有価証券報告書-第152期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/22 15:21
【資料】
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【項目】
123項目

業績等の概要

(1) 業績
売上高3,388億90百万円前連結会計年度比289億17百万円増(9.3%増)
営業利益1,081億78百万円167億72百万円増(18.3%増)
経常利益1,230億31百万円221億61百万円増(22.0%増)
親会社株主に帰属する
当期純利益
838億79百万円171億92百万円増(25.8%増)

売上高は、3,389億円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。国内医療用医薬品は1,580億(前連結会計年度比2.5%減)、輸出及び海外子会社売上は292億円(前連結会計年度期比1.7%減)となりましたが、ロイヤリティー収入1,157億円(前連結会計年度比13.6%増)が増収に貢献いたしました。
営業利益は、1,082億円(前連結会計年度比18.3%増)と2期連続で過去最高を更新しました。継続的な取り組みである研究開発費を除く販売費及び一般管理費の効率的な使用等が増益に貢献しております。
経常利益は、営業利益の増加に加え英国ヴィーブヘルスケア社(以下、ヴィーブ社)からの受取配当金の増加により1,230億円(前連結会計年度比22.0%増)となり、5期連続で過去最高を更新しました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益、経常利益の増益により839億円(前連結会計年度比25.8%増)となり、過去最高益を更新いたしました。
①国内医療用医薬品
国内医療用医薬品の売上高は、薬価引き下げの影響を受けましたが、前連結会計年度に引き続き戦略品目の売上が伸長し、戦略7品目の売上は991億円(前連結会計年度比2.7%増)と堅調に推移しております。
その結果、国内医療用医薬品売上高に占める戦略7品目の売上比率は62.7%(前連結会計年度比3.2%増)となり、さらに当連結会計年度は長期収載品24品目を承継し、長期収載品に依存しない新薬中心のビジネスへの取り組みを、より明確にしました。
②輸出/海外子会社
海外事業の売上高は、米国子会社シオノギINC.の品目売却が売上に貢献しましたが、海外事業売上高全体では292億円(前連結会計年度比1.7%減)となりました。
海外事業におきましては、米国において、Symproic(オピオイド誘発性便秘症治療薬)とオスフィーナ(閉経後膣萎縮症治療薬)について、米国疼痛治療市場におけるリーディングカンパニーのパデュー社、産科婦人科事業に特化したデュシネイ社、それぞれと戦略的な事業提携を締結しました。これらの提携を最大限に活用し、より少ない自社の経営資源で、効率的な経営を行ってまいります。
③ロイヤリティー収入
ヴィーブ社に導出した抗HIV薬テビケイ及び配合剤トリーメクのグローバルでの売上が26億ポンド(約3,600億円)を超え、同社からのロイヤリティー収入が733億円(前連結会計年度比81.1%増)となりました。
なお、当社グループは、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一事業であります。製品別の販売状況、会社別の利益などの分析は行っておりますが、事業戦略の意思決定、研究開発費を中心とした経営資源の配分は当社グループ全体で行っております。よって、セグメントの業績につきましては、セグメント別の記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、税金等調整前当期純利益の増加及び法人税等の支払の増加などにより、前期に比べ96億12百万円多い1,119億3百万円の収入となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、金融債等の償還が前期に比べ減少する一方、3ヵ月を超える期日の定期預金の払戻による収入の増加により、前連結会計年度に比べ12億51百万円少ない316億43百万円の支出となりました。
また、「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、当連結会計年度は自己株式の取得による支出及び配当金の支払いにより574億11百万円の支出となりました。この結果、当連結会計年度末の「現金及び現金同等物の期末残高」は、前連結会計年度末に比べ215億80百万円多い1,493億24百万円となりました。