有価証券報告書-第56期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:42
【資料】
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【項目】
161項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の業績は、連結売上高は工業用ゴム事業、医療衛生用ゴム事業とも販売が増加したことから連結売上高は78億5千2百万円(前期比2.8%増)となりました。利益面においては、連結営業利益は1億9千7百万円(前期は営業利益2百万円)、連結経常利益は1億8千9百万円(前期比507.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億5千8百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2億3千6百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
工業用ゴム事業
工業用ゴム事業では、自動車向け製品の受注は、自動車内装照明用のASA COLOR LEDが採用車種の販売状況の影響により減少しましたが、Oリングやスイッチ用などの操作系精密ゴム製品の受注が増加いたしました。また、卓球ラケット用ラバーも受注増加傾向が続き売上高は増加しました。自動認識機器に使用されるRFIDタグ用ゴム製品は、経済環境や生産調整影響により売上高が減少しました。
この結果、工業用ゴム事業の連結売上高は59億4千7百万円(前期比1.2%増)となりました。セグメント利益は、3億5百万円(前期比165.8%増)となりました。
医療・衛生用ゴム事業
医療・衛生用ゴム事業では、引き続き診断・治療向けの採血用・薬液混注用ゴム栓が増加いたしました。また、医療用逆止弁、プレフィルドシリンジガスケット製品、手技シミュレータ製品の受注についても堅調に推移いたしました。
この結果、医療・衛生用ゴム事業の連結売上高は19億5百万円(前期比7.9%増)となりました。セグメント利益は販売製品構成変化の影響により1億3千1百万円(前期比24.4%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の状況)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べて4億3千2百万円増加し、97億3千1百万円となりました。この主な増加要因は、売掛金、電子記録債権、繰延税金資産が減少したものの、現金及び預金、商品及び製品、機械装置及び運搬具が増加したものであります。
(負債の状況)
当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末に比べて2億8千8百万円増加し、47億7百万円となりました。この主な増加要因は、電子記録債務、短期借入金が減少したものの、流動負債のその他、長期借入金が増加したものであります。
(純資産の状況)
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べて1億4千3百万円増加し、50億2千4百万円となりました。この主な増加要因は、利益剰余金、その他有価証券評価差額金、退職給付に係る調整累計額が増加したものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ3億8千6百万円増加の15億9千1百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、8億3千5百万円の収入(前期は4億8千2百万円の収入)となりまし
た。
これは主に、棚卸資産の増加2億2千4百万円(前期は8千4百万円の減少)、仕入債務の減少額1億7千3百万円(前期は1億1千万円の減少)等があったものの、税金等調整前当期純利益2億1千1百万円(前期は2億7千2百万円の損失)、減価償却費4億9千4百万円(前期は5億1千3百万円)、売上債権の減少額3億2千万円(前期は5千万円の減少)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億7千4百万円の支出(前期は7億4千6百万円の支出)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入8億3千2百万円(前期は10億3千1百万円の収入)があったものの、定期預金の預入による支出7億7千3百万円(前期は8億8千7百万円の支出)、有形固定資産の取得による支出7億
4千3百万円(前期は9億2千8百万円の支出)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2億1千5百万円の収入(前期は3千7百万円の収入)となりまし
た。
これは主に、長期借入金の返済による支出6億3千万円(前期は7億6千6百万円の支出)、配当金の支払額9千2百万円(前期は9千1百万円の支払)があったものの、長期借入れによる収入12億円(前期は4億円の収入)によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
工業用ゴム事業(千円)6,147,7044.8
医療・衛生用ゴム事業(千円)1,976,83712.6
合計(千円)8,124,5426.6

(注)金額は販売価格によっております。
b 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
工業用ゴム事業6,403,32211.31,236,94258.5
医療・衛生用ゴム事業1,921,5936.0206,5058.7
合計8,324,91510.01,443,44748.7

(注)金額は販売価格によっております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
工業用ゴム事業(千円)5,947,0111.2
医療・衛生用ゴム事業(千円)1,905,0807.9
合計(千円)7,852,0912.8

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
アルプスアルパイン株式会社943,02312.31,059,08613.5
日亜化学工業株式会社951,41712.5900,98011.5
株式会社タマス728,9689.5855,48010.9

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを目指し、2030年を見据えた「AR-2030VISION」を掲げています。当連結会計年度は、その実現に向けて2023年4月に策定した「第14次三ヵ年中期経営計画」の最終年度にあたり、「魅力を高め、新たな価値を提供する」を経営方針に、重点事業である光学事業、医療・ライフサイエンス事業、機能事業、通信事業のさらなる成長に注力しました。
当連結会計年度における事業環境は、世界的なインフレや円安による資源価格の高騰に加え、米中間の地政学的な緊張や中国経済の停滞など、先行きが不透明な一年となりました。また下期後半におきたイラン情勢の緊迫化が資源調達リスクを悪化させ、さらに厳しい経営環境になりました。こうした状況下においても持続的な成長と企業価値の最大化を目指し、お客様のニーズへの徹底した対応や供給体制の強化を積極的に推進しました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
工業用ゴム事業
自動車分野では、世界的な電気自動車の普及に伴い、地域ごとのサプライチェーンの変革が続いております。 また、先進運転支援システムの普及に伴い、ドライバーの安全を守る機能や仕組みが求められており、コストと性能の両面で高い競争力を持つ製品開発が不可欠です。このような経営環境に対し、当社グループは継続的に質の高い製品・サービスを提供するため、国内工場の将来を見据えた生産体制の再構築を図ってまいりました。光学事業においてはASA COLOR LENSの新製品立上げに伴う量産準備、機能事業においては操作系精密ゴム製品の増産体制を整えました。今後もこれらの基盤強化と朝日ラバーグループ各社との連携を深め、地域に根ざした開発と安定供給体制を通じて、お客様への提案力を高めてまいります。
スポーツ分野は、需要拡大により受注増加が続き通期で過去最高の売上を更新しました。市場の様子は活況を呈しており、さらなる拡大が見込まれております。これからも要求機能を満足する製品開発、需要にお応えできる生産体制の強化を図り、お客様に密着しながら質的成長に向けた活動を展開してまいります。
通信事業は、第14次三ヵ年中期経営計画における重点目標「基礎基盤の確立」を推進し、新たな成長ステージへの移行を目指してまいりました。従来製品については、北米市場におけるお客様の事業環境が不透明であり、受注は依然として低水準で推移しましたが、社会構造の劇的な変化に伴い、人手不足の解消や業務効率化を目的とした現場のDX化に対する需要は、かつてないほど高まっております。長年培ってきた「精密成形技術」や「素材に関する高度な知見」を最大限に活用し、こうしたニーズに応える新たなソリューションを提供いたします。今後も、安定した基礎基盤の上にデジタルニーズを的確に捉えた製品・サービスを投入することで、通信分野における新たなビジネスチャンスを創出し、お客様と共に持続可能な成長の実現を目指してまいります。
医療・衛生用ゴム事業
当連結会計年度は、主力製品である診断・治療用の採血および薬液混注用ゴム栓の受注が好調に推移しました。さらに、自社開発の医療用逆止弁の採用件数が増加し、医療手技シミュレータ分野の新製品も貢献した結果、過去最高の売上高を達成いたしました。販売面では、前連結会計年度に設立した販売子会社が医療機器販売業の許可を取得し、医療現場との連携を強化しています。当社の強みである「メーカーとしての技術力」と「幅広いネットワーク」を融合させることで、顧客ニーズに対し迅速かつ柔軟に応える体制が整いました。なお、第二福島工場の増築については、主要取引先との協議を継続しているため、現在は着工を見合わせております。今後も、OEM製品の製造・販売に他社部材の調達や組立・セット販売といった工程を加味し、製品単体の提供にとどまらない、付加価値の極めて高いソリューション提案を推し進めてまいる所存です。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは各事業の受注状況に基づき、生産能力を検討し設備投資を実施、また新たな事業分野への研究開発投資を積極的に実施しております。その必要資金については財政状態の良化を考慮し、主に売上代金及び金融機関からの長期借入金による調達を基本としております。金融機関からの借入金は主として固定金利で調達しております。また、資金調達の機動性確保及び資金効率の改善等を目的に、主要取引金融機関と10億円のコミットメントライン契約を締結しております。これらの契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は10億円であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は23億8百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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