有価証券報告書-第115期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
120年を超える歴史を刻む当社グループは、「共存同栄」と「有限の鉱業から無限の工業へ」を創業の精神として受け継ぎ、時代と産業構造の変化に対応しながら、新たな技術への挑戦と自己変革を重ねて業容を拡大してまいりました。
今後ますます多様化・複雑化するニーズに応えながら、下記の経営理念と経営方針に基づき、未来につながる、新たな価値を創出するための事業活動をグローバルに展開するとともに、ESG(環境・社会・コーポレートガバナンス)への取り組みを一層充実し、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
また、株主を始め顧客、取引先、従業員や地域社会等のあらゆるステークホルダー、さらには地球環境との共生を実践し、これらに貢献する価値創出企業であり続けます。
経営理念
「技術の探求と革新の心で、未来につながる価値を創出し、社会の発展に貢献します」
経営方針
「倫理」 高い倫理観を保ち、法令及び社会規範を遵守します
「安全と安心」 地球環境保全に努め、安全・安心なものづくりを行います
「品質」 お客様と社会の信頼に応える品質をお届けします
「人」 個性と多様性を尊重し、健康で働きやすい職場をつくります
当社は2022年4月1日よりUBE株式会社(ゆーびーいーかぶしきがいしゃ、英文表記:UBE Corporation)へ商号を変更することを決定いたしました。
1897年に「匿名組合沖ノ山炭鉱組合」として創業して以来、機械、セメント、化学へと事業を拡大し、1942年に各事業会社が合併した際に商号を「宇部興産株式会社」とし、今日に至っておりますが、機械事業については既に分社化しており、2022年4月には三菱マテリアル株式会社との間でセメント事業等の統合を実施する予定です。これにより本体は化学事業の会社となり、再び各社が別会社としてより一層自律的なグループ経営を目指すこととなります。
これまでの複合事業会社から化学事業を中心に更にグローバルビジネスを展開し、地球環境問題と人々の生命・健康、そして豊かな未来社会へ貢献する「UBE」グループとして新たな歴史を築いていくことを目指し、商号の変更を決定しております。
(2)経営戦略等
当社グループは、2025年のありたい姿とその方向性を「Vision UBE 2025」として描き、その達成に向けたマイルストーンとなる、2021年度までの3ヶ年の中期経営計画「Vision UBE 2025 ~Prime Phase~」を策定しております。2025年のありたい姿及び中期経営計画の基本方針は次のとおりです。
2025年のありたい姿「Vision UBE 2025」
「すべてのステークホルダーに価値を創出し続ける企業」
◆中期経営計画の基本方針
(ⅰ)事業の成長基盤強化
①化学セグメントを中心とした次なる成長の実現
②海外拠点の拡充と国内外グループ会社の連携進化及びグローバルな事業環境変化へのスピーディな対応
③安定的・持続的なキャッシュ・フロー創出と、成長投資の実施
④人材確保と競争力向上のため、人材と働き方の多様化を推進
⑤価値創出と業務効率化へのICT活用と関連する人材の育成
(ⅱ)経営基盤(ガバナンス)の強化
①経営の監督機能強化と意思決定の迅速化
②品質問題に対する再発防止策の確実な遂行と継続的な改善及び品質保証体制の強化
③内部統制システムの強化による適切な企業活動の実践
(ⅲ)資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
①2021年度目標(GHG(温室効果ガス)排出量を2021年度までに2005年度比15%削減、2021年度までに環境貢献型事業の売上高比率30%以上を目指す)の確実な達成と2030年を意識した長期目標の設定
②サプライチェーン全体での環境負荷低減
③環境負荷低減に貢献する新たな技術・製品の創出と拡大
(3)経営環境
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により生産活動、消費活動、国際的なヒト、モノの移動などが世界中で大幅な制限を受け停滞したことにより大きな打撃を受けました。さまざまな感染症対策により、昨年後半からは中国、その後米国と経済活動の正常化を取り戻す国が増えつつありますが、変異ウイルスの脅威もあり今後の見通しは予断を許さない状況にあります。
こういった状況に加え、地球温暖化、海洋プラスチックなどの環境問題、自然災害の増加、インフラの老朽化、少子高齢化など持続可能な社会創出のための諸問題が山積するとともに、ICTの飛躍的な発展とデジタル化社会の加速、健康や安全・安心についての意識の更なる高まりなど、経営環境はこれまでにないほど大きな変化の時代を迎えております。
(4)優先的に対処すべき課題等
当社グループはこれらの経営環境を踏まえ、諸問題に積極果敢に取り組み、すべてのステークホルダーに価値を創出し続けていくために、次の3つを重要な課題として認識しております。
①事業の成長基盤の強化、とりわけ積極拡大事業を中心とした化学事業の成長
②経営基盤(ガバナンス)の強化
③資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
①事業の成長基盤の強化、とりわけ積極拡大事業を中心とした化学事業の成長
化学事業は当社グループの成長を牽引する中核事業であるとの認識のもと、脱炭素社会に対応・貢献する安定性と成長力を併せ持つ事業を目指しております。これを実現するために事業のスペシャリティ化を加速し、ベーシックケミカルズ事業による安定的な収益確保とスペシャリティ事業の拡大による成長力の強化を図るとともに、アジア、欧州に加え北米等での事業の拡大を推進します。また、環境貢献型製品・技術の更なる開発と拡販、脱炭素社会を見据えた新規事業の創出を実行してまいります。
建設資材事業は、社会インフラにおいて価値あるモノを提供し続ける事業を目標に、事業基盤を強化しながら成長戦略を推進してまいります。その一環として、三菱マテリアル株式会社とのセメント事業等の統合は2022年4月の実現を目指し着実に進めてまいります。
機械事業は、ブランド力のある製品とサービスで顧客に貢献する事業を目標に、自動車の軽量化やEV化ニーズに対応した製品の開発と市場開拓、国内外の事業拠点の再編によるグローバルでの事業展開の強化、環境・資源リサイクル市場への参入、サービス事業の拡充を図ってまいります。
当社グループではこれらの施策を推進するにあたり、以下の4つの事業ドメインにおいて既存事業の強化と周辺事業領域への業容拡大及び新規事業の育成に取り組んでおります。
環境・エネルギー (省資源、省エネ、新規材料)
モビリティ (自動車、鉄道、航空分野)
建築・インフラ (インフラ、住環境、スマートシティ)
ヘルスケア (食品、医薬、生活高度化)
事業ポートフォリオにおいては、経営の土台となる基盤事業で生産基盤の整備や合理化・コストダウンを中心とした設備投資を行うことにより安定したキャッシュ・フローを創出し、これを積極拡大事業の収益拡大投資や研究開発及び育成事業に振り向けることによりグループ全体としての成長基盤の強化につなげてまいります。

②経営基盤(ガバナンス)の強化
当社は、経営における監督機能と業務執行機能をより明確に分離し、取締役会による監督機能を強化するとともに業務執行にかかる意思決定の迅速化を図るため、2019年6月に監査等委員会設置会社へ移行しました。経営の監督機能に軸足をおく取締役会として、代表取締役社長に対する重要な業務執行の決定に関する委任範囲の更なる拡大並びに業務執行報告の継続的な改善を進めてまいります。加えて、グループ全体における体系的リスクマネジメントと内部統制システムの実効性の強化を図り、ガバナンスの更なる向上に努めてまいります。
2017年度に当社グループにおいて判明しました品質検査上の不適切行為につきましては、経営方針のひとつに「品質:お客様と社会の信頼に応える品質をお届けします」を掲げ、役員、従業員の意識及び組織風土の改革、品質管理システム・管理体制の有効性の向上、グループ会社に対する統制の強化などを継続的に改善することにより、品質管理体制の一層の強化を図ってまいります。
③資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
石炭を主要なエネルギー源として事業展開してきた当社グループは、自ずとエネルギー多消費型の事業構造となっており、この問題への対応は大きな課題であると強く認識しております。
これまで当社グループでは、2021年度までにGHG排出量を2005年度比15%削減するとともに環境貢献型製品・技術の売上高比率を30%以上にすることを目標として取り組んでまいりましたが、それらは前倒しで達成しております。
また、当社グループでは2020年5月に「UBEグループ環境ビジョン2050」を策定し、2050年までにGHG排出量の80%削減を目指すとともに、当社製品・技術によりサプライチェーン全体のGHGを削減し、脱炭素社会の実現に貢献していくことを発表しましたが、昨今の社会情勢を鑑み、本年4月さらにもう一段踏み込んで「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を宣言しました。自らの事業活動から排出されるGHGの実質排出量ゼロに挑戦するとともに、環境に貢献する製品・技術に関わる研究開発の推進とイノベーションの実用化により、社会全体のカーボンニュートラルに貢献していくことを目指してまいります。
2030年度までの中期目標としては、GHG削減率を20%(化学セグメント・2013年度比)、環境貢献型製品・技術の売上高を50%以上にすることを目指しております。これらを達成するために、地球温暖化対応、生物多様性保全、海洋プラスチックごみ、水資源保全の各分野において課題解決に貢献する技術・製品を積極的に創出するなど脱炭素社会をリードするソリューションプロバイダーとして取り組んでまいります。
当社グループは2020年5月に金融安定理事会(FSB)により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言について賛同を表明しました。TCFDの提言に基づき、気候変動が事業に与えるリスクや機会の分析を行い、積極的な情報開示を進め、持続可能な社会への貢献に努めてまいります。
「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」
1.自らの事業活動におけるカーボンニュートラルへの挑戦
(GHG排出量の最小化、革新的な技術開発)
(1)徹底した省エネ推進、プロセス改善
(2)CO₂フリーエネルギーの利用の最大化
(3)化石資源に大きく依存しない事業構造への再構築(化石資源利用の極小化)
(4)CO₂利活用技術、原料の非化石資源化等の研究開発の推進と実用化
2.社会全体のカーボンニュートラルの実現への貢献
(1)使用段階でCO₂排出低減に貢献する製品の提供
(2)顧客のサプライチェーンにおけるCO₂削減への貢献
(バイオポリマー、リサイクル・再生化学製品の提供)
気候変動に対応するためのUBEグループの中期目標(2030年度まで)
温室効果ガス排出量 20%削減(化学セグメント・2013年度比)
環境貢献型製品・技術の売上高 連結売上高比率 50%以上
上記①から③の課題に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止への対応については、当社グループは国内外の拠点において各国の方針に従い、従業員の在宅勤務や時差出勤、出張自粛等の感染防止対策を講じております。各製造拠点では、従業員やお取引先様などの安全確保と社内外への感染拡大防止を第一に、日々の生活に欠かせない製品や社会的に必要とされる製品の供給を継続するとともに、コロナ禍から回復する需要を的確に捉えるよう努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Vision UBE 2025 ~Prime Phase~」においては、最終年度となる2021年度の数値目標を次のとおり設定しておりますが、経済情勢の変化などもあり、最終年度の数値目標の達成は困難な見通しとなっております。
<主要項目>
<経営指標>
(1)経営方針
120年を超える歴史を刻む当社グループは、「共存同栄」と「有限の鉱業から無限の工業へ」を創業の精神として受け継ぎ、時代と産業構造の変化に対応しながら、新たな技術への挑戦と自己変革を重ねて業容を拡大してまいりました。
今後ますます多様化・複雑化するニーズに応えながら、下記の経営理念と経営方針に基づき、未来につながる、新たな価値を創出するための事業活動をグローバルに展開するとともに、ESG(環境・社会・コーポレートガバナンス)への取り組みを一層充実し、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
また、株主を始め顧客、取引先、従業員や地域社会等のあらゆるステークホルダー、さらには地球環境との共生を実践し、これらに貢献する価値創出企業であり続けます。
経営理念
「技術の探求と革新の心で、未来につながる価値を創出し、社会の発展に貢献します」
経営方針
「倫理」 高い倫理観を保ち、法令及び社会規範を遵守します
「安全と安心」 地球環境保全に努め、安全・安心なものづくりを行います
「品質」 お客様と社会の信頼に応える品質をお届けします
「人」 個性と多様性を尊重し、健康で働きやすい職場をつくります
当社は2022年4月1日よりUBE株式会社(ゆーびーいーかぶしきがいしゃ、英文表記:UBE Corporation)へ商号を変更することを決定いたしました。
1897年に「匿名組合沖ノ山炭鉱組合」として創業して以来、機械、セメント、化学へと事業を拡大し、1942年に各事業会社が合併した際に商号を「宇部興産株式会社」とし、今日に至っておりますが、機械事業については既に分社化しており、2022年4月には三菱マテリアル株式会社との間でセメント事業等の統合を実施する予定です。これにより本体は化学事業の会社となり、再び各社が別会社としてより一層自律的なグループ経営を目指すこととなります。
これまでの複合事業会社から化学事業を中心に更にグローバルビジネスを展開し、地球環境問題と人々の生命・健康、そして豊かな未来社会へ貢献する「UBE」グループとして新たな歴史を築いていくことを目指し、商号の変更を決定しております。
(2)経営戦略等
当社グループは、2025年のありたい姿とその方向性を「Vision UBE 2025」として描き、その達成に向けたマイルストーンとなる、2021年度までの3ヶ年の中期経営計画「Vision UBE 2025 ~Prime Phase~」を策定しております。2025年のありたい姿及び中期経営計画の基本方針は次のとおりです。
2025年のありたい姿「Vision UBE 2025」
「すべてのステークホルダーに価値を創出し続ける企業」
◆中期経営計画の基本方針
(ⅰ)事業の成長基盤強化
①化学セグメントを中心とした次なる成長の実現
②海外拠点の拡充と国内外グループ会社の連携進化及びグローバルな事業環境変化へのスピーディな対応
③安定的・持続的なキャッシュ・フロー創出と、成長投資の実施
④人材確保と競争力向上のため、人材と働き方の多様化を推進
⑤価値創出と業務効率化へのICT活用と関連する人材の育成
(ⅱ)経営基盤(ガバナンス)の強化
①経営の監督機能強化と意思決定の迅速化
②品質問題に対する再発防止策の確実な遂行と継続的な改善及び品質保証体制の強化
③内部統制システムの強化による適切な企業活動の実践
(ⅲ)資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
①2021年度目標(GHG(温室効果ガス)排出量を2021年度までに2005年度比15%削減、2021年度までに環境貢献型事業の売上高比率30%以上を目指す)の確実な達成と2030年を意識した長期目標の設定
②サプライチェーン全体での環境負荷低減
③環境負荷低減に貢献する新たな技術・製品の創出と拡大
(3)経営環境
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により生産活動、消費活動、国際的なヒト、モノの移動などが世界中で大幅な制限を受け停滞したことにより大きな打撃を受けました。さまざまな感染症対策により、昨年後半からは中国、その後米国と経済活動の正常化を取り戻す国が増えつつありますが、変異ウイルスの脅威もあり今後の見通しは予断を許さない状況にあります。
こういった状況に加え、地球温暖化、海洋プラスチックなどの環境問題、自然災害の増加、インフラの老朽化、少子高齢化など持続可能な社会創出のための諸問題が山積するとともに、ICTの飛躍的な発展とデジタル化社会の加速、健康や安全・安心についての意識の更なる高まりなど、経営環境はこれまでにないほど大きな変化の時代を迎えております。
(4)優先的に対処すべき課題等
当社グループはこれらの経営環境を踏まえ、諸問題に積極果敢に取り組み、すべてのステークホルダーに価値を創出し続けていくために、次の3つを重要な課題として認識しております。
①事業の成長基盤の強化、とりわけ積極拡大事業を中心とした化学事業の成長
②経営基盤(ガバナンス)の強化
③資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
①事業の成長基盤の強化、とりわけ積極拡大事業を中心とした化学事業の成長
化学事業は当社グループの成長を牽引する中核事業であるとの認識のもと、脱炭素社会に対応・貢献する安定性と成長力を併せ持つ事業を目指しております。これを実現するために事業のスペシャリティ化を加速し、ベーシックケミカルズ事業による安定的な収益確保とスペシャリティ事業の拡大による成長力の強化を図るとともに、アジア、欧州に加え北米等での事業の拡大を推進します。また、環境貢献型製品・技術の更なる開発と拡販、脱炭素社会を見据えた新規事業の創出を実行してまいります。
建設資材事業は、社会インフラにおいて価値あるモノを提供し続ける事業を目標に、事業基盤を強化しながら成長戦略を推進してまいります。その一環として、三菱マテリアル株式会社とのセメント事業等の統合は2022年4月の実現を目指し着実に進めてまいります。
機械事業は、ブランド力のある製品とサービスで顧客に貢献する事業を目標に、自動車の軽量化やEV化ニーズに対応した製品の開発と市場開拓、国内外の事業拠点の再編によるグローバルでの事業展開の強化、環境・資源リサイクル市場への参入、サービス事業の拡充を図ってまいります。
当社グループではこれらの施策を推進するにあたり、以下の4つの事業ドメインにおいて既存事業の強化と周辺事業領域への業容拡大及び新規事業の育成に取り組んでおります。
環境・エネルギー (省資源、省エネ、新規材料)
モビリティ (自動車、鉄道、航空分野)
建築・インフラ (インフラ、住環境、スマートシティ)
ヘルスケア (食品、医薬、生活高度化)
事業ポートフォリオにおいては、経営の土台となる基盤事業で生産基盤の整備や合理化・コストダウンを中心とした設備投資を行うことにより安定したキャッシュ・フローを創出し、これを積極拡大事業の収益拡大投資や研究開発及び育成事業に振り向けることによりグループ全体としての成長基盤の強化につなげてまいります。

②経営基盤(ガバナンス)の強化
当社は、経営における監督機能と業務執行機能をより明確に分離し、取締役会による監督機能を強化するとともに業務執行にかかる意思決定の迅速化を図るため、2019年6月に監査等委員会設置会社へ移行しました。経営の監督機能に軸足をおく取締役会として、代表取締役社長に対する重要な業務執行の決定に関する委任範囲の更なる拡大並びに業務執行報告の継続的な改善を進めてまいります。加えて、グループ全体における体系的リスクマネジメントと内部統制システムの実効性の強化を図り、ガバナンスの更なる向上に努めてまいります。
2017年度に当社グループにおいて判明しました品質検査上の不適切行為につきましては、経営方針のひとつに「品質:お客様と社会の信頼に応える品質をお届けします」を掲げ、役員、従業員の意識及び組織風土の改革、品質管理システム・管理体制の有効性の向上、グループ会社に対する統制の強化などを継続的に改善することにより、品質管理体制の一層の強化を図ってまいります。
③資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献
石炭を主要なエネルギー源として事業展開してきた当社グループは、自ずとエネルギー多消費型の事業構造となっており、この問題への対応は大きな課題であると強く認識しております。
これまで当社グループでは、2021年度までにGHG排出量を2005年度比15%削減するとともに環境貢献型製品・技術の売上高比率を30%以上にすることを目標として取り組んでまいりましたが、それらは前倒しで達成しております。
また、当社グループでは2020年5月に「UBEグループ環境ビジョン2050」を策定し、2050年までにGHG排出量の80%削減を目指すとともに、当社製品・技術によりサプライチェーン全体のGHGを削減し、脱炭素社会の実現に貢献していくことを発表しましたが、昨今の社会情勢を鑑み、本年4月さらにもう一段踏み込んで「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を宣言しました。自らの事業活動から排出されるGHGの実質排出量ゼロに挑戦するとともに、環境に貢献する製品・技術に関わる研究開発の推進とイノベーションの実用化により、社会全体のカーボンニュートラルに貢献していくことを目指してまいります。
2030年度までの中期目標としては、GHG削減率を20%(化学セグメント・2013年度比)、環境貢献型製品・技術の売上高を50%以上にすることを目指しております。これらを達成するために、地球温暖化対応、生物多様性保全、海洋プラスチックごみ、水資源保全の各分野において課題解決に貢献する技術・製品を積極的に創出するなど脱炭素社会をリードするソリューションプロバイダーとして取り組んでまいります。
当社グループは2020年5月に金融安定理事会(FSB)により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言について賛同を表明しました。TCFDの提言に基づき、気候変動が事業に与えるリスクや機会の分析を行い、積極的な情報開示を進め、持続可能な社会への貢献に努めてまいります。
「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」
1.自らの事業活動におけるカーボンニュートラルへの挑戦
(GHG排出量の最小化、革新的な技術開発)
(1)徹底した省エネ推進、プロセス改善
(2)CO₂フリーエネルギーの利用の最大化
(3)化石資源に大きく依存しない事業構造への再構築(化石資源利用の極小化)
(4)CO₂利活用技術、原料の非化石資源化等の研究開発の推進と実用化
2.社会全体のカーボンニュートラルの実現への貢献
(1)使用段階でCO₂排出低減に貢献する製品の提供
(2)顧客のサプライチェーンにおけるCO₂削減への貢献
(バイオポリマー、リサイクル・再生化学製品の提供)
気候変動に対応するためのUBEグループの中期目標(2030年度まで)
温室効果ガス排出量 20%削減(化学セグメント・2013年度比)
環境貢献型製品・技術の売上高 連結売上高比率 50%以上
上記①から③の課題に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止への対応については、当社グループは国内外の拠点において各国の方針に従い、従業員の在宅勤務や時差出勤、出張自粛等の感染防止対策を講じております。各製造拠点では、従業員やお取引先様などの安全確保と社内外への感染拡大防止を第一に、日々の生活に欠かせない製品や社会的に必要とされる製品の供給を継続するとともに、コロナ禍から回復する需要を的確に捉えるよう努めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Vision UBE 2025 ~Prime Phase~」においては、最終年度となる2021年度の数値目標を次のとおり設定しておりますが、経済情勢の変化などもあり、最終年度の数値目標の達成は困難な見通しとなっております。
<主要項目>
| 2021年度目標 | |
| 営業利益 | 550億円 |
| 経常利益 | 580億円 |
<経営指標>
| 2021年度目標 | |
| 売上高営業利益率(ROS) | 7% |
| 自己資本利益率(ROE) | 10% |