四半期報告書-第72期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)

【提出】
2016/11/10 9:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におきましては、中国経済の緩やかな減速傾向は継続しているものの、原油価格の上昇を始めとした資源価格の持ち直しにより新興国経済の下げ止まりが見られました。米国経済につきましては、利上げ懸念はあるものの景気・雇用の拡大が継続し、欧州経済につきましても英国の国民投票によるEU離脱選択の影響が限定的であったこと等から緩やかな回復基調となり、総じて世界経済は底堅く推移しました。日本経済につきましては、円高進行による企業業績の回復鈍化や不安定な金融市場、及び依然として回復が遅れている個人消費等の影響により足踏み状態が継続しました。
このような環境の下で、当社グループは、高付加価値製品の開発、国内外での新規市場開拓、既存市場・既存製品の深耕、新規事業に積極的に取組んでまいりましたが、売上高、利益ともに前年同四半期を下回る結果となりました。また、今年初頭より進行していた円高が、当第2四半期連結累計期間に更に加速したため、大幅な為替差損を計上することとなりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高は4,082百万円(前年同四半期比△285百万円、6.5%減)、営業利益は9百万円(前年同四半期比△112百万円、92.2%減)、経常損失は140百万円(前年同四半期は経常利益135百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1百万円(前年同四半期比△82百万円、98.6%減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
①ファインケミカル事業
ファインケミカル事業につきましては、連結子会社における海外での販売及び当社における医薬中間体の販売は増加しましたが、当社におけるディスプレイ材料等の販売が減少したことにより、売上高は前年同四半期を下回りました。
その結果、売上高は1,964百万円(前年同四半期比△372百万円、15.9%減)、セグメント利益は227百万円(同△32百万円、12.6%減)となりました。
②難燃剤事業
難燃剤事業につきましては、円高により海外販売の採算性が悪化したものの、IT産業関連製品やデジタル家電製品向けのプラスチック用の難燃剤等の需要が回復したこと、中国市場への販売が増加したこと、環境問題に対応した建築材料用途の難燃剤の需要が増加したことから、売上高は前年同四半期を上回りました。
その結果、売上高は1,612百万円(前年同四半期比+95百万円、6.3%増)、セグメント利益は150百万円(同△41百万円、21.5%減)となりました。
③ヘルスサポート事業
ヘルスサポート事業につきましては、人工透析用液剤の原料は安定した国内需要を維持しているものの、市場全体が縮小傾向にあることから、売上高は前年同四半期を下回りました。
その結果、売上高は505百万円(前年同四半期比△8百万円、1.6%減)、セグメント利益は63百万円(同△1百万円、2.7%減)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて441百万円減少し、11,768百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済や外貨預金の評価替えにより現金及び預金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて271百万円減少し、3,088百万円となりました。これは主に、返済により短期借入金が減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて170百万円減少し、8,679百万円となりました。これは主に、株価下落及び円高の影響により、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定が減少したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて366百万円減少し、1,731百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は436百万円(前年同四半期は110百万円の獲得)となりました。
これは主に、売上債権が減少し、原材料仕入等に伴う買掛金等の仕入債務が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は124百万円(前年同四半期は334百万円の獲得)となりました。
これは主に、機械装置及び運搬具等の有形固定資産取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は366百万円(前年同四半期は110百万円の獲得)となりました。
これは主に、返済により短期借入金が減少したことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は121百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。