有価証券報告書-第62期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:02
【資料】
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【項目】
121項目

対処すべき課題

医療用医薬品業界におきましては、後発医薬品の使用促進などの医療費抑制策が強力に推進されており、またOTC医薬品市場におきましても、市場競争の激化などにより、今後とも厳しい環境が続くものと思われます。
このような状況のもと、平成28年度は、平成26年度を起点とした3ヵ年の第8次中期経営計画の最終年度にあたります。本計画で定められた目標・課題の達成に向け、「車の両輪」と捉えております医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業を力強く成長させるとともに、グローバル企業としての基盤強化を図り、継続的な発展を果たしてまいります。
医療用医薬品事業におきましては、主力製品である「アサコール」の国内経口メサラジン製剤市場におけるトップブランドとしての地位をさらに強固なものにするとともに、「アコファイド」の市場構築に努め、同事業の柱に育成してまいります。また、権利を取得した「Entocort」と「アサコール」のシナジーにより、炎症性腸疾患領域におけるプレゼンスの向上に努めてまいります。
コンシューマーヘルスケア事業におきましては、売上を順調に拡大中の「ヘパリーゼ群」をさらに伸長させ、同事業の中核製品としてまいります。また、「コンドロイチン群」、「ウィズワン群」ならびに特徴あるカテゴリーである西洋ハーブ製剤「プレフェミン」の売上拡大に努め、業界内での地位向上を図ってまいります。
研究開発におきましては、国際社会に貢献する新薬を目指して、「Z-100」をはじめとした海外における新薬開発を積極的に推進するとともに、国内においても開発後期段階にある複数の開発を着実に進めてまいります。さらに、導入品を含めた新薬パイプラインの一層の充実と強化に努めてまいります。また、西洋ハーブ製剤などのコンシューマーヘルスケア製品の開発にも積極的に取り組んでまいります。
グローバル展開におきましては、成長著しいアジア地域における事業展開を推進し、海外売上高の拡大に挑戦してまいります。この一環として、株式の49%を取得したベトナムのPharmaceutical Joint Stock Company of February 3rdを通じた事業展開を加速させるとともに、他のアジア地域における拠点設立にも取り組んでまいります。
さらには、財務体質の一層の充実に努めるとともに、会社法、金融商品取引法などに対応した内部統制の運営強化を通じて、当社グループ経営の信頼性を一層高める努力を継続してまいります。