有価証券報告書-第103期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 14:47
【資料】
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【項目】
152項目
b.戦略
当社は、カーボンニュートラルを宣言した「TG2050環境チャレンジ」に基づき、これまでもCO2削減に取り
組んできました。
その実現のため、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した「4℃シナリオ(注3)」、
「1.5℃/2.0℃シナリオ(注4)」などを考慮し、下記のとおり事業活動に与える気候関連のリスク
(物理リスクおよび移行リスク)と機会を抽出し、対応しています。
(注3)4℃シナリオ:産業革命前と比べ4℃前後上昇するシナリオ
(注4)1.5/2.0℃シナリオ:産業革命前に比べ21世紀末に世界平均気温の上昇幅が1.5/2.0℃に抑えられる
シナリオ
< 物理リスク >気候変動による災害など物理的影響に関連するリスク
影響する項目リスク影響
(注5)
機会影響(注5)対応
急性・異常気象による大規模災害・河川の氾濫、巨大台風、サプライチェーンの分断、渇水などに
よる生産支障
・BCPのレジリエンス強化による盤石な生産体制の確保と競争力の向上・BCPのレジリエンス体制・訓練の強化
・緊急時における重要インフラの確保
・土地・建屋の耐久性、浸水リスクの
点検・改修
・耐久、耐水、耐熱性に優れた機能性材料開発および新製品開発
慢性・気温上昇
・降水、気象パターンの変化
・温暖化による製品耐久
性の不足で品質不具合
・製品の耐久性の充実で付加価値が向上し、収益向上

< 移行リスク >脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク
影響する項目リスク影響
(注5)
機会影響
(注5)
対応
政策

規制
・電動化の促進施策
(ZEV(注6)、
燃費、ガソリン車
規制)
・政府のカーボン
ニュートラル宣言
(CP(注7)
制度、補助金の
拡大)
・BEV開発の加速に伴うガソリン車専用部品の売上減少
・炭素税の導入による
コスト競争力の低下

・ZEVであるBEV/FCEVの製品開発が進み売上増加
・国の支援(補助金等)を活用した環境配慮型の製品、工法開発の伸展で競争力を確保
・燃費(電費)向上に向けた軽量化の製品・部品の売上増加



・BEV/FCEV向けの新製品開発
・BEV先行市場・OEMへの拡販
・高分子材料の知見を活かした樹脂・
ゴム製品の高い耐久性・軽量化、脱炭素化
・ICP(注8)の導入による取り組みの
加速
・2030年へのカーボンニュートラル
前倒し
・省エネ、創エネによる工場・オフィス
のZEB(注9)化
市場・CASE、MaaS市場
拡大
・グリーンテクノロ
ジー(注10)に
よる新分野の市場
拡大
・ユーザーの価値観、
使い方の変化で従来
製品の売上減少
・環境負荷の高い製品の不買化による売上減少

・カーシェアの拡大に伴う除菌/抗菌製品の売上増加
・グリーンテクノロジーの開発による事業拡大

・深紫外線LED技術を活かした除菌/浄化製品の開発
・GaN(注11)パワーデバイスの開発・
商品化
・自動運転向けの新製品開発
・非自動車ビジネスの拡大(ヘルスケア、エネルギーなど)
技術・エネルギー生産・
転換技術の開発・
普及
・再生可能エネルギ
ー技術の進歩、普及
・省エネ技術の普及
・新たなエネルギー資源への対応による生産
技術コストの増加
・技術普及の乗り遅れによる競争力の低下(CO2削減の鈍化、炭素税によるコスト増)

・省エネ活動によるエネルギーコストの削減による競争力の確保
・環境に配慮した製品開発、工程整備が進み収益向上

・工場エネルギーの最適化を推進
・IoT、デジタル活用による生産プロセスの効率化による省エネ
・再生可能エネルギーの積極的な導入
・CAR to CARリサイクルや製品ライフサイクルでの負荷低減の推進
・水素タンク事業の拡大
評判・顧客の評価の変化
・投資家の評判の
変化
・発注条件に環境配慮(脱炭素、リサイクル材料など)が加わり対応できず競争力の低減・自動車部品のゴム・樹脂分野で先んじたグリーンテクノロジーの開発による競争力の向上・環境配慮型の製品開発と事業化(高機能材料、バイオ材料、リサイクル材料
開発)

(注5)影響:発生の頻度・規模による事業への影響度。
(注6)ZEV: Zero Emission Vehicleの略。走行時にCO2等の排出ガスを出さないEV/FCEV等。
(注7)CP: Carbon Pricingの略。炭素税や排出量取引により炭素に価格付けを行うこと。
(注8)ICP: Internal Carbon Pricingの略。企業内部で見積もる炭素の価格であり、企業の低炭素投資・対策を推進する仕組み
(注9)ZEB: Net Zero Energy Buildingの略。高効率設備や再生可能エネルギー導入により、年間1次エネルギー収支ゼロとする
建築物。
(注10)グリーンテクノロジー:環境問題を解決、あるいは緩和するための技術・製品(例:軽量化や脱炭素に資する技術・製品など)
(注11)GaN: Gallium Nitride(窒化ガリウム)の略。電力変換用の半導体であるパワーデバイスの性能を高められる素材として
GaNを用いたパワーデバイスの普及が期待されている。

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