有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 11:01
【資料】
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【項目】
193項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「バイオから宇宙まで、化学の力で新しい価値を創造する企業グループとして、人と社会に貢献する」ことを経営理念とし、これを実践する上で重視する3つの価値観「挑戦」「公正」「調和」を定めています。
当社グループでは、経営理念、価値観を事業経営、組織運営の中心に据え、社会と共に成長し、事業の継続的な発展を目指してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、新たな事業環境に対応したコスト構造の実現に向け、生産性の向上とコストダウンの徹底を図るとともに、当社が目指す方向である「ライフ・ヘルスケア」「環境・エネルギー」「電子・情報」の3分野へ積極的に経営資源を投入し、持続的成長のための収益基盤の確立を進めてまいります。また、事業の基盤をなす安全の確保、環境の保全、品質管理の徹底、コンプライアンスの強化および内部統制システムの一層の充実を図り、企業の社会的責任を果たしてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営の主たる指標については、グループの業績評価における重要指標である営業利益および売上高営業利益率のほか、株主重視の視点から経営効率の評価基準として、自己資本当期純利益率(ROE)、総資産経常利益率(ROA)を活用しております。
(4)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
世界経済は、米国の通商政策の影響やウクライナ危機の長期化、さらには中東情勢の緊迫化による景気の下振れリスクや金融資本市場等の影響など不確実性が増大しており、先行き不透明な状況が継続するものと想定されます。国内経済においては雇用・所得環境が改善する一方、物価上昇の継続による個人消費への影響が懸念されます。これらに加えて、中東情勢の影響が化学製品のほか幅広い産業や製品に及ぶことが想定され、我が国の景気を下押しするリスクとなっており、引き続き注視が必要な状況です。
このような情勢下、当社グループは、2030年度を最終年度とする「NOF VISION 2030」で定めた2030年度の「ありたい姿」を目指して、事業領域拡大ステージである「2028中期経営計画」を推進してまいります。
また、目指す3分野「ライフ・ヘルスケア」「環境・エネルギー」「電子・情報」において、市場ニーズの変化に柔軟に対応し、化学の力で新しい価値を継続的に創出し、すべてのステークホルダーの皆様の信頼にお応えし続けることで、安心で豊かな社会の実現に向けて挑戦してまいります。
「2028中期経営計画」においては「変革と創造」を基本方針として掲げ、「市場の機会を捉えた事業領域拡大」「新技術・新事業の創出」「生産性の向上・業務効率の改善」「安全・安心の追求」「CSRの推進」の各課題に取り組んでまいります。
「市場の機会を捉えた事業領域拡大」を加速するため、目指す3分野での積極的な戦略投資を進めてまいります。機能化学品事業においては、愛知事業所でこれまでに新増設を推進してまいりました化粧品ODM(相手先ブランドによる製品の設計・製造)製造設備をさらに増設する計画を進めてまいります。また、成長分野の電子部品材料、新規分野の高機能電子材料の成長を見込み、生産能力増強に向けて、製造設備を新設する計画を進めてまいります。化薬事業においては、防衛力整備計画に基づく生産基盤の整備を進めてまいります。
「新技術・新事業の創出」を加速するために、「ライフ・ヘルスケア」分野の研究を行うヘルスサイエンス研究所と、「環境・エネルギー」、「電子・情報」分野の研究を行うマテリアルサイエンス研究所を新設しました。重点分野として機能性化学素材、機能性食品素材、エレクトロニクス素材、医療・医療機器素材等を中心に、社外公募やベンチャーキャピタル、産学官との包括連携などを活用したオープンイノベーションの推進と、スタートアップへの投資を進め、新技術・新事業を創出してまいります。
「生産性の向上・業務効率の改善」として、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に関する全社的な人材育成の取り組みを継続すると共に、データサイエンスを活用したMI(マテリアルズ・インフォマティクス)による新規化学素材の探索および配合組成の最適化等の研究開発の効率化、生産・品質管理システムの導入とネットワーク構築等によるスマートファクトリー化、ならびにバックヤード業務効率化に資するアプリケーションの導入に取り組んでまいります。
「安全・安心の追求」では安全・安心な製品の提供、社会環境や自然環境への安全配慮、保安防災、労働安全の徹底に取り組み、適切な事業運営に努めてまいります。
「CSRの推進」では、サステナビリティに関する11項目のマテリアリティ(重要課題)を特定し、これを「豊かで持続可能な社会実現のための新たな価値の提供」「事業基盤の強化」「レスポンシブル・ケア活動の推進」の3つに大別し、項目毎に指標(KPI)、目標を設定し、その取り組みを推進しております。「豊かで持続可能な社会実現のための新たな価値の提供」では、先進医療・医薬、人の美しさと健康、アンチエイジング、環境負荷の低減、資源循環、スマート社会等、さまざまな要請に貢献するため、目指す3分野に当社グループの独自技術・素材を活かした製品供給を目指してまいります。「事業基盤の強化」では、収益力の強化、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指した働き方改革の推進、価値観の多様性を受け入れる企業風土作り、サプライチェーンを含めた人権リスクアセスメントの実施、CSR調達の推進、レジリエンスを向上させる事業継続計画の充実等を深化してまいります。「レスポンシブル・ケア活動の推進」では、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた施策の検討や、ケミカルセーフティ、労働安全衛生の施策に取り組みます。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同し、気候関連や自然関連の情報開示の拡充に取り組んでまいります。
当社グループは、持続可能な社会実現へ貢献するため、これらの課題への取り組みを遂行し、さらなる事業革新を進め、国際競争力のある強靭な企業体質を築いてまいります。

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