| 川手 典子 | 社外監査役 | 19回/19回(100%) | ||
(注)当事業年度における就任期間の末日時点の地位を表示しております。
ハ 監査役会の活動状況
監査役会は、健全で持続的な成長と中長期的な企業価値の創出を実現し、社会的信頼に応えることができる良質な企業統治体制の確立に資するため、環境の変化に柔軟に対応し、公正不偏で透明性のある監査を実施することを基本方針としております。その上で、実効性向上のために毎年度監査活動を振り返り、その実効性の評価について、監査役会の構成、監査役会および監査役の権限や責務、監査役会の開催頻度や議事運営、社長や社外取締役との交流、取締役会との関係、監査法人や内部監査部門との連携などの多様な視点から全監査役で議論しております。前事業年度の評価・検証の結果、特に各事業活動の現場の調査の有用性を確認したことから、当事業年度も前事業年度に続き可能な範囲で実地の往査に注力することにしました。その上で、当社が抱えるリスクを検討して、以下の3点の重点監査項目を含む当事業年度の監査計画を定め、2024年6月25日開催の取締役会にその概要を報告し、取締役の協力を得て監査活動を進めました。
| 重点監査項目 | 監査上の留意点 |
| 当社グループのガバナンスおよびリスク管理の状況の確認 | 子会社の内部統制と、親会社による子会社の管理体制の整備・運用状況を確認し、グループガバナンスの維持・強化に必要な提言を行いました。併せて、当社グループのリスクの把握と管理を行う体制の整備・運用状況を確認し、その維持・強化に必要な提言を行いました。特に、当事業年度は中国の会社法改正への対応の適正性の確認に注力しました。 |
| 当社グループの内部統制システムの整備・運用状況の確認 | 当社グループの内部統制システムの整備・運用状況を確認し、その維持・強化に必要な提言を行いました。特に、当事業年度は金融商品取引法の改正に対応した期中の財務情報開示の適正性の確認に注力しました。 |
| 当社グループの法令、定款、規程等の遵守状況の確認 | 当社グループのコンプライアンス体制の整備・運用状況を確認し、その維持・強化に必要な提言を行いました。特に、当事業年度は内部通報や内部監査、子会社からの報告で確認された事案の内容とそれらへの対応の適正性の確認に注力しました。 |
(監査役会の主な決議・協議事項は以下のとおりです。)
・当事業年度の監査計画の策定、重点監査項目および監査活動の業務分担の決定
・補欠監査役選任議案を株主総会に提出することへの同意
・会計監査人の評価およびその再任の決定
・会計監査人の監査報酬案への同意
・会計監査人および同一ネットワークの監査法人等が非保証業務を提供することへの事前了解
・監査役会の監査報告書の作成
・有価証券報告書の記述内容の妥当性の検討
・監査役会の定時株主総会への対応方針の決定
(監査役会では決議・協議事項のほか、以下のような報告・検討を行いました。)
・監査役全員で、必要に応じて取締役会前の決議事項に関する検討や取締役会後に取締役会での議論を受けての意見交換を行いました。
・常勤監査役がその活動状況(出席した重要な会議の状況、当社グループの内部統制システムを支える部署との会合の状況、社長決裁の内容確認、往査の状況、会計監査人往査への立会い、内部監査への立会い等)について報告し、監査役全員で必要な意見交換・検討を行いました。
・監査役全員で、監査役が必要とする知識・経験・能力等とその開示のあり方について検討しました。
(監査役会のその他の主な活動)
| 開催回数 | 備考 | |
| 代表取締役社長との意見交換会(四半期ごと) | 4回 | すべてに監査役全員が参加。 |
| 会計監査人との情報共有および意見交換 | 8回 | 監査役全員参加で6回、常勤監査役全員参加で2回開催。 |
| 会計監査人の国内往査講評立会いおよび海外往査同行 | 9拠点 | 常勤監査役全員で国内は5拠点中2拠点(3拠点は事後に結果を聴取)に立会い、海外は7拠点すべてに同行しました。 |
| 社外役員会(注)への出席 | 11回 | すべての社外役員会に監査役全員が出席。 |
(注)6月以外の毎月、取締役会の前に社外取締役、常勤監査役、社外監査役、総務本部・経理企画本部統轄取締役、総務本部担当執行役員、総務本部、経理企画本部といった中核メンバーに、議題に応じて関係する役職員が加わって開催される会合。
(代表取締役社長執行役員との意見交換)
・監査役全員が参加して、代表取締役社長執行役員と四半期ごとに会合を持ち、監査活動実績の報告や会社経営をめぐる諸課題について意見交換を行いました。
(会計監査人との連携とその「監査上の主要な検討事項」に関する検討)
・監査役会は、会計監査人との間で年間を通して会合を持ち、年間監査計画、リスクの評価と監査の重点領域、監査上の主要な論点、監査職務の遂行状況などに関して情報共有や意見交換を行い、期中レビューや会計監査人監査報告書についての報告を受けております。また、これまでにその有用性が確認されたことを踏まえ、引き続き常勤監査役が会計監査人の国内往査の監査講評への立会いや北米およびシンガポール、マレーシアの重要な子会社6社の7拠点に対する往査への同行などを行い、相互連携を深めながら、総合的に会計監査人の監査の相当性を確認しております。
・特に、「監査上の主要な検討事項」については、会計監査人から候補として提示された減損損失のリスクのある北米子会社の固定資産の評価および欧州子会社ののれんの評価などに関連した具体的なテーマ数件について、当事業年度の監査計画、期中レビュー結果報告、期末の監査報告等の各段階で、監査の進捗に合わせて数度にわたり会計監査人と議論したほか、海外往査で会計監査人と関連する海外子会社との議論にも立会うなど、慎重に検討しましたが、意見の相違はありませんでした。
(社外取締役との連携)
・監査役会は、取締役会や監査役監査の実効性をより高めるため、社外取締役との連携も重視しており、社外役員会に全監査役が出席し、M&Aを含む重要な投資案件、重要な事業再編、サステナビリティ活動といった取締役会の議案や報告事項、取締役会の実効性の評価などについての意見の交換や経営に関する様々な情報の共有を行っております。
・監査役会は、多様な視点を確保して監査の実効性を高めるため、国内事業所、子会社への往査を、可能な範囲で希望する社外取締役の視察と合同で行うこととしており、当事業年度も前事業年度に続き1か所実施しました。
ニ 監査役の主な活動
各監査役は、監査役会としての活動に加え、主に次のような監査活動を行い、監査活動を通じて気づいた事項について、取締役や業務執行部門に適宜課題提起や提言を行いました。
| 回数 | 参加状況 | ||
| 常勤監査役 | 社外監査役 | ||
| 取締役会への出席 | 13回 | すべてに監査役全員が参加。 | |
| 役員連絡会(執行役員の月次会合)への出席 | 12回 | すべてに監査役全員が参加。 | |
| 業務連絡会(注)1、予算会議(注)2への出席 | 3回 | 業務連絡会1回に常勤監査役1名が欠席した以外はすべてに監査役全員が参加。 | |
| サステナビリティ推進委員会への出席 | 8回 | すべてに常勤監査役全員が参加。 | |
| リスクマネジメント委員会への出席 | 3回 | すべてに常勤監査役全員が参加。 | |
| コンプライアンス委員会への出席 | 3回 | すべてに常勤監査役全員が参加。 | |
| その他の重要会議への出席 | 11回 | 100%(11回) | 9%(1回) |
| 国内事業所、国内子会社への往査 | 6か所 | すべてに監査役全員が参加。 | |
| 海外子会社への往査 | 7か所 | 常勤監査役全員で北米4か所、 東南アジア3か所実施。 | |
| 総務本部等内部統制関連部署を集めての定期交流会の開催 | 12回 | 常勤監査役全員がすべて実施。 | |
| 監査室が行う内部監査の監査講評や往査への立ち合い | 14か所 | 常勤監査役全員で国内6か所、海外8か所実施。 | |
| 監査室との定期交流会の開催 | 4回 | 100%(4回) | 25%(1回) |
| 他の個別部署との定期交流会の開催 | 18回 | 生産技術本部12回、研究開発本部4回、 経理企画本部2回を常勤監査役全員で実施。 | |
(注) 1 全執行役員、主管者、関係会社代表者の半期ごとの会合
2 次年度の予算案を審議する会合
・常勤監査役は、積極的に監査の環境整備および社内の情報収集に努め、常勤者としての業務分担に従って、重要な起案決裁や経営会議の資料の回覧を受けているほか、サステナビリティ推進委員会などの重要会議への参加や、リスクアプローチで選定した事業所および子会社への往査および、会計監査人の会計監査往査や監査室が行う内部監査往査への立会を積極的に行っております。その中で、常勤監査役は、特に重点監査項目に関連するサステナビリティ推進委員会、リスクマネジメント委員会、コンプライアンス委員会では各委員会が管轄する施策の取り組み状況の確認や、施策推進のために必要な提言を積極的に行うとともに、気づき事項があれば監査役会、取締役会に報告しております。
・常勤監査役は、必要に応じて取締役および使用人に対して業務の執行状況に関する聴取を逐次行うほか、当社グループの内部統制システムを支える部署との交流を重視しています。具体的には、総務本部、人事本部、経理企画本部、IT推進本部、経営戦略企画室、監査室を集めての定期交流会を開催し、情報交換だけでなく、それらの部署相互の交流も促進するほか、生産技術本部、研究開発本部、経理企画本部、監査室といった部署と個別の定期交流会も開催し、グループのガバナンスや内部統制システムなどに関連した情報の共有や意見の交換を行っております。
・常勤監査役は、日本監査役協会、日本公認会計士協会など社外の講演会(Web会議形式を含む全72回)を活用して制度の改正など事業を取り巻く環境の変化に係る最新の情報の入手にも努めており、特に当事業年度はサステナビリティをめぐる情勢、四半期報告書の廃止、中国の会社法の改正などに関する情報の把握に注力しました。常勤監査役は、それらの活動で得られた情報や知見を監査役会を通じて社外監査役とも共有し、監査役会での議論を踏まえて、監査活動の実効性のさらなる向上に努めております。
・社外監査役は、監査役会での活動に加え、取締役会以外の、役員連絡会、業務連絡会、予算会議などの重要会議に参加するほか、事業所や2024年4月に買収した国内会社を含む子会社の往査や後述の監査室との交流会に可能な範囲で参加し、その専門的な知見を踏まえた提言を行っております。
(内部監査部門との連携)
常勤監査役は、社長と並行して監査室長から対面で個々の内部監査の結果の報告を受けているほか、監査室が行う内部監査の監査講評や往査への立ち合い、さらには監査室と定期的な交流会を通じて、監査計画、監査アプローチ、結果報告、監査後のフォローの各段階について、その実効性の維持・向上に向けた助言や意見交換を行っています。常勤監査役は、それらの状況を適宜監査役会に報告するほか、年に1度は社外監査役も監査室との定期交流会に参加するなど、監査役会と監査室は緊密な連携を保っています。
② 内部監査の状況
イ 内部監査の組織、人員および手続
当社では、社長に直結する専任組織の監査室(11名在籍)が、当社および海外を含む関係会社を対象として、その業務執行の状況を、実地での往査と被監査部門での自己監査結果の点検による書面監査を適宜組み合わせながら、コンプライアンス、経営効率の向上、会社財産の保全等の観点から検討・評価する内部監査を数年間に一度のローテーションで実施しております。
さらに生産技術本部は、グループのモノづくりのプロセスに関して、安全・環境・品質などの観点で総合的に点検して指摘・改善提案を行う内部監査を実施しております。
ロ 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携ならびに内部統制部門との関係
内部監査と監査役監査の連携については、前述の監査役監査の状況に記載のとおりです。
また、監査室は内部監査のほか、金融商品取引法に基づく当社グループの財務報告に係る内部統制の有効性の評価活動も担当していることから、会計監査を行う有限責任 あずさ監査法人による内部統制監査を受けており、監査法人と定期的な会合を行うなど相互の連携に努めております。
さらに、監査室は総務本部、人事本部、経理企画本部などの内部統制部門に対して内部監査を行うほか、常勤監査役と内部統制部門等の定期的な会合(月次)に参加して、直近の内部監査の状況を報告し、内部統制部門との間で不備の点検や是正の推進に関する意見・情報等の交換を行っております。
ハ 内部監査の実効性を確保するための取組
監査室は、実効性のある監査を目指して、重点監査テーマ、年間監査スケジュールを含む各事業年度の監査計画を策定しております。重点監査テーマについては、前年度指摘事項の傾向、法改正の状況、サステナビリティや安全活動など当社グループ全体での推進活動等を考慮し選定しております。当事業年度も、社長承認された監査計画の下、社内3組織、国内子会社5社12拠点、海外子会社8社8拠点の通常の内部監査のほか、不備が目立った事項について国内子会社2社7拠点のフォローアップ監査を実施しました。
なお、個々の内部監査の結果については社長に報告するとともに、常勤監査役に対しても随時報告を行っております。また、各事業年度の内部監査の実施状況とその結果および翌年度の重点監査テーマや重要な取り組みを含む監査計画を取締役会に直接報告しております。監査室は、取締役会や監査役との交流会での取締役や監査役との議論を踏まえて内部監査の実効性の向上に努めているほか、限られた要員を最大限有効活用できるよう各メンバーが内部監査と財務報告に係る内部統制の有効性の評価活動の双方に必要なスキルを身につけるマルチスキル化にも取り組み、当社グループのガバナンス強化に資する内部監査を目指しています。
さらに、内部監査で発見された不備については、当該監査の対象部門に対して書面による是正報告を求めるほか、定期的に社長をはじめとする執行役員、常勤監査役に対してグループ全体の不備是正の進捗状況を四半期ごとに報告し、是正の促進を働きかけております。
③ 会計監査の状況
イ 監査法人の名称
有限責任 あずさ監査法人
ロ 継続監査期間
1975年以降
上記以前の調査は著しく困難であり、記載年より前から継続している可能性があります。
ハ 業務を執行した公認会計士の氏名および補助者の構成
・業務を執行した会計士の氏名
指定有限責任社員 業務執行社員 山本健太郎
指定有限責任社員 業務執行社員 渡辺直人
・監査業務に係る補助者の構成
監査業務に係る補助者は、監査法人の選定基準に基づき決定されており、具体的には、公認会計士および公認会計士試験合格者等を主たる構成員とし、システム専門家等その他の補助者も加えて構成されております。
ニ 監査法人の選定方針、理由および評価
監査役会は、会計監査人の再任の適否を判断する場合に、社内関係部署および監査法人から必要な資料を入手しかつ報告を受けて、監査役会で定めた評価基準に基づき評価を行い、監査法人の品質管理、監査体制、職務遂行状況、独立性、専門性、海外ネットワークなどが適切であるか確認しております。その結果、総合的に勘案して有限責任 あずさ監査法人は必要な独立性と専門性を有しており、会計監査人として適任であると認められたため、再任を決定いたしました。
ホ 会計監査人の再任または不再任の決定の方針
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事項のいずれかに該当し、改善の見込みがないと判断した場合、監査役全員の同意に基づき、会計監査人を解任することを決定するほか、会計監査人の独立性およびその職務の遂行状況等に鑑み、その職務を適切に遂行することが困難と認められる場合には、会社法第344条に基づき会計監査人の解任または不再任を株主総会の目的とすることを決定する方針であります。
④ 監査報酬の内容等
a. 監査公認会計士等に対する報酬
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 134 | ― | 151 | ― |
| 連結子会社 | ― | ― | ― | ― |
| 計 | 134 | ― | 151 | ― |
b. 監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | 監査証明業務に 基づく報酬(百万円) | 非監査業務に 基づく報酬(百万円) | |
| 提出会社 | 29 | 13 | 30 | 14 |
| 連結子会社 | 136 | 70 | 144 | 52 |
| 計 | 165 | 83 | 174 | 67 |
当社および連結子会社における非監査業務の内容は、税務コンサルティング等であります。
c. その他の重要な報酬の内容
該当事項はありません。
d. 監査報酬の決定方針
監査公認会計士等に対する報酬額の決定方針について、当社では特段の定めはありませんが、監査時間等を勘案したうえで決定しております。
e. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、社内関係部署および会計監査人から必要な資料を入手しかつ報告を受けて、会計監査人の監査計画の内容、従前の連結会計年度を含む会計監査の職務遂行状況や報酬見積りの算出根拠などを検討した結果、会計監査人の報酬等の額につき適切であると判断し、会社法第399条第1項の同意を行っております。