有価証券報告書-第50期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:16
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149項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の業績は、連結売上高は74億8千9百万円(前期比2.8%減)となりました。利益面では、連結営業利益は3億2千5百万円(前期比32.7%減)、連結経常利益は3億4千6百万円(前期比31.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億2千6百万円(前期比64.0%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
工業用ゴム事業
工業用ゴム事業では、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症拡大による受注への影響は小さく、主力製品である自動車内装照明用のASA COLOR LEDの受注が増加いたしましたが、自動車用精密ゴム製品の受注は市場の競争環境の変化を受けて減少いたしました。また、認証・認識ビジネスに対応するRFIDタグ用ゴム製品の受注は引き続き提案活動を推し進めるものの低調となりました。
この結果、工業用ゴム事業の連結売上高は62億7千6百万円(前期比3.4%減)となりました。またセグメント利益は4億4千4百万円(前期比30.7%減)となりました。
医療・衛生用ゴム事業
医療・衛生用ゴム事業では、プレフィルドシリンジガスケット製品、採血用・薬液混注用ゴム製品ともに受注は堅調に推移いたしました。さらに受注力を向上させるため、医療生産エリア拡充に向けた活動も開始いたしました。
この結果、医療・衛生用ゴム事業の連結売上高は12億1千3百万円(前期比0.5%増)となりました。セグメント利益は1億8千7百万円(前期比15.4%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の状況)
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べて5千4百万円減少し、103億9千5百万円となりました。この主な減少要因は、商品及び製品、仕掛品、繰延税金資産が増加したものの、借入金の返済及び未払法人税等の支払いにより現金及び預金が減少したものであります。
(負債の状況)
当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末に比べて3千9百万円減少し、59億3千9百万円となりました。この主な減少要因は、電子記録債務及び退職給付に係る負債が増加したものの、1年以内返済予定の長期借入金、未払法人税等、流動負債のその他及び長期借入金が減少したものであります。
(純資産の状況)
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べて1千5百万円減少し、44億5千6百万円となりました。この主な減少要因は、当連結会計年度の利益計上に伴う利益剰余金が増加したものの、投資有価証券の時価評価下落によりその他有価証券評価差額金が減少したものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ1千3百万円増加の8億4千7百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、8億7千1百万円の収入(前期は5億4千万円の収入)となりました。
これは主に、減価償却費5億5千万円(前期は4億9千7百万円)、退職給付に係る負債の増加2億1千9百万円(前期は4千9百万円の増加)、仕入債務の増加1億7千2百万円(前期は3億4百万円の減少)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億4千4百万円の支出(前期は7億4千7百万円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出7億7千5百万円(前期は8億4千8百万円の支出)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2億8百万円の支出(前期は1億7百万円の支出)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入11億円(前期は12億円の収入)があったものの、長期借入金の返済による支出12億3千1百万円(前期は12億円の支出)、配当金の支払額9千1百万円(前期は1億1千万円の支払)によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
工業用ゴム事業(千円)6,198,213△4.7
医療・衛生用ゴム事業(千円)1,421,82714.3
合計(千円)7,620,040△1.6

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
工業用ゴム事業6,207,036△3.5663,635△9.4
医療・衛生用ゴム事業1,253,0731.1180,40928.5
合計7,460,110△2.8844,044△3.3

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
工業用ゴム事業(千円)6,276,145△3.4
医療・衛生用ゴム事業(千円)1,213,0610.5
合計(千円)7,489,207△2.8

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日亜化学工業株式会社1,571,76720.41,798,80824.0

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2020年を見据えたビジョン「AR-2020 VISION」を策定し、2017年4月から第12次中期経営計画
「V-2計画」をスタートし、中期経営方針として「AR-2020 VISIONに通ずる質的成長を求めて広く社会に貢献する」を掲げ、継続的な成長を可能にする強固な事業基盤を整備し、ゴムの基礎技術と製品力を磨いて質的な成長を目指してまいりました。
重点事業分野を車載・照明、医療・ライフサイエンス、その他の3つとし、特に研究開発として車載・照明分野では感性認知支援領域、医療・ライフサイエンス分野ではウェアラブル領域、その他分野では再生エネルギー領域における「プラズマ気流制御電極の開発事業」を国立研究開発法人産業技術総合研究所の福島再生可能エネルギー研究所から当期も引き続き支援いただきながら、それぞれの分野における研究計画通りに評価を積み上げております。
当連結会計年度における事業環境は、前連結会計年度後半から影響を受け始めている世界景気変調の兆しが鮮明となり、長期的な経済摩擦など景気の揺れ動きが続きました。また、今年に入って世界的な新型コロナウイルス感染症拡大による経済停滞の影響で先行きが不透明な状況が続いております。
第12次中期経営計画の最終年度にあたる当期は、経営方針として「好奇心を高めて深化・進化・新化しよう」を掲げて積極的に施策遂行に取組みました。基礎力を鍛えて質を高める深化、より優れた価値に進化、新たな道へ挑戦する新化を戦略に掲げ、各重点事業分野への新たな展開を着実に前進させ、厳しい事業環境を機会と捉えて活動してまいりました。結果として第12次中期経営計画で掲げる定量目標対比は、連結売上高は達成、連結営業利益率は未達成となりましたが、積極的な取組は次年度以降に向けて新たな事業基盤を形成することができました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
工業用ゴム事業
車載・照明事業分野では、強みである自動車インテリア照明製品の強化を行うとともに、あらたに自動車エクステリア照明市場への参入を果たすなど、事業が貢献できる範囲が拡大しました。そして中国子会社の東莞朝日精密橡膠制品有限公司は、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格であるIATF16949の認証を取得し、さらにお客様との信頼感が高まる事業基盤へと強化されました。また新規開発製品としてウェアラブル分野に提案した伸縮配線は、弾性無限への挑戦で新たな事業につながる機会を導きました。
医療・衛生用ゴム事業
医療・衛生用ゴム事業分野では、主力製品であるプレフィルドシリンジガスケット製品、採血用・薬液混注用ゴム製品に加えて、新たに当社独自開発の医療回路製品を市場に投入するなど一歩前進した活動を始めました。この取組みは、海外からの輸入品に依存する比率が高い医療回路製品の国産化を進めることで調達リスクを下げるものです。取扱う製品の範囲が広がることで顧客視点に立った事業の強化につながりました。これら製品を製造する第二福島工場と白河第二工場において、それぞれが有する工場環境を生かした生産エリア拡充に向けた活動も開始いたしております。製品の取扱いを増やしながら信頼の積み重ねで新たな事業につながる基盤が形成されました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは各事業の受注状況に基づき、生産能力を検討し設備投資を実施、また新たな事業分野への研究開発投資を積極的に実施しております。その必要資金については財政状態の良化を鑑みながら、主に売上代金及び金融機関からの長期借入金による調達を基本としております。金融機関からの借入金は主として固定金利で調達しております。また、資金調達の機動性確保及び資金効率の改善等を目的に、主要取引金融機関と10億円のコミットメントライン契約を締結しております。これらの契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は10億円であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は30億4千5百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計上の判断・見積りの度合いが高いものとして以下のものがあります。なお、コロナウイルス感染症の会計上の見積り影響につきましては、「連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(有価証券)
時価のあるものについては、決算期末日の市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては移動平均法による原価法により算出しております。また、時価のある有価証券については、時価が取得原価を50%以上下回った場合、ないしは時価が取得原価を30%以上50%未満の範囲で下回っており、かつ過去の時価の趨勢から回復可能性がないものと判断される場合に、時価が著しく下落したものとして減損処理をしております。
市場動向により時価が下落し、減損処理による投資有価証券評価損の金額が大きくなり経営成績に影響を与える可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
債権管理を適時行っておりますが、顧客の財政状態の悪化等で債権回収不能見込み額が大きくなり経営成績に影響を与える可能性があります。
(退職給付に係る負債)
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除した額を計上しております。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
割引率などの退職給付債務の算定に使用する見積りの前提が市場金利の変動等により、数理計算上の差異発生額が大きくなった場合、経営成績に影響を与える可能性があります。
(有形固定資産の減損損失)
当社グループは、減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っております。使用価値の算定において、当該資産又は資産グループから得られる割引後キャッシュ・フローを見積り、その総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
減損の兆候の有無等については、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、減損損失を計上する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の課税所得の十分性やタックスプランニングについて十分に検討のうえ、将来の税金負担を軽減させる効果を有する将来減算一時差異等についてのみ、繰延税金資産を計上しております。
将来課税所得が十分に得られない状況であると判断した場合に、繰延税金資産を多額に取崩し、法人税等調整額計上により、経営成績に影響を与える可能性があります。

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