四半期報告書-第104期第1四半期(平成27年4月1日-平成27年6月30日)

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2015/08/07 13:53
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において参天製薬グループが判断したものです。
(1)業績
<1>IFRS(フル)ベース
参天製薬グループでは、日本、アジア、欧州および米国などで事業を展開しています。また、参天製薬株式会社の株主構成は、外国人投資家の株式保有比率が40%を超える高い水準となっています。これらの状況を踏まえ、資本市場において、財務情報の国際的な比較性向上を目指し、前連結会計年度より国際会計基準(以下、IFRS)を適用しています。
なお、前第1四半期連結累計期間の諸数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っています。
日本基準とIFRSとの主要な差異は次のとおりです。
(表示科目)
・IFRSの「売上収益」は、日本基準での「売上高」に相当します。
・IFRSの「営業利益」は、日本基準での「営業利益」と異なり、従来の営業活動に関する利益に加えて、日本基準での「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」および「特別損失」項目が含まれます。ただし、これらの項目のうち、受取利息や支払利息、為替差損益などは「金融収益」「金融費用」として区分され、IFRSの「営業利益」には含まれません。
(詳細項目)
・日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、一定の要件を満たしたものを無形資産として計上し、使用可能となった時点から見積耐用年数にわたって定額法で償却しています。
・日本基準では、のれんについては、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは償却を行っていません。
・日本基準では、退職給付に係る数理計算上の差異を発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数で償却していましたが、IFRSでは確定給付負債の純額の再測定の金額を発生時にその他の包括利益で認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。
ア)業績の状況
当第1四半期連結累計期間の国内医療用眼科薬市場は、網膜疾患治療剤および緑内障治療剤の伸長等により、前年同期と比べ拡大しました。海外医療用眼科薬市場は、欧州・アジアで堅調に推移しました。また、国内一般用眼科薬市場は、前年同期と比べ拡大しました。
このような市場環境の下、事業は堅調に推移し、当第1四半期連結累計期間の業績は増収増益となりました。
(単位:百万円)
前第1四半期
連結累計期間
当第1四半期
連結累計期間
対前年同期増減率
売上収益33,68747,97542.4%
営業利益5,88510,79983.5%
税引前四半期利益5,95911,22688.4%
親会社の所有者に
帰属する四半期利益
4,0657,54185.5%

[売上収益]
前年同期と比べ42.4%増加し、479億7千5百万円となりました。
これは、主力の国内医療用医薬品事業における眼科用VEGF阻害剤「アイリーア硝子体内注射液」の継続的な売上伸長や、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う海外を中心とした成長等によるものです。
[営業利益]
売上総利益は、大幅な売上収益の増加に伴い、前年同期と比べ100億8百万円増加し、301億6百万円となりました。なお、売上原価率は、前年同期と比べ3.1ポイント減少し、37.2%となりました。
販売費及び一般管理費は、米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴い、販売活動に関する費用が増加したことなどにより、前年同期と比べ30.8%増加し、133億1千3百万円となり、研究開発費は、45億8千7百万円となりました。また、上述の米メルク社の眼科製品の譲り受けに伴う無形資産の償却費を計上したことなどにより、製品に係る無形資産償却費は、14億3千1百万円となりました。その他の収益は9千9百万円、その他の費用は7千5百万円となりました。
これらにより、営業利益は107億9千9百万円となり、前年同期と比べ83.5%増加しました。
[税引前四半期利益]
税引前四半期利益は112億2千6百万円となり、前年同期と比べ88.4%増加しました。
[親会社の所有者に帰属する四半期利益]
親会社の所有者に帰属する四半期利益は75億4千1百万円となり、前年同期と比べ85.5%増加しました。売上収益に対するその比率は、15.7%となりました。
イ)セグメント別業績の状況
参天製薬グループは、医薬品事業とその他の事業セグメントから構成されます。売上収益の多くは医薬品事業によっており、その全売上収益に占める比率は、98.7%になります。
医薬品事業の売上収益は、前年同期と比べ43.2%増加し、473億5千6百万円となりました。営業利益は、112億7千4百万円となりました。一方、その他の事業の売上収益は、前年同期と比べ0.1%増加し、6億1千9百万円となりました。営業損失は、4億7千5百万円となりました。
(単位:百万円)
国内海外合計
金額対前年同期
増減率
金額対前年同期
増減率
金額対前年同期
増減率
医薬品事業34,34332.8%13,01380.4%47,35643.2%
医療用医薬品31,97530.2%12,99580.5%44,97041.6%
うち眼科薬29,23432.8%11,59467.3%40,82741.1%
うち抗リウマチ薬2,6129.5%-△100.0%2,6128.8%
うちその他医薬品129△16.6%1,402447.1%1,531272.2%
一般用医薬品2,36881.5%1853.9%2,38681.3%
その他の事業606△1.8%12-6190.1%
医療機器532△6.0%12-544△3.9%
その他7544.9%--7544.9%
合計34,94932.0%13,02680.6%47,97542.4%

(注) 各セグメントの売上収益は、外部顧客に対する売上収益を表しています。
ⅰ)医薬品事業
a)医療用医薬品
(眼科薬)
・国内
医療施設ごとの潜在ニーズとその変化を的確に捉えた医薬情報提供などの普及促進活動を展開していること、前年度において消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響によって一時的に売上収益が減少していたこともあり、国内医療用眼科薬の売上収益は、前年同期と比べ32.8%増加し、292億3千4百万円となりました。
緑内障・高眼圧症においては、主力製品の「タプロス点眼液」、「コソプト配合点眼液」はほぼ計画通り推移しました。それぞれの製品の売上収益は、「タプロス点眼液」は、前年同期と比べ33.2%増加し、22億9千万円となりました。「コソプト配合点眼液」は、前年同期と比べ14.0%増加し、28億3千5百万円となりました。
角結膜疾患治療剤領域においては、ドライアイ(眼球乾燥症候群)などに伴う角結膜上皮障害の治療剤「ヒアレイン点眼液」および「ジクアス点眼液」はほぼ計画通り推移しました。それぞれの製品の売上収益は、「ヒアレイン点眼液」は、前年同期と比べほぼ横ばいの37億9千7百万円となりました。「ジクアス点眼液」は、前年同期と比べ44.5%増加し、20億8千7百万円となりました。
合成抗菌点眼剤領域においては、「クラビット点眼液」、「タリビッド点眼液」両剤合わせた売上収益は、前年同期と比べ4.8%減少し、17億9千8百万円となりました。
抗アレルギー点眼剤領域では、2013年11月上市の「アレジオン点眼液」を中心に医薬情報提供活動に注力した結果、「アレジオン点眼液」と「リボスチン点眼液」を合わせた売上収益は、前年同期と比べ28.0%増加し、14億2千7百万円となりました。
網膜疾患治療剤領域においては、滲出型加齢黄斑変性等の治療ニーズに応える「アイリーア硝子体内注射液」の売上収益は、市場が拡大する中、順調に市場浸透した結果、前年同期と比べ92.1%増加し、90億1百万円となりました。
・海外
米メルク社の眼科製品の譲り受けの効果もあり、海外における売上収益は、円換算ベースで前年同期と比べ67.3%増加し、115億9千4百万円となりました。
欧州における売上収益は、円換算ベースで前年同期と比べ66.9%増加し、52億9千万円となりました。医薬情報提供などの普及促進活動への注力の結果、緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」、「タプティコム」が市場に浸透しています。
アジアにおける売上収益は、円換算ベースで前年同期と比べ68.5%増加し、62億8千9百万円となりました。主力品の普及促進活動の展開により、中国を中心に当社製品の市場浸透が進んでいます。
(抗リウマチ薬)
抗リウマチ薬については、「リマチル錠」、「アザルフィジンEN錠」ならびに「メトレート錠」等を合わせた売上収益は、前年同期と比べ8.8%増加し、26億1千2百万円となりました。
(その他医薬品)
その他医薬品には、技術提携(導出)契約に基づく収入、受託製造等が含まれます。また、米メルク社の眼科製品の譲り受けに関し、関連する法制上の手続きが完了し、各国・地域で参天製薬グループの製品としての販売が開始されるまでの間、米メルク社側に生じた利益の一部が契約に基づいて当社に還元されます。この収入が12億2千万円あったことにより、その他医薬品の売上収益は、15億3千1百万円となりました。
b)一般用医薬品
一般用医薬品の売上収益は、「サンテ」シリーズ全体のブランド価値向上のための販売促進活動に注力したこと、インバウンド需要の拡大、高価格品が堅調に推移したことなどにより、前年同期と比べ81.3%増加し、23億8千6百万円となりました。
ⅱ)その他の事業
a)医療機器
医療機器の売上収益は、高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティー」シリーズの普及促進活動に注力したものの、国内の競合の影響などもあり、前年同期と比べ3.9%減少し、5億4千4百万円となりました。
b)その他
その他の売上収益は、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものと、サプリメント製品の販売によるもので、7千5百万円となりました。
<2>コアベース
参天製薬グループではIFRS適用を機に、上述のIFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益、費用を控除した「コアベース」での財務情報を経常的な業績を示す指標として、併せて開示します。IFRS(フル)ベースによる業績からコアベースでの業績への調整において控除する収益、費用は次のとおりです。
・製品に係る無形資産償却費
・その他の収益
・その他の費用
・金融収益
・金融費用
これらの項目に係る法人所得税費用を調整し、コアベースでの四半期利益を算出しています。
当第1四半期連結累計期間のコアベースでの業績は、以下のとおりとなりました。なお、( )内の数値はIFRS(フル)ベースでの業績です。
(単位:百万円)
コアベース前第1四半期連結累計期間当第1四半期連結累計期間対前年同期増減率
(フルベース)(フルベース)(フルベース)
売上収益33,687(33,687)47,975(47,975)42.4%(42.4%)
営業利益5,850(5,885)12,206(10,799)108.6%(83.5%)
四半期利益3,902(4,065)8,208(7,541)110.3%(85.5%)

(2)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の資産は、売上収益の増加による営業債権及びその他の債権ならびに棚卸資産などの増加がありましたが、法人税等および配当金などの支払いによる現金及び現金同等物などの減少により、前連結会計年度末と比べ27億5千3百万円減少し、3,014億4千7百万円となりました。
資本は、利益剰余金およびその他の資本の構成要素の増加などにより、前連結会計年度末と比べ47億1千9百万円増加し、2,164億9千8百万円となりました。
負債は、借入金の返済などによる金融負債の減少および法人税等の支払いによる未払法人所得税等の減少などにより、前連結会計年度末と比べ74億7千2百万円減少し、849億4千9百万円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ2.2ポイント増加し、71.8%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期利益が75億4千1百万円、減価償却費及び償却費が21億7千3百万円ありましたが、法人所得税の支払いが66億5千5百万円、営業債権及びその他の債権の増加が32億4千5百万円あったことなどにより、3億3千8百万円の支出(前年同期は、49億7千9百万円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が20億1百万円あったことなどにより、25億5千9百万円の支出(前年同期は、1億5千9百万円の収入)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが48億5千万円、長期借入金の返済による支出が29億4千9百万円あったことなどにより、75億5千7百万円の支出(前年同期は、309億6千6百万円の収入)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べ98億7千2百万円減少し、560億5千1百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
中期経営計画について
参天製薬グループは、基本理念の実現に向けて、2020年に向けた長期的な経営ビジョンを掲げ、世界中の一人でも多くの患者さんの健康の増進に貢献するために、「世界で存在感のあるスペシャリティ・カンパニー」を目指します。さらに、長期的な経営ビジョンの実現に向け、より具体的な取り組みを進めるために、2014年度から2017年度までの4ヵ年の中期経営計画を策定し、以下の3つの基本方針を主たる対処すべき課題として取り組んでいます。
(ⅰ) 持続的成長を可能とするための製品創製への変革、生産性向上の実現
(ⅱ) アジア・欧州での事業成長および新規市場参入によるプレゼンスの向上
(ⅲ) 持続的な成長を実現するための人材育成および組織構築
2018年3月期 財務目標
売上高2,050 億 円 以 上
営業利益450 億 円 以 上
当期純利益310 億 円 以 上
ROE13 % 以 上
研究開発費210 億 円 程 度
償却前営業利益545 億 円 以 上
配当性向40 % を 目 途

(5)研究開発活動
参天製薬グループは、中長期的な成長の源泉として新製品の創製を重視しており、眼科薬を中心とした積極的な研究開発活動を進めています。
緑内障・高眼圧症領域において、プロスタグランジンF2α誘導体DE-085(一般名:タフルプロスト)は、2008年12月より日本で「タプロス点眼液」として販売しています。海外では欧州とアジアで自社販売しており、中国では製造販売承認を申請中です。緑内障・高眼圧症を適応症とする配合剤DE-111(一般名:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩)は、2014年11月より日本において「タプコム配合点眼液」として販売しています。欧州において、2014年10月に製造販売承認を取得し、「TAPTIQOM」(タプティコム)として2015年1月より順次、各国にて発売しています。韓国において、2015年6月に製造販売承認を取得しました。また、アジアでも2015年3月より順次製造販売承認を申請中です。緑内障・高眼圧症を適応症とするEP2受容体作動薬DE-117(一般名:未定)は、米国で後期第Ⅱ相試験を終了しました。
角結膜疾患(ドライアイを含む)領域において、DE-089(一般名:ジクアホソルナトリウム)は、2010年12月より日本で「ジクアス点眼液」として販売しています。また、韓国では2013年10月より販売しています。中国では製造販売承認を申請中です。
網膜・ぶどう膜疾患領域において、ぶどう膜炎を適応症とするDE-109(一般名:シロリムス)は、欧州において2015年2月に製造販売承認を申請しました。また、米国、他で第Ⅲ相試験を実施中です。DE-120(一般名:未定)は、滲出型加齢黄斑変性を対象に前期第Ⅱ相試験を米国で実施中です。
Santen S.A.S.(連結子会社)の臨床開発品について、Cyclokat(開発品名:シクロカット、一般名:シクロスポリン、製品名:「Ikervis」(アイケルビス))は、2015年7月に、成人患者において人工涙液等で効果が不十分なドライアイに伴う重度の角膜炎を適応症として、ドイツにて発売し、順次、欧州各国にて発売する予定です。春季カタルを適応症とするVekacia(開発品名:ベカシア、一般名:シクロスポリン)は、欧州で第Ⅲ相試験を実施中です。
なお、当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、45億8千7百万円です。

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