有価証券報告書-第80期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 13:37
【資料】
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【項目】
95項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度は、海外経済の不確実性に留意する必要があるものの、国内経済は景気の緩やかな回復基調のもとに推移しました。医薬品業界は、社会保障費財源確保の問題を背景とする薬剤費抑制政策が継続的に推し進められ、また企業間競争も加速しており、引き続き厳しい事業環境にあります。
このような状況下、当社グループは、グループ経営体制の整備、人員の適正化、全社的な生産性の向上への取り組みなど、経営全般にわたる業務改革を継続的に推進してまいりました。
医薬品関連事業では、重点領域の循環器、産婦人科、皮膚科、救急、及び精神科にリソースを集中し、スペシャリティファーマを目指して、主力製品を中心とした学術情報提供活動を積極的に展開いたしました。
また、ヘルスケア事業は、敏感肌のための基礎化粧品のエキスパートとして事業活動を行い、マーケティングの強化に努め市場開拓を図ってまいりました。
当連結会計年度の売上高につきましては、医薬品関連事業が薬剤費抑制政策の影響を受けるなかで全般的には順調に推移したこと、及びヘルスケア事業も堅調であったことから1,067億6千1百万円となり、前期比9.7%の増収となりました。
利益面につきましては、売上高が増加しましたが売上総利益は医薬品関連事業の製品構成比の変化により減少しました。一方で、研究開発費の減少を主な要因として販売費及び一般管理費が前期に比べ減少したことにより、営業利益は116億6千2百万円で前期比2.5%の増益、経常利益は120億8百万円で前期比3.1%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は90億2千3百万円で前期比5.8%の増益となりました。
各事業部門の業績は次のとおりであります。
1.医薬品関連事業
新薬の慢性疼痛・抜歯後疼痛治療剤「トラムセット」及び抗うつ剤「レクサプロ」等が前期売上高を上回り、また2016年11月に販売を開始した潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」も順調に売上高が伸長しました。なお、ヤンセンファーマ株式会社と共同販売を行っている「トラムセット」は2017年1月に流通を当社に一本化しております。長期収載品の高脂血症・閉塞性動脈硬化症治療剤「エパデール」及び持続性Ca拮抗降圧剤「アテレック」等は後発品使用促進策の影響等により、また、子宮内膜症・子宮腺筋症治療剤「ディナゲスト」も2017年6月に後発品が上市された影響により、それぞれ前期売上高を下回りました。後発品は、バイオ後続品及びジェネリック抗がん剤等の売上高伸長に加えて、「ディナゲスト」のオーソライズド・ジェネリックの上市による寄与があり、前期売上高を上回りました。加えて、ヤンセンファーマ株式会社が製造販売元である抗悪性腫瘍剤「ドキシル」の国内販売について、同社と契約を締結し、2018年1月より当社が販売を行っております。以上の結果、医薬品関連事業の売上高は1,020億2千3百万円、前期比9.9%の増収となりました。
なお、Meiji Seikaファルマ株式会社とタイにおける「エパデール」の販売に関する契約を締結しました。
2.ヘルスケア事業
市場成長は緩やかな上昇傾向にありますが、競争が激化しているなかで、抗真菌成分配合シャンプー・リンス等の「コラージュフルフルシリーズ」が堅調に推移し、売上高は47億3千8百万円、前期比5.8%の増収となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,163億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ42億8千6百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が減少したものの、受取手形及び売掛金やたな卸資産が増加したことによるものです。固定資産は387億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億9千5百万円増加しました。これは主に、有形固定資産や繰延税金資産が減少したものの、投資有価証券が増加したことによるものです。
この結果、総資産は、1,550億5千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ66億8千2百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は295億7千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億9千4百万円減少しました。これは主に、その他の流動負債が増加したものの、支払手形及び買掛金や未払法人税等が減少したことによるものです。固定負債は57億9千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億4千万円減少しました。これは主に、退職給付に係る負債が減少したことによるものです。
この結果、負債合計は、353億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億3千5百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,196億8千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ78億1千7百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加や投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金が増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は77.2%と前期比1.8ポイント増加しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億2千5百万円減少し、当連結会計年度末には301億8千2百万円となりました。
主な内容は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は32億8千3百万円(前期は55億8千3百万円の増加)となりました。
これは主に、法人税等の支払額38億5千5百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が121億1千6百万円であったことに加え、減価償却費26億1千8百万円の発生によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は4億2千6百万円(前期は18億3千5百万円の減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の売却による収入7億1千万円がありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出10億9千5百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は34億8千3百万円(前期は32億9千1百万円の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額34億2千2百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連58,571△7.9
ヘルスケア4,754△6.5
合計63,326△7.8

(注) 1.金額は正味販売価格によっております。
2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連33,72855.4
合計33,72855.4

(注) 1.金額は実際仕入額によっております。
2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(3) 受注状況
当社グループは主として見込生産を行っているため、記載を省略しております。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連102,0239.9
ヘルスケア4,7385.8
合計106,7619.7

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱メディセオ19,98920.522,07920.7
㈱スズケン18,46319.020,33519.0
アルフレッサ㈱16,65717.118,77917.6
東邦薬品㈱10,67511.011,48110.8

2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表[注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
中核とする医薬事業は医薬品関連法規等の規制を受けており、医療制度改革、後発品の使用促進及び薬価改定等の医療費適正化策の動向、及び主力品の市場における競争状況が経営成績に継続的に影響を及ぼす要因として認識しております。また、経営成績に大きな影響を与える要因となる可能性があるリスクについては、2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
当連結会計年度は、こうした諸要因のインパクトも計画に織り込み事業に取り組みました。その結果、(1)① 経営成績の状況に記載のとおり、医薬品関連事業が新薬は売上高が伸長、後発品使用促進策の影響を主な要因として長期収載品は売上高低下、また後発品は売上高が伸長したこと、またヘルスケア事業も主要製品が伸長したことにより、(1)① 経営成績の状況に記載のとおりの経営成績となったと認識しております。
また、当連結会計年度を含む中期経営計画(「17-19中期経営計画」)においては、「次世代の柱構築のための継続的な投資」「選択と集中による、リソースの戦略的再配分」「営業力強化による新薬等への注力」に重点的に取り組むことを掲げておりました。当連結会計年度については、開発パイプライン品目の進展及び拡充、「トラムセット」「レクサプロ」「リアルダ」等の新薬への注力、及び「エパデール」の海外展開に係るアライアンス等を着実に進めるとともに、将来に向けた研究開発等への投資も継続して行っております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、運転資金、研究開発や企業提携等への資金及び設備資金であり、これらの必要資金は、主に利益の計上により生み出される自己資金により賄っております。また、当社グループでは、安定した資金調達手段を確保し、機動的に資金調達を行うため特定融資枠契約(コミットメント・ライン契約)を締結しております。

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