有価証券報告書-第75期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化に起因する資源・エネルギー価格の高騰に加え、不動産市場の低迷を受けた中国経済の減速や、イスラエル・パレスチナ情勢の悪化、欧米での金融引き締めに伴う影響など、先行き不透明な状況が継続しております。
一方、日本経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行による経済活動の正常化に伴い、飲食等のサービス業を中心に回復傾向にありますが、物価上昇による個人消費の停滞や輸出の伸び悩みにより、回復ペースは緩やかなものにとどまっております。
自動車業界におきましては、国内および海外の自動車生産台数は前期比で増加傾向に推移しました。
当社グループにおきましては、全社員が一丸となって精力的・継続的に取り組みを進めております合理化・効率化活動により、当連結会計年度における売上高は117,904百万円(前期比20.1%増)、営業利益は6,555百万円(前期は営業損失105百万円)、経常利益は8,920百万円(前期比569.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,038百万円(前期比330.3%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日本)
自動車生産台数が前期比で増加したことに加え合理化・効率化活動の継続などにより、売上高は55,769百万円(前期比12.6%増)となり、営業利益は5,232百万円(前期比183.1%増)となりました。
(北米)
自動車生産台数が前期比で増加したことなどにより、売上高は42,901百万円(前期比41.9%増)となりました。利益においては前期より改善しましたが、メキシコ拠点において上期に発生した労働環境逼迫による一過性支出が影響し、営業損失は1,712百万円(前期は営業損失4,420百万円)となりました。
(東アジア)
自動車生産台数は前期比で増加しましたが、当社の受注車種が減少する中、徹底的なコスト削減を継続して推進したことなどにより、売上高は13,152百万円(前期比6.5%減)となり、営業利益は708百万円(前期比5.9%減)となりました。
(東南アジア)
自動車生産台数が前期比で増加したことなどにより、売上高は12,896百万円(前期比22.6%増)となり、営業利益は2,413百万円(前期比43.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,495百万円増加し、38,591百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、14,884百万円(前期比9,641百万円の収入増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、5,159百万円(前期比474百万円の支出増)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入が減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、9,403百万円(前期比10,887百万円の支出増)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が増加したことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| 日本 | 51,049 | 15.4 |
| 北米 | 42,795 | 40.5 |
| 東アジア | 11,522 | △13.3 |
| 東南アジア | 12,478 | 24.7 |
| 合計 | 117,845 | 20.3 |
(注) 1 生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2 金額は、販売価額により表示しております。
ⅱ 受注実績
当社グループは、各自動車メーカーをはじめとして納入先より四半期毎および翌月の生産計画の内示を受け、見込生産を行っているため、受注実績に該当する事項はありません。
ⅲ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前期比(%) | |
| 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| 日本 | 50,996 | 43.3 | 13.8 |
| 北米 | 42,894 | 36.4 | 42.0 |
| 東アジア | 11,618 | 9.9 | △11.5 |
| 東南アジア | 12,395 | 10.5 | 23.8 |
| 合計 | 117,904 | 100.0 | 20.1 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 比率(%) | 金額(百万円) | 比率(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 10,912 | 11.1 | 14,576 | 12.4 |
| マツダ㈱ | 10,024 | 10.2 | 10,297 | 8.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社は2021年に『西川ゴムグループ 2025年中長期経営計画』を策定・公表し、目標に向けてスタートを切りました。しかしながらその後の経営環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミックの長期化や、半導体の不足、ウクライナへのロシア侵攻開始、記録的な円安など、これまでに無い大きな外部環境の変化に見舞われました。しかしステークホルダーの皆様のご支援により、これらの苦境を乗り越える事ができました。
それら複雑に変化した経営環境に、グローバルでフレキシブルに対応すると同時に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を取り入れ、SDGsやESGなどのサステナブル経営との融合性を高めて、当社の企業価値向上と持続可能な社会に貢献すべく、ここに新たな『2030年 グローバル中長期経営計画』を策定いたしました。今後当社は『全員経営』と『弾力発想。』で新たな目標に向けスタートいたします。
現時点の2025年3月期の業績見通しは、以下のとおりであります。
[2025年3月期連結業績見通し]
| 売上高 | 110,000 | 百万円 | (対前期比 | △6.7%) |
| 営業利益 | 5,500 | 百万円 | (対前期比 | △19.7%) |
| 経常利益 | 6,800 | 百万円 | (対前期比 | △25.6%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,600 | 百万円 | (対前期比 | △21.2%) |
『2030年 グローバル中長期経営計画』
| 2030年中長期 財務目標 | 2030年中長期 非財務目標 | ||||
| E: 脱炭素企業への挑戦 | ||||
| E: 産業廃棄物発生量の最小化 | |||||
| S: ダイバーシティ&インクルージョン | |||||
| S: 働き方改革 | |||||
| G: コーポレートガバナンス体制強化と コンプライアンスの徹底 | |||||
| 連結投下資本利益率(ROIC) 8%以上 | G: サイバーセキュリティーの強化 |
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産の額は137,732百万円となり、前連結会計年度末と比べ12,575百万円の増加となりました。主な増加は、投資有価証券、現金及び預金などであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は50,221百万円となり、前連結会計年度末と比べ374百万円の減少となりました。主な減少は、短期借入金、支払手形及び買掛金などであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は87,510百万円となり、前連結会計年度末と比べ12,949百万円の増加となりました。主な増加は、利益剰余金、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金などであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ19,737百万円増加し、117,904百万円(前期比20.1%増)となりました。
海外におきましては、北米および東南アジアにおいて自動車生産台数が増加したことにより増収となりました。東アジアにおいては自動車生産台数は増加しましたが、受注車種の影響により減収となりました。
国内におきましては、自動車生産台数の増加により、増収となりました。
なお、セグメント別の売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、原材料および物流費高騰が継続する中、全社員が一丸となって精力的・継続的に取り組みを進めております合理化・効率化活動により、前連結会計年度に比べ6,661百万円増加し、6,555百万円(前期は営業損失105百万円)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ7,588百万円増加し、8,920百万円(前期比569.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ3,867百万円増加し、5,038百万円(前期比330.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ1,495百万円増加し、38,591百万円となりました。キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅱ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金については、自己資金または借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、短期借入金の残高は10,590百万円、長期借入金の残高は8,024百万円であります。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金および設備投資資金を調達していく考えであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結会計年度において、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。