有価証券報告書-第95期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 13:56
【資料】
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【項目】
113項目

対処すべき課題

当社を取りまく環境は、薬価改定による利益率低下やジェネリック医薬品市場の競争激化等、非常に厳しいものがあります。そのような環境のなかで、当社は以下のような課題に的確に対応し、企業価値の維持・向上を図ってまいります。
①収益体質の向上
当社は、収益体質の向上に最優先で取り組みます。今後、売上拡大を目指す一方、生産能力増強のための設備投資負担の増加や新薬開発のステージアップに伴う研究開発等の費用の増加が予想されますが、委託品の内製化、新製品の生産による稼働率向上や多能工の育成等に取り組み、生産性を高め原価低減を進めるほか、諸経費の見直し等による費用の圧縮にも取り組んでまいります。
また、当社は、経営指標として売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)を株主価値向上のための指標として認識しており、これらの改善を図ることが当社の優先すべき課題と考えております。経営指標の目標数値につきましては、今年度に策定する新中期経営計画の中で検討してまいります。
②新薬・新製品の継続的な上市
開発中の新薬のステージアップを着実に進めると同時に、国内外を問わず他社との連携を強化し、有望な医薬品を導入することにも積極的に取り組むことで、新薬・新製品を継続的に上市し、従来以上にユーザーから求められるよう努めてまいります。
③強みを生かした事業領域の確立
甲状腺領域および産婦人科領域において確固たる地位を目指します。甲状腺領域におきましては、本年10月の中外製薬株式会社からの抗甲状腺剤の承継等により当領域のラインナップ強化を図ります。また、産婦人科領域におきましては、昨年12月に製造販売承認を申請したAKP-008(プロゲステロン腟用坐剤)をスケジュールどおり上市することで、一段の強化を図っていく所存です。
④オーソライズド・ジェネリックを柱にしたジェネリック事業の展開
医療従事者等への啓発活動を通じて、オーソライズド・ジェネリック市場の普及・定着を図ってまいります。
⑤内部統制の強化
子会社を含めた事業活動の適正性に対して社会的な指摘が高まっていることを認識し、その体制をさらに強化するとともに、従業員に対する教育・啓発を徹底し、適正かつ透明性の高い事業活動とリスク管理に努めてまいります。
当社は、これからも企業情報を積極的かつ公正に開示し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーとの対話を充実させるべくIR・広報活動を推進してまいります。
なお、当社は、会社法施行規則第118条第3号の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めておりません。