有価証券報告書-第71期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半を中心に設備投資の増加や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたものの、後半は、消費増税による個人消費の低下と、米国を中心とする通商問題の動向や、中国経済の先行き懸念、英国におけるEU離脱問題の行方など、海外における政治の動向や経済の不確実性等に加え、年明け以降の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が世界経済に及ぼす懸念も日に日に高まりを見せており、今後の先行きには予断を許さない状況となっております。
自動車業界におきましては、国内自動車生産台数は減少傾向に推移したほか、海外自動車生産台数においても、北米、中国、東南アジアのすべてにおいて、また海外全体としても前期比で減少しました。
このような状況の中、当連結会計年度における売上高は97,267百万円(前期比1.2%減)となりました。利益につきましては、営業利益は6,848百万円(前期比11.3%減)、経常利益は7,489百万円(前期比11.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,486百万円(前期比8.7%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
自動車生産台数が前年比で減少した結果、売上高は53,095百万円(前期比3.7%減)となりました。また、営業利益は2,927百万円(前期比22.1%減)となりました。
(北米)
米国、メキシコともに自動車生産台数が前年比で減少した結果、売上高は26,610百万円(前期比1.6%減)となりました。また、営業損失は36百万円(前期営業利益343百万円)となりました。
(東アジア)
自動車生産台数は前年比で減少しましたが、中国での当社受注車種の生産台数が好調に推移したことにより、売上高は13,576百万円(前期比7.2%増)となりました。また、営業利益は合理化活動および当第4四半期より本格稼働した湖北西川密封系統有限公司の操業効果などにより、1,214百万円(前期比43.6%増)となりました。
(東南アジア)
自動車生産台数は前年比で減少しましたが、当社受注車種の生産台数が好調に推移したことにより、売上高は11,419百万円(前期比5.5%増)となりました。また、営業利益は3,155百万円(前期比7.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が7,634百万円(前年同期は7,970百万円)と減少しましたが、訴訟和解金の支払額などの支出が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ3,121百万円増加し、25,288百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、主として前年度発生した訴訟和解金や退職給付に係る掛け金の支払いが減少したことなどにより、10,446百万円(前年同期に得られた資金は6,560百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、主として定期預金の預入れによる支出や有形固定資産の取得による支出などにより、6,540百万円(前年同期に使用した資金は8,440百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、長期借入れによる収入があったものの、配当金の支払額などにより、852百万円(前年同期に使用した資金は915百万円)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| 日本 | 47,372 | △3.9 |
| 北米 | 26,668 | △1.2 |
| 東アジア | 11,583 | △2.7 |
| 東南アジア | 11,233 | 5.7 |
| 合計 | 96,857 | △2.0 |
(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2 金額は、販売価額により表示しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ 受注実績
当社グループは、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。
ⅲ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| 日本 | 47,816 | 49.2 | △2.7 |
| 北米 | 26,587 | 27.3 | △1.5 |
| 東アジア | 11,675 | 12.0 | △0.3 |
| 東南アジア | 11,187 | 11.5 | 5.8 |
| 合計 | 97,267 | 100.0 | △1.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
| マツダ㈱ | 11,296 | 11.5 | 11,558 | 11.9 |
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループを取り巻く環境は、従来以上に大きく且つ急激に変化しており、先行き不透明感が一層色濃くなっています。「西川ゴムグループ2020年ビジョン」は大きく変化する経営環境にしなやかに対応し、変化をチャンスに変えてたくましい成長を遂げるために、中長期的な当社グループの目指す姿・進むべき方向性を示し、下記の財務KPIを主要な目標として取り組んでおります。
| 2020年3月期実績 | 2020年ビジョン目標 | ||
| 連結売上高 | 972億円 | 1,000億円以上 | |
| 連結営業利益率 | 7.0% | 10.0%以上 | |
| 連結総資産営業利益率(ROA) | 6.4% | 10.0%以上 |
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は、103,843百万円と、前連結会計年度末に比べ6,748百万円の減少となりました。これは主に海外市場の拡大に備えた計画的な設備投資により有形固定資産額は増加したものの、投資有価証券の減少額がそれを上回った事によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は、37,841百万円と、前連結会計年度末に比べ4,457百万円の減少となりました。これは主に未払金の減少によるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は、66,001百万円と、前連結会計年度末に比べ2,291百万円の減少となりました。これは株式市場の低迷により、その他有価証券評価差額金の減少が主に影響した事によるものです。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,168百万円減少し、97,267百万円(前期比1.2%減)となりました。
海外におきましては、米国では当社受注車種の減産により売上高が減少となりましたが、その他の地域では堅調に増加し、海外全体として前年を上回る結果となりました。
しかしながら、国内におきましては、10月からの消費税増税前の駆け込み需要により自動車生産台数が一時的に増え当社売上も増加傾向でありましたが、10月以降に景気動向が反転した結果、年間では自動車生産台数が前年を下回り、また、2019年末からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による2月以降の急激な消費低迷の影響が重なり、当社売上高も減少となりました。
なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ876百万円減少し、6,848百万円(前期比11.3%減)となりました。これは主に日本および北米セグメントの売上高の減少などによるものです。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ976百万円減少し、7,489百万円(前期比11.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ429百万円減少し、
4,486百万円(前期比8.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は25,288百万円となり、前連結会計年度に比べ3,121百万円増加いたしました。これは営業活動の結果獲得した資金が10,446百万円と前連結会計年度に比べ3,886百万円増加し、投資活動の結果使用した資金が6,540百万円と前連結会計年度に比べ1,900百万円減少し、財務活動の結果使用した資金が852百万円と前連結会計年度に比べ63百万円減少したことによります。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金または借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、短期借入金の残高は11,253百万円、長期借入金の残高は1,390百万円であります。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金および設備投資資金を調達していく考えであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の今後の広がり方や収束時期等を正確に予測することは困難な状況にありますが、繰延税金資産の回収可能性の評価等の将来課税所得等の見積を要する会計処理に際して、現在生じている国内外の経済活動の停滞は中期的に影響すると仮定しております。ただし、当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積りであると判断していますが、想定以上に影響が長期化あるいは拡大した場合には、繰延税金資産の回収可能性の評価等の、重要な会計上の見積りおよび判断に影響を及ぼす可能性があります。