有価証券報告書-第94期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、経済社会活動の正常化が進む中で個人消費は緩やかに持ち直し、企業の収益も改善傾向となりました。一方で、海外情勢による資源価格の上昇や物価の上昇等、下振れ懸念があり、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような中、山村グループでは3ヵ年の中期経営計画の最終年度を迎えました。「人や社会とともに、環境に配慮しながら、安心・安全を提供し、未来に誇りを持って引き継いでいける、成長し続ける企業グループ」という長期ビジョンとしての“ありたい姿”に向けて、中期経営計画では「Change and Challenge with You」というスローガンの下、「環境変化に適応した運営体制の構築」「投資効率の追求と収益体質の確立」「事業の拡大と成長戦略の推進」「社会のニーズに応える製品・サービスの展開」「従業員の能力が最大限発揮される職場環境の構築と次世代の育成」という5つの経営方針を推進し、グループ一体となって業績向上に取り組んでまいりました。しかしながら米国関連会社の創業赤字による損失等により中期経営計画の目標達成が困難となりました。業績改善が喫緊の課題と認識する中、中期経営計画とは別に成長に向けた基盤整備のため事業構造改革計画を策定し、当期より進めております。
こうした環境の下、セグメント売上高は、ニューガラス関連事業が減収となりましたが、ガラスびん関連事業、プラスチック容器関連事業、物流関連事業においていずれも増収となったため、当連結会計年度の連結売上高は68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。
利益につきましては、原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、連結営業利益は△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、持分法による投資損失は2,285百万円(前期は持分法による投資損失4,515百万円)となりました。これらの結果、連結経常利益は△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となりました。
事業セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
(ガラスびん関連事業)
ガラスびん関連事業では、事業構造改革計画の一環として子会社秦皇島方圓包装玻璃有限公司(Yamamura Glass Qinhuangdao 以下、「YGQ」という。)の全持分を譲渡することを決議し、2022年4月20日付で当該持分譲渡を実行しました。当該譲渡により、YGQは第1四半期連結会計期間末において連結範囲から除外となっております。なお、YGQは当社と決算期に3ヵ月の差異があるため、当期においてはYGQの期首である2022年1月から2022年3月までの3ヵ月間の業績が含まれております。
国内ガラスびん業界の出荷はアルコール飲料等が増加し、前期比102.4%となり、当社においてもガラスびんの出荷が増加しました。さらに価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと等により、YGQの持分譲渡による減少はあったものの、セグメント売上高は43,999百万円(前期比7.1%増)と増収となりました。セグメント利益は、当社において販売単価の上昇、設備投資の抑制による減価償却費の減少等の良化はありましたが、欧州の政情不安や円安の影響による原燃料・動力価格の高騰に伴う悪化をカバーするには至りませんでした。しかし、前期に損失の発生していたYGQを連結範囲から除外したこと等により前期より改善し、△9百万円の損失(前期は△687百万円の損失)となりました。
なお、原燃料・動力価格の高騰に対応するためのガラスびん製品の追加の価格改定については、顧客に一部ご協力をお願いしておりますが、コスト上昇分全てはカバーできておらず、引き続き取り組んでまいります。
(プラスチック容器関連事業)
プラスチック容器関連事業では、当社の飲料用キャップの出荷は減少しましたが、価格改定等により飲料用キャップの販売単価が上昇したことやディープグリップボトル(把手とボトルが一体成型された大容量4.0Lペットボトル)の出荷が増加したこと等により、セグメント売上高は6,631百万円(前期比1.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、販売単価の上昇はありましたが、原料・動力価格の高騰等に追い付かず、△422百万円の損失(前期は443百万円の利益)となりました。
なお、事業構造改革計画の一環として2022年5月16日の取締役会において連結子会社の山村ウタマ・インドプラスを解散することを決議しております。
(物流関連事業)
物流関連事業では、2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により、セグメント売上高は14,527百万円(前期比12.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、既存事業における取扱い物量の減少や燃料費の高騰、新規連結子会社ののれんの償却等がありましたが、不採算取引の見直しや前期は子会社取得関連費用の計上があったこと等により、504百万円(前期比1.5%増)と増益となりました。
(ニューガラス関連事業)
ニューガラス関連事業では、中国のロックダウンや世界的な資材調達遅延等による顧客の生産減少等の影響を受け、当社における太陽電池用ガラスや電子部品用ガラスの出荷および国内子会社におけるレーザー用部品やセンサー用部品の出荷が減少し、セグメント売上高は2,980百万円(前期比21.8%減)と減収となりました。セグメント利益は、出荷の減少や原燃料費・減価償却費等の費用の増加等により△459百万円の損失(前期は29百万円の利益)となりました。
なお、事業構造改革計画の一環として2022年6月14日の取締役会において連結子会社の台灣山村光學股份有限公司を解散することを決議しております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,767百万円減少し、87,599百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が464百万円、繰延税金資産が1,252百万円、為替換算調整勘定の影響等により関係会社株式が887百万円増加したものの、現金及び預金が3,482百万円、原材料及び貯蔵品が683百万円減少し、第1四半期連結会計期間末において子会社YGQを連結範囲から除外したこと等により有形固定資産が6,066百万円、無形固定資産が1,636百万円減少したこと等が主な要因です。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,040百万円減少し、50,111百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が821百万円増加したものの、事業整理損失引当金が4,757百万円、有利子負債が2,017百万円、未払消費税等が445百万円減少したこと等が主な要因です。
純資産については、前連結会計年度末に比べ2,726百万円減少し、37,488百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が589百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失等により利益剰余金が2,936百万円減少したこと等が主な要因です。自己資本比率は1.6ポイント上昇して42.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、前連結会計年度末より3,434百万円減少し、7,464百万円となりました。
各活動における資金増減の内容は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純損失(4,011百万円)や売上債権の増加(1,333百万円)等があったものの、減価償却費(4,001百万円)、持分法による投資損失(2,285百万円)、仕入債務の増加(827百万円)等により、1,622百万円の資金増加(前期は5,584百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出(1,739百万円)や貸付けによる支出(1,309百万円)等により、2,926百万円の資金流出(前期は1,490百万円の資金流出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の増加(純額で2,909百万円)があったものの、長期借入金の減少(純額で4,233百万円)やリース債務の返済(537百万円)等により、2,207百万円の資金流出(前期は3,384百万円の資金流出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.生産実績金額の算定基礎は販売価格です。
仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は仕入価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)生産は受注生産によるものがほとんどですが、一部見込生産もあります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の連結売上高はガラスびん関連事業において国内ガラスびんの出荷の増加および価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと、物流関連事業において2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。連結営業利益は原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。連結経常利益は、米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となり、ROE(自己資本利益率)は△7.79%となりました。
翌連結会計年度(2024年3月期)においては、コア事業である国内のガラスびん需要は引き続き他素材容器への転換があるものの、同業他社の設備縮小の影響を受け販売量は増加する見込みです。原燃料価格については、高騰が続いており、原油価格や為替レートにより変動が大きくなる可能性がありますが、販売価格の改定や生産の効率化等を進めることで業績の改善を見込んでおります。
経営成績等の詳細につきましては「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、原材料費、燃料・動力費、人件費、運搬費などがあります。また、投資活動に係る資金支出では、成長事業や新たな生産設備等への投資などがあります。
c. 資金調達の方法及び状況
主に金融機関等からのシンジケートローンを含めた長期借入金を中心に、短期借入金、社債発行等により資金調達を行っております。当社の子会社については、原則として当社からの貸付により資金調達を行っております。また、財務基盤の強化(資本効率の改善)を目的として2023年6月に固定資産の譲渡を実行いたしました。生産設備等への投資は2023年4月から開始する中期経営計画3ヵ年では生産効率化や脱炭素への対応を勘案し、実施していく予定です。
資金の流動性については、資金流出により資金繰りが悪化する場合に備え、資金流出入の動向を踏まえて流動性資産を十分に保有し、適切な資金繰りを行っております。
d. 利益配分に関する基本方針
当社は、利益の配分につきましては、業績に応じた配当を継続的に行うことを基本に、海外への事業展開や成長事業への投資計画、財政状態等を総合的に勘案しながら、積極的に株主の皆様への利益還元に努めていきたいと考えております。
しかしながら、当事業年度の剰余金の配当につきましては、業績の状況を総合的に勘案し、誠に遺憾ながら無配とさせていただきました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表で認識した金額に特に重要な影響を与える見積りおよび仮定は、以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社および連結子会社では、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得見積り額の変更や税制改正による税率変更等が実施された場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社の繰延税金資産の回収可能性については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の減損)
当社および連結子会社では、保有する固定資産について、減損兆候の有無を判断しております。
持分法適用関連会社であるアルガラス山村の固定資産の減損損失の認識については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(有価証券の評価損)
当社および連結子会社では、有価証券の時価または実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上しております。
(退職給付債務および退職給付費用)
当社および一部の連結子会社では、従業員の退職給付債務および費用は割引率、昇給率、退職率、死亡率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率は、退職給付債務および費用を決定する上で重要な前提条件であり、主に測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた国債の利回りに基づき決定しております。
ただし上記の前提条件には不確実性が含まれており、前提条件と実際の結果が異なる場合、または前提条件の変更がある場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(貸倒引当金繰入額および債務保証損失引当金繰入額)
当社および連結子会社では、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。また、債務保証等に係る損失に備えるため、被保証者の財政状態を勘案し、損失負担見込額を計上しております。個別財務諸表における山村インターナショナル・カリフォルニアへの貸付に対する貸倒引当金繰入額とアルガラス山村サウスイーストに対する債務保証損失引当金繰入額については「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、経済社会活動の正常化が進む中で個人消費は緩やかに持ち直し、企業の収益も改善傾向となりました。一方で、海外情勢による資源価格の上昇や物価の上昇等、下振れ懸念があり、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような中、山村グループでは3ヵ年の中期経営計画の最終年度を迎えました。「人や社会とともに、環境に配慮しながら、安心・安全を提供し、未来に誇りを持って引き継いでいける、成長し続ける企業グループ」という長期ビジョンとしての“ありたい姿”に向けて、中期経営計画では「Change and Challenge with You」というスローガンの下、「環境変化に適応した運営体制の構築」「投資効率の追求と収益体質の確立」「事業の拡大と成長戦略の推進」「社会のニーズに応える製品・サービスの展開」「従業員の能力が最大限発揮される職場環境の構築と次世代の育成」という5つの経営方針を推進し、グループ一体となって業績向上に取り組んでまいりました。しかしながら米国関連会社の創業赤字による損失等により中期経営計画の目標達成が困難となりました。業績改善が喫緊の課題と認識する中、中期経営計画とは別に成長に向けた基盤整備のため事業構造改革計画を策定し、当期より進めております。
こうした環境の下、セグメント売上高は、ニューガラス関連事業が減収となりましたが、ガラスびん関連事業、プラスチック容器関連事業、物流関連事業においていずれも増収となったため、当連結会計年度の連結売上高は68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。
利益につきましては、原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、連結営業利益は△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、持分法による投資損失は2,285百万円(前期は持分法による投資損失4,515百万円)となりました。これらの結果、連結経常利益は△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となりました。
事業セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
(ガラスびん関連事業)
ガラスびん関連事業では、事業構造改革計画の一環として子会社秦皇島方圓包装玻璃有限公司(Yamamura Glass Qinhuangdao 以下、「YGQ」という。)の全持分を譲渡することを決議し、2022年4月20日付で当該持分譲渡を実行しました。当該譲渡により、YGQは第1四半期連結会計期間末において連結範囲から除外となっております。なお、YGQは当社と決算期に3ヵ月の差異があるため、当期においてはYGQの期首である2022年1月から2022年3月までの3ヵ月間の業績が含まれております。
国内ガラスびん業界の出荷はアルコール飲料等が増加し、前期比102.4%となり、当社においてもガラスびんの出荷が増加しました。さらに価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと等により、YGQの持分譲渡による減少はあったものの、セグメント売上高は43,999百万円(前期比7.1%増)と増収となりました。セグメント利益は、当社において販売単価の上昇、設備投資の抑制による減価償却費の減少等の良化はありましたが、欧州の政情不安や円安の影響による原燃料・動力価格の高騰に伴う悪化をカバーするには至りませんでした。しかし、前期に損失の発生していたYGQを連結範囲から除外したこと等により前期より改善し、△9百万円の損失(前期は△687百万円の損失)となりました。
なお、原燃料・動力価格の高騰に対応するためのガラスびん製品の追加の価格改定については、顧客に一部ご協力をお願いしておりますが、コスト上昇分全てはカバーできておらず、引き続き取り組んでまいります。
(プラスチック容器関連事業)
プラスチック容器関連事業では、当社の飲料用キャップの出荷は減少しましたが、価格改定等により飲料用キャップの販売単価が上昇したことやディープグリップボトル(把手とボトルが一体成型された大容量4.0Lペットボトル)の出荷が増加したこと等により、セグメント売上高は6,631百万円(前期比1.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、販売単価の上昇はありましたが、原料・動力価格の高騰等に追い付かず、△422百万円の損失(前期は443百万円の利益)となりました。
なお、事業構造改革計画の一環として2022年5月16日の取締役会において連結子会社の山村ウタマ・インドプラスを解散することを決議しております。
(物流関連事業)
物流関連事業では、2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により、セグメント売上高は14,527百万円(前期比12.8%増)と増収となりました。セグメント利益は、既存事業における取扱い物量の減少や燃料費の高騰、新規連結子会社ののれんの償却等がありましたが、不採算取引の見直しや前期は子会社取得関連費用の計上があったこと等により、504百万円(前期比1.5%増)と増益となりました。
(ニューガラス関連事業)
ニューガラス関連事業では、中国のロックダウンや世界的な資材調達遅延等による顧客の生産減少等の影響を受け、当社における太陽電池用ガラスや電子部品用ガラスの出荷および国内子会社におけるレーザー用部品やセンサー用部品の出荷が減少し、セグメント売上高は2,980百万円(前期比21.8%減)と減収となりました。セグメント利益は、出荷の減少や原燃料費・減価償却費等の費用の増加等により△459百万円の損失(前期は29百万円の利益)となりました。
なお、事業構造改革計画の一環として2022年6月14日の取締役会において連結子会社の台灣山村光學股份有限公司を解散することを決議しております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ9,767百万円減少し、87,599百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が464百万円、繰延税金資産が1,252百万円、為替換算調整勘定の影響等により関係会社株式が887百万円増加したものの、現金及び預金が3,482百万円、原材料及び貯蔵品が683百万円減少し、第1四半期連結会計期間末において子会社YGQを連結範囲から除外したこと等により有形固定資産が6,066百万円、無形固定資産が1,636百万円減少したこと等が主な要因です。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,040百万円減少し、50,111百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が821百万円増加したものの、事業整理損失引当金が4,757百万円、有利子負債が2,017百万円、未払消費税等が445百万円減少したこと等が主な要因です。
純資産については、前連結会計年度末に比べ2,726百万円減少し、37,488百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が589百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失等により利益剰余金が2,936百万円減少したこと等が主な要因です。自己資本比率は1.6ポイント上昇して42.6%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、前連結会計年度末より3,434百万円減少し、7,464百万円となりました。
各活動における資金増減の内容は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純損失(4,011百万円)や売上債権の増加(1,333百万円)等があったものの、減価償却費(4,001百万円)、持分法による投資損失(2,285百万円)、仕入債務の増加(827百万円)等により、1,622百万円の資金増加(前期は5,584百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出(1,739百万円)や貸付けによる支出(1,309百万円)等により、2,926百万円の資金流出(前期は1,490百万円の資金流出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の増加(純額で2,909百万円)があったものの、長期借入金の減少(純額で4,233百万円)やリース債務の返済(537百万円)等により、2,207百万円の資金流出(前期は3,384百万円の資金流出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラスびん関連事業 | 35,056 | 104.5 |
| プラスチック容器関連事業 | 6,700 | 99.1 |
| ニューガラス関連事業 | 3,154 | 77.3 |
| 報告セグメント計 | 44,910 | 101.2 |
| 合計 | 44,910 | 101.2 |
(注)1.セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2.生産実績金額の算定基礎は販売価格です。
仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラスびん関連事業 | 6,905 | 117.0 |
| プラスチック容器関連事業 | 96 | 111.0 |
| ニューガラス関連事業 | 3 | 281.3 |
| 報告セグメント計 | 7,005 | 116.9 |
| 合計 | 7,005 | 116.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は仕入価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラスびん関連事業 | 34,838 | 111.8 | 8,730 | 120.3 |
| プラスチック容器関連事業 | 6,599 | 99.8 | 1,438 | 102.9 |
| ニューガラス関連事業 | 2,744 | 69.6 | 433 | 64.7 |
| 報告セグメント計 | 44,181 | 105.9 | 10,601 | 113.7 |
| 合計 | 44,181 | 105.9 | 10,601 | 113.7 |
(注)生産は受注生産によるものがほとんどですが、一部見込生産もあります。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ガラスびん関連事業 | 43,999 | 107.1 |
| プラスチック容器関連事業 | 6,631 | 101.8 |
| 物流関連事業 | 14,527 | 112.8 |
| ニューガラス関連事業 | 2,980 | 78.2 |
| 報告セグメント計 | 68,138 | 106.0 |
| 合計 | 68,138 | 106.0 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の連結売上高はガラスびん関連事業において国内ガラスびんの出荷の増加および価格改定や品種構成の変化により販売単価が上昇したこと、物流関連事業において2021年9月に2社の株式を取得し連結子会社としたこと等により68,138百万円(前期比6.0%増)と増収となりました。連結営業利益は原燃料・動力価格の高騰に伴う影響が大きく、△142百万円の損失(前期は444百万円の利益)となりました。連結経常利益は、米国の関連会社において前期よりは改善したものの創業赤字が継続し、△2,957百万円の損失(前期は△4,652百万円の損失)となりました。特別損失に連結子会社の解散に関連する事業整理損等を計上しましたが、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を追加計上したことにより法人税等調整額を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は△3,007百万円の損失(前期は△9,651百万円の損失)となり、ROE(自己資本利益率)は△7.79%となりました。
翌連結会計年度(2024年3月期)においては、コア事業である国内のガラスびん需要は引き続き他素材容器への転換があるものの、同業他社の設備縮小の影響を受け販売量は増加する見込みです。原燃料価格については、高騰が続いており、原油価格や為替レートにより変動が大きくなる可能性がありますが、販売価格の改定や生産の効率化等を進めることで業績の改善を見込んでおります。
経営成績等の詳細につきましては「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、原材料費、燃料・動力費、人件費、運搬費などがあります。また、投資活動に係る資金支出では、成長事業や新たな生産設備等への投資などがあります。
c. 資金調達の方法及び状況
主に金融機関等からのシンジケートローンを含めた長期借入金を中心に、短期借入金、社債発行等により資金調達を行っております。当社の子会社については、原則として当社からの貸付により資金調達を行っております。また、財務基盤の強化(資本効率の改善)を目的として2023年6月に固定資産の譲渡を実行いたしました。生産設備等への投資は2023年4月から開始する中期経営計画3ヵ年では生産効率化や脱炭素への対応を勘案し、実施していく予定です。
資金の流動性については、資金流出により資金繰りが悪化する場合に備え、資金流出入の動向を踏まえて流動性資産を十分に保有し、適切な資金繰りを行っております。
d. 利益配分に関する基本方針
当社は、利益の配分につきましては、業績に応じた配当を継続的に行うことを基本に、海外への事業展開や成長事業への投資計画、財政状態等を総合的に勘案しながら、積極的に株主の皆様への利益還元に努めていきたいと考えております。
しかしながら、当事業年度の剰余金の配当につきましては、業績の状況を総合的に勘案し、誠に遺憾ながら無配とさせていただきました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表で認識した金額に特に重要な影響を与える見積りおよび仮定は、以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社および連結子会社では、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得見積り額の変更や税制改正による税率変更等が実施された場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社の繰延税金資産の回収可能性については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の減損)
当社および連結子会社では、保有する固定資産について、減損兆候の有無を判断しております。
持分法適用関連会社であるアルガラス山村の固定資産の減損損失の認識については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(有価証券の評価損)
当社および連結子会社では、有価証券の時価または実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上しております。
(退職給付債務および退職給付費用)
当社および一部の連結子会社では、従業員の退職給付債務および費用は割引率、昇給率、退職率、死亡率等の前提条件を用いた年金数理計算により見積られます。特に割引率は、退職給付債務および費用を決定する上で重要な前提条件であり、主に測定日時点における従業員への給付が実行されるまでの予想平均期間に応じた国債の利回りに基づき決定しております。
ただし上記の前提条件には不確実性が含まれており、前提条件と実際の結果が異なる場合、または前提条件の変更がある場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(貸倒引当金繰入額および債務保証損失引当金繰入額)
当社および連結子会社では、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。また、債務保証等に係る損失に備えるため、被保証者の財政状態を勘案し、損失負担見込額を計上しております。個別財務諸表における山村インターナショナル・カリフォルニアへの貸付に対する貸倒引当金繰入額とアルガラス山村サウスイーストに対する債務保証損失引当金繰入額については「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。