有価証券報告書-第80期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 13:27
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、円安基調、原油安の影響もあって前半は緩やかな回復基調で推移しましたが、後半は中国および新興国経済の減速への警戒感、さらには円高の進行により、先行き不透明な状況で推移しました。
国内医薬品業界におきましては、医療費抑制策の基調は変わらず、引き続き厳しい環境下で推移しました。
このような状況下、当社グループにおける当連結会計年度の売上高は、医療用漢方製剤の販売が堅調に推移したこと等により、前連結会計年度に比べ2.0%増の1,126億2千5百万円となりました。
利益につきましては、営業利益198億2千6百万円(前連結年度会計年度比1.7%増)、経常利益194億9千4百万円(同9.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益125億5千7百万円(同10.8%減)となりました。生薬関連コストの上昇等により売上原価率が前年同期に比べ2.1ポイント上昇しました。一方、全社をあげた業務の効率化等により、売上高販管費率は2.0ポイント低下しました。これらの結果として、営業利益率は前年同期と同じ17.6%となりました。
医療用漢方製剤全体の売上高は、前連結会計年度に比べ2.3%伸長しました。
営業施策としては、従来からの育薬5処方を中心とした「西洋医学的アプローチ」に加えて、漢方医学および漢方製剤に対する医師の情報ニーズの多様化に対応するための「疾患・症状別アプローチ」を展開しました。具体的には、エビデンス・論文・ガイドラインの掲載および処方の使い分け等の情報を疾患・症状別の新たな資材に整理し、医師に複数の有効な処方を提案することにより治療の幅を拡げていただくことを目指しております。
引き続き、医師への面談、医療機関説明会、漢方医学セミナーを基本活動とし、漢方医学および漢方製剤に関する情報提供の拡充を図ってまいります。
(2) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、175億7千万円の収入となりました。前連結会計年度との比較では、たな卸資産が微増にとどまったこと、法人税等の支払額が減少したこと等により125億7千7百万円収入が増加しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、74億6千1百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、西日本物流センター売却による収入等により32億2千1百万円支出が減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、46億8百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、前連結会計年度には長期借入れによる収入があったこと等により150億1千7百万円収入が減少しております。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて57億8千4百万円増加し、251億2千8百万円となりました。