有価証券報告書-第62期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します」を掲げ、その具現に向けて、長期ビジョン「HOPE100(Aim for Health Of People and our Enterprises)」のもと、中長期的な企業価値向上の視点で、医療用医薬品事業とヘルスケア事業※を複合的に組み合わせ、事業リスクの分散を図り、健全かつ持続的に成長する「健康生活応援企業」への進化を目指しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題
当社グループは、中核子会社である杏林製薬㈱の創業100周年に当たる2023年を見据えた長期ビジョン「HOPE100」を策定し、対象期間(2010年度~2023年度)を3つのステージに分け、2020年度より、長期ビジョンの総仕上げとなる中期経営計画「HOPE100-ステージ3-(2020年度~2023年度)」をスタートしました。長期ビジョン達成に向けて、新中期経営計画のもと、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
医療用医薬品事業を取り巻く外部環境は、医療費・薬剤費抑制策のさらなる強化、新薬の創出難易度の高まり、情報提供活動の変化等、一層厳しさが増しています。一方、内部環境としては、成長ドライバーとして期待する新薬群が出揃い、また診断事業等が芽吹きつつあり、成長期のスタートと捉えられます。このような状況下、従前の思考や方法ではない、当社の「オリジナリティー(独自の競争力の打ち手)」を追求し、成長トレンドを実現すべく、新中期経営計画「HOPE100-ステージ3-」では、ステートメントとして「オリジナリティーの追求による成長トレンドの実現」を掲げ、事業戦略と組織化戦略に取り組み、成果目標の達成に邁進いたします。
①キョーリン製薬グループの目指す具体的な姿
革新的新薬の創製で世界に認められる企業を目指すために、新薬事業、GE事業、感染関連事業(感染症の予防・診断・治療)を複合的に展開し、人々の健康を幅広く応援する企業を実現します。
②事業戦略(Strategy)
⒜ソリューション提供型への変貌と新薬群の成長加速
⒝中期的な成長を支える、パイプラインの拡充
⒞革新的新薬の創製を実現する、創薬力の強化
⒟コスト競争力の向上
⒠海外収益の拡大
③組織化戦略(Organization)
当社グループは長期ビジョンにおいて、社員を大切にし、人と組織を活力化することが事業戦略を遂行し、成果を具現するための最重要課題と位置付けています。「ステージ3」においても、社員にとって「働きがいNo.1企業」の実現を目指し、人材マネジメントの基本方針のもと、働き方改革を推進するとともに、次世代の人材育成・獲得の強化に取り組みます。
④目標とする経営指標(Performance)
⒜数値目標(連結ベース)
成長性:「売上高」年平均成長率+5%以上
収益性:「研究開発費控除前 営業利益(営業利益+研究開発費)」対売上高20%以上
⒝中期的な成長を支える、パイプラインの拡充
資本政策においては、健全な財務基盤を維持しつつ成長投資と株主還元を通じて、資本効率の向上を図ることを基本方針とします。株主還元につきましては、DOE(株主資本配当率)を勘案して、安定した配当を継続します。詳細は、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご覧ください。
[中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」の成果と今後の取り組み]
中期経営計画「HOPE100-ステージ2-(2016年度~2019年度)」では、事業戦略の中の重点戦略において、創薬力の強化を最重要課題と位置づけて推進し、わたらせ創薬センターとActivX社の連携による自社創薬に、国内外の製薬企業・アカデミア・ベンチャー企業とのオープンイノベーションを加えて、既存創薬プラットフォームの活性化、新技術(核酸、ペプチド、遺伝子治療など)の活用に努めました。創薬体制の構築とともに、創薬テーマの選択と集中を進め、線維症研究及びキナーゼ研究において重層的なプログラム開発に取り組みました。また間質性肺疾患治療薬を導入するなど外部創薬テーマの積極的な探索・導入を行い、ファースト・イン・クラス創薬に向けて、確実に歩みを進めました。
新薬群比率の向上では、持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」、選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、キノロン系経口抗菌剤「ラスビック錠」を上市することが出来ました。新中期経営計画「HOPE100-ステージ3-」では、喘息治療配合剤「フルティフォーム」と併せて、これら新薬群による市場創造に最大限、注力し、成長トレンドを実現いたします。
特色を活かしたジェネリック(GE)事業の推進では、当社グループ初のオーソライズド・ジェネリックとしてモンテルカストAGを発売するとともに、次なる展開としてモメタゾンAGの発売、イミダフェナシンAGの製造販売承認を取得する等、一定の成果を得ることが出来ました。
ローコスト強化では、新生産子会社キョーリン製薬グループ工場㈱に当社グループの生産機能を集約し、2018年4月1日より、本格稼働いたしました。工場稼働率の平準化と資産の効率活用を推進し、コスト低減に努めました。引き続き高品質の製品を安定的かつ低コストで供給する競争力のあるグループ生産体制の構築を目指します。
育成戦略として環境衛生に関わる事業を強化いたしました。また新たに診断事業に参入し、感染症の起炎菌及びウイルスを特定する体外診断用医薬品の開発を進めるとともに、研究用機器として「GeneSoC」を発売しました。新中期経営計画では、医療用医薬品事業と感染関連(予防・診断・治療)事業を複合的に展開し、当社グループ独自の貢献を目指します。
経営指標とした売上高及び営業利益率に関する数値目標については、「ラスビック錠」の開発の遅れ及び「デザレック」の一時供給停止等を主因として、当初の予想値を達成することはできませんでしたが、新中期経営計画においては、これまで以上の高い数値目標を設定し、その達成に向けて邁進してまいります。
※環境衛生、一般用医薬品他
[新型コロナウイルス感染症による影響]
新型コロナウイルス感染拡大による事業への影響はなく、当連結会計年度における業績への影響はありませんでした。
今後の状況につきましては、販売においては、受診抑制などによる市場の規模の減少があるものの、現時点においては、業績に重大な影響を与えるものではないと認識しております。また、原材料の確保等の生産活動や創薬研究を始めとした研究開発活動においても、現状での影響は軽微です。
なお、新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大を考慮し、新薬群の市場浸透、製品普及の遅れが出ることによる業績への影響等を注視してまいります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を遂行します」を掲げ、その具現に向けて、長期ビジョン「HOPE100(Aim for Health Of People and our Enterprises)」のもと、中長期的な企業価値向上の視点で、医療用医薬品事業とヘルスケア事業※を複合的に組み合わせ、事業リスクの分散を図り、健全かつ持続的に成長する「健康生活応援企業」への進化を目指しています。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題
当社グループは、中核子会社である杏林製薬㈱の創業100周年に当たる2023年を見据えた長期ビジョン「HOPE100」を策定し、対象期間(2010年度~2023年度)を3つのステージに分け、2020年度より、長期ビジョンの総仕上げとなる中期経営計画「HOPE100-ステージ3-(2020年度~2023年度)」をスタートしました。長期ビジョン達成に向けて、新中期経営計画のもと、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
医療用医薬品事業を取り巻く外部環境は、医療費・薬剤費抑制策のさらなる強化、新薬の創出難易度の高まり、情報提供活動の変化等、一層厳しさが増しています。一方、内部環境としては、成長ドライバーとして期待する新薬群が出揃い、また診断事業等が芽吹きつつあり、成長期のスタートと捉えられます。このような状況下、従前の思考や方法ではない、当社の「オリジナリティー(独自の競争力の打ち手)」を追求し、成長トレンドを実現すべく、新中期経営計画「HOPE100-ステージ3-」では、ステートメントとして「オリジナリティーの追求による成長トレンドの実現」を掲げ、事業戦略と組織化戦略に取り組み、成果目標の達成に邁進いたします。
①キョーリン製薬グループの目指す具体的な姿
革新的新薬の創製で世界に認められる企業を目指すために、新薬事業、GE事業、感染関連事業(感染症の予防・診断・治療)を複合的に展開し、人々の健康を幅広く応援する企業を実現します。
②事業戦略(Strategy)
⒜ソリューション提供型への変貌と新薬群の成長加速
⒝中期的な成長を支える、パイプラインの拡充
⒞革新的新薬の創製を実現する、創薬力の強化
⒟コスト競争力の向上
⒠海外収益の拡大
③組織化戦略(Organization)
当社グループは長期ビジョンにおいて、社員を大切にし、人と組織を活力化することが事業戦略を遂行し、成果を具現するための最重要課題と位置付けています。「ステージ3」においても、社員にとって「働きがいNo.1企業」の実現を目指し、人材マネジメントの基本方針のもと、働き方改革を推進するとともに、次世代の人材育成・獲得の強化に取り組みます。
④目標とする経営指標(Performance)
⒜数値目標(連結ベース)
成長性:「売上高」年平均成長率+5%以上
収益性:「研究開発費控除前 営業利益(営業利益+研究開発費)」対売上高20%以上
⒝中期的な成長を支える、パイプラインの拡充
資本政策においては、健全な財務基盤を維持しつつ成長投資と株主還元を通じて、資本効率の向上を図ることを基本方針とします。株主還元につきましては、DOE(株主資本配当率)を勘案して、安定した配当を継続します。詳細は、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご覧ください。
[中期経営計画「HOPE100-ステージ2-」の成果と今後の取り組み]
中期経営計画「HOPE100-ステージ2-(2016年度~2019年度)」では、事業戦略の中の重点戦略において、創薬力の強化を最重要課題と位置づけて推進し、わたらせ創薬センターとActivX社の連携による自社創薬に、国内外の製薬企業・アカデミア・ベンチャー企業とのオープンイノベーションを加えて、既存創薬プラットフォームの活性化、新技術(核酸、ペプチド、遺伝子治療など)の活用に努めました。創薬体制の構築とともに、創薬テーマの選択と集中を進め、線維症研究及びキナーゼ研究において重層的なプログラム開発に取り組みました。また間質性肺疾患治療薬を導入するなど外部創薬テーマの積極的な探索・導入を行い、ファースト・イン・クラス創薬に向けて、確実に歩みを進めました。
新薬群比率の向上では、持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」、選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、キノロン系経口抗菌剤「ラスビック錠」を上市することが出来ました。新中期経営計画「HOPE100-ステージ3-」では、喘息治療配合剤「フルティフォーム」と併せて、これら新薬群による市場創造に最大限、注力し、成長トレンドを実現いたします。
特色を活かしたジェネリック(GE)事業の推進では、当社グループ初のオーソライズド・ジェネリックとしてモンテルカストAGを発売するとともに、次なる展開としてモメタゾンAGの発売、イミダフェナシンAGの製造販売承認を取得する等、一定の成果を得ることが出来ました。
ローコスト強化では、新生産子会社キョーリン製薬グループ工場㈱に当社グループの生産機能を集約し、2018年4月1日より、本格稼働いたしました。工場稼働率の平準化と資産の効率活用を推進し、コスト低減に努めました。引き続き高品質の製品を安定的かつ低コストで供給する競争力のあるグループ生産体制の構築を目指します。
育成戦略として環境衛生に関わる事業を強化いたしました。また新たに診断事業に参入し、感染症の起炎菌及びウイルスを特定する体外診断用医薬品の開発を進めるとともに、研究用機器として「GeneSoC」を発売しました。新中期経営計画では、医療用医薬品事業と感染関連(予防・診断・治療)事業を複合的に展開し、当社グループ独自の貢献を目指します。
経営指標とした売上高及び営業利益率に関する数値目標については、「ラスビック錠」の開発の遅れ及び「デザレック」の一時供給停止等を主因として、当初の予想値を達成することはできませんでしたが、新中期経営計画においては、これまで以上の高い数値目標を設定し、その達成に向けて邁進してまいります。
※環境衛生、一般用医薬品他
[新型コロナウイルス感染症による影響]
新型コロナウイルス感染拡大による事業への影響はなく、当連結会計年度における業績への影響はありませんでした。
今後の状況につきましては、販売においては、受診抑制などによる市場の規模の減少があるものの、現時点においては、業績に重大な影響を与えるものではないと認識しております。また、原材料の確保等の生産活動や創薬研究を始めとした研究開発活動においても、現状での影響は軽微です。
なお、新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大を考慮し、新薬群の市場浸透、製品普及の遅れが出ることによる業績への影響等を注視してまいります。