四半期報告書-第103期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において参天製薬グループが判断したものです。
(1)業績の状況
① 当第3四半期連結累計期間の業績の状況
国内医療用眼科薬市場は、消費税率引き上げに伴う需要の反動や薬価改定の影響があったものの、網膜疾患治療剤および抗アレルギー点眼剤の伸長等により、前年同期と比べ拡大しました。海外医療用眼科薬市場は、欧州・アジアで堅調に推移しました。国内一般用眼科薬市場は、前年同期と比べほぼ横ばいで推移しました。
このような市場環境の下、事業は堅調に推移し、当第3四半期連結累計期間の業績は、増収増益となりました。
[売上高]
前年同期と比べ7.2%増加し、1,168億4千2百万円となりました。
これは、主力の国内医療用医薬品事業における眼科用VEGF阻害剤「アイリーア硝子体内注射液」等の成長や、海外における普及促進活動により当社製品が市場に浸透したことによるものです。
[営業利益]
売上原価は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴って仕入価格が低減された影響などがあり、前年同期と比べ2.6%減少し、414億7千万円となりました。売上原価率は、前年同期と比べ3.6ポイント減少し、35.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う無形固定資産の減価償却費を計上したことなどにより、前年同期と比べ19.4%増加し、510億3千4百万円となりました。このうち研究開発費は、131億2千2百万円となりました。
これらにより、営業利益は、前年同期と比べ3.0%増加し、243億3千7百万円となりました。なお、売上原価ならびに販売費及び一般管理費に含まれる減価償却費およびのれん償却額の影響を除いた償却前営業利益は、297億3千5百万円となり、前年同期と比べ13.4%の増益となりました。
[経常利益]
前年同期と比べ2.1%増加し、248億1千1百万円となりました。
[四半期純利益]
前年同期と比べ5.3%増加し、161億9千万円となりました。
② 当第3四半期連結累計期間のセグメント別業績の状況
参天製薬グループは、医薬品事業とその他の事業セグメントから構成されます。売上高の多くは医薬品事業によっており、その全売上高に占める比率は、98.4%になります。
医薬品事業の売上高は、前年同期と比べ7.6%増加し、1,149億2千8百万円となりました。営業利益は、244億2千4百万円となりました。一方、その他の事業の売上高は、前年同期と比べ10.0%減少し、19億1千3百万円となりました。営業損失は、8千7百万円となりました。
(注) 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を表しています。
[医薬品事業]
(医療用医薬品)
<眼科薬>[国内]
薬価改定や消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動、後発品促進策の影響など売上減少要因が複数ありましたが、医療施設ごとの潜在ニーズとその変化を的確に捉えた医薬情報提供などの普及促進活動を展開し、特に新製品の市場浸透に注力することで、上述の売上減少を挽回することができました。その結果、国内医療用眼科薬の売上高は、前年同期と比べ0.9%増加し、766億3千7百万円となりました。
緑内障・高眼圧症領域では、主力製品の「タプロス点眼液」および「コソプト配合点眼液」は、数量ベースでは計画通り推移しました。しかしながら、上述の駆け込み需要の反動や、「コソプト配合点眼液」においては、薬価改定の影響があり、金額ベースでは前年同期と比べ減少となりました。それぞれの製品の売上高は、「タプロス点眼液」は、前年同期と比べ4.7%減少し、63億6百万円となり、「コソプト配合点眼液」は、前年同期と比べ10.9%減少し、82億1千9百万円となりました。
角結膜疾患治療剤領域では、ドライアイ(眼球乾燥症候群)などに伴う角結膜上皮障害の治療剤「ジクアス点眼液」の売上高は、新薬創出加算はあったものの消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、前年同期と比べ2.7%減少し、55億4千3百万円となりましたが、数量ベースでは堅調に推移しました。また、「ヒアレイン点眼液」の売上高は、後発品促進策や薬価改定の影響により、前年同期と比べ16.3%減少し、119億3千2百万円となりました。
合成抗菌点眼剤領域では、「クラビット点眼液」、「タリビッド点眼液」両剤合わせた売上高は、薬価改定や後発品促進策の影響により、前年同期と比べ20.2%減少し、57億8千9百万円となりました。
抗アレルギー点眼剤領域では、スギ花粉の飛散が前年と比べ小規模ではありましたが、平成25年11月上市の新製品「アレジオン点眼液」を中心に医薬情報提供活動に注力した結果、「リボスチン点眼液」と「アレジオン点眼液」を合わせた売上高は、前年同期と比べ84.7%増加し、41億5千3百万円となりました。
網膜疾患治療剤領域では、滲出型加齢黄斑変性等の治療ニーズに応える「アイリーア硝子体内注射液」の売上高は、市場が拡大する中、順調に市場浸透した結果、前年同期と比べ32.9%増加し、177億1千7百万円となりました。
[海外]
海外における医療用眼科薬の売上高は、円換算ベースで前年同期と比べ31.9%増加し、222億9千4百万円となりました。
欧州では医薬情報提供などの普及促進活動に注力した結果、緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」が市場に浸透してきました。
アジアにおいても、主力品の普及促進活動の展開により、中国を中心に、当社製品の市場浸透が進みました。
<抗リウマチ薬>抗リウマチ薬については、薬価改定や競合の影響もあり、「リマチル錠」、「アザルフィジンEN錠」ならびに「メトレート錠」等を合わせた売上高は、前年同期と比べ8.4%減少し、73億7千6百万円となりました。
<その他医薬品>その他医薬品には、技術提携(導出)契約に基づく収入、受託製造等が含まれます。また、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関し、関連する権利が移管され、各国・地域で参天製薬グループの製品としての販売が開始されるまでの間、米メルク社側に生じた利益の一部が契約に基づいて当社に還元されます。この収入が24億9千2百万円あったことにより、その他医薬品の売上高は、36億4千4百万円となりました。
(一般用医薬品)
一般用医薬品の売上高は、国内における消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響があったものの、「サンテ」シリーズ全体のブランド価値向上のための販売促進活動に注力したことや、高価格品が堅調に推移したことなどにより、前年同期と比べ0.5%増加し、49億7千6百万円となりました。
[その他の事業]
(医療機器)
医療機器の売上高は、高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティー」シリーズの普及促進活動に注力したものの、国内の競合の影響などもあり、前年同期と比べ10.7%減少し、17億2千7百万円となりました。
(その他)
その他の売上高は、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものと、サプリメント製品の販売によるもので、1億8千5百万円となりました。
③ 当第3四半期連結会計期間の財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産は、有価証券の減少などがありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う製造販売承認権の計上などにより、前連結会計年度末と比べ469億1千4百万円増加し、2,780億2千万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金、未払法人税等の減少などがありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関して長期借入れを行ったことなどにより、前連結会計年度末と比べ326億8百万円増加し、825億4百万円となりました。なお、平成26年6月に実行した短期借入れは、平成26年10月に長期借入れへ借換えました。
純資産は、利益剰余金、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ143億6百万円増加し、1,955億1千5百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比べ8.1ポイント減少し、70.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いが137億7千4百万円、売上債権の増加が40億5千8百万円ありましたが、税金等調整前四半期純利益が248億3千7百万円、減価償却費が48億円あったことなどにより、134億3千万円の収入(前年同期は160億3千8百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が29億6百万円ありましたが、固定資産の取得による支出が641億2千7百万円あったことなどにより、611億2千4百万円の支出(前年同期は59億4千6百万円の支出)となりました。なお、固定資産の取得の主な内容は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う無形固定資産の取得によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが81億8千1百万円ありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関し、長期借入れによる収入が400億円あったことなどにより、318億9千6百万円の収入(前年同期は79億2千6百万円の支出)となりました。なお、平成26年6月に実行した短期借入れ350億円は、平成26年10月に返済し長期借入金へ借換えました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べ141億1千4百万円減少し、582億8千1百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
中期経営計画について
参天製薬グループは、基本理念の実現に向けて、2020年に向けた長期的な経営ビジョンを掲げ、世界中の一人でも多くの患者さんの健康の増進に貢献するために、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」を目指します。さらに、長期的な経営ビジョンの実現に向け、より具体的な取り組みを進めるために、2014年度から2017年度までの4ヵ年の中期経営計画を策定し、以下の3つの基本方針を主たる対処すべき課題として取り組んでおります。
(1) 持続的成長を可能とするための製品創製への変革、生産性向上の実現
(2) アジア・欧州での事業成長および新規市場参入によるプレゼンスの向上
(3) 持続的な成長を実現するための人材育成および組織構築
(4)研究開発活動
参天製薬グループは、中長期的な成長の源泉として新製品の創製を重視しており、眼科薬を中心とした積極的な研究開発活動を進めています。
緑内障・高眼圧症領域において、プロスタグランジンF2α誘導体DE-085(一般名:タフルプロスト)は、平成20年12月より日本で「タプロス点眼液」として販売しています。海外では欧州とアジアで自社販売しており、中国では製造販売承認を申請中です。緑内障・高眼圧症を適応症とする配合剤DE-111(一般名:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩)は、平成26年11月に日本において「タプコム配合点眼液」として発売しました。また、欧州において、平成26年10月に製造販売承認を取得し、平成27年1月にドイツにて発売しました。順次各国にて、製造販売承認を取得し、発売する予定です。韓国では、平成26年12月に製造販売承認を申請しました。緑内障・高眼圧症を適応症とするEP2受容体作動薬DE-117(一般名:未定)は、米国で後期第Ⅱ相試験を実施中です。
角結膜疾患(ドライアイを含む)領域において、DE-089(一般名:ジクアホソルナトリウム)は、平成22年12月より日本で「ジクアス点眼液」として販売しています。また、韓国では平成25年10月より販売しています。中国では製造販売承認を申請中です。
網膜・ぶどう膜疾患領域において、ぶどう膜炎を適応症とするDE-109(一般名:シロリムス)は、米国、日本および欧州で第Ⅲ相試験を実施中です。また、DE-120(一般名:未定)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に第Ⅰ相/前期第Ⅱ相試験を米国で実施中です。
サンテン・エス・エー・エス(連結子会社)の臨床開発品について、Cyclokat(開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン、製品名:「Ikervis」(アイケルビス))は、重症ドライアイを適応症として欧州で平成25年12月より製造販売承認を申請中です。平成27年1月に欧州医薬品庁(EMA: European Medicines Agency)の欧州医薬品評価委員会(CHMP:Committee for Medicinal Products for Human Use)より承認勧告を取得しました。春季カタルを適応症とするVekacia(開発品名:ベカシア、一般名:シクロスポリン)は、欧州で第Ⅲ相試験を実施中です。
なお、当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、131億2千2百万円です。
(1)業績の状況
① 当第3四半期連結累計期間の業績の状況
国内医療用眼科薬市場は、消費税率引き上げに伴う需要の反動や薬価改定の影響があったものの、網膜疾患治療剤および抗アレルギー点眼剤の伸長等により、前年同期と比べ拡大しました。海外医療用眼科薬市場は、欧州・アジアで堅調に推移しました。国内一般用眼科薬市場は、前年同期と比べほぼ横ばいで推移しました。
このような市場環境の下、事業は堅調に推移し、当第3四半期連結累計期間の業績は、増収増益となりました。
| 前第3四半期連結累計期間 (百万円) | 当第3四半期連結累計期間 (百万円) | 対前年同期増減率 (%) | |
| 売上高 | 108,946 | 116,842 | 7.2 |
| 営業利益 | 23,633 | 24,337 | 3.0 |
| 経常利益 | 24,297 | 24,811 | 2.1 |
| 四半期純利益 | 15,376 | 16,190 | 5.3 |
| 償却前営業利益 | 26,215 | 29,735 | 13.4 |
[売上高]
前年同期と比べ7.2%増加し、1,168億4千2百万円となりました。
これは、主力の国内医療用医薬品事業における眼科用VEGF阻害剤「アイリーア硝子体内注射液」等の成長や、海外における普及促進活動により当社製品が市場に浸透したことによるものです。
[営業利益]
売上原価は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴って仕入価格が低減された影響などがあり、前年同期と比べ2.6%減少し、414億7千万円となりました。売上原価率は、前年同期と比べ3.6ポイント減少し、35.5%となりました。
販売費及び一般管理費は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う無形固定資産の減価償却費を計上したことなどにより、前年同期と比べ19.4%増加し、510億3千4百万円となりました。このうち研究開発費は、131億2千2百万円となりました。
これらにより、営業利益は、前年同期と比べ3.0%増加し、243億3千7百万円となりました。なお、売上原価ならびに販売費及び一般管理費に含まれる減価償却費およびのれん償却額の影響を除いた償却前営業利益は、297億3千5百万円となり、前年同期と比べ13.4%の増益となりました。
[経常利益]
前年同期と比べ2.1%増加し、248億1千1百万円となりました。
[四半期純利益]
前年同期と比べ5.3%増加し、161億9千万円となりました。
② 当第3四半期連結累計期間のセグメント別業績の状況
参天製薬グループは、医薬品事業とその他の事業セグメントから構成されます。売上高の多くは医薬品事業によっており、その全売上高に占める比率は、98.4%になります。
医薬品事業の売上高は、前年同期と比べ7.6%増加し、1,149億2千8百万円となりました。営業利益は、244億2千4百万円となりました。一方、その他の事業の売上高は、前年同期と比べ10.0%減少し、19億1千3百万円となりました。営業損失は、8千7百万円となりました。
| 国内 | 海外 | 合計 | ||||
| 金額 (百万円) | 対前年同期 増減率(%) | 金額 (百万円) | 対前年同期 増減率(%) | 金額 (百万円) | 対前年同期 増減率(%) | |
| 医薬品事業 | 89,384 | 0.0 | 25,544 | 46.5 | 114,928 | 7.6 |
| 医療用医薬品 | 84,460 | 0.0 | 25,491 | 46.4 | 109,952 | 7.9 |
| うち眼科薬 | 76,637 | 0.9 | 22,294 | 31.9 | 98,931 | 6.6 |
| うち抗リウマチ薬 | 7,341 | △8.0 | 34 | △51.8 | 7,376 | △8.4 |
| うちその他医薬品 | 481 | △10.9 | 3,162 | 631.1 | 3,644 | 274.6 |
| 一般用医薬品 | 4,923 | 0.0 | 52 | 83.6 | 4,976 | 0.5 |
| その他の事業 | 1,890 | △9.5 | 22 | △38.3 | 1,913 | △10.0 |
| 医療機器 | 1,704 | △10.2 | 22 | △38.3 | 1,727 | △10.7 |
| その他 | 185 | △2.3 | - | - | 185 | △2.3 |
| 合計 | 91,274 | △0.2 | 25,567 | 46.3 | 116,842 | 7.2 |
(注) 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を表しています。
[医薬品事業]
(医療用医薬品)
<眼科薬>[国内]
薬価改定や消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動、後発品促進策の影響など売上減少要因が複数ありましたが、医療施設ごとの潜在ニーズとその変化を的確に捉えた医薬情報提供などの普及促進活動を展開し、特に新製品の市場浸透に注力することで、上述の売上減少を挽回することができました。その結果、国内医療用眼科薬の売上高は、前年同期と比べ0.9%増加し、766億3千7百万円となりました。
緑内障・高眼圧症領域では、主力製品の「タプロス点眼液」および「コソプト配合点眼液」は、数量ベースでは計画通り推移しました。しかしながら、上述の駆け込み需要の反動や、「コソプト配合点眼液」においては、薬価改定の影響があり、金額ベースでは前年同期と比べ減少となりました。それぞれの製品の売上高は、「タプロス点眼液」は、前年同期と比べ4.7%減少し、63億6百万円となり、「コソプト配合点眼液」は、前年同期と比べ10.9%減少し、82億1千9百万円となりました。
角結膜疾患治療剤領域では、ドライアイ(眼球乾燥症候群)などに伴う角結膜上皮障害の治療剤「ジクアス点眼液」の売上高は、新薬創出加算はあったものの消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により、前年同期と比べ2.7%減少し、55億4千3百万円となりましたが、数量ベースでは堅調に推移しました。また、「ヒアレイン点眼液」の売上高は、後発品促進策や薬価改定の影響により、前年同期と比べ16.3%減少し、119億3千2百万円となりました。
合成抗菌点眼剤領域では、「クラビット点眼液」、「タリビッド点眼液」両剤合わせた売上高は、薬価改定や後発品促進策の影響により、前年同期と比べ20.2%減少し、57億8千9百万円となりました。
抗アレルギー点眼剤領域では、スギ花粉の飛散が前年と比べ小規模ではありましたが、平成25年11月上市の新製品「アレジオン点眼液」を中心に医薬情報提供活動に注力した結果、「リボスチン点眼液」と「アレジオン点眼液」を合わせた売上高は、前年同期と比べ84.7%増加し、41億5千3百万円となりました。
網膜疾患治療剤領域では、滲出型加齢黄斑変性等の治療ニーズに応える「アイリーア硝子体内注射液」の売上高は、市場が拡大する中、順調に市場浸透した結果、前年同期と比べ32.9%増加し、177億1千7百万円となりました。
[海外]
海外における医療用眼科薬の売上高は、円換算ベースで前年同期と比べ31.9%増加し、222億9千4百万円となりました。
欧州では医薬情報提供などの普及促進活動に注力した結果、緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」が市場に浸透してきました。
アジアにおいても、主力品の普及促進活動の展開により、中国を中心に、当社製品の市場浸透が進みました。
<抗リウマチ薬>抗リウマチ薬については、薬価改定や競合の影響もあり、「リマチル錠」、「アザルフィジンEN錠」ならびに「メトレート錠」等を合わせた売上高は、前年同期と比べ8.4%減少し、73億7千6百万円となりました。
<その他医薬品>その他医薬品には、技術提携(導出)契約に基づく収入、受託製造等が含まれます。また、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関し、関連する権利が移管され、各国・地域で参天製薬グループの製品としての販売が開始されるまでの間、米メルク社側に生じた利益の一部が契約に基づいて当社に還元されます。この収入が24億9千2百万円あったことにより、その他医薬品の売上高は、36億4千4百万円となりました。
(一般用医薬品)
一般用医薬品の売上高は、国内における消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響があったものの、「サンテ」シリーズ全体のブランド価値向上のための販売促進活動に注力したことや、高価格品が堅調に推移したことなどにより、前年同期と比べ0.5%増加し、49億7千6百万円となりました。
[その他の事業]
(医療機器)
医療機器の売上高は、高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティー」シリーズの普及促進活動に注力したものの、国内の競合の影響などもあり、前年同期と比べ10.7%減少し、17億2千7百万円となりました。
(その他)
その他の売上高は、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものと、サプリメント製品の販売によるもので、1億8千5百万円となりました。
③ 当第3四半期連結会計期間の財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産は、有価証券の減少などがありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う製造販売承認権の計上などにより、前連結会計年度末と比べ469億1千4百万円増加し、2,780億2千万円となりました。
負債は、支払手形及び買掛金、未払法人税等の減少などがありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関して長期借入れを行ったことなどにより、前連結会計年度末と比べ326億8百万円増加し、825億4百万円となりました。なお、平成26年6月に実行した短期借入れは、平成26年10月に長期借入れへ借換えました。
純資産は、利益剰余金、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ143億6百万円増加し、1,955億1千5百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比べ8.1ポイント減少し、70.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いが137億7千4百万円、売上債権の増加が40億5千8百万円ありましたが、税金等調整前四半期純利益が248億3千7百万円、減価償却費が48億円あったことなどにより、134億3千万円の収入(前年同期は160億3千8百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入が29億6百万円ありましたが、固定資産の取得による支出が641億2千7百万円あったことなどにより、611億2千4百万円の支出(前年同期は59億4千6百万円の支出)となりました。なお、固定資産の取得の主な内容は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う無形固定資産の取得によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが81億8千1百万円ありましたが、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関し、長期借入れによる収入が400億円あったことなどにより、318億9千6百万円の収入(前年同期は79億2千6百万円の支出)となりました。なお、平成26年6月に実行した短期借入れ350億円は、平成26年10月に返済し長期借入金へ借換えました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べ141億1千4百万円減少し、582億8千1百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
中期経営計画について
参天製薬グループは、基本理念の実現に向けて、2020年に向けた長期的な経営ビジョンを掲げ、世界中の一人でも多くの患者さんの健康の増進に貢献するために、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」を目指します。さらに、長期的な経営ビジョンの実現に向け、より具体的な取り組みを進めるために、2014年度から2017年度までの4ヵ年の中期経営計画を策定し、以下の3つの基本方針を主たる対処すべき課題として取り組んでおります。
(1) 持続的成長を可能とするための製品創製への変革、生産性向上の実現
(2) アジア・欧州での事業成長および新規市場参入によるプレゼンスの向上
(3) 持続的な成長を実現するための人材育成および組織構築
(4)研究開発活動
参天製薬グループは、中長期的な成長の源泉として新製品の創製を重視しており、眼科薬を中心とした積極的な研究開発活動を進めています。
緑内障・高眼圧症領域において、プロスタグランジンF2α誘導体DE-085(一般名:タフルプロスト)は、平成20年12月より日本で「タプロス点眼液」として販売しています。海外では欧州とアジアで自社販売しており、中国では製造販売承認を申請中です。緑内障・高眼圧症を適応症とする配合剤DE-111(一般名:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩)は、平成26年11月に日本において「タプコム配合点眼液」として発売しました。また、欧州において、平成26年10月に製造販売承認を取得し、平成27年1月にドイツにて発売しました。順次各国にて、製造販売承認を取得し、発売する予定です。韓国では、平成26年12月に製造販売承認を申請しました。緑内障・高眼圧症を適応症とするEP2受容体作動薬DE-117(一般名:未定)は、米国で後期第Ⅱ相試験を実施中です。
角結膜疾患(ドライアイを含む)領域において、DE-089(一般名:ジクアホソルナトリウム)は、平成22年12月より日本で「ジクアス点眼液」として販売しています。また、韓国では平成25年10月より販売しています。中国では製造販売承認を申請中です。
網膜・ぶどう膜疾患領域において、ぶどう膜炎を適応症とするDE-109(一般名:シロリムス)は、米国、日本および欧州で第Ⅲ相試験を実施中です。また、DE-120(一般名:未定)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に第Ⅰ相/前期第Ⅱ相試験を米国で実施中です。
サンテン・エス・エー・エス(連結子会社)の臨床開発品について、Cyclokat(開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン、製品名:「Ikervis」(アイケルビス))は、重症ドライアイを適応症として欧州で平成25年12月より製造販売承認を申請中です。平成27年1月に欧州医薬品庁(EMA: European Medicines Agency)の欧州医薬品評価委員会(CHMP:Committee for Medicinal Products for Human Use)より承認勧告を取得しました。春季カタルを適応症とするVekacia(開発品名:ベカシア、一般名:シクロスポリン)は、欧州で第Ⅲ相試験を実施中です。
なお、当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、131億2千2百万円です。