有価証券報告書-第81期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 14:22
【資料】
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【項目】
142項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度の国内経済は、輸出や生産の一部に弱さもみられるものの、景気の緩やかな回復基調のもとに推移しました。医薬品業界では、社会保障費財源確保の問題を背景とする薬剤費抑制政策が継続的に推し進められ、また企業間競争も加速しており、引き続き厳しい事業環境にあります。
このような状況下、当連結会計年度における当社グループは、事業環境の変化にも対応し持続的に成長し続けるために、利益重視と将来への投資の継続を基本方針とし、「営業力強化による新薬等への注力」「次世代の柱構築のための継続的な投資」「選択と集中による、リソースの戦略的再配分」に重点的に取り組んでまいりました。医薬品関連事業では、循環器、産婦人科、皮膚科、精神科、消化器の重点領域等へリソースを集中し、スペシャリティファーマを目指して、主力製品を中心とした学術情報提供活動を積極的に展開いたしました。
また、ヘルスケア事業は、敏感肌のための基礎化粧品のエキスパートとして事業活動を行い、マーケティングの強化に努め市場開拓を図ってまいりました。
当連結会計年度の売上高につきましては、医薬品関連事業が薬剤費抑制政策の影響を受けるなかで全般的には順調に推移したこと、及びヘルスケア事業も堅調であったことから109,643百万円で前期比2.7%の増収となりました。
利益面につきましては、薬価改定の影響等により売上原価率が上昇しましたが、売上高の増加により売上総利益は増加しました。しかしながら、研究開発費の増加を主な要因として販売費及び一般管理費が前期を上回ったことにより、営業利益は10,590百万円で前期比9.2%の減益、経常利益は10,928百万円で前期比9.0%の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、原料価格に関する契約解釈をめぐる和解金による特別利益と販売権に関する減損損失による特別損失の計上があり、8,435百万円で前期比6.5%の減益となりました。
各事業部門の業績は次のとおりであります。
1.医薬品関連事業
新薬の抗うつ剤「レクサプロ」、潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」等の売上高が伸長しました。2018年1月に販売を開始した抗悪性腫瘍剤「ドキシル」、同年4月に販売を開始した慢性便秘症治療剤「グーフィス」及び同年11月に販売を開始した慢性便秘症治療剤「モビコール」も寄与しました。慢性疼痛・抜歯後疼痛治療剤「トラムセット」は2018年12月に後発品の上市があり、前期売上高を下回りました。長期収載品の高脂血症・閉塞性動脈硬化症治療剤「エパデール」、持続性Ca拮抗降圧剤「アテレック」及び子宮内膜症・子宮腺筋症治療剤「ディナゲスト」等は、薬価改定及び後発品使用促進策の影響等により、それぞれ前期売上高を下回りました。後発品事業は「ディナゲスト」のオーソライズド・ジェネリックの伸長に加えて、2018年5月に上市したバイオ後続品「エタネルセプトBS「MA」」の寄与もあり、前期売上高を上回りました。また、ロイヤリティ収入等の増加もあり、全体としては104,661百万円で前期比2.6%の増収となりました。
なお、アマリン社との間で、同社の米国及び他地域におけるEPA製剤の開発及び商業化に関する契約を、2018年6月に締結しました。
2.ヘルスケア事業
市場成長は上昇傾向にありますが、競争が激化しております。こうした事業環境の中で、抗真菌成分配合シャンプー・リンス等の「コラージュフルフルシリーズ」の売上高が堅調に推移し、ヘルスケア事業の売上高は4,981百万円で前期比5.1%の増収となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は115,334百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,182百万円増加しました。これは主に、受取手形及び売掛金が減少したものの、現金及び預金が増加したことによるものです。固定資産は43,685百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,789百万円増加しました。これは主に、繰延税金資産が減少したものの、投資有価証券が増加したことによるものです。
この結果、総資産は、159,019百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,972百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は28,444百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,130百万円減少しました。これは主に、その他の流動負債が増加したものの、支払手形及び買掛金や電子記録債務が減少したことによるものです。固定負債は5,465百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円減少しました。これは主に、退職給付に係る負債が減少したことによるものです。
この結果、負債合計は、33,909百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,451百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は125,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,423百万円増加しました。これは主に、自己株式の取得による減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加や投資有価証券の時価上昇によりその他有価証券評価差額金が増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は78.7%と前期比1.5ポイント増加しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,349百万円増加し、当連結会計年度末には35,532百万円となりました。
主な内容は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は12,565百万円(前期は3,283百万円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額3,481百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益が11,642百万円であったことに加え、減価償却費2,917百万円の発生によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は1,121百万円(前期は426百万円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入463百万円がありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出1,368百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は6,094百万円(前期3,483百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額3,525百万円であったことに加え、自己株式の取得による支出2,523百万円の発生によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連61,9545.8
ヘルスケア5,68219.5
合計67,6366.8

(注) 1.金額は正味販売価格によっております。
2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連30,845△8.5
合計30,845△8.5

(注) 1.金額は実際仕入額によっております。
2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(3) 受注状況
当社グループは主として見込生産を行っているため、記載を省略しております。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前期比(%)
医薬品関連104,6612.6
ヘルスケア4,9815.1
合計109,6432.7

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月 1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月 1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱メディセオ22,07920.720,76518.9
㈱スズケン20,33519.020,32718.5
アルフレッサ㈱18,77917.618,60217.0
東邦薬品㈱11,48110.812,05511.0

2.上記金額中に、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表[注記事項]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
中核とする医薬事業は医薬品関連法規等の規制を受けており、医療制度改革、後発品の使用促進及び薬価改定等の医療費適正化策の動向、及び主力品の市場における競争状況が経営成績に継続的に影響を及ぼす要因として認識しております。また、経営成績に大きな影響を与える要因となる可能性があるリスクについては、2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
当連結会計年度は、こうした諸要因のインパクトも計画に織り込み事業に取り組みました。その結果、(1)①経営成績の状況に記載のとおり、医薬品関連事業が新薬は売上高が伸長、後発品使用促進策の影響を主な要因として長期収載品は売上高低下、また後発品は売上高が伸長したこと、またヘルスケア事業も主要製品が伸長したことにより、(1)① 経営成績の状況に記載のとおりの経営成績となったと認識しております。
また、当連結会計年度を含む中期経営計画(「18‐20中期経営計画」)においては、「営業力強化による新薬等への注力」「次世代の柱構築のための継続的な投資」「選択と集中による、リソースの戦略的再配分」に重点的に取り組むことを掲げておりました。当連結会計年度については、開発パイプライン品目の進展及び拡充、「リアルダ」「グーフィス」「レクサプロ」等の新薬への注力、及び「エパデール」の海外展開を推進するとともに、将来に向けた研究開発等への投資も継続して行っております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、運転資金、研究開発や企業提携等への資金及び設備資金であり、これらの必要資金は、主に利益の計上により生み出される自己資金により賄っております。また、当社グループでは、安定した資金調達手段を確保し、機動的に資金調達を行うため特定融資枠契約(コミットメント・ライン契約)を締結しております。

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