有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
(1) 2035年ビジョン
2035年ビジョンとして、新たに「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」となることを掲げました。
第5期中期経営計画において、がん領域へのトランスフォーメーションと継続的な成長を実現いたしました。これにより、2030年度目標である「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」への道筋が明確になってきております。
効率的かつ強靭な組織を構築することで、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTs(Breakthrough Generating Technologies)※1 の特定を進め、2035年ビジョンの実現に向け第6期中期経営計画を推進して参ります。
※1 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム
2035年ビジョン達成に向けた第6期中期経営計画の位置づけ

(2) 第6期中期経営計画(2026年度‐2030年度)
2030年度目標「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を達成し、2035年ビジョン実現に向けた成長加速と次世代基盤構築を目指す計画として第6期中期経営計画を策定いたしました。

① 第6期中期経営計画の達成に向けた戦略
(ⅰ) 2030年度計数目標
以下の戦略を実行していくことで、売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、1株当たり当期利益(EPS)260円以上を目指して参ります。
(ⅱ) Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035(DXd ADCの製品価値最大化により、2035年には
グローバルトップ5オンコロジー企業へ)
エンハーツ及びダトロウェイを中心に、がん事業を拡大し、2030年度にがん領域売上収益2兆3,000億円以上を目指すため、今後の5年間で20以上の適応症の上市を目指して参ります。
より速く、より確実に新薬を承認取得する力を高めるための開発スピードの向上(RD Excellence)と同時に、承認を取得した製品を速やかに世界中の患者さんに届け、製品価値を最大限に引き出す力(Business Excellence)を高めるためのケイパビリティの継続的な向上を図って参ります。
グローバルサプライチェーンを再構築することで、ADC製品の安定供給とBGTs候補品の迅速な立ち上げを実現して参ります。
既に確立した乳がん領域でのプレゼンスを維持し拡大するとともに、肺がん領域でも強いリーダーシップの構築を目指して参ります。
(ⅲ) Identify next BGTs by 2030(DXd ADCに続く、新BGTsを特定し、開発加速化)
当社は、2030年までに次世代のBGTsを特定することを重要な戦略目標として位置づけております。
当社の第1のBGTであるDXd ADCは、現在エンハーツ及びダトロウェイの2製品が上市済であるほか、複数のプログラムが開発段階にあります。DXd ADCで培った知見と実績をもとに、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複数のモダリティについても研究開発を加速して参ります。
また、BGT候補の継続的な創出を支えるため、国内外の研究拠点の拡充やAI・データ駆動型創薬の推進、オープンイノベーション※2の強化を通じて、次世代技術を確立し、標的獲得のエコシステム構築を図って参ります。
持続的な成長を実現するため、これらの取組を通じて、2030年度までに複数のBGTsを特定し、その開発加速化を推進して参ります。
※2 自社内の研究開発に加え、外部の研究機関や企業との連携を通じて技術・知見を取り込み、研究開発の高度化及びイノベーション創出を図る考え方
(ⅳ) Operational Excellence(全社にわたるOperational Excellenceを実現し、利益創出力を強化)
上記(ⅱⅲ)の事業投資を実現させる基盤として、Operational Excellence※3の不断の追求に取り組んで参ります。
AI活用等による生産性の飛躍的向上を実現し、デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と戦略的人材配置を一体で進め、利益創出力を高めて参ります。
次に調達・外注構造の抜本的最適化を行って参ります。グローバル共通のERP(Enterprise Resource Planning)プラットフォーム導入を通じた調達プロセスの最適化によるコスト削減を行って参ります。
これらの取組により計2,000億円以上のコストの最適化を実現し、収益性を向上させることでさらなる成長投資、株主還元を推進して参ります。
新薬事業全領域の商業化活動をグローバルで一元的に担う新組織を設置いたします(2027年4月より稼働予定)。これにより、組織・要員最適化を含む、事業戦略に沿ったリソース配分や事業投資判断を推進して参ります。
※3 組織のあらゆる業務プロセスを継続的に改善・最適化することで、高い品質・効率・生産性を持続的に実現しようとする経営の考え方・取組
(ⅴ) Be a trusted partner for sustainable society(多様なステークホルダーへ貢献し、信頼されるパートナーに)
当社は、社会から信頼されるパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献することを経営の重要な基盤と位置づけております。Patient Centricity(患者中心)の実践に取り組むとともに、高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献を実現して参ります。
さらに、バリューチェーン全体にわたる環境負荷の低減に努めるとともに、長期的視点を持つ投資家との信頼関係の構築を推進して参ります。
② 株主還元方針
当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。株主還元をより安定的・継続的なものとするため、新たに累進配当を導入いたします。
第5期中期経営計画期間においても利益成長に応じた増配を毎年実施し、2021年度に27円だった年間配当金は2025年度には78円とする予定です。第6期中期経営計画期間においても、この増配の流れをさらに確実なものとするべく、配当金は原則として維持・増配し続ける累進配当のもと、各年度の調整後DOE※4を10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げております。
配当に加え、自己株式の取得についても株主還元の選択肢として位置づけており、累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境などを総合的に勘案しながら、機動的に実施することを検討して参ります。
※4 調整後DOE:株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE(配当総額÷株主資本)

③ 計数目標
第6期中期経営計画における2030年度の計数目標として、売上収益3兆円以上、営業利益率6,000億円以上、EPS260円以上、調整後DOE10.0%以上を目指しております。なお、2030年度の為替レートの前提は1USD=150円、1EUR=180円であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
(1) 2035年ビジョン
2035年ビジョンとして、新たに「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」となることを掲げました。
第5期中期経営計画において、がん領域へのトランスフォーメーションと継続的な成長を実現いたしました。これにより、2030年度目標である「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」への道筋が明確になってきております。
効率的かつ強靭な組織を構築することで、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTs(Breakthrough Generating Technologies)※1 の特定を進め、2035年ビジョンの実現に向け第6期中期経営計画を推進して参ります。
※1 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム
2035年ビジョン達成に向けた第6期中期経営計画の位置づけ

(2) 第6期中期経営計画(2026年度‐2030年度)
2030年度目標「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を達成し、2035年ビジョン実現に向けた成長加速と次世代基盤構築を目指す計画として第6期中期経営計画を策定いたしました。

① 第6期中期経営計画の達成に向けた戦略
(ⅰ) 2030年度計数目標
以下の戦略を実行していくことで、売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、1株当たり当期利益(EPS)260円以上を目指して参ります。
(ⅱ) Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035(DXd ADCの製品価値最大化により、2035年には
グローバルトップ5オンコロジー企業へ)
エンハーツ及びダトロウェイを中心に、がん事業を拡大し、2030年度にがん領域売上収益2兆3,000億円以上を目指すため、今後の5年間で20以上の適応症の上市を目指して参ります。
より速く、より確実に新薬を承認取得する力を高めるための開発スピードの向上(RD Excellence)と同時に、承認を取得した製品を速やかに世界中の患者さんに届け、製品価値を最大限に引き出す力(Business Excellence)を高めるためのケイパビリティの継続的な向上を図って参ります。
グローバルサプライチェーンを再構築することで、ADC製品の安定供給とBGTs候補品の迅速な立ち上げを実現して参ります。
既に確立した乳がん領域でのプレゼンスを維持し拡大するとともに、肺がん領域でも強いリーダーシップの構築を目指して参ります。
(ⅲ) Identify next BGTs by 2030(DXd ADCに続く、新BGTsを特定し、開発加速化)
当社は、2030年までに次世代のBGTsを特定することを重要な戦略目標として位置づけております。
当社の第1のBGTであるDXd ADCは、現在エンハーツ及びダトロウェイの2製品が上市済であるほか、複数のプログラムが開発段階にあります。DXd ADCで培った知見と実績をもとに、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複数のモダリティについても研究開発を加速して参ります。
また、BGT候補の継続的な創出を支えるため、国内外の研究拠点の拡充やAI・データ駆動型創薬の推進、オープンイノベーション※2の強化を通じて、次世代技術を確立し、標的獲得のエコシステム構築を図って参ります。
持続的な成長を実現するため、これらの取組を通じて、2030年度までに複数のBGTsを特定し、その開発加速化を推進して参ります。
※2 自社内の研究開発に加え、外部の研究機関や企業との連携を通じて技術・知見を取り込み、研究開発の高度化及びイノベーション創出を図る考え方
(ⅳ) Operational Excellence(全社にわたるOperational Excellenceを実現し、利益創出力を強化)
上記(ⅱⅲ)の事業投資を実現させる基盤として、Operational Excellence※3の不断の追求に取り組んで参ります。
AI活用等による生産性の飛躍的向上を実現し、デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と戦略的人材配置を一体で進め、利益創出力を高めて参ります。
次に調達・外注構造の抜本的最適化を行って参ります。グローバル共通のERP(Enterprise Resource Planning)プラットフォーム導入を通じた調達プロセスの最適化によるコスト削減を行って参ります。
これらの取組により計2,000億円以上のコストの最適化を実現し、収益性を向上させることでさらなる成長投資、株主還元を推進して参ります。
新薬事業全領域の商業化活動をグローバルで一元的に担う新組織を設置いたします(2027年4月より稼働予定)。これにより、組織・要員最適化を含む、事業戦略に沿ったリソース配分や事業投資判断を推進して参ります。
※3 組織のあらゆる業務プロセスを継続的に改善・最適化することで、高い品質・効率・生産性を持続的に実現しようとする経営の考え方・取組
(ⅴ) Be a trusted partner for sustainable society(多様なステークホルダーへ貢献し、信頼されるパートナーに)
当社は、社会から信頼されるパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献することを経営の重要な基盤と位置づけております。Patient Centricity(患者中心)の実践に取り組むとともに、高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献を実現して参ります。
さらに、バリューチェーン全体にわたる環境負荷の低減に努めるとともに、長期的視点を持つ投資家との信頼関係の構築を推進して参ります。
② 株主還元方針
当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。株主還元をより安定的・継続的なものとするため、新たに累進配当を導入いたします。
第5期中期経営計画期間においても利益成長に応じた増配を毎年実施し、2021年度に27円だった年間配当金は2025年度には78円とする予定です。第6期中期経営計画期間においても、この増配の流れをさらに確実なものとするべく、配当金は原則として維持・増配し続ける累進配当のもと、各年度の調整後DOE※4を10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げております。
配当に加え、自己株式の取得についても株主還元の選択肢として位置づけており、累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境などを総合的に勘案しながら、機動的に実施することを検討して参ります。
※4 調整後DOE:株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE(配当総額÷株主資本)

③ 計数目標
第6期中期経営計画における2030年度の計数目標として、売上収益3兆円以上、営業利益率6,000億円以上、EPS260円以上、調整後DOE10.0%以上を目指しております。なお、2030年度の為替レートの前提は1USD=150円、1EUR=180円であります。