有価証券報告書-第76期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、不安定な国際情勢に起因する資源・エネルギー価格の高騰、中国での長引く不動産不況による景気減速、米国政権交代に伴う関税問題などもあり、先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
一方、日本経済は、物価上昇の継続が影響し、個人消費の持ち直しに一部足踏みが残るものの、インバウンド需要や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が見られました。
自動車業界におきましては、東アジアでは自動車生産台数は前期比で増加しましたが、日本、北米および東南アジアでは自動車生産台数は前期比で減少しました。
当社グループにおきましては、全員経営を掲げ、企業価値向上への取り組みを進めております。当連結会計年度における売上高は為替等が寄与し、当連結会計年度における売上高は120,639百万円(前期比2.3%増)、営業利益は7,324百万円(前期比11.7%増)、経常利益は7,617百万円(前期比14.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,957百万円(前期比21.5%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
自動車生産台数が前期比で減少したものの、当社受注車種の影響などにより、売上高は57,710百万円(前期比3.5%増)となりましたが、内部統制強化プロジェクト対応のための支出や、賃金の引き上げ等が影響し、営業利益は4,767百万円(前期比8.9%減)となりました。
(北米)
自動車生産台数が前期比で減少したものの、当社受注車種および為替の影響などにより、売上高は45,239百万円(前期比5.4%増)となりました。営業利益は米国拠点の回復により前期よりも改善しましたが、メキシコ拠点の業績が影響し、営業損失は145百万円(前期は営業損失1,712百万円)となりました。
(東アジア)
自動車生産台数が前期比で増加しましたが、当社の受注車種が減少したことにより、売上高は11,025百万円(前期比16.2%減)となり、営業利益は365百万円(前期比48.4%減)となりました。
(東南アジア)
自動車生産台数が前期比で減少したことなどにより、売上高は12,876百万円(前期比0.2%減)となりましたが、インドネシア拠点の業績改善により、営業利益は2,542百万円(前期比5.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,001百万円増加し、41,592百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、9,243百万円(前期比5,641百万円の収入減)となりました。主な要因は、法人税等の支払額が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、4,342百万円(前期比817百万円の支出減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、2,877百万円(前期比6,526百万円の支出減)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が減少したことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| 日本 | 53,369 | 4.5 |
| 北米 | 44,904 | 4.9 |
| 東アジア | 10,448 | △9.3 |
| 東南アジア | 12,383 | △0.8 |
| 合計 | 121,104 | 2.8 |
(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2 金額は、販売価額により表示しております。
ⅱ 受注実績
当社グループは、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。
ⅲ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比(%) | |
| 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| 日本 | 53,250 | 44.1 | 4.4 |
| 北米 | 45,219 | 37.5 | 5.4 |
| 東アジア | 9,774 | 8.1 | △15.9 |
| 東南アジア | 12,394 | 10.3 | △0.0 |
| 合計 | 120,639 | 100.0 | 2.3 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 14,576 | 12.4 | 16,095 | 13.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社は2024年5月に、『2030年 グローバル中長期経営計画』を策定し、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を取り入れ、当社の企業価値向上と持続可能な社会に貢献すべく尽力してまいりました。しかしながら、当該計画における具体的な成長戦略ストーリーを描き切れておらず、資本政策に関する取り組みも不十分でした。そのため、当該計画公表後も、PBR1倍割れの状態が継続していました。
このような状況を踏まえ、事業戦略・資本政策・ガバナンスの透明性を最大限に高め、PBR1倍以上の早期達成と持続的な企業価値向上を推進する基盤を固めるため、2025年2月10日に『2030年 グローバル中長期経営計画』追補版を公表いたしました。これにより、PBR1倍を実現することができました。
事業戦略においては、日本セグメントは、軽量・静音の差別化製品のブランド戦略による顧客へのプロモーション、AIを活用した製品や金型設計、材料開発等の開発期間の短縮等により、日本車への当社製品装着シェアアップを図ってまいります。
海外セグメントにおいては、北米セグメントの立て直しに加え、東アジアセグメントにおける日本車以外の中国メーカー、欧州メーカーの受注拡大、生産体制の強化による収益性回復と競争力の向上を図ってまいります。
[2026年3月期連結業績見通し]
| 売上高 | 110,000 | 百万円 | (対前期比 | △8.8%) |
| 営業利益 | 6,600 | 百万円 | (対前期比 | △9.9%) |
| 経常利益 | 8,000 | 百万円 | (対前期比 | 5.0%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,200 | 百万円 | (対前期比 | 6.1%) |
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産の額は138,400百万円となり、前連結会計年度末に比べ668百万円の増加となりました。主な増加は、現金及び預金などで、主な減少は、投資有価証券などであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は46,679百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,542百万円の減少となりました。主な減少は、未払法人税等、繰延税金負債などであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は91,721百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,211百万円の増加となりました。主な増加は、利益剰余金、為替換算調整勘定などであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2,734百万円増加し、120,639百万円(前期比2.3%増)となりました。
海外におきましては、北米において自動車生産台数が前期比で減少したものの、当社受注車種および為替の影響などにより増収となりました。東アジアにおいては自動車生産台数は前期比で増加しましたが、当社受注車種の影響により減収となりました。東南アジアにおいては自動車生産台数が前期比で減少したことなどにより減収となりました。
国内におきましては、自動車生産台数が前期比で減少したものの、当社受注車種の影響などにより、増収となりました。
なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、原材料および物流費高騰が継続する中、全社員が一丸となって精力的・継続的に取り組みを進めております合理化・効率化活動の継続などにより、前連結会計年度に比べ768百万円増加し、7,324百万円(前期比11.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ1,303百万円減少し、7,617百万円(前期比14.6%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,081百万円減少し、3,957百万円(前期比21.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,001百万円増加し、41,592百万円となりました。キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金または借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、短期借入金の残高は11,115百万円、長期借入金の残高は7,310百万円であります。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金および設備投資資金を調達していく考えであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結会計年度において、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。