有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
当社グループでは、経営における長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼし得るマテリアリティ(重要課題)を明確にした上で、重要なリスクおよび機会を特定しています。これらを「豊かで持続可能な社会実現のための新たな価値の提供」(サステナビリティ視点での事業成長戦略)、「事業基盤の強化」(人的資本戦略など)、「レスポンシブル・ケア活動の推進」(気候変動への対応戦略など)の3つのカテゴリーに大別し、重要リスク・機会に基づいて、長期経営戦略や各事業戦略、サステナビリティに関するマテリアリティ・指標(KPI)・目標を設定しています。そのうち非財務のマテリアリティに関するリスクと機会を特定し、その戦略(取り組み)を策定しています。
当社グループの事業は、バリューチェーンを通して社会にさまざまな影響を及ぼします。当社グループのマテリアリティとバリューチェーンとの関わりを示します。

マテリアリティに基づく戦略の推進は、①収益増加、②コスト削減、③リスクマネジメントの観点から、次のような財務インパクトを生み出すと考えています。
具体的な財務効果(事例)
マテリアリティに基づく戦略の推進により、ステークホルダーにとっても価値のある財務インパクトを創出し、長期的な利益還元につながっています。
当社グループでは、経営における長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼし得るマテリアリティ(重要課題)を明確にした上で、重要なリスクおよび機会を特定しています。これらを「豊かで持続可能な社会実現のための新たな価値の提供」(サステナビリティ視点での事業成長戦略)、「事業基盤の強化」(人的資本戦略など)、「レスポンシブル・ケア活動の推進」(気候変動への対応戦略など)の3つのカテゴリーに大別し、重要リスク・機会に基づいて、長期経営戦略や各事業戦略、サステナビリティに関するマテリアリティ・指標(KPI)・目標を設定しています。そのうち非財務のマテリアリティに関するリスクと機会を特定し、その戦略(取り組み)を策定しています。
| マテリアリティ | リスク | 機会 | 戦略(取り組み) | |
| 事業基盤の 強化 | 働きやすい環境 づくり | ・家族介護などによる離職率上 昇、事業推進や業務遂行に 支障 | ・業務標準化による、組 織のレジリエンス向上 ・育児や介護と仕事の両 立支援策の強化によ り、従業員エンゲージ メント向上 | ・上司とのキャリアに関する対話の機会、キャリア構築支援や働きやすい職場づくり推進 ・キャリア相談窓口の設置、主体的キャリア形成と成長支援 ・DX推進や生成AI導入による業務効率化やプロセス見直しを図り、生産性向上 ・一時的な隔地転勤回避を可能にする仕組み、育児や介護と仕事との両立支援 |
| 人材の 活躍 | ・人材育成の遅延による、持続 的な事業成長が停滞 | ・内部人材育成と外部人 材登用の組み合わせに よる組織能力進化 | ・全社の人材育成計画の審議・評価 ・CSR委員会での人材育成の報告と対応方針議論 ・研究開発者向けマテリアルズインフォマティクス(MI)活用研修開催 ・集合研修を通じた部門間交流推進 | |
| ・必要な従業員確保ができず、 事業計画に遅延発生 | ・省人化・自動化の投資 (スマートファクトリ ―化加速) ・高齢者や女性が活躍で きる製造職場整備、多 様性のある組織実現 | ・新卒採用では工場見学会などの事業理解促進、経験者採用では採用情報の発信先を拡充 ・退職者再入社制度の整備 ・モデル工場へのスマートファクトリ―導入の ノウハウを蓄積し、他工場へ展開 ・計画的な設備投資(職場環境の改善)実施 | ||
| CSR 調達の 推進 | ・持続可能な責任ある調達への 取り組み不十分と見なされ、信用低下 | ・社会的責任の履行、リス ク軽減、ブランド価値の 向上、競争力の強化 | ・サプライヤーへの面談、改善依頼の実施 | |
| レスポンシブル・ケア活動の推進 | 気候変動への対応 | ・環境法規制による製造コスト 増加、製品の売上減少 ・原材料価格高騰による調達コ ストの増加 ・一部原材料の使用による評判 の悪化、株価の下落 ・生態系サービス劣化による栽 培・生産・調達コスト増加 ・生産拠点・バリュ-チェーン の風水害被害による売上減少 | ・資源効率上昇による製 造コスト減少 ・環境保全に貢献する製 品へのニーズ拡大によ る売上増加 | ・温室効果ガス排出量削減に向けた取り組み 推進 ・プラスチック使用量の削減 ・複数購買や長期契約による原料安定確保 ・持続可能なパーム油の調達 ・原産地のリスクを踏まえた調達先・取引先の 選定(トレーサビリティの確保) ・雨水対策や建物・設備の防災対策 ・環境保全に貢献する製品の開発・提供 |
| ケミカル セーフティ | (国内外の規制強化) ・規制対応のための設備の拡充 や管理体制の強化に伴う管理 コスト増大 ・既存製品が製造不可能となり、売上減少 | ・積極的な排出管理対策、 サステナビリティ貢献 製品の開発・提供による 評価・評判の向上 | ・排出量削減施策の創出と実行 ・製造プロセスの再評価 ・利害関係者への情報提供拡充 ・国内外規則への確実な対応 | |
当社グループの事業は、バリューチェーンを通して社会にさまざまな影響を及ぼします。当社グループのマテリアリティとバリューチェーンとの関わりを示します。

マテリアリティに基づく戦略の推進は、①収益増加、②コスト削減、③リスクマネジメントの観点から、次のような財務インパクトを生み出すと考えています。
| 観点 | 財務インパクト |
| ①収益増加 | ・サステナビリティ貢献製品のニーズ拡大による売上増加 ・積極的な環境保全対策などへの評価・評判の向上による売上増加 ・気候変動、大気汚染、森林破壊等防止への関心の高まりによる新規ビジネス機会の創出 |
| ②コスト削減 | ・水、エネルギー、廃棄物の削減など資源効率性によるコスト削減 ・環境規制対応力の向上による規制に関わる租税などの対応コスト削減 ・ESG評価向上による資金調達コストの低減、資金調達の優位性向上 |
| ③リスクマネジメント | ・環境規制対応コストの最小化 ・レピュテーションリスクの低減 ・複数購買や長期契約による安定的な原材料調達の確保 |
具体的な財務効果(事例)
マテリアリティに基づく戦略の推進により、ステークホルダーにとっても価値のある財務インパクトを創出し、長期的な利益還元につながっています。
| 事例 | 取り組み | 効果 |
| ①サプライチェーンにおけ る投資 | 持続可能なパーム認証油の継続購入 | パーム油調達リスクとレピュテーションリスクの回避と安定調達 |
| ②地域の植樹および森林整 備への投資 | 工場、営業所周辺地域の植樹および森林整備への投資 | 森林の維持、拡大による生物多様性保全、並びにCO2吸収量増加による気候変動対応への貢献 |
| ③廃熱利用 | 低圧の廃蒸気、釜洗浄高温水、廃棄物焼却設備で排ガスを冷却する際に発生する熱などの利用 | エネルギーコストの削減 |
| ④高効率機器への更新 | コンプレッサー、ポンプモーター、受変電・配電設備、ボイラー、冷凍機、冷蔵倉庫、ブロワーなどを高効率な機器に更新 | 使用エネルギーの削減 |