有価証券報告書-第36期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/22 10:02
【資料】
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【項目】
76項目

事業等のリスク

当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク発生の可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項は、以下のとおりであります。当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 美容室専売品業界の動向について
当社では、美容室向けの頭髪用化粧品及び医薬部外品(美容室専売品)の製造販売を行っております。将来的には人口減少に伴う美容施術人口の減少により当業界の市場規模の縮小が予想されるとともに、競合他社との競争も激しい状況ではありますが、当社では付加価値の高い製商品及びサービスの提供に努めているところであります。しかしながら、今後、予期せぬ業界動向又は競争環境の変化や当社が提供する製商品及びサービスと顧客ニーズが大きく乖離するといった事態が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 原材料の仕入れ・調達について
当社では、製品の製造に必要な原材料(原料及び包装資材)をメーカー又は卸会社から仕入れ調達しております。当社では、これら仕入先との間において良好な取引関係を保つとともに、適正価格での安定的な仕入れ・調達に努めているところであります。しかしながら、原油価格の高騰や自然災害といった外的要因の発生又は何らかの要因により取引関係の悪化が生じた場合には、適正価格での安定的な仕入れ・調達が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 製造拠点の集中について
当社では、外注先への製造委託品を除き、製品の製造を京都府久世郡久御山町にある京都工場で行っております。万一、大規模な自然災害又は事故の発生により京都工場の製造設備に多大な被害が生じた場合には、一定期間、京都工場の稼動が停止し製品の製造が不可能となると同時に、復旧に相当の費用を要し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法的規制、許認可について
① 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)
当社の事業内容に深く関連する法規制であり、日本国内において化粧品及び医薬部外品を製造販売するためには、製造販売業の許可を必要とし、当社は当該許可を取得しております。また、当該法令の定めに基づき5年ごとの更新その他必要な手続きを行っております。
当社では、医薬品医療機器等法及び関連法規制の遵守を徹底しておりますが、医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令又は毒物及び劇物取締法等に違反した場合、許可の取消し、又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ぜられる可能性があります。また、品質管理又は製造販売後の安全管理、製造所における製造管理等の方法が厚生労働省令に定める基準に適合しない場合等には当該管理方法の改善命令等の処分を、製造設備が厚生労働省令で定める基準に適合しない場合等には、当該製造設備の改善命令等の処分を受ける可能性があります。現在のところ、当社では法令違反の事実又は改善命令等の処分を受けた事実はなく、当社の事業活動の継続に支障を来す事象は発生しておりません。
なお、これら許可の取消し、業務の停止又は管理方法等の改善命令等の処分を受けた場合、あるいはこれらの法規制が変更された場合、また予測していない法規制等が新たに設けられた場合には、当社の事業活動が制限され、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(化粧品及び医薬部外品の製造及び販売事業に係る許可の取得状況等)
許可の名称許可の内容有効期限(注)取消事由及び
該当状況
化粧品製造業許可京都工場の化粧品一般
本社の化粧品包装・表示・保管
委託先の化粧品包装・表示・保管
委託先の化粧品包装・表示・保管
平成29年2月20日
平成30年8月31日
平成32年3月31日
平成30年8月3日
(取消事由)
医薬品医療機器等法第75条第1項に定められる事由に該当した場合
(該当状況)
上記取消事由に該当する事項はありません。
医薬部外品製造業許可京都工場の医薬部外品一般
本社の医薬部外品包装・表示・保管
委託先の医薬部外品包装・表示・保管
委託先の医薬部外品包装・表示・保管
平成29年2月20日
平成30年11月30日
平成32年3月31日
平成30年8月3日
化粧品製造販売業許可当社の化粧品製造販売業許可平成30年8月31日
医薬部外品製造販売業許可当社の医薬部外品製造販売業許可平成30年11月30日

(注)いずれも5年ごとの更新手続きを行っております。
② 製造物責任法
当社は、品質基準を遵守し、すべての製品の信頼性を維持するために万全の品質保証体制を整えておりますが、予期せぬ欠陥等により製造物責任が発生する可能性があります。また、当社では製造物責任賠償の保険に加入しておりますが、当該保険で必ずしもすべての賠償額をカバーできる保証はありません。また、万一そのような事態が発生した場合には、少なくとも社会的信用の失墜は避けられず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 製造管理、品質管理について
当社では、製品の製造過程において作業マニュアルの策定及び当該マニュアルを遵守するための従業員教育、品質検査の実施等により、出荷する製品の品質には万全を期しております。しかしながら、何らかの要因により製造過程又は出荷後のある過程において製品中に異物が混入し、当該製品を使用した顧客の健康被害又は当該製品の回収という事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 知的財産権について
当社は、知的財産権を守るための措置を講じておりますが、知的財産権が侵害され、技術、情報の流出や模倣製品が市場に出回る事態が発生する可能性があります。
また、当社は特許権、商標権その他の知的財産権について入念な調査を行いながら製品開発を進めております。しかしながら、万一当社が認識する範囲外で第三者の特許権、商標権その他の知的財産権を侵害し製品の仕様変更、回収等の費用の発生、第三者からの損害賠償請求権の行使及び裁判等の訴訟・紛争が生じた場合には、交渉による解決や代替技術・原料の使用による回避に向けた努力を進めますが、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 業績の季節変動について
当社の製品の出荷は、美容室の繁忙期が重なり「コタ全国店販コンクール」を開催する第3四半期に偏重する傾向にあり、各四半期に計上される売上高及び利益の額を比較しても変動が大きくなっております。したがって、何らかの要因により第3四半期の販売が不調に終わった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、平成27年3月期の各四半期の売上高及び利益の状況は、以下のとおりであります。
(単位:千円・%)
平成27年3月期(第36期)
(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)
第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期
売上高
(構成比)
1,188,241
(19.2)
1,339,510
(21.7)
2,094,345
(33.8)
1,563,811
(25.3)
6,185,909
(100.0)
営業利益
(構成比)
17,395
(1.8)
170,391
(17.4)
613,381
(62.4)
180,838
(18.4)
982,007
(100.0)
経常利益
(構成比)
19,835
(2.1)
170,164
(17.7)
590,991
(61.5)
179,052
(18.7)
960,043
(100.0)
四半期(当期)純利益
(構成比)
8,641
(1.4)
115,638
(18.5)
383,543
(61.2)
118,211
(18.9)
626,034
(100.0)

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(8) 製品の横流れについて
当社の製品は美容室専売品であり、美容室において施術時に使用されるとともに美容師のカウンセリングのもと一般消費者に対面販売されるものであります。当業界では、一部の美容室専売品が小売店やインターネット通販サイト等に横流れし販売されている事例が見受けられますが、当社では原則として対面販売を前提とした取引を代理店又は美容室との間で行っております。しかしながら、何らかの要因により当社の製品が小売店やインターネット通販サイト等に大量に横流れした場合には、当社の製品のブランド力や当社に対する信用の低下を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 新製品の出荷の下振れ
新製品の発売に当たっては、開発段階から市場のニーズや製品性能に対する評価などの調査を行っており、その調査結果を受けて出荷予測を行い、それに基づいた生産計画を立案いたします。発売後、当初の予測を大きく下回る出荷となった場合には、製品や原材料の滞留在庫が発生し、当初計画にはなかった、たな卸資産の廃棄損が発生する可能性があります。
(10) 情報セキュリティ
当社が保有する顧客情報や製品情報等の機密情報については、社外への漏洩及び社外からの侵入を防ぐためファイアーウォール等の情報セキュリティを確立するとともに、社内啓蒙を行うことで管理には十分留意しております。しかし、予期しえない不正アクセス等による社内システムへの侵入や情報の搾取等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 人材の確保、育成について
当社のビジネスモデルである「旬報店システムを軸としたコンサルティング・セールス」と「トイレタリーを中心とした店販戦略」を遂行するためには、優秀な人材の確保及び育成が重要なテーマとなります。当社では例年、計画的な採用を行うとともに適宜、従業員研修を行うことにより、優秀な人材の確保及び育成に努めているところであります。しかしながら、採用環境の変化により求める人材が確保できず、ビジネスモデルを遂行するノウハウを継承できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。